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【文例30選】年賀状じまいを失礼なく伝える!関係性・年代別の安心ガイド

長年続けてきた年賀状を、そろそろ終わりにしたい。そう考えても「失礼にあたらないか」「相手との関係が悪くならないか」と不安になりますよね。特に、お世話になった方や大切な友人には、伝え方に悩むものです。

この記事では、そんなお悩みを解決するため、「年賀状じまい」の失礼のない文例を相手別・年代別に徹底解説します。基本構成からマナー、よくある疑問まで紹介していますので、あなたの状況にぴったりの伝え方を見つけてみてください。安心して新しいお付き合いの形へ踏み出しましょう。

目次

年賀状じまいとは?いま考えておくべき理由

「年賀状じまい」とは、これまで年賀状のやり取りをしていた相手に対し、「今年限りで年賀状でのご挨拶をやめさせていただきます」と伝えるお知らせのことです。

近年、この年賀状じまいを考える人が増えています。その背景には、SNSやメールなど連絡手段の多様化があります。また、定年退職や還暦といったライフステージの変化、あるいは「終活」の一環として、人間関係や身の回りを整理したいという理由も大きいでしょう。

長年の習慣を変えることに戸惑うかもしれませんが、「年賀状じまい」は人とのつながりを終わらせるものではなく、ご自身の負担を減らし、より大切にしたいお付き合いに集中するための前向きな選択肢として、多くの方が検討を始めています。

【基本構成】失礼にならない年賀状じまいに必須の5項目

年賀状じまいを伝える際は、相手に失礼な印象を与えないよう、盛り込むべき5つの基本項目があります。この構成を押さえるだけで、丁寧さが格段に伝わります。

  1. 新年のご挨拶(または季節の挨拶):
    まずは基本的な挨拶を述べます。
  2. これまでの感謝:
    長年の年賀状のやり取りや、日頃のお付き合いへの感謝を伝えます。
  3. 年賀状じまい(辞退)の宣言:
    年賀状でのご挨拶を今年で終わりにする旨を明確に伝えます。
  4. 理由(任意):
    年齢やライフスタイルの変化など、差し支えない範囲で理由を添えると納得感が得られやすいです。
  5. 今後のお付き合いのお願い:
    年賀状は終えるが、今後も良好な関係を続けたいという意思を伝えます。

これらの要素を丁寧に盛り込むことで、一方的な通告ではなく、相手を思いやる気持ちが伝わります。

【相手別】すぐに使える年賀状じまいの文例集

年賀状じまいを伝える上で最も大切なのは、相手との関係性に合わせた言葉選びです。親しい友人、お世話になった恩師、仕事上のビジネス関係者では、当然ながら適切な表現が異なります。ここでは、「相手別」の具体的な例文を厳選してご紹介します。ご自身の状況に最も近いものを参考に、アレンジしてご活用ください。

【友人・親戚向け】親しみを残しつつ丁寧に伝える文例

親しい友人や親戚には、礼儀を欠かず、かつ温かみのある伝え方が理想です。今後の付き合いも大切にしたい気持ちを素直に表現しましょう。SNSなど他の連絡手段を提案するのも良い方法です。

【文例1】シンプルな宣言

謹賀新年
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
さて 誠に勝手ながら 本年をもちまして年始のご挨拶状は失礼させていただきたく存じます
今後は○○(LINEやFacebookなど)などでご連絡させていただけると幸いです
今後とも変わらぬお付き合いのほど よろしくお願いいたします
令和○年 元旦

【文例2】近況報告を兼ねて

明けましておめでとうございます
私も子育てが一段落し 少し自分の時間も増えてまいりました
つきましては 誠に勝手ではございますが 皆様への年賀状でのご挨拶は本年限りとさせていただきたく存じます
これからはSNSやメールでの近況報告となりますが 変わらず仲良くしていただけると嬉しいです

【文例3】親戚向け・少し丁寧に

新年おめでとうございます
いつも何かとお世話になり 誠にありがとうございます
さて 私事で恐縮ですが 皆様への年賀状でのご挨拶は 本年限りで失礼させていただくことといたしました
今後は電話やメールにてご連絡させていただきますので 変わらぬお付き合いをお願い申し上げます

【文例4】前向きなライフスタイルの変化として

明けましておめでとうございます
最近は生活スタイルも少しずつ変わり 年末年始の準備も簡素化していこうと考えるようになりました
そのため 誠に勝手ながら 年賀状でのご挨拶は今年限りとさせていただきます
これからも変わらず仲良くしていただけると嬉しいです!

【文例5】短くシンプルに添える(友人向け)

あけましておめでとうございます
勝手ながら 年賀状は今年で卒業します!これからはLINEで気軽に連絡してね!
今年もよろしくお願いします

郵便ポストに投函する女性

【上司・恩師向け】敬意が伝わる丁寧な文例

お世話になった上司や恩師など、目上の方へは最大限の敬意を払い、失礼のないよう丁寧な言葉を選ぶ必要があります。定年退職など、人生の節目を理由にするのも一つの方法です。

【文例1】基本の丁寧な形

謹んで新春のお慶びを申し上げます
平素は格別のご高配を賜り 厚く御礼申し上げます
さて 誠に勝手ながら 本年をもちまして 年賀状によります年始のご挨拶を失礼させていただきたく存じます
今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど 何卒よろしくお願い申し上げます
皆様のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます
令和○年 元旦

【文例2】定年退職を機に(60代以降)

謹んで新春のご祝詞を申し上げます
おかげさまで 昨年無事に定年退職いたしました
在職中は公私にわたり温かいご指導をいただき 心より感謝申し上げます
これを機に 誠に勝手ながら 年賀状でのご挨拶は本年限りとさせていただきたく存じます
今後は寒中見舞いや暑中見舞いなど 季節のお便りにてご挨拶させていただければ幸いです

【文例3】お世話になった恩師へ

明けましておめでとうございます
ご無沙汰しておりますが ○○先生におかれましては お変わりなくお過ごしのことと存じます
平素のご厚情に深く感謝申し上げます
誠に勝手ながら 年賀状でのご挨拶は本年限りとさせていただきたく存じます
時節柄 どうぞご自愛くださいませ

【ビジネス関係者向け】簡潔で分かりやすい文例

ビジネス関係者への年賀状じまいは、事務的になりすぎないよう配慮しつつ、簡潔に伝えることが重要です。会社の方針やデジタル移行を理由にすると、角が立たずスムーズです。

【文例1】会社方針として(デジタル移行)

謹んで新年のご挨拶を申し上げます
平素は格別のお引き立てを賜り 厚く御礼申し上げます
さて 弊社では近年のデジタル化推進に伴い ペーパーレス化の一環として 皆様への年賀状によるご挨拶を本年より控えさせていただくこととなりました
誠に勝手ではございますが 何卒ご理解いただけますと幸いです
今後はメールにてご挨拶させていただきます
変わらぬご愛顧のほど よろしくお願い申し上げます
令和○年 元旦

【文例2】個人として(担当者変更など)

謹んで新春のお慶びを申し上げます
在職中は大変お世話になりました(退職や異動の挨拶)
つきましては 誠に恐縮ながら 私個人からの年賀状でのご挨拶は本年限りとさせていただきたく存じます
皆様の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます

【年代・理由別】自分の状況に合わせて使える年賀状じまいの文例

年賀状じまいを伝える理由は、人それぞれです。「相手」だけでなく、「自分」の状況に合わせた文例も知りたいという方も多いでしょう。

ここでは、40代〜50代といった年代や、高齢になったこと、終活といった具体的な理由に基づいた文例をご紹介します。ご自身の状況に最も近いものを選択し、今後のお付き合いの形を考えてみましょう。

【40~50代向け】ライフスタイルの変化を伝える文例

40代〜50代は、子育てが一段落したり、仕事のスタイルが変わったりと、ライフスタイルが大きく変化する時期です。こうした変化を理由に、前向きなメッセージを伝えましょう。

【文例1】子育ての一段落

明けましておめでとうございます
子供たちも成長し 子育てがひとまず落ち着きました
これを機に 年賀状でのご挨拶は本年限りとさせていただきたく存じます
今後はSNSやメールで近況をお伝えできれば幸いです
今後とも変わらぬお付き合いをお願いいたします

【文例2】SNSへの移行を宣言

明けましておめでとうございます
誠に勝手ながら 年賀状でのご挨拶は今年で失礼させていただきます
今後はLINEやFacebookでの交流が中心となりますが 引き続きよろしくお願いいたします

【文例3】介護や家族の事情を理由に

明けましておめでとうございます
最近は 家族の介護などで慌ただしい日々を過ごしており 年末年始の準備もなかなか思うようにできなくなってまいりました
誠に勝手ながら 年賀状でのご挨拶は本年限りとさせていただきたく存じます
今後も変わらずお付き合いいただけますと幸いです

【文例4】仕事の多忙化(ビジネス寄り)

明けましておめでとうございます
年々 年末年始も多忙を極めるようになり 皆様へ丁寧なご挨拶状をお届けすることが難しくなってまいりました
つきましては 本年限りで年賀状でのご挨拶を失礼させていただきます
今後とも変わらぬお付き合いをしていただけますと嬉しく存じます

【文例5】付き合いの形の見直し(丁寧)

明けましておめでとうございます
皆様へのご挨拶の形を見直し 誠に勝手ながら 年賀状でのご挨拶は本年限りとさせていただくことにいたしました
今後は別の形でご連絡させていただければ幸いです
形は変わっても これからも良い関係を続けていけたら嬉しいです

【60代以降・高齢の方向け】年齢を理由にする場合の文例

60代以降、特に70代、80代になると、年賀状の準備が体力的な負担になることも少なくありません。「終活」の一環として整理を始める方も増えています。相手に心配をかけすぎず、納得してもらえるような丁寧な表現が大切です。

【文例1】年齢を理由に(体力の衰え)

謹んで新年のご挨拶を申し上げます
皆様にはお健やかに新年をお迎えのことと 心よりお慶び申し上げます
さて 私も高齢となり 年賀状の準備が難しくなってまいりました
誠に勝手ながら 本年をもちまして 年始のご挨拶状は失礼させていただきたく存じます
今後とも変わらぬお付き合いのほど よろしくお願い申し上げます
令和○年 元旦

【文例2】終活の一環として

新年おめでとうございます
いわゆる「終活」の一環として 身辺の整理を進めております
つきましては 皆様への年賀状でのご挨拶も 本年を最後とさせていただきたく存じます
今後は電話などでお気軽にご連絡いただければ幸いです

【文例3】節目の年齢(古希・喜寿・傘寿など)を機に

謹賀新年
おかげさまで 本年 傘寿(80歳)を迎えることとなりました
これを機に 年賀状でのご挨拶は本年限りで失礼させていただこうと存じます
皆様のますますのご健勝を心よりお祈り申し上げます

【文例4】夫婦連名で(より丁寧に)

明けましておめでとうございます
私どもも高齢となり 筆をとるのが億劫になってまいりました
誠に恐縮ながら 本年をもちまして 年賀状でのご挨拶を辞退させていただきたく存じます
何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます
今後も変わらぬお付き合いをいただければ幸いです

【文例5】今後の健康を気遣う一言を添えて

新年おめでとうございます
寄る年波には勝てず 年賀状の準備もままならなくなってまいりました
本年限りで年賀状でのご挨拶は失礼させていただきます
皆様におかれましても どうぞご自愛くださいませ

年賀状を書いている高齢の女性

【短い・簡単】一言でシンプルに添える文例

年賀状じまい専用のはがきではなく、通常の年賀状の隅に一言手書きで添えて、シンプルに伝えたい場合もあります。簡潔ながらも丁寧さが伝わるフレーズを10個ご紹介します。

  1. 本年をもちまして、年始のご挨拶は失礼させていただきます。
  2. 誠に勝手ながら、本年限りで年賀状でのご挨拶を失礼いたします。
  3. 高齢となりましたため、来年からの年賀状はご遠慮させていただきます。
  4. 皆様への年賀状は、本年を最後とさせていただきたく存じます。
  5. 勝手ながら、年賀状は今年で卒業することにいたしました。
  6. 今後はメール(SNS)でのご挨拶とさせていただきます。
  7. 来年からは、年始のご挨拶を控えさせていただきます。
  8. 誠に恐縮ですが、本年で年賀状じまいとさせていただきます。
  9. 来年からは、寒中見舞いにてご挨拶させていただきます。
  10. 色々な事情により、年賀状は本年限りといたします。

いつ・どう伝える?年賀状じまいのマナーと注意点

年賀状じまいを円満に進めるには、文例だけでなく、伝えるタイミングや方法といったマナーも重要です。

伝えるタイミング
最も一般的なのは、最後の年賀状で伝える方法です。新年の挨拶と同時に伝えられます。 出しそびれた場合や、年賀状を頂いた相手にだけ伝えたい場合は、寒中見舞い(1月7日〜立春頃まで)で伝えるのも良いタイミングです。
伝える方法
基本的にははがき(書状)が最も丁寧です。親しい友人など、普段からメールやSNSで連絡を取っている相手であれば、その方法でも失礼にはあたりません。
伝える相手
全員に一斉に伝える必要はありません。今後もお付き合いを続けたい相手に絞って送る、という選択も大切です。

年賀状じまいに関するよくある質問(Q&A)

ここまで年賀状じまいの文例やマナーについて解説してきましたが、細かな疑問が残っている方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、多くの人が抱きがちな年賀状じまいに関する具体的な質問にQ&A形式でお答えします。相手との今後の関係を良好に保つためにも、ぜひご確認ください。

Q. 年賀状じまいを伝えた相手から年賀状が届いたら?

A. 寒中見舞いで感謝を伝えつつ、改めて年賀状じまいの旨を優しく伝えるのが丁寧です。

年賀状じまいのお知らせが相手に伝わっていない場合や、相手が「分かっているけれど送りたい」という場合も考えられます。

もし年賀状が届いたら、無視をするのは失礼にあたります。松の内(一般的に1月7日まで)が明けてから、「寒中見舞い」として返信するのが丁寧な方法です。

その際、年賀状をいただいたことへのお礼を述べた上で、「年賀状でのご挨拶は昨年で失礼させていただきました」と、改めて年賀状じまいをした旨を柔らかく伝えましょう。相手への感謝を忘れずに伝えることが大切です。

Q. 自分が年賀状じまいのはがきを受け取ったら返事は必要?

A. 年賀状じまいのお知らせを受け取った場合、基本的には返信は不要です。

相手は「今後は年賀状のやり取りを辞退します」という連絡をしてきているため、それに対して年賀状や返信はがきを送ると、かえって相手に気を使わせてしまう可能性があります。

ただし、今後も変わらずお付き合いを続けたい大切な相手であれば、寒中見舞いや暑中見舞い、あるいはメールや電話などで、季節のご挨拶や近況報告として連絡を取るのは良い方法です。

Q. 年賀状じまいは喪中はがきで伝えてもいい?

A. 喪中はがきで年賀状じまいを伝えてもマナーとして問題ありません。

喪中はがきは「喪に服しているため、新年のご挨拶(年賀状)を控えます」というお知らせです。これを機に、翌年以降の年賀状も辞退したい旨を書き添えることは合理的です。

ただし、喪中見舞いを受け取った相手が混乱しないよう、文面は分かりやすくする必要があります。

【喪中はがきでの文例(一例)】

喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます(喪中の挨拶文)
なお 誠に勝手ながら 皆様への年賀状でのご挨拶は これを機に失礼させていただきたく存じます
生前のご厚誼に感謝申し上げますとともに 今後とも変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます

このように、喪中の挨拶の後に、年賀状じまいの旨を付け加えるとよいでしょう。

まとめ

年賀状じまいを失礼なく伝えるためには、基本の構成を押さえ、相手や自分の状況に合わせた丁寧な言葉を選ぶことが大切です。

長年の習慣である年賀状をやめることには、不安や罪悪感が伴うかもしれません。しかし、年賀状じまいは、決して人間関係を断ち切るものではありません。ご自身の負担を減らし、時代やライフスタイルに合わせて、今後のお付き合いの形を見直す前向きな選択です。

この記事で紹介した文例やマナーを参考に、感謝の気持ちを込めて伝えることで、きっと相手にも理解してもらえるはずです。年賀状という形でのご挨拶は終わっても、メールやSNS、電話など、新しい形での大切なお付き合いを続けていきましょう。

記事編集

くらひろ編集部
東京電力エナジーパートナー株式会社

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