季節の行事

【2025年】クリスマスマーケットとは?日本はいつ?楽しみ方やグルメを解説

街がイルミネーションで輝き始めると、ニュースやSNSで「クリスマスマーケット」の話題をよく目にするようになりますね。「行ってみたいけれど、具体的に何をする場所なの?」「すごく寒いって聞くけど大丈夫?」と、興味はあるものの少し不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、クリスマスマーケットの歴史やグルメ、そして失敗しないための準備までを網羅しました。本場の魅力を知り、万全の状態で幻想的な冬の思い出を作りに行きましょう。

クリスマスマーケットとは?ドイツ発祥の心温まる伝統行事

クリスマスマーケットとは、クリスマスの時期にドイツをはじめとするヨーロッパ各地の広場で開催されるお祭りのことです。ドイツ語では「ヴァイナハツ・マルクト(Weihnachtsmarkt)」といい、その歴史は中世にまで遡ります。厳しい冬の寒さの中で、人々がクリスマスを迎える喜びを分かち合うために始まりました。

クリスマスシーズンを迎えると、街の中心にある広場には、クリスマスの装飾が施された小さな木の屋台「ヒュッテ」がずらりと並びます。屋台の温かい明かりと人々の笑顔が広場を包み込み、まるで中世ヨーロッパにタイムスリップしたかのような本場の雰囲気を味わえるのが最大の特徴です。

【由来と起源】世界最古はフランクフルト・アム・マイン?その歴史を解説

クリスマスマーケットの起源は諸説ありますが、物々交換の市場として中世のドイツで誕生したといわれています。なかでも、世界最古とされているのが、1393年にフランクフルト・アム・マインで行われたマーケットです[1]。その一方で、1434年から続くドレスデンの「シュトリーツェルマルクト」を最古とする説もあり、発祥については定かではないようです。

当初の目的は、寒さで移動が困難になる冬に備え、生活に必要な肉やパン、木工品などの物資を市民に販売することでした。やがて、クリスマスをテーマにした玩具や装飾品が加わり、イエス・キリストの誕生場面を再現した「クリッペ」が展示されるなど、宗教的な伝統色も強まっていきます。

時代とともに単なる物資の市場から、人々の心を温める「お祭り」へと変化していきました。

ドイツのクリスマスマーケット

開催期間はいつからいつまで?「アドベント」の意味

開催期間は場所によって異なりますが、一般的に、「アドベント(Advent)」と呼ばれる期間に行われます。アドベントの語源は、ラテン語のAdventus(到来、到着、接近)とされており、キリストの到来やクリスマスという日を待ち望むという意味があります。具体的な期間は、11月末から12月25日までの約4週間を指します。

ドイツなどのヨーロッパでは、この期間をかけて少しずつクリスマスの準備を整えます。日本の会場でもこの伝統にならい、11月下旬からスタートすることが一般的です。期間中は街全体がお祝いムードに包まれ、クリスマス当日への期待感が高まる特別な時間となります。

クリスマスマーケットの楽しみ方は?何を売っている?

初めて訪れる方にとって、「会場で何ができるのか」は一番知りたいポイントでしょう。クリスマスマーケットの魅力は、美しい景色を見るだけでなく、五感をフルに使って楽しむことにあります

ヨーロッパに起源をもつクリスマスマーケットですが、近年は日本でも広がりを見せています。日本のクリスマスマーケットの会場でも、本場と同じように温かい食事や飲み物、可愛らしい雑貨のショッピング、そして幻想的なイルミネーションを一度に満喫できます。

ここからは、クリスマスマーケットならではのイベントの楽しみ方や、売っているものについて詳しく見ていきましょう。

【グルメ】グリューワインやキンダープンシュで乾杯!

グリューワイン

クリスマスマーケットのグルメの主役といえば、スパイスと果実の香りが漂う「グリューワイン(ホットワイン)」です。シナモンやクローブが効いた温かいワインは、冷えた体を芯から温めてくれます。

お酒が苦手な方やお子さんは、ノンアルコールの「キンダープンシュ」を楽しむのもおすすめです。また、本場のジューシーなソーセージや、ドライフルーツがたっぷり入ったシュトーレンも外せません。ビールやワインと一緒に、熱々のグルメを味わうのが醍醐味です。

【雑貨】オーナメントやくるみ割り人形を探そう

くるみ割り人形

会場には、クリスマスを彩る素敵な雑貨屋さんが所狭しと並んでいます。ドイツの伝統工芸品である「くるみ割り人形」や、お香を炊くと口から煙が出る「煙出し人形」は、見ているだけでも心が躍ります。

また、繊細なガラスのオーナメントやキャンドルホルダー、スノードームも人気のお土産です。多くの会場では、その年限定のデザインが描かれたマグカップが販売されており、フォトジェニックなコレクションアイテムとして毎年購入するファンも多くいます。

【イルミネーション】幻想的な光の世界を散策

イルミネーション

日が暮れて夜になると、会場の雰囲気は一変します。巨大なクリスマスツリーや屋台の装飾が一斉にライトアップされ、会場全体が宝石箱のような輝きに包まれます。

温かい光に彩られた空間は、どこを切り取っても絵になる美しさです。ホットドリンクを片手に、大切な人とイルミネーションの中をゆっくり散策したり、思い出の写真を撮ったりして、非日常的なデートや夜の散歩を楽しんでください。

【2025最新】日本国内の3大クリスマスマーケットと人気会場

近年、日本でも本場ドイツに負けない規模のクリスマスマーケットが増えています。ここでは、特に人気が高く、本格的な雰囲気が楽しめる東京、横浜、そして全国の主要な会場をご紹介します。

それぞれの会場には独自のコンセプトや特徴があります。アクセスの良さや開催規模、ターゲット層などを比較して、自分たちにぴったりの行き先を見つけてみてください。

開催場所 2025年の開催時期 コンセプト
芝公園
(東京)
12月5日(金)
~12月25日(木)
「クリスマスピラミッド」がシンボル。
明治神宮外苑
(東京)
11月21日(金)
~12月25日(木)
「クリスマスピラミッド」がシンボル。
六本木ヒルズ
(東京)
11月22日(土)
~12月25日(木)
世界最大といわれるドイツの
シュトゥットガルトの
クリスマスマーケットを再現。
赤レンガ倉庫
(横浜)
11月21日(金)
~12月25日(木)
巨大クリスマスツリーや
イルミネーションルーフ、
本格的なヒュッテが魅力。
てんしば
(大阪)
11月28日(金)
~12月25日(木)
本格的なクリスマスフード・グッズ、
クリスマスツリーが楽しめる。
中之島公園など
(大阪)
12月14日(日)
~12月25日(木)
プロジェクションマッピングや
イルミネーションが魅力。
博多駅前広場
(福岡)
11月1日(土)
~12月25日(木)
白いヒュッテ(小屋)が
大人のクリスマスを演出。
天神
(福岡)
11月15日(土)
~12月25日(木)
伝統的なクリスマス装飾
「シュヴィップボーゲン」を再現。

東京:芝公園・六本木ヒルズ・明治神宮外苑

東京のイルミネーション

東京では複数のエリアで大規模なマーケットが開催されます。特に有名なのが「東京クリスマスマーケット」で、芝公園や明治神宮外苑などを会場とし、クリスマスツリーよりも歴史が古いとされる「クリスマスピラミッド」が登場します。

また、六本木ヒルズの大屋根プラザで開催されるマーケットは、2025年で19年目を迎える老舗です。こちらは本場ドイツのクリスマスマーケットの再現度が高く、洗練された大人のデートスポットとしても人気があります。

ほかにも、東京ドームシティやスカイツリーなど、アクセスしやすい場所で開催されるのも東京の魅力です。

横浜:赤レンガ倉庫のクラシカルな雰囲気

横浜のイルミネーション

横浜赤レンガ倉庫のイベント広場で開催されるマーケットは、海沿いのロケーションと歴史的建造物が織りなすクラシカルな雰囲気が魅力です。

まるでドイツの港町に来たかのような気分を味わえ、巨大なツリーは圧巻の存在感を放ちます。みなとみらい駅から徒歩でアクセスでき、周辺にはショッピングモールや観光スポットも多いため、一日を通してデートや観光を楽しむことができます。

大阪・福岡など全国に広がるクリスマスの輪

大阪のイルミネーション

関西エリアでは、大阪のてんしばや中之島などで開催される「大阪クリスマスマーケット」が有名です。また、九州の福岡では「博多」と「天神」の2大拠点で大規模なマーケットが開催され、冬の風物詩として定着しています。

このように、クリスマスの幸せな輪は全国各地に広がっています。地元の食材を使った限定メニューが登場することもあるため、旅行がてら地方のマーケットを巡ってみるのもおすすめです。

失敗しない!クリスマスマーケットへ行く前の準備と注意点

屋外イベントであるクリスマスマーケットを快適に楽しむためには、事前の準備が欠かせません。寒さや混雑で体調を崩してしまっては、せっかくの楽しいイベントも台無しになってしまいます。

ここでは、行く前に必ず確認しておきたい服装のポイントや、チケット予約に関する注意点をまとめました。しっかりと準備を整えて、心に余裕を持ってイベントを楽しみましょう。

防寒対策は必須!服装と持ち物チェックリスト

クリスマスマーケットでは、12月の屋外で数時間過ごすことになるため、街歩き用のコートでは不十分な場合があります。「首・手首・足首」の3つの首を温めることを意識し、ダウンコートや厚手のマフラーで完全防備をしてください。

特に足元からの冷えは厳しいため、ブーツや厚手の靴下が必須です。さらに、貼るタイプのカイロや、厚手の手袋を持参すると安心です。防寒対策を万全にすることが、最後まで笑顔で過ごすための鍵となります。

また、クリスマスマーケットで食べ歩きをする予定の場合、支払いが現金のみの場合も少なくないため、忘れずに持っていきましょう。手や口が汚れたときに備えて、ウェットティッシュも持参しておくと便利です。

持ち物リスト

  • ダウンコート(厚手のコート)
  • 厚手のマフラー
  • 厚手の靴下
  • ブーツ
  • カイロ
  • 厚手の手袋
  • 現金
  • ウェットティッシュ

入場チケットの予約と混雑回避のコツ

近年、人気会場では混雑緩和のために「事前予約制」や「有料チケット」を導入するケースが増えています。当日券が売り切れて入れないこともあるため、公式サイトでの事前確認と予約は必須です。

また、クリスマスイブ前後の週末は非常に混雑し、入場までに長時間並ぶこともあります。ゆっくりと雰囲気を楽しみたい場合は、平日の夜や、土日でも比較的空いている開場直後の早い時間帯を狙うのがおすすめです。

クリスマスマーケットに関するよくある質問

最後に、初めて行く方が疑問に思いやすいポイントをまとめました。雨の日や子供連れでの参加など、気になる点を事前に解消しておきましょう。

Q.雨の日でも開催されますか?

基本的には雨天決行ですが、荒天の場合は中止になることもあります。多くの会場では、飲食スペースに大型のテントや屋根が設置されており、多少の雨なら問題なく食事を楽しめます。

ただし、足元が悪くなる可能性があるため、雨の日は防水性のある靴を選びましょう。テントに当たる雨音を聞きながらホットワインを飲むのも、また違った風情があります。

Q.子供連れやペット同伴でも楽しめますか?

多くのクリスマスマーケットは、子供と一緒に楽しめます。キラキラした装飾や甘いお菓子は、子供たちにとっても素晴らしい思い出になるはずです。ただし、混雑時はベビーカーでの移動が困難になる場合があるため、抱っこ紐の持参をおすすめします。

また、ペットに関しては、会場ごとに入場可否が異なります。キャリーバッグの使用や入場可能エリアの制限がある場合も多いため、事前に公式サイトで入場可否やルールを確認しておきましょう。

まとめ:今年の冬はクリスマスマーケットで特別な思い出を作ろう

クリスマスマーケットは、長い歴史を持つドイツの伝統と、温かいグルメ、そして心ときめく雑貨に出会える冬だけの特別な場所です。

美しく輝くイルミネーションの下で、大切な人と「美味しいね」「綺麗だね」と語り合う時間は、何にも代えがたい素敵な思い出になるでしょう。寒さ対策を万全にして、ぜひ今年の冬はクリスマスマーケットへ出かけてみてください。

  1. ドイツ連邦共和国大使館総領事館:
    ドイツのクリスマス・マーケット

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くらひろ編集部
東京電力エナジーパートナー株式会社

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