【お茶の種類一覧】全種類の特徴を紹介!シーン別のおすすめ茶も
本記事では、お茶の分類から代表的な種類、それぞれに合うシーンなどを詳しくご紹介します。お茶の奥深さに触れながら、毎日の一杯をもっと楽しむヒントを見つけてみてください。
お茶の種類は発酵度で4つに分類される
ほうじ茶・烏龍茶・紅茶など、一般的なお茶のほとんどは「茶葉茶(ちゃばちゃ)」といい、「チャノキ」という植物の同じ茶葉から作られています。同じ茶葉から作っているのに味や香り、味などに違いが出る理由は発酵度が違うからです。
お茶の種類は、発酵度(酸化の進み具合)によって大きく「不発酵茶・半発酵茶・発酵茶・後発酵茶」の4つに分類されます。茶葉をどの程度発酵させるかで、香り・味わい・水色(すいしょく)・渋みが変わり、同じ原料でもまったく違うお茶に仕上がります。
なお、ここでいう発酵は、茶葉に含まれるカテキンやタンニン、テアニンなどの成分が酸化することをさします。
| 発酵具合 | 発酵度 | 主な種類 |
|---|---|---|
| ▼不発酵茶 | 発酵させない |
など主に日本茶 |
| ▼半発酵茶 | 部分的に発酵させる |
など主に中国茶 |
| ▼発酵茶 | しっかり発酵させる |
など主に紅茶 |
| ▼後発酵茶 | 微生物の働きで発酵 |
など主に中国茶 |
また、チャノキの茶葉以外から作られるお茶を「茶外茶(ちゃがいちゃ)」といいます。麦茶・コーン茶・ハーブティーなどがこれに該当します。茶外茶については後述の「▼茶葉が異なる「茶外茶(ちゃがいちゃ)」」で解説します。
不発酵茶(発酵させない):緑茶
不発酵茶は、茶葉を発酵させずに作るお茶です。蒸す・炒る・煮るなどの加熱処理で酸化酵素の働きを止め、発酵(酸化)が進まないようにします。そのため、茶葉の鮮やかな緑色や、すっきりした香りが残りやすいのが特徴です。
日本茶の多くはこの不発酵茶にあたり、一般的には「緑茶(りょくちゃ)」として親しまれています。
半発酵茶(部分的に発酵):青茶
半発酵茶は、茶葉を部分的に発酵させて作るお茶です。乾燥させた茶葉に細かな傷をつけてゆるやかに酸化させ、途中で釜炒りなどの加熱をして発酵を止めます。発酵した部分の褐色と、未発酵の緑色が混ざることで、青みを帯びた茶葉の色合いになるのが特徴です。
半発酵茶は「青茶(あおちゃ・チンチャ)」とも呼ばれ、烏龍茶(ウーロン茶)がとくに有名です。
発酵茶(しっかり発酵):紅茶
発酵茶は、茶葉をしっかり発酵させて作るお茶です。乾燥させた茶葉を強く揉んで細胞を壊し、酸化を一気に進めることで、香りとコクを引き出します。
紅茶はイギリスなどヨーロッパの印象が強いものの、発祥は中国とされており、産業はインド・スリランカで発展しました。英語で「Black Tea」、中国語では「ホンチャ(紅茶)」と呼ばれ、赤褐色の水色(すいしょく)と深い味わいが特徴です。
ちなみに、「水色(すいしょく)」とは、お茶を淹れたときの色のことです。たとえば紅茶ではテアフラビンなどの色素により、水色(すいしょく)は赤みやオレンジがかった色になります。
後発酵茶(微生物の働きで発酵):黒茶
茶葉を一度加熱して発酵を止めたあと、微生物の働きで発酵させるお茶を後発酵茶といいます。仕込みの工程は味噌や醤油づくりにも似ており、独特の香りと厚みのある味わいが特徴です。
長期保存しやすく、熟成が進むほど価値が高まることから、ワインのように年代物が珍重されることもあります。後発酵茶は「黒茶(くろちゃ・こくちゃ・ヘイチャ)」とも呼ばれ、代表的なお茶にプーアル茶があります。
茶葉が異なる「茶外茶(ちゃがいちゃ)」
茶外茶とは、チャノキ以外の植物から作られる飲みものの総称です。代表的なものには、麦茶(大麦)やそば茶(そばの実)、ルイボスティー、ハーブティーなどがあります。「お茶」と呼ばれるものの、一般的なお茶(茶葉茶)とは別の分類になります。
茶外茶はノンカフェインのものが多く、素材ごとに異なる香りや風味を楽しめます。

代表的な日本茶の種類一覧
日本茶の多くは、不発酵茶に分類される緑茶です。さっぱりした香りに加えて、ほどよい渋みと旨味を楽しめます。ここでは、代表的な6種類の日本茶をご紹介します。
煎茶
煎茶(せんちゃ)は、日本茶の中でもとくに親しまれている定番のお茶です。摘み取った茶葉を蒸気で加熱(蒸熱)し、酸化を抑えて作られます。上品な渋みと爽やかな香りが特徴で、渋みの主なもとになるのはカテキンです。
玉露
玉露(ぎょくろ)は、被覆栽培という特別な方法で育てる高級茶です。収穫の約20日前から寒冷紗(かんれいしゃ)をかけて日光を遮り、旨味成分のテアニンを増やします。その結果、濃厚でまろやかな旨味に加え、とろみのある口当たりと上品な甘みが生まれます。

抹茶
抹茶(まっちゃ)は、碾茶(てんちゃ)を石臼で挽いて粉末にしたお茶です。碾茶は玉露と同じように被覆栽培で育てられますが、製造工程で茶葉を揉まない点が異なります。
粉末を湯に溶いて飲むため、茶葉をまるごと取り入れられるのも特徴です。カテキンやテアニン、ビタミン類、ミネラルなどの成分を効率よく摂りたい方にも人気があります。
玄米茶
玄米茶(げんまいちゃ)は、緑茶に炒った玄米をほぼ同量混ぜて作るお茶です。玄米を炒るときに起こるメイラード反応によって、香ばしく甘い香りが引き立ちます。食事に合わせやすく、ほっとしたいときにおすすめです。
番茶
番茶(ばんちゃ)は、一番茶を摘み取ったあとに育った葉や茎を使って作ります。一番茶とは、その年の最初に芽吹いた新芽を摘み取って作るお茶のことです。番茶は二番目以降の成熟した茶葉を使うため、渋みが出にくく、軽やかな味わいが特徴です。すっきりした飲み口なので、気分を切り替えたいときに飲むのもおすすめです。
ほうじ茶
ほうじ茶は、加工した緑茶を約200℃の高温で焙煎して作ります。焙煎の過程でアミノ酸と糖が反応し、香ばしくやさしい風味が生まれるほか、焙煎中にカフェインが一部減少します。こうした変化により、刺激が控えめで飲みやすく感じられます。

代表的な中国茶・台湾茶の種類一覧
中国茶や台湾茶は、半発酵の青茶(烏龍茶)や後発酵茶の黒茶が豊富で、香りの広がりと奥深い味わいを楽しめます。以下、代表的な中国茶・台湾茶を3種ずつ見ていきましょう。
龍井茶
龍井茶(ロンジンちゃ)は中国緑茶の代表格であり、「中国十大銘茶」の筆頭に挙げられる銘茶です。浙江省杭州市(せっこうしょう こうしゅうし)の西湖(せいこ)周辺が本場として知られています。
その特徴は、茶葉を釜で炒って酸化を抑える「殺青(さっせい)」と呼ばれる工程にあります。高温で手早く火を入れることで、平らで美しい茶葉の形が整い、さらに香ばしい風味が引き立ちます。
プーアル茶
雲南省発祥の後発酵茶(黒茶)で、熟成による味わいの変化を楽しめるお茶です。自然に長期熟成させる「生茶」と、微生物の働きを促す渥堆(あくたい、ウォードゥイ)の工程で発酵を進める「熟茶」の2種類があります。
生茶はワインのように年月とともに香りとコクが深まり、熟成が進むほど価値が高まります。こってりとした食事とも相性が良く、食後茶として選ばれることも多いお茶です。
鉄観音
鉄観音(てっかんのん)は、福建省安渓県(ふっけんしょう あんけいけん)や台湾の木柵(もくさ)地区で作られる、伝統的な烏龍茶です。独自の「包揉(ほうじゅう)」という工程で茶葉をきゅっと丸めることで、香りが立ちやすくなり、奥行きのある味わいに仕上がります。

阿里山烏龍茶
阿里山烏龍茶(ありさんうーろんちゃ)は、台湾・嘉義県の阿里山山脈周辺で作られる高山茶で、台湾を代表する銘茶の一つです。冷涼な気候と霧に包まれて育つことで、苦渋味が控えめになり、まろやかな旨味が引き立ちます。花を思わせる華やかな香りと清涼感を感じられるお茶です。
凍頂烏龍茶
凍頂烏龍茶(とうちょううーろんちゃ)は、台湾茶の魅力を広めた伝統的な烏龍茶で、台湾中部・南投県鹿谷郷の凍頂山周辺が主な産地です。揉み込みを重ねて茶葉を半球状に整えることで、香りがふくよかに立ち、まろやかな飲み口に仕上がります。香りの高さとやさしいコクを楽しめる、台湾を代表する銘茶です。
東方美人
東方美人(とうほうびじん)は、ウンカという小さな虫の働きを生かして作る、少しユニークな烏龍茶です。初夏にウンカが若芽を吸うことで茶樹が防御反応を起こし、蜂蜜や果実を思わせる香り(蜜香)が生まれます。蜜のように甘くまろやかな風味があり、渋みは控えめで、やさしい甘みがふんわり広がります。

代表的な紅茶の種類一覧
紅茶の多くは発酵茶に分類され、赤褐色の水色(すいしょく)と、しっかりしたコクが特徴です。産地や製法の違いによって香り・渋みの出方が変わり、味わいも異なります。ここでは、世界で親しまれている6種類の紅茶をご紹介します。
ダージリン
ダージリン(Darjeeling)は、インド北東部のヒマラヤ山麓で作られる、世界三大紅茶の一つです。マスカテルフレーバー(マスカットのような香り)が特徴で、華やかで上品な風味を楽しめます。
アッサム
アッサム(Assam)は、インド北東部・アッサム州の高温多湿な平原で栽培される紅茶です。大型のアッサム種を使うことが多く、豊かなコクと芳醇な香りが感じられます。濃いめに淹れてミルクを加えると、まろやかさがいっそう引き立ちます。
ウバ
ウバ(Uva)は、スリランカ南東部・ウバ州の高地で作られる紅茶です。ダージリン、キーマンと並び、世界三大紅茶の一つに数えられています。その特徴は、ミントやメンソールを思わせる「ウバフレーバー」と呼ばれる香りにあります。爽やかな清涼感があり、すっきりとした後味のお茶です。

セイロン
セイロン(Ceylon)は、スリランカで作られる紅茶の総称で、名前はスリランカの旧国名に由来します。産地の標高によって香りや味わいが変わり、高地産は香りが高くキレのある渋みが特徴です。一方、中地産はほどよくまろやか、低地産は濃厚でコクが強めの味わいです。
アールグレイ
紅茶にベルガモットの香りを添えた、定番のフレーバーティーがアールグレイ(Earl Grey)です。使う茶葉に決まりはなく、中国茶やセイロン、インド産など、ベースによって香り立ちやコクの印象が変わります。爽やかな柑橘のニュアンスと上品な余韻があり、ストレートはもちろん、ミルクとも合わせやすい紅茶です。
イングリッシュブレックファスト
イングリッシュブレックファスト(English Breakfast)は、英国の朝食に合うように作られたブレンドティーです。アッサムやセイロン、ケニアなどを組み合わせ、コクとほどよい渋みがしっかり出る味わいに仕上げます。ミルクや砂糖ともなじみやすく、朝の一杯によく選ばれます。

【シーン別】おすすめのお茶の種類
飲む時間帯やその日の気分に合わせて選ぶと、いつもの一杯がもっと楽しくなります。ここからは、朝から夜までの5つのシーンに分けて、おすすめのお茶をご紹介します。
朝イチに飲むなら「煎茶」
煎茶は適度にカフェインを含むため、頭がすっきりしやすく、朝の目覚めに向いています。茶カテキンのさっぱりした飲み心地も相まって、気分を切り替えたい朝に選びやすい一杯です。爽やかで清々しい香りが広がり、1日のスタートを軽やかに整えてくれます。
午後の休憩時間「紅茶」
紅茶は煎茶よりカフェインが多い傾向があり、午後の眠気が気になるときにも取り入れやすいお茶です。香りの立ち方が豊かで、仕事や家事の合間のリフレッシュにもよく合います。ストレートはもちろん、ミルクを足して気分を変えるのもおすすめです。
寝る前のリラックスタイム「カモミールティー」
ノンカフェインのカモミールティーは、寝る前にも飲みやすいハーブティーです。やさしい香りで気持ちが落ち着くため、就寝前のリラックスタイムにも向いています。1日を静かに締めくくりたいときに、そっと寄り添ってくれる一杯です。
喉が渇いたときの水分補給「麦茶」
カリウムなどのミネラルを豊富に含む麦茶は、汗をかいた日の水分補給に向いています。冷えた麦茶はおいしい一方で、冷たい飲み物が続くと体が冷えやすくなることがあります。冷えが気になるときは、常温や温かい麦茶に切り替えたり、少量をこまめに飲んだりして調整しましょう。

カフェインを避けたい妊娠中「ルイボスティー」
ルイボスティーはノンカフェインなので、妊娠中にも選びやすい一杯です。すっきりした香りとほどよいコクがあり、ノンカフェインでも満足感のある飲み心地を楽しめます。さらに、ポリフェノールを豊富に含む点もうれしいポイントです。
まとめ
お茶は、同じ「チャノキ」から作られていても発酵度の違いによって香り・味わいが大きく変わる飲み物です。緑茶は渋みと旨味、烏龍茶は華やかな香り、紅茶は濃厚なコクと、それぞれの個性を楽しめるのが魅力といえるでしょう。
さらに、麦茶やハーブティーなど、ノンカフェインで楽しめる茶外茶も豊富です。ぜひ好みのお茶を試しながら、自分にとっての「お気に入りの一杯」を見つけてみてください。
記事編集
- くらひろ編集部
- 東京電力エナジーパートナー株式会社
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