エアコンとソファ
省エネ・節電

エアコンの電気代は?使用時間・期間あたりの電気代や節電方法も

寒い日や暑い日を快適に過ごすには、エアコンの暖房や冷房が欠かせません。しかし、毎日エアコンを使用していると「電気代はいくらになる?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は暖房と冷房にかかる電気代の目安額を1時間・1日・1か月・1シーズンに分けて紹介します。エアコンの電気代の節約ポイントも解説しているので、ぜひご覧ください。

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エアコンの電気代【1時間・1日・1か月・1シーズンあたり】

ここでは、暖房・冷房それぞれの仕組みと、使用時間ごとのエアコンの電気代について解説します。

暖房:1時間・1日・1か月・1シーズンの電気代

エアコンの暖房は、冷媒(れいばい)という物質が熱を吸収したり放出したりすることで部屋を温める仕組みになっています。暖房をつけて部屋が暖かくなる仕組みは、以下のとおりです。

エアコンの暖房の仕組み

  1. 外気から熱を集める:室外機の熱交換器が外気から熱を集め、その熱を冷媒に移す。
  2. 冷媒の温度を上げる:圧縮機で冷媒に圧力をかけ、冷媒の温度を上げる。高温になった冷媒は室内機の熱交換器に送られる。
  3. 室内を暖める:室内機が部屋の空気を吸い込む。その空気を熱交換器の周りを通過させて温め、温風として室内に送り出す。
  4. 冷媒の温度を下げる:室内機が部屋の空気を吸い込む。その空気を熱交換器の周りを通過させて温め、温風として室内に送り出す。
  5. 再び外気から熱を集める:再び室外機の熱交換器が外気から熱を集め、その熱を冷たくなった冷媒に移す。
  6. サイクルの繰り返し:この流れを繰り返してエアコンは部屋を暖め、快適な室温を維持する。

エアコンは、室温を設定温度に近づけるときに最も多くの電力を消費します。エアコンの電気代について、詳しくは後述の「▼エアコンの電気代は何で決まる?」で解説します。

ここからは、エアコンの対応畳数ごとに、1時間・1日・1か月・1シーズンあたりの電気代の目安額をみてみましょう。なお、暖房の電気代の算出方法は、「▼暖房の電気代計算方法」を参照してください。

電気代の目安(暖房)

対応畳数 1時間あたり
(つけっぱなし)
1日あたり
(つけっぱなし)
1か月あたり平均
(※1)
1シーズンあたり
(※2)
6畳(※3) 4.0~39.7円 96~953円 約2,900円 約15,700円
8畳(※4) 4.0~40.0円 96~960円 約3,300円 約17,800円
10畳(※5) 4.2~44.0円 101~1,056円 約3,700円 約19,800円
12畳(※6) 4.2~44.0円 101~1,056円 約5,700円 約30,200円
  • ※1:暖房期間1か月あたりの電気代の平均額(暖房期間1シーズンあたりの電気代の合計額から算出した30日あたりの電気代)
  • ※2:JIS C 9612:2013に基づく次の条件で運転した場合の電気代(算出条件:外気温度/東京、期間/11月8日~4月16日(160日間)、室内設定温度/20℃、使用時間/6:00~24:00の18時間、住宅/JIS C 9612による平均的な木造住宅(南向き)、部屋の広さ/暖房能力に見合った広さの部屋)[1]
  • ※3:ダイキン S225ATES-W(暖房能力:2.2kW、暖房時消費電力:定格470W/最小130W/最大1,280W、消費電力量暖房時期間合計:506kWh)を参照
  • ※4:ダイキン S255ATES-W(暖房能力:2.8kW、暖房時消費電力:定格635W/最小130W/最大1,290W、消費電力量暖房時期間合計:575kWh)を参照
  • ※5:ダイキン S285ATES-W(暖房能力:3.6kW、暖房時消費電力:定格890W/最小135W/最大1,420W、消費電力量暖房時期間合計:640kWh)を参照
  • ※6:ダイキン S365ATES-W(暖房能力:4.2kW、暖房時消費電力:定格1,190W/最小135W/最大1,810W、消費電力量暖房時期期間合計:974kWh)を参照

暖房の電気代計算方法

1時間あたり・1日あたり(24時間)の電気代の計算式
暖房時最小と暖房時最大の消費電力(kW)を参考に、以下の計算式で算出しています。
電気代(円)=消費電力(kW)×使用時間(h)×電気料金の目安単価(円/kWh)
1か月あたり平均の電気代の計算式
JIS C 9612:2013に基づく暖房時期の消費電力量の合計(kWh)および同規格が定義する暖房期間日数(160日間)を参考に、以下の計算式で算出しています。
電気代(円)=消費電力量暖房時期間合計(kWh)÷暖房期間日数(日)×30(日)×電気料金の目安単価(円/kWh)
1シーズンあたりの電気代
JIS C 9612:2013に基づく暖房時期の消費電力量の合計(kWh)を参考に、以下の計算式で算出しています。
電気代(円)=消費電力量暖房時期間合計(kWh)×電気料金の目安単価(円/kWh)

なお、電気料金の目安単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価(2025年5月現在)より、31円/kWh[2]を使用しています。

冷房:1時間・1日・1か月・1シーズンの電気代

冷房も暖房と同様に、冷媒の状態変化によって部屋の温度を変化させます。ここでは、冷房の仕組みと使用期間ごとの電気代について解説します。

エアコンの冷房の仕組み

  1. 室内で熱を集める:室内機が部屋の空気を吸い込む。熱交換器の周りを通過させることで空気から熱を奪い、冷媒に移す。
  2. 室内を冷やす:熱を奪われた空気は冷風となって室内に送り出され、熱を帯びた冷媒は室外機に送られる。
  3. 冷媒の温度を上げる:室外機の圧縮機が冷媒に圧力をかけ、冷媒の温度をさらに上げる。
  4. 熱を外気に放出する:高温になった冷媒を室外機の熱交換器に送り、熱を外気に放出する。
  5. 冷媒の温度を下げる:熱を放出した冷媒は膨張弁を通過し、減圧されて温度が低下する。冷えた冷媒は室内機に戻る。
  6. 再び室内で熱を集める:室内機が部屋の空気を吸い込む。熱交換器の周りを通過させることで空気から熱を奪い、冷媒に移す。
  7. サイクルの繰り返し:この流れを繰り返してエアコンは部屋を冷やし、快適な室温を維持する。

続いて、冷房を使用したときの電気代について一覧表で紹介します。なお、冷房の電気代の算出方法は、「▼冷房の電気代計算方法」を参照してください。

電気代の目安(冷房)

対応畳数 1時間あたり
(つけっぱなし)
1日あたり
(つけっぱなし)
1か月あたり平均
(※1)
1シーズンあたり
(※2)
6畳(※3) 3.9~26.0円 94~624円 約1,500円 約6,500円
8畳(※4) 3.9~32.6円 94~782円 約1,700円 約7,400円
10畳(※5) 3.9~28.8円 94~691円 約1,900円 約8,500円
12畳(※6) 3.9~42.8円 94~1,027円 約2,900円 約12,900円
  • ※1:冷房期間1か月あたりの電気代の平均額(冷房期間1シーズンあたりの電気代の合計額から算出した30日あたりの電気代)
  • ※2:JIS C 9612:2013に基づく次の条件で運転した場合の電気代(算出条件:外気温度/東京、期間/5月23日~10月4日(135日間)、室内設定温度/27℃、使用時間/6:00~24:00の18時間、住宅/ JIS C 9612による平均的な木造住宅(南向き)、部屋の広さ/冷房能力に見合った広さの部屋[1]
  • ※3:ダイキン S225ATES-W(冷房能力:2.2kW、冷房時消費電力:定格580W/最小125W/最大840W、消費電力量冷房時期間合計:211kWh)を参照
  • ※4:ダイキン S255ATES-W(冷房能力:2.5kW、冷房時消費電力:定格720W/最小125W/最大1,050W、消費電力量冷房時期間合計:240kWh)を参照
  • ※5:ダイキン S285ATES-W(冷房能力:2.8kW、冷房時消費電力:定格780W/最小125W/最大930W、消費電力量冷房時期間合計:273kWh)を参照
  • ※6:ダイキン S365ATES-W(冷房能力:3.6kW、冷房時消費電力:定格1,180W/最小125W/最大1,380W、消費電力量冷房時期間合計:416kWh)を参照

冷房の電気代計算方法

1時間あたり・1日あたり(24時間)の電気代の計算式
冷房時最小と冷房時最大の消費電力(kW)を参考に、以下の計算式で算出しています。
電気代(円)=消費電力(kW)×使用時間(h)×電気料金の目安単価(円/kWh)
1か月あたり平均の電気代の計算式
JIS C 9612:2013に基づく冷房時期の消費電力量の合計(kWh)および同規格が定義する冷房期間日数(135日間)を参考に、以下の計算式で算出しています。
電気代(円)=消費電力量冷房時期間合計(kWh)÷冷房期間日数(日)×30(日)×電気料金の目安単価(円/kWh)
1シーズンあたりの電気代
JIS C 9612:2013に基づく冷房時期の消費電力量の合計(kWh)を参考に、以下の計算式で算出しています。
電気代(円)=消費電力量冷房時期間合計(kWh)×電気料金の目安単価(円/kWh)

なお、電気料金の目安単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価(2025年4月現在)より、31円/kWh[2]を使用しています。

一般的に、暖房の電気代は外気温との差が大きいことや、霜取り運転機能などの影響で、冷房よりも高くなることが多いです。

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エアコンの電気代節約方法

エアコンの電気代は、日頃の工夫で抑えることができます。ここでは、電気代の節約方法を6つ紹介します。

それぞれについて、詳しく解説します。

フィルターを掃除する

エアコンのフィルターは、2週間に1度を目安に掃除しましょう。フィルターがホコリで目詰まりを起こすと、エアコンの運転効率が低下し、結果として消費電力が増加します。

また、自分では掃除できないエアコンの内部にも、ホコリは溜まっていきます。定期的に、業者にクリーニングを依頼することで、無駄な電力消費を防ぎましょう。

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設定温度を1℃変更する

エアコンの設定温度を1℃変更するだけで、消費電力を削減できます。環境省によると、夏は設定温度を1℃上げることで約10%、冬は1℃下げることで約13%の消費電力量の削減が可能[3]です。

外の気温と設定温度を近づけることで、エアコンの効率を上げ、無駄な電力消費を防ぎましょう。

風量を自動設定にする

エアコンの風量設定を「自動」にしておくと、余分な電力消費を防げます。自動運転は、室内の温度に合わせて自動で風量を調整する機能です。

自動運転に設定することで、エアコンは室温に応じて最適な風量で運転し、冷房・暖房のどちらでも効率よく運転します。都度風量を調整する手間も省け、エネルギー効率が向上します。

風量設定

風向を調整する

空気は温かいと上昇し、冷たいと下降する性質があります。暖房の際は風向を下向きに、冷房時は上向きに設定することで、空気が部屋全体に均等に循環し、室温が均一になります。これにより、過度な温度調整が必要なくなり、電気代の節約につながります。

ただし、エアコンの風が直接肌に当たると乾燥につながるため、肌に当たらないように調整してください。

室外機に直射日光を当てない

室外機には日除けを設置するか、日陰に設置して直射日光を避けることが重要です。室外機が高温になると、部屋の熱を効率よく外に放出できなくなり、その分多くの電力を消費してしまいます。

日陰や遮熱対策を施すことで、エアコンの運転効率が向上し、電気代が抑えられます。

サーキュレーターを使い、空気を循環させる

サーキュレーターや扇風機をエアコンと併用することで、冷気や暖気が部屋全体に均等に行き渡り、エアコンの設定温度を緩めても快適に過ごせるようになります。これにより、エアコンの負担が減り、電気代を抑えることができます。

暖房時はサーキュレーターをエアコンの対角線上に、冷房時はエアコンの向かい側に風を押し返すように置くと効果的です。

エアコンの電気代に関するよくある質問

エアコンを使用していると、「こまめなオンオフとつけっぱなしはどちらが良い?」「古いエアコンと新しいエアコンで電気代は変わる?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?

ここからは、エアコンの電気代に関するよくある質問に回答いたします。

エアコンはつけっぱなしにした方が良い?

エアコンは、こまめに運転・停止を繰り返すよりも、連続して運転させる方が節電に繋がる場合があります。とくに、エアコンは始動時に最も多くの電力を消費するため、30分程度の短時間であれば、つけっぱなしにする方が効率良く、電気代の節約になります。ただし、長時間留守にする場合は、電気代が高額になるのでエアコンを切った方が効率的です。

なお、くらひろが独自に行ったアンケート調査で、「あなたは何分間の外出をするときにエアコンの冷房・暖房を消しますか?」という質問に対し、「30分未満の外出でエアコンを消す」と回答した人は、冷房で34.5%、暖房で46.7%の割合でした。30分程度の外出であれば、こまめに消すよりもつけっぱなしの方が電気代の節約になることは、あまり知られていないことがうかがえます。

外出時のエアコン稼働状況アンケート

「くらしに関するアンケート」の調査概要

  • 調査主体:くらひろ by TEPCO(東京電力エナジーパートナー株式会社)
  • 調査期間:2025年3月7日~3月9日
  • 有効回答数:714(エアコン所有者のみ)

エアコンの電気代は何で決まる?

エアコンの電気代は、主に消費電力によって決まります。例えば、夏に部屋を涼しくするために設定温度を低くすると、エアコンの消費電力が増加し、電気代が高くなります。また、冬に温かくするために設定温度を高くすると、同じく電気代が増加します。

そのため、設定温度を外気温に近づけると、消費電力が抑えられ、電気代を節約できます。

エアコン電気代

冷房と除湿の電気代はどちらが安い?

同じ設定温度、設定湿度で運転した場合、「弱冷房除湿」「冷房」「再熱除湿」の順に電気代が安くなります。

除湿には2種類があり、弱冷房除湿では室内の空気を冷やして除湿を行い、冷たい空気を送ります。一方、再熱除湿では室内の空気を冷やした後、再度温めて送り出すため、再熱時に電力を消費するため、電気代が高くなりやすいです。

古いエアコンと最新エアコンで電気代は変わる?

一般的に、古いエアコンよりも新しいエアコンの方が省エネ性能が高いため、電気代は安くなる傾向にあります。最新のエアコンには、センサーやAI機能が搭載されており、より効率的な運転が可能です。

もし古いエアコンを長年使用している場合、買い替えを検討することで、電気代を大幅に節約できる可能性があります。エアコンの「省エネ基準達成率」や「APF(通年エネルギー消費効率)」を比較して、省エネ性能の高いモデルを選ぶと効果的です。

東京電力エナジーパートナー:電気はガスとまとめるとおトク

  • ガスセット割の適用には、対象の電気料金プランへの切替えが必要です。すでに対象の電気料金プランにご加入中のお客さまも対象です。

まとめ

エアコン(8畳用)をつけっぱなしにしたときの電気代の目安は、暖房の場合は1日あたり96~960円、冷房の場合は94~782円です。1シーズンあたりの電気代の目安は、暖房(冬期)が約17,800円なのに対し、冷房(夏季)が約7,400円で、長時間使用したときの電気代は、冷房よりも暖房の方が高くなる傾向にあります。

夏や冬はエアコンの使用により電気代が高くなりがちです。この記事でご紹介した電気代の目安を参考にしつつ、フィルター掃除や設定温度の変更、風量や風向き調整などを行って、電気代を節約していきましょう。

  1. 一般社団法人 日本冷凍空調工業会
    期間消費電力量を省エネ性の目安にお選びください
  2. 公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
    よくある質問 Q&A
  3. 環境省
    エアコンの使い方について

この記事の情報は公開日時点の情報です

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