季節の行事

【2025年】国慶節はいつからいつまで?連休期間や由来、中国の祝日一覧を紹介

毎年秋になると話題になる中国の大型連休、「国慶節(こっけいせつ)」。今年はいつからいつまでが連休になるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。また、国慶節の由来や過ごし方といった文化的側面を知りたいという方もいることでしょう。

この記事では、2025年の国慶節の連休がいつからいつまでなのかという情報はもちろん、国慶節の由来や意味、「春節とはどう違うの?」といった素朴な疑問まで、分かりやすく解説します。

さらに、中国の祝日一覧や、国慶節期間中の現地の様子、日本での影響まで詳しくまとめましたので、ぜひ最後までお読みください。

【2025年】国慶節の連休はいつからいつまで?

2025年の国慶節の連休は、10月1日(水)から10月8日(水)までの8連休です。これに伴い、9月28日(日)と10月11日(土)は振替出勤日となります。

毎年10月1日が国慶節の当日で、その日から約1週間が連休期間となります。さらに、2025年は旧暦8月15日の祝日である「中秋節」が10月6日に当たり、国慶節の連休期間に含まれます。そのため、2025年の国慶節の連休期間は例年より長めの8日間となります。

2025年の国慶節

国慶節 10月1日(水)
国慶節の連休期間 10月1日(水)~10月8日(水)の8日間
振替出勤日 9月28日(日)、10月11日(土)

国慶節とは?由来や意味をわかりやすく解説

「国慶節」という言葉は知っていても、具体的にどのような祝日なのかご存じない方も多いかもしれません。

国慶節は、単なる秋の大型連休ではありません。ここでは、国慶節の基本的な意味や由来を紐解いていきましょう。

国慶節の由来は「中華人民共和国」の建国記念日

国慶節の「国慶」とは、「国家の慶事(けいじ)」、つまり国のお祝い事を意味します。具体的には、国慶節とは1949年10月1日に 中華人民共和国の成立が宣言されたことを記念する祝日です。この出来事に基づき、毎年10月1日が「国慶節」と定められ、中国で最も重要な祝日の一つとして盛大にお祝いされています。

毎年この日には、各地で式典やパレードが開催され、 国中が祝賀ムードに包まれる特別な日となります。

国慶節は日本でいうとどんな祝日?GWや建国記念の日と比較

「国慶節って、日本でいうと何にあたるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。この疑問に答えるのは少し難しいのですが、日本の祝日の特徴をいくつか組み合わせるとイメージしやすくなります。

日本の「建国記念の日」のような側面
国の成り立ちを祝うという観点では、日本の「建国記念の日」(2月11日)に似た祝日といえます 。日本も中国も移動祝日(毎年日付が変わる祝日)が少なくありませんが、この日は毎年固定の日付で祝われている点も共通しています。
日本の「ゴールデンウィーク」のような側面
約1週間の大型連休となり、多くの人が国内旅行や海外旅行に出かける点は、日本の「ゴールデンウィーク(GW)」にそっくりです。この期間は交通機関が非常に混雑し、観光地はどこも人で溢れかえるため、「民族大移動」とも呼ばれています。
日本の「お正月」のような側面
街中が赤色で飾られ、提灯が灯り、花火が打ち上げられ、国全体がお祝いムードに包まれる様子は、日本のお正月にも通じるものがあります。家族や友人とご馳走を囲んだり、特別なイベントが開催されたりと、人々が心待ちにしている一大イベントです。

このように、国慶節は「建国記念の日」の厳かさと、「GW」のレジャー感、「お正月」の祝賀ムードを併せ持った、中国独自の非常に重要な祝日といえるでしょう。

国慶節を祝う花火のイメージ

【2025年版】中国の祝日カレンダーと大型連休

中国の大型連休中は日本にも多くの観光客が訪れるため、事前に期間を知っておきたいという方は少なくないでしょう。また、中国とのビジネスや中国への旅行の計画を立てる上では、国慶節だけでなく、年間の祝日スケジュールを把握しておくことが非常に重要です。

ここでは、2025年の中国の主要な祝日と連休を一覧でご紹介します。2大大型連休である「春節」や「国慶節」をはじめ、年間の祝日をあらかじめ知っておくことで、計画をスムーズに進められます。

ひと目でわかる!2025年中国の祝日・休日一覧

2025年の中国の祝日・休日を一覧表にまとめました。

2025年中国の祝日・休日一覧

祝日名 日付 連休期間 特徴
元旦 1月1日(水) 1月1日(1日間) 新暦の新年。休みは1日のみが一般的。
春節 1月29日(水) 1月28日~2月4日(8日間) 旧暦の正月。最も重要な伝統的祝日。
清明節 4月4日(金) 4月4日~4月6日(3日間) 祖先のお墓参りをする日。
労働節 5月1日(木) 5月1日~5月5日(5日間) メーデー。春の大型連休。
端午節 5月31日(土) 5月31日~6月2日(3日間) 詩人・屈原を偲ぶ日。ちまきを食べる。
中秋節 10月6日(月) 2025年は国慶節の連休中 家族で月を愛でる日。月餅を食べる。
国慶節 10月1日(水) 10月1日~10月8日(8日間) 建国記念日。秋の大型連休。

要注意!中国独自の「振替出勤」の仕組みとは?

中国にある「振替出勤」の制度は、祝日と週末をつなげて大型連休を作るために、前後の土曜日や日曜日を平日の勤務日に入れ替えるという仕組みです。

例えば、2025年の国慶節の場合、10月1日(水)~3日(金)が祝日になると、4日(土)~5日(日)は通常の週末で、6日(月)は中秋節の祝日のため、合計で6連休になります。さらに、連休を8日間に伸ばすために、連休明けの7日(火)~8日(水)が休みになり、その代わりとして、連休前の9月28日(日)と、連休後の10月11日(土)を「出勤日」に設定する、といった調整が行われます。

中国の連休を正しく理解するためには、休日の日数だけでなく、この振替出勤の存在もセットで覚えておくことが非常に大切です。

国慶節を祝う灯篭のイメージ

国慶節のリアルな過ごし方と日本への影響

毎年約1週間の大型連休となる国慶節。この期間、中国の人々はどのように過ごしているのでしょうか。また、日本にはどのような影響があるのでしょうか。

ここでは、国慶節期間中のリアルな現地の様子と、私たちが知っておきたい日本国内でのポイントを解説します。

【中国国内】国内旅行や帰省による「民族大移動」と祝賀イベント

国慶節の連休は、春節と並んで「民族大移動」と呼ばれるほど、多くの人が移動するシーズンです。人々は故郷へ帰省したり、中国国内外の観光地へ旅行に出かけたりします。そのため、期間中の鉄道や飛行機、高速道路は非常に混雑し、チケットの予約は困難を極めます。

観光地も同様で、 有名なスポットは、国内外からの観光客でごった返します。また、国内各地で式典や花火などのイベントが催され、国中がお祝いムード一色になります。

中国の空港の写真

【日本国内】国慶節連休中の日本での混雑予測と対策

国慶節の大型連休を利用して、多くの中国人観光客が日本を訪れます。これは日本の観光業界や小売業界にとって大きなビジネスチャンスですが、一方で、私たちの暮らしにも影響があります。とくに、子育て世代の方は、混雑を避けて快適に過ごしたいですよね。

この期間に旅行や外出を予定されている方は、以下を確認しておくと良いでしょう。

混雑が予測される場所

主要都市の観光地
東京(銀座、新宿、浅草、渋谷)、大阪(心斎橋、道頓堀)、京都(清水寺、嵐山)、富士山周辺など。
商業施設
全国の百貨店、アウトレットモール、ドラッグストア、家電量販店。
空港や主要駅
国際空港や新幹線の駅は、入国者や移動者で混雑します。

混雑を避けて賢く過ごすためのヒント

時間をずらす
多くの商業施設が開店する午前10時~11時頃や、夕方のピークタイムを避けて行動するのがおすすめです。比較的空いている平日の午前中などを狙いましょう。
場所を選ぶ
有名な観光地や都心部を避け、少し郊外の公園や、地域密着型の商業施設を選ぶと、ゆったりと過ごせる可能性が高いです。
予約を活用する
レストランや施設を利用する際は、事前に予約ができるか確認しましょう。予約をしておくだけで、待ち時間を大幅に減らすことができます。
情報をチェックする
商業施設のウェブサイトやSNSで、混雑状況や入場制限に関する情報が発信されていないか、出かける前にチェックする習慣をつけると安心です。

【徹底比較】国慶節と春節、どう違う?

中国の二大大型連休として並び称される「国慶節」と「春節」。どちらも約1週間の長い休みですが、その意味合いや過ごし方には明確な違いがあります。この二つの祝日の違いを理解することは、中国文化への理解を深める上で非常に重要です。

ここでは、「由来」「期間」「過ごし方」の3つの観点から、両者の違いを分かりやすく比較・解説していきます。この違いを知れば、あなたも中国通に一歩近づけるはずです。

由来の違い:「建国記念」の国慶節と「旧暦の正月」の春節

二つの祝日の最も根本的な違いは、その「由来」にあります。

国慶節は、前述の通り1949年10月1日に宣言された中華人民共和国の建国を記念する記念日です。日付も毎年10月1日で固定されています。いわば、国の誕生日をお祝いする日です。

一方、春節は、旧暦(太陰暦)の1月1日を祝う、数千年の歴史を持つ伝統的な新年です。春節は、家族が集まり、五穀豊穣と新しい一年の幸せを祈る、文化的な行事としての側面が非常に強いのが特徴で、旧暦に基づく祝日のため、毎年日付が変動します(通常は1月下旬~2月中旬)。

過ごし方の違い:レジャー・旅行を楽しむ国慶節、家族で祝う春節

由来が違うため、人々の過ごし方にもはっきりとした傾向の違いが見られます。

国慶節の過ごし方のキーワードは「レジャー」と「旅行」です。気候の良い秋ということもあり、国内の景勝地や海外へ旅行に出かける人が非常に多くなります。家族と過ごすよりも、友人同士やカップルでアクティブに連休を楽しむ傾向が強いと言えるでしょう。もちろん帰省する人もいますが、春節ほど「家族で過ごさなければならない」という意識は強くありません。

それに対して、春節の過ごし方のキーワードは「家族」と「伝統」です。多くの人が故郷へ帰り、家族や親戚一同で集まって、ご馳走(特に餃子や年越し料理)を食べたり、爆竹を鳴らしたりして新年を迎えます。日本のお正月に、家族でこたつを囲んでおせち料理を食べる光景と似ていますね。大晦日にあたる「除夕(じょせき)」の夜は、家族で過ごすのが一般的です。

祝日を祝う子供のイメージ

香港・台湾における10月の関連祝日・記念日

中国、香港、台湾では、10月にある記念日の意味合いや日付が異なります。ここからは、香港と台湾における10月の関連祝日についてご紹介します。

香港の祝日「国慶日(National Day)」

香港特別行政区では、10月1日を「国慶日(National Day)」と定め、公的な祝日としています。これは、中華人民共和国の建国記念日を祝うもので、香港返還後の1997年から祝日となりました。当日は、式典やレセプションが開催されたり、ビクトリア・ハーバーで花火が打ち上げられたりすることがあります。

中国本土とは異なり、香港での国慶日の前後は大型連休にはなりません。ただし、10月1日は香港でも多くの企業や学校が休みとなるため、この時期に香港へ渡航する際は注意が必要です。

台湾の祝日「双十節(そうじゅうせつ)」

台湾では10月10日が「双十節(そうじゅうせつ)」という祝日になっています。正式には「中華民国国慶日」と呼ばれ、一般に中華民国(台湾)の成立を祝う記念日とされています。

双十節の当日は、祝賀式典やパレード、花火など、各地で大規模なイベントが開催されます。通常は連休にはなりませんが、2025年は10月10日が金曜日のため、土日を含む3連休となります。

秋の台湾の写真

国慶節についてよくある質問

最後に、国慶節に関して多くの方が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。国慶節について気になる点や、さらに詳しく知りたい点があれば、ぜひご覧ください。

国慶節の正式な日程はいつ発表される?

国慶節を含む、中国の祝日に関する正式な日程は、例年、前年の12月頃に「中国国務院弁公庁」から発表されます。

インターネット上では早い段階から予測情報が出回りますが、これらはあくまで過去の傾向に基づくものです。振替出勤日などが予測と異なる場合もあるため、正確な日程が必要な場合は、必ず国務院が発表する公式情報やそれを報道したニュースを確認するようにしましょう。

国慶節の時期に中国出張や旅行をする際の注意点は?

国慶節の期間中に中国を訪れる際は、いくつか注意が必要です。事前にポイントを押さえて、スムーズな滞在にしましょう。

交通機関の予約は早めに
飛行機や高速鉄道のチケットは、発売と同時に売り切れることも珍しくありません。「民族大移動」の時期であることを念頭に、数か月前から計画を立て、予約が開始されたらすぐに手配することをおすすめします。
宿泊施設の高騰と満室
ホテルなどの宿泊施設も、予約が殺到し、料金が通常期の2~3倍以上に高騰することがあります。こちらも早めの予約が必須です。
工場の休業と納期遅延
多くの工場や企業が1週間程度の長期休暇に入ります。この期間は生産ラインが完全にストップするため、部品の調達や製品の納品に遅れが生じる可能性があります。中国と取引のある企業は、国慶節連休を見越した生産・出荷スケジュールを組むことが不可欠です。
銀行や行政機関の休業
銀行の窓口業務や官公庁も休みとなります。ただし、ATMやオンラインバンキングは利用可能な場合が多いです。

国慶節を祝うイベントのイメージ

まとめ

今回は、2025年の国慶節について、連休の期間からその意味、春節との違い、現地の過ごし方、注意点まで、幅広く解説しました。

最後に、この記事のポイントを振り返ってみましょう。

  • 2025年の国慶節は10月1日(水)で、連休期間は10月1日(水)~8日(水)の8日間。
  • 国慶節は中華人民共和国の成立に由来する祝日。
  • 春節が「家族でゆっくり過ごす大型連休」なのに対し、国慶節は「旅行やレジャーを楽しむ大型連休」という過ごし方の傾向の違いがある。

国慶節の連休期間中は「民族大移動」が起こり、中国国内はもちろん、日本にも多くの観光客が訪れます。この期間に旅行や外出を予定されている方は、この記事を参考に余裕を持ったスケジュールを立ててください。

記事編集

くらひろ by TEPCO
東京電力エナジーパートナー株式会社

くらひろ by TEPCOは東京電力エナジーパートナーが運営するメディアサイトです。毎日のくらしに役立つ知識から、次の一歩につながる情報まで、知りたいに答える多彩な記事を配信しています。

くらひろ by TEPCO

この記事の情報は公開日時点の情報です

Facebookでシェアする
LINEでシェアする

KEYWORD

#人気のキーワード