静電気
くらしの知恵

【簡単除去】すぐできる静電気除去の方法5選!電気を溜めない対策も

乾燥する時期に、金属のドアノブや手すりを触ると「バチッ」と静電気の放電が起こることがあります。静電気が放電されると痛みを伴うため、できれば避けたいものですよね。

そこで今回は、今すぐできる静電気を簡単に除去する方法や、普段から静電気を溜めない方法について解説していきます。

静電気はなぜ起きる?仕組みやメカニズム

静電気は、主に物と物が擦り合わさる「摩擦」によって発生します。例えば、服と服、または服と体がこすれ合うことで、体に電気が溜まっていきます。

空気中に水分が多い場合、体に溜まった電気は、自然と空気中に逃げていきます。しかし、水分が少なく乾燥した空気は電気を通しにくいため、冬は溜まった電気が逃げにくくなります。すると、体や服の表面に電気がどんどん溜まってしまいます。

この溜まった電気が、金属のような電気を通しやすいものに触れた瞬間、一気に流れ出し、「バチッ」という痛みが発生します。これが「放電」です。いわゆる「静電気」と呼ばれる衝撃は、正確には“静電気によって発生した放電”によって、“一気に電気が流れる”ことで発生します。

静電気の仕組み

冬に静電気が多くなるのは「乾燥」が原因

冬に静電気が発生しやすい主な原因は、空気の乾燥です。先述のとおり、摩擦によって発生した電気は、空気に水分が多いと自然に体から逃げていきます。

しかし、冬の乾燥した空気は水分が少なく、電気を通しにくくなります。その結果、摩擦によって生じた電気は体に溜まりやすくなり、金属などに触れた際に放電現象が起こりやすい状態になります。

また、冬は衣類を重ね着することが多く、衣類同士の摩擦が起こりやすくなることも、体に静電気が溜まる原因の1つです。

今すぐ簡単に静電気を除去する方法

ここからは、静電気を除去したいときすぐに実践できる方法を5つ紹介します。以下で紹介する方法を覚えれば、ドアノブや手すりを触るときに安心できるようになるでしょう。

床や壁などを触って電気を逃がす

床や壁を触ると体に溜まった静電気を放出することができます。金属製のドアノブなどに比べると床や壁は電気の通り方が鈍いため、基本的に音や痛みは発生しません。

金属類に触れる前に床や壁などを触っておくことで、溜まっていた静電気をゆっくりと逃がすことができます。

電気を壁に逃がす

他のものを媒介して触る

皮の手袋やゴム手袋など、電気を通しにくい物質を介して金属に触れると、手袋が絶縁体として電気の「壁」になり、静電気が体に溜まったままの状態になります。これにより、放電現象が起こりにくくなり、金属を触った瞬間の痛みを感じなくなります。

さらに、革製の財布やカバンなどを先に触ることは、体に溜まった静電気を比較的ゆっくりと逃がす効果があります。金属に触れる前に、あらかじめ静電気を放電させておくことで、より安全に触れることができます。

金属類には指先ではなく手全体で触れる

静電気が原因の放電現象は、体から電気が流れ出すことで衝撃を発します。そのため、電気が流れる面積を広げることで、電気が急激に流れることを防げます。

ドアノブなどの金属類に触れる際は、指先ではなく手のひら全体を使い、触ることがポイントです。手のひらの広い面積で触れることで、電流が分散されやすくなり、大きな衝撃を防ぐことができます。

帯電防止剤などの商品を使う

「帯電防止剤」や「静電気除去グッズ」の活用もおすすめです。なかでも「静電気除去スプレー」を靴に吹きかけるとより効果的に静電気を除去できます。ゴム製の靴底は静電気を体に溜めこみやすくしますが、静電気除去スプレーを使用することで、靴底から地面に静電気を逃がしやすくしてくれます。

また、「静電気除去キーホルダー」も静電気除去に役立ちます。これは金属よりも電気に対する抵抗値が高い素材で作られており、なおかつ体との接触面積を大きくできるため、金属に接触したときの電気の放出を鈍くすることができます。

静電気が起こりそうなものを触る前に帯電防止剤や静電気除去グッズなどを使うことで、体に溜まった電気を逃がし、静電気の発生を予防できます。

衣類に水分を吹きかけるか湿った布で拭く

衣服に水分を吹きかけたり、湿った布で拭いたりすることは、静電気の除去に効果的です。衣服を湿らせることで、衣服表面の水分が、溜まった静電気を空気中へ逃がす「通り道」を作ってくれます。

この方法は、外出先でも水で湿らせたハンカチや、ウェットティッシュがあればすぐに実践できるのでおすすめです。

静電気を溜めない方法

ここでは、静電気を普段から溜めない方法をわかりやすく解説します。事前に静電気を除去したい場合は、以下の対策を試してみてください。

洗濯を行うときは柔軟剤を使用する

静電気発生の原因となる衣類の摩擦を防ぐには、柔軟剤が効果的です。

柔軟剤に含まれる界面活性剤の働きによって、衣類の表面が滑らかになることで摩擦が軽減され、静電気が溜まりにくくなります。

シルク(絹)・コットン(綿)・リネン(麻)の衣類を着る

シルク(絹)、コットン(綿)、リネン(麻)は帯電しにくい素材として知られており、これらの素材を積極的に取り入れることで、静電気を減らすことができます。

例えば、静電気が発生しやすいアクリルのセーターを着る場合でも、その下に綿のTシャツやインナーを着ることで、アクリルと皮膚との摩擦を減らし、静電気の発生を抑えられます。

さらに、衣類の組み合わせも重要です。マイナスに帯電しやすいアクリルやポリエステルと、プラスに帯電しやすいナイロンやレーヨンを重ねて着用すると、静電気が大きく発生しやすくなります。反対に、同じ素材の衣類同士を重ねて着用すれば、静電気の発生を抑えられます。

帯電のしやすさ

部屋を加湿する

静電気は空気が乾燥することで発生するため、室内の湿度を加湿器などでコントロールすれば、空気中の水分を通して静電気を逃がすことができます。

ただし、加湿をしすぎるとカビやダニの発生などの問題が起こります。40~60%を目安に、湿度をコントロールしましょう[1]

皮の靴を履く

地面は静電気を逃がすのに最適です。しかし、ゴム底の靴などを履いていると、体と地面の間が絶縁体であるゴムに阻まれてしまい、静電気が流れていきません。

そのため、靴底に革などの天然素材が使われている靴を履くようにすると電気を通しやすくなり、静電気が地面に放出されやすくなります。

肌を保湿する

肌を保湿し、摩擦を軽減することで、静電気を対策できます。例えば、ハンドクリームなどで肌の湿度を保つことは、摩擦を減らして静電気の発生を抑えることに効果的です。

外出時には携帯用のハンドクリームを鞄に入れておくと便利でしょう。

まとめ

静電気を簡単に除去したいときは、金属を触る前に床や壁など、電気の通りが鈍い場所を触ったり、皮の手袋をはめて触ったりするのがおすすめです。

また、静電気は事前に対策をすることで、発生を防ぐこともできます。柔軟剤の使用や部屋の加湿が、静電気対策に効果的です。

乾燥する季節には、今回この記事で紹介した除去方法や対策を試してみてください。

  1. 東京都保健医療局
    健康・快適住居環境の指針

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くらひろ編集部
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