くらしの知恵

2025年版:一人暮らしの食費は平均4.4万円!月2万に抑える節約術も解説

これから一人暮らしをする予定の方は、毎月の食費の平均額がどれぐらいなのか気になるという方も多いでしょう。また、すでに一人暮らしをされている方のなかには、理想的な食費の目安額や節約のコツを知りたい方もいると思います。

この記事では、一人暮らしの食費の平均額について、その内訳や大学生・社会人での違い、男女別・年齢別での違いを詳しく解説します。あわせて、食費を節約するためのコツや自炊テクニックもご紹介しますので、食費を節約したいという方はぜひご覧ください。

一人暮らしの食費の平均は約4.4万円!

2025年2月に公開された総務省「家計調査 会計収支編(2024年調査)」によると、一人暮らしの食費の平均額は月43,941円です[1]。1か月の食費がこの平均額よりも多い場合には、見直す余地がありそうです。

ここからは、一人暮らしの食費をさまざまな角度から、より詳細に見ていきましょう。

【食費の内訳・前年度との比較】平均額は昨年度から4.5%上昇

食費の内訳と前年度との比較

用途分類 2024年平均額 2023年平均額 前年比
合計 43,941円 42,049円 +4.5%
穀類(米、パン等) 3,070円 2,821円 +8.8%
魚介類 2,244円 2,222円 +1.0%
肉類 2,280円 2,400円 -5.0%
乳卵類 1,925円 1,832円 +5.1%
野菜・海藻 3,959円 3,746円 +5.7%
果物 1,692円 1,700円 -0.5%
油脂・調味料 1,623円 1,587円 +2.3%
菓子類 3,430円 3,238円 +5.9%
調理食品 8,061円 7,618円 +5.8%
飲料 3,417円 3,344円 +2.2%
酒類 1,909円 1,788円 +6.8%
外食 10,284円 9,690円 +6.1%
  • 総務省統計局「家計調査 / 家計収支編 / 単身世帯 / 詳細結果表 / 第2表 / 1世帯当たり1か月間の収入と支出 / 男女,年齢階級別」を参考に作成
  • 2024年調査:2025年2月7日公開[1]
  • 2023年調査:2024年2月6日公開[2]

一人暮らしの食費のなかで、最も多くの金額を占めているのは「外食費」です。2024年度の外食費は10,284円で、食費全体の約23%にも上ります。そのため、外食をなるべく控えることで食費全体の節約につながるでしょう。

また、2023年と2024年の食費を比較すると、平均額は約4.5%増えていました。とくに大きく増加していた用途分類は、穀類(+8.8%)、酒類(+6.8%)、外食費(+6.1%)などでした。近年は食品の値上がりや飲食店の価格改定などがニュースになっていますが、データ上にもその結果が表れています。

【大学生・社会人の食費】大学生の食費は平均2.6万円

大学生・社会人の食費の比較

平均額
大学生(自宅生) ※1 14,340円
大学生(下宿生) ※1 26,110円
社会人(34歳以下) ※2 40,734円
  • ※1:全国大学生活協同組合連合会「第60回学生生活実態調査 概要報告[2025年2月28日公開]」[3]
  • ※2:総務省統計局「家計調査 / 家計収支編 / 単身世帯 / 詳細結果表 / 第2表 / 1世帯当たり1か月間の収入と支出 / 男女,年齢階級別[2024年調査、2025年2月7日公開]」[1]より、「勤労者世帯34歳以下」の平均額を参照

下宿をしている大学生の場合、1か月の食費の平均額は26,110円でした。1日あたりでは870円となり、日頃から節約を心掛けている人が多いことが予想されます。

一方、34歳以下の社会人(単身勤労者世帯)では、1か月平均40,734円でした。大学生に比べるとやや余裕がありますが、それでも1日あたりでは1,358円です。外食を控えたり自炊をしたりして、なるべく食費を抑えようとしている人も多いことが想像されます。

食費計算のイメージ画像

【男女別・年齢別の食費】男性の方がやや高めの傾向

男女別・年齢別の食費の比較

年齢 男性平均 女性平均
全年齢平均 46,886円 41,346円
~34歳 40,308円 40,288円
35~59歳 51,710円 41,502円
60~65歳 46,897円 41,569円
65歳以上 46,337円 41,220円

出典:総務省統計局「家計調査 / 家計収支編 / 単身世帯 / 詳細結果表 / 第2表 / 1世帯当たり1か月間の収入と支出 / 男女,年齢階級別[2024年調査、2025年2月7日公開]」[1]を参考に作成

一般的に、食費は女性よりも男性の方が多くかかる傾向にあります。とくに違いが大きいのは「外食費」で、男性の1か月あたりの外食費が13,873円なのに対し、女性では7,121円でした(全年齢平均)。

外食の機会が多いという男性は、自炊の機会を増やすことで食費を抑えられるでしょう。

一人暮らしの食費の目安額は手取りの10~15%!

ここまで、一人暮らしの食費について平均額をご紹介してきましたが、理想的な食費の目安額が気になるという方もいると思います。

一般的には、食費は手取りの10~15%程度に抑えるのが理想的とされています。以下の表に、1か月の手取りに対する食費の目安額をまとめましたので、ご参考ください。

手取り 食費の目安額
10万円 10,000円~15,000円
15万円 15,000円~22,500円
20万円 20,000円~30,000円
25万円 25,000円~37,500円
30万円 30,000円~45,000円
35万円 35,000円~52,500円
40万円 40,000円~60,000円
45万円 45,000円~67,500円
50万円 50,000円~75,000円

食費とあわせて電気代も節約!

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食費を月2万円に抑える節約術7選!

1か月にかける食費の目標金額として、まずは2万円を目指してみましょう。

「かなり切り詰めないと達成できないのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、自炊をメインにしていけば、決して高いハードルではありません。普段から毎月の支出と予算を把握し、安い食材のまとめ買いや作り置きなどを続けていくことで、だれでも無理なく達成できる金額です。

一人暮らしで食費の節約に役立つおすすめの方法は以下の7つです。これらを参考に、食費の節約に取り組んでみてください。

毎月の支出を把握する

初めての一人暮らしでは、お金の管理が疎かになりがちです。レシートを溜め込み、食費を把握できていないケースも多いでしょう。そんな場合には、家計簿アプリやクレジットカード、電子マネーの活用が便利です。

例えば、スマホの家計簿アプリを使えば、レシートを撮影するだけで支出を自動的に計算してくれます。また、銀行口座やクレジットカードと連携することで、収入と支出を簡単に管理できるため、家計簿をつけるのが億劫な人にもおすすめです。

さらに、支払いをクレジットカードや電子マネーにまとめることで、1か月の支出を明細で確認しやすくなります。サービスによってはポイントが貯まり、次回の買い物で割引を受けられるなどのメリットもあります。

毎月の予算を決める

毎月の生活費の予算は、事前に設定することをおすすめします。まずは収入から家賃や光熱費、通信費を差し引き、残りを食費、交際費、貯蓄などに分配し、それぞれの金額を決めましょう。このようにすることで、食費の使い過ぎも防ぐことができます。

事前に予算を決めておくと、「今月は使いすぎたから節約しよう」「余裕があるので外食しよう」といった判断も容易になります。全体のバランスを考慮しつつ、無理のない範囲で設定し、出費が多かった月は翌月に調整するなど、柔軟に対応しましょう。

予算を決めよう

まとめ買いをして買い物の回数を減らす

買い物は、できるだけ一度で済ませるようにしましょう。毎日少しずつ買い足していると、気づかないうちに出費が増えてしまいます。セールの日など、買い物の日を決めて、事前にメニューを考えてからまとめ買いをすると良いでしょう。

その際、安いからといって不要なものまで買わないよう注意が必要です。不必要なものを買ってしまうと、結局使わずに賞味期限が切れてしまうこともあります。本当に必要な分だけを購入し、無駄を省きましょう。

まとめ買いしよう

旬の食材や1年を通して安い食材を活用する

一人暮らしの食費を抑えるには、旬の食材や1年を通して安い食材を賢く活用することも重要です。

旬の食材とは、その季節に収穫される野菜や魚のことです。流通量が多くなるため価格が下がりやすく、栄養価も高いのが特徴です。これらを取り入れることで、栄養バランスを保ちながら食費を節約できます。

また、1年を通して安い食材には、豚こま肉やもやしなどがあります。これらは価格が安定しており、手軽に手に入るため、自炊の強い味方です。豚こま肉を使った炒め物や、もやしを加えたサラダやスープなどのレシピをマスターすれば、効率よく食費を抑えることが可能です。

冷凍庫や電子レンジをうまく利用する

食べきれなかった分を冷凍庫で保存したり、調理に電子レンジを活用したりして、時短調理を目指しましょう。手間をかけないことで自炊を続けやすくなります。

例えば、調理した際に残った野菜や食べきれなかったおかずは、冷凍保存しておくと次の食事で簡単に利用できます。また、電子レンジを利用すれば、火の通しすぎなどの失敗が少なく、調理器具の洗い物も減らすことができて便利です。

時間があるときに作り置きをする

毎日自炊をするのは大変ですが、休日に作り置きをしておくと、平日の自炊が楽になります。忙しいときには電子レンジで温めるだけで食べることができるため、疲れて何もしたくないときにとても重宝します。

また、1つの食材を1回の調理で使い切るようにすると、食材の無駄を減らし、節約にもつながります。加熱調理を1回で済ませれば光熱費の削減も可能になり、家計にも優しいです。

無理をせずたまには外食する

自炊をするメリットは多くありますが、自炊にこだわり過ぎず、ときには外食を楽しむことも大切です。常に料理をし続けるのは大変ですが、たまにお店で食事をすることで気分転換になり、自炊を続けるモチベーションにもつながります。

また、一人で毎日食事をしていると会話がなくなり、食事の楽しさが薄れてしまうことがあります。友人や家族と一緒に食事をすることで会話が広がり、食事を楽しむ時間を増やすことができます。このような時間を持つことは、一人暮らしを続ける上で非常に重要です。

さらに、普段の勉強や仕事を頑張っている自分へのご褒美として、外食やデリバリーを利用するのも良いリフレッシュになります。食事を通じて心身をリフレッシュし、再び自炊に戻る際のエネルギーを蓄えることができます。

自炊と外食のバランスを上手に取りながら、充実した食生活を楽しんでください。

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一人暮らしで役立つ自炊テクニック

ここからは食費を抑えつつ、健康にも配慮した自炊テクニックを3つご紹介します。

ストックしておくと役に立つものや、ひと手間でバランスよく栄養が摂れる方法をご紹介しますので、ぜひみなさんの生活にお役立てください。

常備菜とリメイク料理で時短と節約

1つ目は、常備菜の作り置きとリメイク料理です。例えば、常備菜としてひき肉のそぼろを作り、1日目はそのまま食べ、次の日はカレー粉を加えてドライカレーにするなど、常備菜に手を加える工夫をすることで、飽きずに食べきることができます。これにより、毎日の自炊時間を短縮しながら、節約も実現できます。

作り置きする常備菜は、リメイクができるものを選ぶと、味のバラエティが増え、飽きずに楽しむことができます。レパートリーが増えると、料理をする楽しさも増してきます。

さらに、ひじき煮や野菜の酢漬けなどは日持ちする常備菜で、食事に1品付け足したいときにすぐに使えるため、とても便利です。このようなおかずは、お弁当に入れる際にも重宝します。

冷凍食品やお惣菜に野菜チョイ足し

2つ目は、冷凍食品やお惣菜にひと手間加えて、栄養バランスを高める方法です。

忙しい日々の中で、冷凍食品を使ったり、買ってきたお惣菜に頼ったりすることもありますよね。こうした選択をすると、お肉や炭水化物が多くなりがちで、どうしても野菜が不足しがちです。

そんなときには、冷蔵庫にある野菜を足すことで、栄養バランスの良い食事にすることができます。例えば、お湯にコンソメと野菜を入れて即席スープを作ったり、野菜をさっと炒めたりするだけでも、しっかりと野菜を摂取できます。ちょっとしたひと手間を加えることで、経済的に栄養補給ができるのです。

また、冷凍食品やお惣菜に野菜を追加することで、彩りも豊かになり、食事がより楽しめるようになります。忙しい時こそ工夫を凝らし、おいしく栄養満点の食事を楽しみましょう。

パスタや冷凍うどんを常備

3つ目は、パスタや冷凍うどんを常にストックしておくことです。これらを常備しておくと、非常に便利です。

例えば、パスタソースを使えば、ゆでた麺にソースをかけるだけで簡単に食べられますし、冷凍うどんもゆでて残り物のおかずやお惣菜を加えれば、立派な食事になります。手間をかけたくないときや時間がないときに、特に重宝するアイテムです。

また、これらの食材は賞味期限が比較的長いため、まとめ買いしておくことで、いつでも手軽に食事を用意できます。安売りのタイミングを狙ってまとめて購入すれば、さらにお得にストックできます。こうした工夫を取り入れることで、急な食事の準備にも焦らず対応でき、日々の食生活がよりスムーズになります。

一人暮らしの食費の節約で注意したいこと

節約を意識しすぎて無理をしすぎるのもよくありません。食事の基本は「栄養を摂取すること」です。値段だけで判断し、添加物が多く入っているものや、大量に買って1つのものをずっと食べ続けていると体によくありません。

また、量を減らして空腹を我慢するのもやり過ぎです。健康でないと勉強も仕事もできないので、まずは体調をしっかり整えることを優先に考えましょう。

食事は「栄養を摂る」ことが一番大切

食事をする一番の目的は、栄養を摂取することです。安価な食品ばかりを選んで栄養が偏った食事を続けると、栄養失調になり、体調を崩す原因となります。それでは食べ物を摂取している意味がなくなってしまうため、お肉や野菜をきちんと取り入れたバランスの良い食事を心がけることが大切です。

何をするにも、まずは体が資本です。節約だけにとらわれるのではなく、栄養をまんべんなく摂取することを意識しましょう。

食費の節約は健康的に

食費の節約を意識する際に忘れてはいけないのが、健康的な食事を心がけることです。コストを下げようとすると、インスタント食品をまとめて買ったり、ファストフードで済ませてしまったりしがちです。確かに、どのくらいの値段で済むか把握しやすく、場合によっては食費を下げることにもつながります。

しかし、これらの食品は栄養が偏りやすく、摂り続けると体にあまり良くない影響を及ぼすことがあります。ときにはジャンクフードを楽しむのも良いですが、味だけでなく栄養を摂取できる食事をメインにすることが重要です。

健康を維持するためには、バランスの取れた食事が欠かせません。節約を意識しつつ、栄養価の高い食材を取り入れた食生活を心がけることで、体調を整え、充実した日々を送ることができるでしょう。健康的な選択が、長期的な節約にもつながります。

まとめ

一人暮らしの食費の平均金額と、節約のコツについてお伝えしてきました。食費の平均額を参考にして、自身の食費が使い過ぎているかどうかの判断基準にしてみてください。また、これから一人暮らしを考えている方には、「このくらいの食費でやっていけるんだ」との目安になったのではないでしょうか。

もしお金を使い過ぎていると感じている方は、今回ご紹介した節約方法をぜひ試してみてください。栄養をしっかり摂取することも忘れずに、外食も取り入れながら無理のない範囲で節約を目指していきましょう。

バランスの取れた食生活を維持しつつ、賢いお金の使い方を実践して、充実した一人暮らしを楽しんでください。

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