【医師監修】寝るときの冷房はつけっぱなしが正解!エアコン温度設定を解説
夏の暑い夜、「冷房はつけっぱなしにして良いの?」「快適に眠れる設定は何度?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。実は、夏の夜は冷房をつけっぱなしで寝ても問題ありません。
本記事では、就寝時の最適な冷房設定や、つけっぱなしにする際のポイント、よくある疑問への回答を詳しく解説します。適切に冷房を使うことで快適な睡眠環境を整えられます。質の高い睡眠を実現するために、ぜひ参考にしてください。
監修者
- 井上 信明(いのうえ のぶあき)
- 医師/公衆衛生学修士(MPH)
日米豪にて小児科医・小児救急医として勤務。子どもたちとその家族に、根拠のある安全と安心を提供することを信条に日々診療している。日米小児科専門医、米国小児救急専門医。

目次
【快適に眠れる!】寝るときの冷房設定・環境づくり
快適な睡眠環境を作るには、室温や湿度、風向き、運転開始のタイミングが重要です。ここでは、就寝時の理想的なエアコン設定について解説します。
室温:25~28℃
夏場の就寝時は、室温が25~28℃になるよう設定するのがおすすめです。東京都保健医療局の「健康・快適居住環境の指針」[1]でも、冷房使用時の室温として25~28℃が推奨されています。
ここで注意したいのは、「エアコンの設定温度」ではなく「実際の室温」がこの範囲になるようにすることです。エアコンの設定温度は、必ずしも室温と一致するとは限りません。部屋の広さや断熱性、空気の循環状況、エアコンの性能などによって、設定温度と室温には差が生じることがあります。
まずは設定温度を25~28℃にしてみて、実際の室温を確認しながら微調整してください。
湿度:40~60%
快眠のためには室温とともに、湿度の調整も大切です。寝室の湿度が40~60%になるように調整すると、ジメジメした感じが解消され、眠りにつきやすい環境をつくれます。
とくに夏の雨の日は湿度が高く、より寝苦しく感じることがあります。エアコンの除湿機能や除湿機を活用して、部屋の湿度を快適に保つようにしましょう。
冷房の風向き:上向きor水平
就寝中のエアコン冷房の風向きは、上向きまたは水平に設定すると効果的です。冷たい空気は重く、自然と床の方に下りる性質があるため、風向きを上向きまたは水平に設定することで部屋全体の空気が効率的に循環します。

逆に、風向きを下向きに設定すると、冷気は床付近に溜まり続け、天井付近の温度が下がりにくくなってしまいます。この温度ムラがあると、エアコンは「まだ暑い」と判断して余計に稼働してしまい、寝冷えしたり電気代が余分にかかったりする原因にもなります。
なお、冷房の風向きを上向き・水平に固定しておけば、部屋の空気は自然に循環します。スイング機能が搭載されているエアコンもありますが、かえって空気循環を妨げてエアコン効率を低下させてしまう可能性があるため、風向きは固定をおすすめします。
運転開始のタイミング:就寝15~30分前
エアコンは、就寝の15~30分前にあらかじめ稼働させておくと良いでしょう。就寝直前にエアコンをつけると、室温が下がるまでに時間がかかるため、寝付きが悪くなることがあります。事前に適切な温度に設定しておけば、快適な環境ですぐに眠りにつくことができ、質の高い睡眠につながります。
寝るときの冷房はつけっぱなしでもOK!
夏の夜は、冷房をつけっぱなしで寝ても問題ありません。
夏は夜でも気温が高く、寝ている途中で暑さにより目が覚めてしまうことがあります。そのため、冷房を適切に使用し、就寝中も快適な室温を保つことができれば、暑苦しさで目が覚めることは少なくなります。さらに、深い眠りにつくことで、翌日の熱中症予防にもなります。
また、夜間に冷房をつけっぱなしにすると、「電気代がかかるのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。しかし、夜間は外気温が下がるため、昼間に比べて冷房の電気代はかかりにくい傾向にあります。
なお、エアコンに「おやすみモード」などの機能がある場合は、積極的に活用することをおすすめします。体温の変化を読み取って設定温度を調整してくれるため、快適な温度を保つことができ、節電にもつながります。
睡眠中にオフにしたい場合の工夫
つけっぱなしが気になる場合は、オフタイマーを2~3時間に設定するのがおすすめです。入眠時の快適さを保ちつつ、冷えすぎによる体調不良も防げます。
ただし、冷房がオフになった後、暑苦しさで目覚めてしまう可能性もあります。その場合は、扇風機を使うと良いでしょう。室温が高めでも微風があれば涼しく感じられます。扇風機はエアコンよりも電気代が安いため、節約しつつ涼しさを保ちたいときに効果的です。
扇風機の使い方は、「▼扇風機・サーキュレーターを活用する」でも解説します。
寝るときに冷房をつける際のポイント
寝るときに冷房を使うことは、快適な睡眠を促すのに役立ちます。しかし、使い方を間違えると体を冷やしすぎてしまい、体調を崩すリスクが生じます。ここからは、寝るときに冷房を利用する際のポイントをご紹介します。
風が体に直接当たらないよう注意する
冷房の風が直接体に当たり続けると、体の一部分だけが過剰に冷やされ、体温調節がうまくいかなくなります。
この状態が長時間続くと、だるさや頭痛などの体調不良を引き起こすことがあります。そのため、冷房の風向きを上向きや水平に設定して、冷風が直接体に当たることを防ぎましょう。ベッドの配置を変えたり、風除けパネルを使用したりするのも効果的です。
扇風機・サーキュレーターを活用する
エアコンだけで部屋全体を冷やそうとすると、冷風が行き渡る範囲が限られ、部屋の一部にしか冷風が行き渡らない場合があります。そのため、エアコンに加えて、扇風機やサーキュレーターの併用が効果的です。
扇風機は、エアコンの風向きを調整し、冷風に直接当たりたいときに役立ちます。ただし、前述したとおり長時間冷風を直接体に当て続けると体調を崩す原因になります。
扇風機で涼みながら就寝したい場合は、タイマーを設定したり、設置位置や首振り機能を工夫したりして、冷風が体に長時間当たり続けないようにする配慮が必要です。
一方、サーキュレーターは、室内の空気を効率的に循環させる機器です。部屋の低い位置に溜まりやすい冷たい空気を上向きに送ることで、エアコンの冷風を部屋全体に効率的に循環させられます。
「くらひろ by TEPCO」では、くらしに関するアンケート調査を実施しています。サーキュレーターと冷房を併用している方を対象とする、「サーキュレーターを冷房と一緒に使うことで、冷房の効果を高めることができると実感していますか?」という質問では、約9割の人が「そう思う(48.1%)」「どちらかというとそう思う(45.0%)」と回答しました。アンケート結果からも、冷房とサーキュレーターを併用することで、多くの方が冷房効果の向上を実感していることが読み取れます。

- 調査主体:くらひろ by TEPCO(東京電力エナジーパートナー株式会社)
- 調査期間:2025年3月7日~3月9日
- 有効回答数:231(サーキュレーターと冷房を併用している方のみ)
寝るときの冷房に関するよくある質問(Q&A)
ここでは、就寝時の冷房に関するよくある疑問にお答えします。快適な睡眠環境を作るための参考にしてください。
適切な設定温度でも暑く感じるときはどうすれば良い?
エアコンを適切な設定温度にしていても暑く感じる場合は、いきなり設定温度を下げるのではなく、まずは以下の方法を試してみましょう。
- 風量を強くする
- 風量を「自動」に設定するか、強めに調整してください。風量を上げることで空気の循環が改善し、ベッドや布団付近まで冷気が行き渡ります。同様に、サーキュレーターを併用することでも効率的に空気を循環させられます。
- 除湿機能を使う
- 湿度を下げると涼しさを感じやすくなります。エアコンの除湿機能を使用したり、除湿機を併用したりすることで、ジメジメ感が解消され、冷やしすぎを防げます。
これらの工夫を試してから設定温度を調整することで、快適さと省エネを両立できます。
同居人と「暑い・寒い」の感覚が合わないときは?
同居人と暑さ・寒さの感じ方が異なる場合は、お互いが寝具や小物で工夫し、歩み寄る努力をすることが大切です。人によって温度の感じ方は異なるため、一人に合わせて設定温度を大きく変えてしまうと、他の人の体調不良の原因になることも考えられます。
まず、設定温度は一般的な温度(26~27℃程度)にしましょう。また、風向きを上向きまたは水平にしたり、サーキュレーターを使用したりして、室内の空気を循環させ、温度ムラを解消します。
それでも問題が解決しない場合には、それぞれの人が以下のような工夫をすると良いでしょう。
暑がりの方
- 接触冷感の敷きパッドやシーツを使う
- 通気性の良いパジャマを選ぶ
寒がりの方
- 長袖のパジャマや靴下を着用する
- 布団を1枚追加する
それぞれの人が寝具や服装で調整することで、同居する全員が快適な睡眠環境を作れます。
子どもや赤ちゃんと寝るとき気をつけることは?
子どもや赤ちゃんと一緒に寝るときは、少し高めの温度設定にし、冷風が直接当たらないようにすることが大切です。
赤ちゃんは体温調節機能が未発達なため、冷えすぎるのも暑すぎるのも危険です。設定温度は28℃程度を目安に、様子を見ながら調整してください。
とくに注意したいのが、寝入るまでと深夜の温度管理です。寝入るまでは涼しくして快適に眠れるようにし、深夜は冷えすぎないよう調整することが重要です。おやすみモードなどの機能を活用すると、自動で温度調整してくれるため便利です。
まとめ
夏の夜は、冷房をつけっぱなしで眠っても問題ありません。室温25~28℃、湿度40~60%を目安に設定し、就寝15~30分前からエアコンを稼働させておくことで、快適な睡眠環境を整えられます。
適切な設定温度にしていても暑く感じるときは、風量を強くしたり除湿機能を使ったりすることで体感温度を下げられます。また、暑がりの方は接触冷感の寝具や通気性の良いパジャマを、寒がりの方は厚手の毛布や長袖のパジャマを選ぶなど、体質に合わせた工夫も大切です。
エアコンを上手に活用して、質の高い睡眠を目指しましょう。
- 東京都保健医療局:
「健康・快適居住環境の指針」
記事編集
- くらひろ編集部
- 東京電力エナジーパートナー株式会社
「東京電力 くらひろ by TEPCO」は、東京電力エナジーパートナーが運営するWebメディアです。でんきやガスのことはもちろん、あなたの毎日に役立つ知識から、くらしを広げるアイデアまで、“知りたい”に答える多彩な記事をお届けします。

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