
エアコンのリモコンをなくしたらどうする?困ったときの対処法5選
夏の蒸し暑い日や、冬の凍えるような日に限って、リモコンが忽然と姿を消す。そんな経験はありませんか?すぐにでもエアコンを使いたいのに、肝心のリモコンが見つからないと本当に焦りますよね。ソファの隙間、ベッドの下など、家中を探し回っても見つからない時の絶望感は、誰しも一度は味わったことがあるかもしれません。
この記事では、そんな「困った!」を解決するための具体的な方法を、応急処置から恒久的な対策まで5つに分けてご紹介します。
目次
エアコンのリモコンがない!まず試すべき2つの応急処置
エアコンのリモコンが見つからないとき、多くのエアコンに備わっている基本的な機能を使えば、すぐに快適な室温に戻せるかもしれません。
ここでは、誰でも簡単に試せる2つの応急対処法を具体的にご紹介します。
方法1:エアコン本体の「応急運転ボタン」で操作する
エアコン本体には、リモコンがなくても操作できるように「応急運転ボタン(強制運転スイッチ)」が備わっていることが多いです。まずはこのボタンを探してみましょう。
ボタンの場所はメーカーや機種によって異なりますが、多くの場合、以下の位置に設置されています。
応急運転ボタンの一般的な場所
- エアコン本体の前面パネルやフィルターカバーを開けた内側
- 本体の側面や底面
小さな丸いボタンや、ペン先で押すタイプのスイッチになっていることが一般的です。このボタンを押すと、多くの機種では前回の運転モード(冷房・暖房など)を引き継いで運転を開始します。もう一度押すと停止します。
ただし、この方法では細かい温度設定や風量調整はできません。あくまで一時的な対処法と覚えておきましょう。
方法2:【最終手段】部屋のブレーカーを入れ直してみる
応急運転ボタンが見つからない、あるいは押しても反応しない場合の最終手段として、部屋のブレーカーを操作する方法があります。これは、エアコンの電源を強制的にリセットして再起動させるものです。
手順
- 分電盤(ブレーカーボックス)で「エアコン」と書かれたブレーカーを見つけ、スイッチを「切」にする。
- 30秒〜1分ほど待つ。
- 再びスイッチを「入」にする。
この操作により、一部の機種では電源が入ると同時に自動で運転を開始することがあります。ただし、これはメーカーが推奨する方法ではなく、エアコン本体に負担をかける可能性も否定できません。あくまで他の方法が試せない場合の緊急的な対策として考えておきましょう。
リモコンが見つからない場合の3つの恒久的な対処法
応急処置で一時的に運転できたとしても、リモコンがなければ細かい設定ができず不便なままです。ここからは、根本的に問題を解決するための3つの選択肢をご紹介します。
エアコンのリモコンをなくしたら、まずは慌てずに本体の応急運転ボタンで操作し、その後にご自身の状況に合った代替品(スマホアプリ・汎用リモコン・純正リモコン)を検討しましょう。それぞれのメリット・デメリットを比較し、あなたに最適な方法を見つけてください。
スマートフォンをリモコン代わりにする
いつも手元にあるスマートフォンを、エアコンのリモコンとして使う方法です。これには大きく分けて2つのパターンがあります。
一つ目は、お使いのスマホに赤外線(IRブラスター)機能が搭載されている場合です。一部の機種にはこの機能があり、対応アプリをインストールするだけで、すぐにエアコンを操作できます。
二つ目は、スマホに赤外線機能がない場合です。この場合は、「スマートリモコン」という機器を別途購入する必要があります。スマートリモコンをWi-Fiに接続し、エアコンと連携させることで、専用アプリを入れたスマホから操作できるようになります。
外出先からエアコンの電源を入れたり、スマートスピーカーと連携して声で操作したりと、暮らしが格段に便利になるのが大きなメリットです。
- 赤外線機能付きスマホ
-
- メリット:追加費用なしで始められる
- デメリット:対応するスマホの機種が限られる
- スマートリモコン
-
- メリット:ほとんどのスマホで利用可能、外出先からの操作など機能が豊富
- デメリット:初期費用がかかる(3,000円~)、Wi-Fi環境が必要
市販の「汎用リモコン」を購入する
家電量販店やネット通販で1,000円〜3,000円程度で購入できるのが「汎用リモコン」です。その名の通り、1台でさまざまなメーカーのエアコンに対応できるのが特徴です。
購入後は、お使いのエアコンのメーカーコードを設定するだけで、すぐに使えるようになります。設定方法は非常に簡単で、説明書に記載されたメーカーコードを入力するだけです。純正品に比べて安価で、すぐに手に入るのが最大のメリットと言えるでしょう。
ただし、注意点もあります。汎用リモコンは基本的な操作(電源ON/OFF、温度調整、モード切替など)は網羅していますが、メーカー独自の細かい機能(お掃除機能、省エネモードなど)には対応していない場合があります。必要な機能が使えるか、購入前に対応メーカーや機能一覧をしっかり確認しましょう。
メーカーの「純正リモコン」を取り寄せる
エアコンを購入した時に付属していたものと全く同じ「純正リモコン」を、メーカーから取り寄せる方法です。すべての機能が確実に使えるという安心感は、何物にも代えがたいメリットです。
純正リモコンを入手するには、まずエアコン本体の型番を確認する必要があります。型番は、本体の側面や底面に貼られているシールに記載されています。その型番を元に、メーカーの公式サイトやお客様サポートセンター、購入した家電量販店などで注文します。
価格は3,000円〜10,000円程度と他の方法に比べて高めで、注文してから手元に届くまで数日〜1週間ほど時間がかかるのがデメリットです。しかし、操作に迷うことなく、すべての機能をこれまで通り使いたいという方には最も確実な選択肢です。
【賃貸物件の方へ】リモコンをなくした場合の正しい対応
賃貸マンションやアパートにお住まいの場合、リモコンの紛失は少し対応が異なります。備え付けのエアコンは、あくまで大家さんや管理会社の所有物です。自己判断で代替品を購入してしまうと、後でトラブルになる可能性もあります。
ここでは、賃貸物件でリモコンをなくした場合の正しい対応について解説します。
まずは大家さんや管理会社に連絡するのが基本
賃貸物件のエアコンのリモコンをなくしてしまった場合、最初に行うべきことは、正直に大家さんや管理会社に連絡・相談することです。
なぜなら、エアコンのリモコンは「部屋の設備の一部」と見なされるからです。勝手に汎用リモコンなどを購入して、退去時に純正品でないことが発覚すると、純正品への交換費用を請求されたり、敷金から差し引かれたりする可能性があります。
正直に紛失した旨を伝え、どのように対応すれば良いか指示を仰ぐのが、トラブルを避けるための最も賢明な方法です。
交換費用は誰が負担する?費用相場と注意点
リモコンの交換費用は、入居者の過失による紛失の場合、残念ながら自己負担となるのが一般的です。費用相場は、メーカーや機種にもよりますが、純正リモコンの本体価格と送料・手数料を合わせて4,000円〜10,000円程度になることが多いようです。
くれぐれも、管理会社に無断で代替品を購入することは避け、まずは報告・相談という手順を踏むようにしましょう。
もう繰り返さない!リモコンをなくさないための予防策3選
無事に新しいリモコンが手に入ったり、スマホで操作できるようになったりしたら、もう二度と同じ過ちを繰り返さないための対策を考えましょう。
ここでは、すぐに実践できる簡単な習慣から、便利なアイテムの活用まで、ライフスタイルに合わせて取り入れられる3つの紛失防止策をご紹介します。
対策1:最もシンプルで効果的!リモコンの定位置を決める
紛失を防ぐ最も基本的かつ効果的な対策は、リモコンの「住所」、つまり定位置を決めることです。「使い終わったら必ずここに戻す」というルールを家族全員で共有しましょう。
例えば、リビングの壁にリモコン専用の壁掛けホルダーを設置したり、コーヒーテーブルの上に専用のトレーを置いたりするのがおすすめです。定位置を決めることで、無意識のうちにリモコンを探す手間がなくなり、「あれ、どこだっけ?」というストレスから解放されます。100円ショップなどでも手軽にホルダーやトレーは購入できるので、今日からでも始められます。
対策2:音で見つけ出す!紛失防止タグ(スマートタグ)を活用する
「定位置を決めても、つい色々な場所に置いてしまう…」という方には、「紛失防止タグ(スマートタグ)」の活用がおすすめです。
これは、Bluetoothでスマートフォンと連携する小さなタグで、リモコンに貼り付けておくだけで準備完了です。リモコンが見当たらなくなった時にスマホアプリを操作すると、タグから音が鳴り、リモコンがある場所を知らせてくれます。
ただし、タグの電池が切れていると音が鳴らないため、定期的に電池の状態を確認しておくと安心です。
対策3:そもそも探す手間をなくす!スマホアプリに一本化する
恒久的な対処法でもご紹介しましたが、「スマホアプリへの一本化」は、紛失防止の観点からも非常に有効な対策です。スマートリモコンを導入し、エアコンの操作をすべてスマホに集約してしまえば、物理的なリモコンを探すという行為そのものが不要になります。
常に持ち歩いているスマートフォンがリモコンになるため、紛失のリスクを大幅に減らすことができます。テレビや照明など、他の家電のリモコンもまとめられる製品を選べば、テーブルの上がすっきり片付くというメリットもあります。初期投資はかかりますが、長期的な利便性や安心感を考えると、十分に価値のある選択肢と言えるでしょう。
まとめ
エアコンのリモコンをなくしてしまうと、とくに暑い日や寒い日には本当に困ってしまいますよね。
まずは応急運転ボタンで一時的にエアコンを動かし、落ち着いてからご自身の状況に最適な代替手段を探しましょう。すぐに安価で手に入れたいなら「汎用リモコン」、機能の確実性を求めるなら「純正リモコン」、そして今後の利便性も考えるなら「スマホアプリ化」がおすすめです。
この記事でご紹介した対処法や予防策を参考に、ご自身のライフスタイルに合った方法を見つけて、実践してみてください。
記事編集
- くらひろ編集部
- 東京電力エナジーパートナー株式会社
「くらひろ by TEPCO」は、東京電力エナジーパートナーが運営するWebメディアです。でんきやガスのことはもちろん、あなたの毎日に役立つ知識から、くらしを広げるアイデアまで、“知りたい”に答える多彩な記事をお届けします。

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