スーパーで非常食を安く揃えたい!
防災・防犯

スーパーで揃えられる非常食11選!ローリングストックと保管方法も解説

地震や台風などの災害に備え、日ごろから食品の備蓄をしているという方も多いのではないでしょうか。しかし、災害対策用の非常食は食べ慣れない味のものが多く、災害時の食事がストレスになる可能性があります。

そこで今回は、スーパーに売っている慣れ親しんだ味の食品を、非常食として備蓄しておくアイデアをご紹介します。非常食としておすすめの食品や、安く揃える方法もあわせてご紹介しますので、ぜひ非常食選びの参考にしてみてください。

スーパーで非常食を揃えるときの確認ポイント

スーパーで売られている食品には、非常食に向いているものと向いていないものがあります。ここでは、スーパーで非常食を選ぶときのポイントをご紹介します。

賞味期限を確認する

スーパーで非常食用にレトルト食品や缶詰を購入する際は、商品の賞味期限を必ず確認しましょう。災害時に頼りになる非常食は、いざというときに食べられることが最も重要です。とくに、セール品は、賞味期限が近い商品の場合があるため、注意が必要です。

また、購入後は、ご自宅の備蓄リストに品目と賞味期限を記録し、「ローリングストック」を取り入れましょう。ローリングストックとは、普段の食事で賞味期限が近いものから優先的に食べ、食べた分を新しく買い足していく方法です。これにより、常に新しい非常食を備蓄でき、無駄なく備えを維持できます。

ローリングストックについて詳しく知りたい方は、後述の『▼非常食は「ローリングストック(定期的な買い足し)」が重要』をご覧ください。

高カロリー・栄養バランスが良い食品を選ぶ

非常食には、高カロリーで栄養バランスの取れた食品を選ぶことが重要です。

災害時は、十分な食料が手に入りにくい可能性があるため、少量でも効率良くエネルギーと栄養を摂取できるものが理想です。ビスケット・チョコレート・乾パンなどの高カロリーな食品はもちろん、缶詰(肉、魚、野菜など)、フリーズドライ食品、レトルト食品なども、栄養を補給しやすく、調理の手間も少ないためおすすめです。

調理の必要がない、または簡単な調理の食品を選ぶ

非常食を選ぶ際は、調理不要、またはごく簡単な調理で食べられる食品を優先しましょう。

災害時は、電気やガス、水道などのライフラインが止まる可能性が高く、普段どおりの調理が難しい状況が想定されます。そのため、缶詰やレトルト食品、栄養補助食品など、温めなくてもそのまま食べられるものや、お湯や水を注ぐだけで準備できるフリーズドライ食品を中心に選びましょう。

スーパーで揃えられる非常食11選

非常食の選び方のポイントを踏まえ、非常食を揃えてみましょう。ここでは、スーパーで購入できるおすすめの非常食11選をご紹介します。

スーパーで揃える非常食

生命維持のために、最も必要不可欠なものが水です。大人1人あたり1日2Lを飲料水として、1Lを手洗いやうがいなどの生活水としてストックしておくことをおすすめします

水は、箱でまとめて買うと1本あたりの値段が安くなります。断水する可能性も考慮して、多めに備えておくと安心です。

お米

備蓄用のお米は、洗う水を節約できる無洗米がおすすめです。また、電気が使えれば電子レンジで温められる、パックご飯も良いでしょう。

電気が使えない場合は、レトルトのおかゆが役立ちます。種類が豊富で長期保存ができ、離乳食の赤ちゃんからお年寄りまで幅広く食べられます。消化も良く、食欲がないときや体調が悪いときにも安心です。

また、特殊な製法で作られたアルファ化米であれば、水かお湯を注いで一定時間待つだけでおいしいご飯ができあがります。最近は白米だけでなく、炊き込みご飯やピラフなど、種類が豊富で飽きずに食べられる点も嬉しいポイントです。

なお、お米は2㎏のものを1袋用意しておくと約27食分になります。家族構成に合わせて、適量を用意しましょう。

缶詰

開けるだけでそのまま食べられる缶詰も、非常食には欠かせない食品の1つです。

鯖煮缶やシーチキンなどは、健康維持には欠かせないたんぱく質やカルシウムなどの栄養素を手軽に摂取できます。賞味期限も3年程度と長く、長期保存ができるためコスパの良い非常食といえます。

また、ビタミン補給のためにフルーツ缶もあると良いでしょう。生の果物は非常食には向きませんが、缶詰なら長期保存が可能です。

レトルト食品

レトルト食品は温めて食べるのが一般的ですが、既に調理済みの食品が入っているため常温でも食べられます。電気やガスが止まってしまったときにとても役立ちます。

レトルト食品

フリーズドライ

フリーズドライの野菜がたっぷり入った味噌汁やスープなどは、ビタミン等の栄養素を効率的に摂取でき、栄養が偏りやすい災害時に役立ちます。

ただし、賞味期限は3か月~半年程度のものが多いので、定期的に買い替える必要があります。

インスタント味噌汁

お菓子

お菓子は賞味期限が長く、すぐに食べられるため、非常食に向いています。砂糖にはリラックス効果もあり[1]、ストレスのかかりやすい災害時にもおすすめです。

食べ慣れた味のお菓子や、家族のお気に入りのお菓子など、普段からストックしておくと良いでしょう。

野菜ジュース

災害時には、支給された非常食ばかりでは補いきれない栄養素が多く、体調を崩してしまう人も多いといいます。野菜ジュースなら、手軽に飲めて不足しがちな栄養素も補うことができるためおすすめです。

なかには、5年以上常温で保存できる、非常食向けの野菜ジュースもあります。ただし、野菜ジュースには常温保存可能なものとそうでないものがあるので、しっかり確認してから購入しましょう。

栄養補助食品

栄養補助食品は、ゼリー、飲料、お菓子などのさまざまな形で販売されています。

災害時は栄養不足になりやすいので、栄養補助食品が役立ちます。

チョコレート

かさばらず、持ち運びやすいチョコレートは、非常食としておすすめの食料です。少量で多くのカロリーを摂取でき、保存も利くため、小分けにすれば長く食べられるでしょう。

また、チョコレートにはテオブロミンという気持ちを落ち着かせてくれる成分が含まれています。パニック状態に陥ってしまいがちな災害時にも、心身ともにリラックスさせてくれるでしょう[2]。ただし、夏は溶けないよう保存に注意する必要があります。

ナッツ類・ピーナッツ

高タンパクかつ高脂質で栄養価が高く、長期保存が効くナッツ類やピーナッツ(豆類)も非常食に向いています。ピーナッツのほか、アーモンドやくるみなどのナッツは、比較的値段も安く簡単に手に入れられるでしょう。

多くのナッツ類は調理なしでそのまま食べられるため、災害時にライフラインが止まってしまっても手軽に食べられます。

ゼリー飲料

ゼリー飲料は喉通りが良く、食べやすいのが魅力です。栄養価が高い商品も多いため、非常食として優秀といえます。

ただし、水分を増やすと重くなり、持ち運びが困難になります。非常用持ち出しバッグに入れるときは、水の一部をゼリー飲料に置き換えるなど工夫が必要です。

非常食は「ローリングストック(定期的な買い足し)」が重要

非常食を買い揃えても、食べる前に賞味期限が過ぎていたという経験がある方もいるのではないでしょうか。せっかく非常食を購入しても、実際の災害時に賞味期限が切れていては、がっかりです。

ここでは、非常食の考え方の一つである「ローリングストック」について解説します。

賞味期限が近い非常食は消費して買い足す

非常食の備蓄でおすすめなのが、賞味期限が近いものから食べ、その分を買い足していく「ローリングストック」という方法です。

ローリングストックは、非常食を日常生活の中で消費しながら補充していく方法で、常に新鮮な備蓄を保つことができます。ただ買い置きするだけでは、いざという時に「賞味期限が過ぎていた!」という事態になりかねません。定期的に食品を入れ替えることで、災害時にもおいしく食べられる状態を維持できます。

普段から非常食を食卓に取り入れることで、防災意識を高められるだけでなく、食品ロスを減らすことにもつながります。無理なく実践できるローリングストックを取り入れて、もしもの時に備えましょう。

1~3か月に1回を目安に賞味期限が近い非常食を手前に寄せて配置する

非常食を効率的に管理し、無駄なく消費するためには、定期的に配置を見直すことが大切です。

具体的には、1~3か月に1回を目安に、保存している非常食の配置を調整しましょう。新しく購入した非常食は奥に、そして賞味期限が近いものや古いものから手前に置いてください。こうすることで、自然と賞味期限が近い食品から順に手に取るようになり、期限切れによる食品ロスを防ぐことができます。

この習慣を身につけることで、無駄なく消費しながら、常に新鮮な非常食を確保できるようになります。災害時に慌てないためにも、日頃から意識して取り組んでみてください。

調味料

缶詰やレトルト食品がローリングストックに適している

ローリングストックには、賞味期限が長く、管理しやすい缶詰やレトルト食品が最適です。

これらの食品は、保存期間が非常に長いため、入れ替える手間が少なく、災害時に備蓄を忘れにくいというメリットがあります。また、常温で保存でき、そのまま食べられるものが多いので、電気やガスが使えない災害時でも安心して口にできます。

日頃から食べているものを少し多めに買い置きし、賞味期限が近いものから消費していくことで、無理なく非常食を循環させることができます。缶詰やレトルト食品を活用して、いざという時の備えを普段の生活に溶け込ませましょう。

非常食の適切な保管方法

非常食を購入した後に、どこに保管するか迷ったことがある方も多いと思います。いざというときに、「非常食がすでに食べられない状態だった」「どこにしまったのか思い出せない」ということのないよう、適切な保管方法と保管場所を覚えておきましょう。

高温多湿の場所を避けて保管する

非常食は、高温多湿の場所を避け、涼しく乾燥した場所で保管してください。食品は、温度や湿度の影響を受けやすく、とくに高温多湿な環境下では、劣化が著しく進みます。

たとえば、直射日光が当たる場所や、湿気の多いシンク下、熱のこもりやすい車の中などは、非常食の保管には不向きです。このような場所では、品質の低下だけでなく、カビの発生や風味の劣化、さらには食中毒の原因となる細菌の繁殖を招く恐れがあります。

非常食をいざというとき安全に利用するためにも、パントリー(食料庫)や押し入れ、床下収納など、温度変化が小さく、湿度が低い場所を選んで保管しましょう。これにより、食品が傷むのを防ぎ、災害時に安心して口にすることができます。

すぐに持ち出せる場所に保管する

非常食は、災害時にすぐに持ち出せる場所に保管しましょう。地震や台風などの緊急時には、一刻を争う状況が考えられます。非常食が家の奥や高い棚の奥にしまわれていると、いざという時に見つけ出すのに時間がかかり、危険な状況で取り出すことになるかもしれません。

そのため、非常食は玄関近くの収納、リビングの一角、寝室のベッド下など、家族全員がアクセスしやすく、安全に持ち出せる場所にまとめて置くのが理想的です。リュックサックや非常持ち出し袋に詰めておくのも良いでしょう。

いざという時に焦らないためにも、普段から収納場所を決めておき、家族全員で共有しておくことをおすすめします。

まとめ

スーパーで非常食を揃えるときの選び方のポイントや、おすすめの非常食をご紹介しました。災害時は、非日常的な状況になることが予想されるため、食べ慣れた味のご飯があると心を落ち着かせてくれるでしょう。

普段からローリングストックなどを活用し、いつも買っている食料を非常食として備蓄しておくことをおすすめします。今回ご紹介した内容を参考に、スーパーで効率良く非常食を揃えてみてください。

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