
【2026年】正月飾りはいつからいつまで?最適な日取りを地域別に解説
この記事では、正月飾りを飾るのに最適な日取りから、地域による違い、正月飾りの意味、そして感謝を込めた処分方法まで、一連の流れを分かりやすく解説します。正しい知識で、気持ちよく2026年の年神様をお迎えしましょう。
目次
正月飾りはいつからいつまで飾る?2026年正月の最適な期間
新年を迎える準備のなかで気になるのが、正月飾りをいつからいつまで飾るかという期間です。
一般的に、飾り始めは12月13日の「正月事始め」以降ならいつでも問題ないとされていますが、最も縁起が良いとされるのは12月28日です。もし28日が難しい場合は、後述する縁起が悪いとされる29日、31日を避けた12月30日がおすすめです。
一方、正月飾りを片付けるタイミングは「松の内」と呼ばれる期間が明けてからです。この「松の内」は地域によって異なり、関東では1月7日まで、関西では1月15日までが一般的です。
以下に、正月飾りを始める時期と片付ける時期を整理しました。
- 正月飾りを始める時期
-
- 12月13日(正月事始め)以降であれば問題なし
- 12月28日は「末広がりの八」とされ、飾り始めに最適な日とされる
- 12月29日、31日は「二重苦」「一夜飾り」で縁起が悪いとされる
- 正月飾りを片付ける時期
-
- 「松の内」の期間が明けてからであれば問題ない
- 関東・東北・九州など多くの地域:松の内は1月7日まで
- 関西など一部地域:松の内は1月15日まで
年末の慌ただしい時期ですが、縁起の良いタイミングを知って、気持ちよく新年のお迎えを準備したいですね。ここからは、それぞれの日取りについて詳しく解説していきます。
- ▼飾り始めは「正月事始め」の12月13日以降が基本
- ▼おすすめは末広がりの「28日」、遅れた場合は「30日」
- ▼避けるべき「29日」と「31日」とその理由
- ▼飾り始めは吉日が良い?六曜・選日などの吉凶日との関係
飾り始めは「正月事始め」の12月13日以降が基本
昔から、12月13日は「正月事始め(しょうがつことはじめ)」と呼ばれ、新年を迎えるための準備を始める日とされてきました。この日には、一年の汚れを払い、神様をお迎えするのにふさわしい空間にするための「すす払い」を行うのが習わしです。
そのため、正月飾りを飾るのは、この正月事始めが終わった後、つまり12月13日以降であれば、基本的にはいつでも良いとされています。現在では、クリスマスの飾り付けを終えた後、25日過ぎから準備を始めるご家庭が多いようです。新しい年への期待を込めて、少しずつ準備を進めていくのも楽しい時間ですね。
おすすめは末広がりの「28日」、遅れた場合は「30日」
数ある日付のなかで、正月飾りを飾るのに最もおすすめなのが12月28日です。その理由は、漢数字の「八」が末広がりで、縁起が良い数字とされているからです。この日に飾ることで、新年のさらなる発展や繁栄を願うという意味が込められています。
もし28日の飾り付けが難しい場合は、「避けるべき日」とされる29日と31日を避けて、30日でも問題ありません。30日は旧暦の大晦日にあたる「晦日(みそか)」であることから、「一夜飾りに準ずる」として避けるべきという考え方もなくはないのですが、現在は問題視しないのが一般的な考え方です。
年末のスケジュールに合わせて、28日か30日を目安に準備を進めると良いでしょう。
避けるべき「29日」と「31日」とその理由
正月飾りを飾る上で、古くから避けられてきた日が2つあります。それは12月29日と31日です。縁起が悪いとされるだけでなく、年神様に対して失礼にあたるともいわれています。
まず、29日は「二重苦(にじゅうく)」と読めるため、縁起が悪いとされています。苦しみが重なることを連想させるため、この日に飾り始めるのは避けるのが一般的です。
また、31日に飾ることは「一夜飾り(いちやかざり)」と呼ばれ、これもタブーとされています。新年まであと一日という慌ただしいタイミングで飾ることは、まるで葬儀の準備(一夜飾り)を連想させます。なにより、年の瀬も押し迫った大晦日に慌てて準備をすることは、新年にお越しいただく年神様に対して誠意がなく、失礼にあたると考えられているのです。
飾り始めは吉日が良い?六曜・選日などの吉凶日との関係
正月飾りを飾る日に、六曜(仏滅・大安など)や選日(一粒万倍日・不成就日など)を気にする必要は基本的にありません。
正月飾りは、日本古来の信仰に基づき年神様をお迎えするための神事であり、その伝統が最優先されます。一方、六曜や選日は古代中国の「暦注」に由来するもので、日本の神事とは起源が異なります。
それでも、もし気になる場合は、「大安」「先勝(の午前中)」「一粒万倍日」などを選ぶと、より気持ちよくお正月を迎えられるでしょう。ただし、あくまでも最優先すべきは「二重苦(29日)と一夜飾り(31日)を避ける」ことです。
以下は、代表的な吉凶日の2025年12月の日付(正月事始めから大晦日まで)です。吉凶日が気になるという方は、ぜひご参考ください。
- 大安(12月15日、20日、26日)
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- 終日「大いに安し」で、吉とされる日。
- 「末広がり」の28日に飾り始めるのが難しい場合は、これらの日もおすすめ。
- 仏滅(12月14日、25日、31日)
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- 終日「仏も滅する」とされる凶日。
- 本来は気にしなくて良いが、気になる人は避けるのがおすすめ。
- 先勝(12月17日、22日、28日)
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- 午前中は吉、午後は凶とされる日。
- この日の場合は、午前中に飾り付けを済ませるのがおすすめ。
- 一粒万倍日(12月20日、21日)
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- 一粒の籾が万倍にもなって実る、最も縁起の良いとされる選日。
- 吉日の中でもとくに縁起が良いとされ、「28日」以外ではこの日もおすすめ。
- 不成就日(12月17日、24日)
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- 新しいことを始めても何事も成就しないとされる日。
- 正月飾りは新しいことを始める日ではないため、本来は気にしなくても良いが、気になる人は避ける。
以上を踏まえると、2026年の正月飾りの飾り始めの候補日は、次のように整理できます。
2026年の正月飾りはいつから飾るのがおすすめ?
- 飾り始めは、末広がりの「12月28日」が第一候補。
- 28日が難しい場合は、大安と一粒万倍日が重なる「12月20日」もおすすめ。
- 28日に飾り忘れてしまった場合は、「12月30日」から飾り始める。
- 気になる場合は、「仏滅(14日、25日、31日)」や「不成就日(17日、24日)」は避ける。
- 二重苦の「29日」と一夜飾りの「31日」は避ける。
正月飾りはいつまで飾る?「松の内」の期間は地域で違う
正月飾りは、年神様が家に滞在しているとされる期間である「松の内(まつのうち)」が終わったら片付けます。この松の内は、地域によって期間が異なります。お住まいの地域に合わせて、適切なタイミングで片付けるようにしましょう。
一般的には、松の内の期間は、関東・東北・九州などの多くの地域では1月7日まで、関西などの一部地域では1月15日までとされています。うっかり片付け忘れてしまうことのないよう、あらかじめカレンダーに印をつけておくのもおすすめです。
【関東・東北・九州など】1月7日までが主流
関東地方や東北、九州など多くの地域では、松の内は1月7日までとされています。これは、江戸時代に幕府の指示で定められた日付だといわれています。
もともと、松の内は1月15日までで、松の内が明けた後の1月20日に鏡開きを行うのが伝統的な風習でした。しかし、江戸時代に将軍・徳川家光が4月20日に亡くなると、月命日の20日に鏡開きを行うのは避けるべきとされ、鏡開きは1月11日に変更されました。これにあわせて、鏡開きが松の内の後に行えるように、松の内の期間も1月7日までに変更されたとされています。
この1月7日は、七草がゆを食べて一年の無病息災を願う日でもあります。「七草がゆを食べたら正月飾りを片付ける」とセットで覚えておくと、分かりやすいかもしれません。
【関西など一部地域】1月15日(小正月)までが主流
一方、関西地方や東海、北陸地方などの一部地域では、1月15日の「小正月(こしょうがつ)」までを松の内とするのが一般的です。江戸幕府のお触れの影響が少なかった地域では、「1月15日までが松の内」という古くからの風習が残ったとされています。
1月15日は、豊作を祈る行事などが行われる大切な日でもあります。もしご自身の地域の習慣が分からない場合は、地元の神社に問い合わせてみたり、近所の家の様子を参考にしたりすると良いでしょう。
そもそも正月飾りとは?主な3つの種類と意味、飾る場所
正月飾りと一言でいっても、様々な種類があります。ここでは、代表的な「門松」「しめ飾り」「鏡餅」の3つを取り上げ、それぞれが持つ意味や役割、そしてどこに飾るのが適切なのかを解説します。飾りの背景にある意味を知ることで、より一層心を込めて新年を迎える準備ができますよ。
【門松】年神様を家に迎え入れるための目印
門松(かどまつ)は、その年の福をもたらしてくれる「年神様」が、自分の家へ迷わずに来てくれるようにするための目印(ランドマーク)としての役割があります。
一年中葉を落とさない松は「生命力」、すくすく育つ竹は「成長」、そして寒い時期に花を咲かせる梅は「気高さ」の象徴とされ、これら縁起の良い植物が使われます。
飾る場所は、その名の通り家の門の前や玄関の両脇です。年神様が遠くからでも見つけやすいように、華やかにお迎えする気持ちで飾りましょう。
【しめ飾り・しめ縄】神聖な場所を示す結界
しめ飾りやしめ縄(しめなわ)は、家の中が年神様をお迎えするのにふさわしい神聖な場所であることを示す「結界」の役割を持っています。古い年の不浄なものや災いが家の中に入ってこないように、という願いも込められています。
一般的には、玄関のドアの中央や、神棚(かみだな)に飾ります。神棚に飾る場合は、神様の世界と私たちの世界を区切る意味合いもあります。最近では、リース型のおしゃれなしめ飾りも多く、インテリアに合わせて選ぶのも素敵ですね。
【鏡餅】年神様へのお供え物であり、依り代
鏡餅(かがみもち)は、年神様へのお供え物であると同時に、神様が宿る「依り代(よりしろ)」としての役割も持つ、非常に大切な飾りです。丸いお餅は人の心臓(魂)を表しているともいわれ、お餅を重ねることで「円満に年を重ねる」という意味が込められています。
飾る場所は、神棚や床の間が正式ですが、現代の住環境では、家族が集まるリビングやダイニングに飾るのが良いでしょう。年神様から授かった力を家族みんなで分かち合う「鏡開き(かがみびらき)」を行い、お雑煮やおしるこにしていただくことで、一年の無病息災を願います。
正月飾りの正しい処分方法3選!感謝を込めて片付けよう
役目を終えた正月飾りは、どのように処分すればよいのでしょうか。年神様をお迎えするために使った大切なものですから、感謝の気持ちを込めて、丁寧に手放したいですよね。
ここでは、主な3つの処分方法をご紹介します。ご自身の状況に合わせて、最適な方法を選んでください。
方法1:どんど焼き(左義長)で燃やす
最も丁寧な処分方法は、地域の神社やお寺で行われる「どんど焼き(左義長)」という火祭りで燃やしてもらうことです。これは、松の内が終わる1月15日前後に、正月飾りや書初めなどを集めて燃やす伝統行事です。
この火で焼いたお餅を食べると一年を健康に過ごせる、煙を浴びると無病息災のご利益があるなどと言われています。お近くの神社仏閣でどんど焼きが行われるか、事前に日程を確認してみると良いでしょう。
方法2:神社やお寺の「古札納所」に納める
どんど焼きに参加できない場合や、日程が合わない場合は、神社やお寺に設置されている「古札納所(こさつおさめしょ)」や「古神札納め所」に持参する方法があります。これは、お守りやお札を返納するための場所で、松の内を過ぎた正月飾りも受け付けてもらえます。
お賽銭(さいせん)を入れて、一年間の感謝の気持ちを伝えてから納めましょう。お守りやお札の場合、神社で受けたものは神社へ、お寺で受けたものはお寺へ返すのが基本ですが、正月飾りに関してはどちらでも受け付けてもらえることが多いようです。
方法3:自宅で清めてから一般ゴミとして処分する
やむを得ず、どんど焼きや神社への返納が難しい場合は、自宅で処分することも可能です。ただし、そのままゴミ袋に入れるのではなく、感謝の気持ちを込めて清めてから手放すのがマナーです。
- 大きな白い紙(なければ新聞紙でも可)を広げる。
- その上に正月飾りを置き、右・左・中と塩を振ってお清めをする。
- 紙で丁寧に包み、他のゴミとは別の袋に入れて、自治体の分別ルールに従って処分する。
このひと手間を加えるだけで、気持ちよくお飾りを送り出すことができます。
これってOK?正月飾りにまつわるQ&A
ここまで正月飾りの基本を解説してきましたが、「こんな場合はどうしたらいいの?」という細かい疑問も出てきますよね。ここでは、よくある質問にQ&A形式でお答えします。
- ▼Q1. 喪中の場合は正月飾りを飾ってもいい?
- ▼Q2. 毎年同じ正月飾りを使い回してもいい?
- ▼Q3. 松の内が明けた後、正月飾りを外すのにも吉日を選ぶべき?
- ▼Q4. マンションやアパートでの飾り方のポイントは?
Q1. 喪中の場合は正月飾りを飾ってもいい?
ご家族が亡くなられて喪中(もちゅう)の場合、新年のお祝い事は控えるのが一般的です。そのため、正月飾りを飾ったり、神社への初詣に行ったりすることは避けるのがマナーとされています。
とくに、亡くなられてから四十九日間の「忌中(きちゅう)」は、故人を偲び、身を慎む期間とされているため、お祝い事は厳禁です。忌中を過ぎた「喪中」であれば、ご家族の気持ち次第でささやかにお祝いをすることもありますが、正月飾りなどの華やかな飾り付けは控えるのが無難でしょう。
Q2. 毎年同じ正月飾りを使い回してもいい?
しめ飾りや門松などの正月飾りは、その年の年神様をお迎えするための大切な縁起物です。前年の厄を払い、新しい年の幸運を祈るという意味合いも込められています。そのため、毎年新しいものを用意するのが基本と考えられています。
衛生的な観点からも、一年間保管しておいた飾りには埃や汚れが付着している可能性があります。感謝の気持ちを込めて古い飾りはきちんと処分し、新しい飾りで清々しく新年をお迎えしましょう。
Q3. 松の内が明けた後、正月飾りを外すのにも吉日を選ぶべき?
正月飾りを外すタイミングは、お住まいの地域の「松の内」が終わった翌日以降とされています。つまり、関東・東北・九州などの多くの地域では1月8日以降、関西などの一部地域では1月16日以降の日程が最優先です。
正月飾りを外すことは、お迎えした年神様をお見送りし、通常の生活に戻る区切りの行為です。そのため、何かを始めるのに良い日とされる「大安」や、何事も成就しないとされる「不成就日」などの吉凶は、とくに気にする必要はありません。
地域で「どんど焼き(左義長)」が行われる場合は、その行事の日程に合わせて片付けることになります。個人の都合よりも、伝統的な習わしや行事を優先するのが正しいマナーとされています。
Q4. マンションやアパートでの飾り方のポイントは?
マンションやアパートなどの集合住宅では、大きな門松を置くのは難しいかもしれません。その場合は、ドアに飾れるコンパクトなリース型のしめ飾りや、玄関の靴箱の上に置ける小さな鏡餅などを活用するのがおすすめです。
玄関の外側(共用部分)に飾るのが難しい場合は、玄関の内側に飾っても問題ありません。大切なのは、年神様をお迎えし、感謝する気持ちです。ご自身の住環境に合わせて、無理のない範囲で素敵に飾り付けを楽しんでみてください。
まとめ
正月飾りは、単なる季節のデコレーションではなく、新しい年の神様である「年神様」を敬意をもってお迎えし、一年の幸せを願うための大切な準備です。
- 飾り始め:12月13日の「正月事始め」以降、縁起の良い28日がとくにおすすめ。
- 避けるべき日:29日(二重苦)と31日(一夜飾り)は避ける。
- 片付け:「松の内」の期間が明けてから(関東は1月8日以降、関西は1月16日以降が目安)。
- 処分:どんど焼きや神社への返納が基本。難しい場合は塩で清めてから処分する。
この記事でご紹介した知識を参考に、自信を持って新年の準備を進めていただければ幸いです。正しいマナーで丁寧に飾り付けを行い、晴れやかな気持ちで素晴らしい2026年をお迎えください。
記事編集
- くらひろ編集部
- 東京電力エナジーパートナー株式会社
「くらひろ by TEPCO」は、東京電力エナジーパートナーが運営するWebメディアです。でんきやガスのことはもちろん、あなたの毎日に役立つ知識から、くらしを広げるアイデアまで、“知りたい”に答える多彩な記事をお届けします。

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