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【例文20選】催促メールのやんわりした書き方!相手を不快にさせないコツ

取引先や上司への催促メール、「失礼にあたらないか」「関係が悪くならないか」と、送信ボタンを押す手が止まってしまうことはありませんか。返信や入金が遅れていると業務に支障が出ますが、相手を不快にさせたくない気持ちは誰しも同じです。

この記事では、そんな不安を解消するために、相手への配慮と要件を両立させる「やんわりとした催促メール」の書き方を徹底解説します。すぐに使えるシーン別の例文20選や、送るタイミング、クッション言葉まで網羅しています。

目次

そもそも送って大丈夫?催促メール送信前の確認リスト

送信ボタンを押す前に、必ず確認すべきことがあります。催促メールで最も避けたいのは、「すでに相手は対応済みだった」という勘違いです。これが相手を不快にさせる原因にもなりかねません。

まずは以下の3点をチェックしましょう。

メールボックスの再確認
迷惑メールフォルダや、別のフォルダに振り分けられていないか。検索機能を使って、相手のメールアドレスや関連キーワードで再度検索します。
送信履歴の確認
自分が送った前回のメールが、正しく送信済みになっているか。
相手の状況確認
相手から不在通知(自動返信)が届いていないか。社内であれば、相手のスケジュールを確認し、長期休暇中でないかチェックします。

「催促してすみません…」その不安を解消する3つの心構え

催促メールを送る際、「申し訳ない」という気持ちが強すぎると、かえって要件が伝わりにくくなります。不安を和らげ、前向きに対応するための3つの心構えをご紹介します。

相手が「忘れている」可能性を考慮する
悪意はなく、多忙で見落としているだけの可能性も高いです。リマインドすることは、相手にとっても親切な行動だと考えましょう。
催促は「業務を進めるための確認」である
催促は相手への攻撃ではありません。プロジェクトを円滑に進めるために必要な「状況確認」であり、あなたの正当な業務の一つです。
明確な連絡は「相手のため」でもある
曖昧な連絡は、相手に対応を迷わせる可能性があります。期日や要件を明確に伝えることは、相手が次の行動を取りやすくするための配慮でもあります。

ガッツポーズをする女性

「相手を不快にさせない」催促メール基本の型と書き方

やんわりと伝えることも大切ですが、まずはビジネスメールとしての「型」を守ることが、相手からの信頼につながります。

要件が明確に伝わり、失礼のない基本構成は「件名」「本文」「結び」です。この型を守るだけで、メールの印象は格段に良くなります。それぞれのポイントを見ていきましょう。

【件名】一目で「要件」と「以前の連絡」が分かる工夫

件名は、相手がメールを開くかどうかの最初の判断材料です。多忙な相手が一目で重要度と内容を把握できる工夫が必要です。

×悪い例

「お世話になっております」「ご連絡」「(無題)」
これでは何の用件か分からず、後回しにされる可能性があります。

〇良い例

  • 【ご確認】〇〇プロジェクトの進捗について(自社名:XX)
  • (再送)【重要】〇月分ご請求書送付の件
  • Re: 〇〇のお見積もりについて(〇月〇日送付分)

【ポイント】

【】を活用する
「【ご確認】」「【再送】」「【ご相談】」などを用い、メールの目的を明確にします。
具体的な要件を入れる
「何の件」なのかを具体的に記載します。
「Re:」を活用する
前回のメールへの返信がない場合は、件名を変えずに「Re:」をつけたまま送信すると、相手が過去の経緯を追いやすくなります。ただし、あまりに往復が続いた場合は、件名を整理し直す配慮も必要です。

【本文】「依頼内容」「期日」「現在の状況」を明確に

本文では、相手に「何をしてほしいのか」が明確に伝わることが最重要です。以下の3つの要素を簡潔に記載しましょう。

  1. 依頼内容(何を)
    返信が欲しいのか、入金を確認したいのか、納品してほしいのかを明確に記載します。
  2. 期日(いつまでに)
    いつまでに対応が必要か。過去のメールで伝えている場合は、その日付を再掲します。「〇月〇日までにご返信いただけますと幸いです」など。
  3. 現在の状況(今どうなっているか)
    相手の対応がないことで、こちらにどのような影響が出ているかをやんわりと伝えます。

【ポイント】

前回のメールを引用する
本文の冒頭で「〇月〇日にお送りしたメールの件ですが」と前置きしたり、前回のメール本文の一部を引用したりすると、相手が状況を思い出しやすくなります。
こちらの状況を添える
「恐れ入りますが、〇〇の作業に着手できずにおりますため」のように、こちらの状況を具体的に伝えると、相手も優先度を上げやすくなります。ただし、相手を責めるような表現は避けましょう。

【結び】相手を気遣う「クッション言葉」と「行き違いのお詫び」

メールの最後を締めくくる「結び」は、メール全体の印象を決定づける重要な部分です。ここで相手への配慮を示すことで、催促メールでも角が立たず、やわらかい印象を与えられます。

以下の2つの要素を入れることがおすすめです。

1.相手の状況を気遣うクッション言葉

  • お忙しいところ大変恐縮ですが、
  • ご多用のところ誠に申し訳ございませんが、
  • お手数をおかけいたしますが、

これらの表現を「ご確認のほど、よろしくお願いいたします。」といった依頼文の直前に加えるだけで、相手を気遣う姿勢が伝わります。

2.行き違いを想定したお詫び

催促メールは、こちらの確認漏れや、相手が対応した直後である可能性もゼロではありません。万が一の行き違いに備え、保険となる一文を添えましょう。

  • 本メールと行き違いにご対応いただいておりましたら、何卒ご容赦ください。
  • 既にご連絡(ご対応)いただいておりましたら、失礼いたしました。

この一文があるだけで、相手が不快に感じる可能性を大幅に減らすことができます。

やんわり度を格上げする「クッション言葉」と言い換えフレーズ集

「催促してすみません」「催促がましいですが」といった直接的な表現は、かえって相手にプレッシャーを与えてしまうことがあります。よりやんわりと、丁寧な印象を与える「言い換え表現」や「クッション言葉」をマスターしましょう。

これらを文頭や依頼文に添えるだけで、メールの印象は格段に柔らかくなります。

利用シーン①:依頼するとき

クッション言葉・言い換え表現

  • 恐れ入りますが、
  • お忙しいところ恐縮ですが、
  • ご多用のところ申し訳ございませんが、

利用シーン②:状況を尋ねるとき

クッション言葉・言い換え表現

  • 〜の件、いかがでしょうか。
  • 〜の状況をご教示いただけますでしょうか。
  • もし〜でお困りでしたら、お知らせください。

利用シーン③:お願いをするとき

クッション言葉・言い換え表現

  • 〜していただけますと幸いです。
  • 〜いただけると大変助かります。
  • 〜をご検討いただけますでしょうか。

利用シーン④:期限を伝えるとき

クッション言葉・言い換え表現

  • 〇月〇日(〇)までにお願いできますでしょうか。
  • 〇〇の都合上、〇日までにご連絡いただけますと幸いです。

申し訳なさそうな女性

【例文20選】そのまま使える!シーン・相手別 やんわり催促メール

ここからは、すぐに使える、具体的な催促メールの例文を20選ご紹介します。

ビジネスシーンで特に多い「社外(取引先)」「社内(上司・同僚)」に分け、さらに状況別に「1回目(やんわり確認)」「2回目(やや強めの再催促)」の文例を用意しました。ご自身の状況に合わせて、件名や本文を調整してご活用ください。

【社外・取引先】メールの返信がない(例文4選)

見積もり依頼や提案への回答、日程調整など、取引先からの返信がない場合の例文です。

例文1:1回目(やんわり)

件名:【ご確認】〇〇のお見積もりについて(自社名)

本文:
〇〇株式会社
営業部 〇〇様

いつも大変お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇です。

〇月〇日にお送りいたしました、〇〇のお見積もりについて、
その後ご状況はいかがでしょうか。

もしご不明な点などございましたら、
お気軽にご連絡いただけますと幸いです。

お忙しいところ恐縮ですが、
ご検討状況など、一度ご返信いただけますと幸いです。

何卒よろしくお願いいたします。

例文2:2回目(より丁寧に)

件名:Re: 【ご確認】〇〇のお見積もりについて(自社名)

本文:
(前略)
先日は、〇〇の件で貴重なお時間をいただき、
誠にありがとうございました。

その後のご検討状況はいかがでしょうか。
念のため、前回お送りした資料を再送付いたします。

ご多用のところ恐れ入りますが、
〇月〇日頃までにご意向をお聞かせいただけますと幸いです。

引き続きよろしくお願いいたします。

例文3:3回目(やや強め)

件名:【再送・ご確認】〇〇のお見積もりについて(自社名)

本文:
(前略)
〇月〇日にもご連絡いたしましたが、
〇〇のお見積もりについて、ご確認いただけておりますでしょうか。

恐れ入りますが、準備の都合もございますため、
一度、ご状況をお伺いできますと幸いです。

なお、本メールと行き違いにご連絡いただいておりましたら、
何卒ご容赦ください。

ご返信をお待ちしております。

例文4:4回目(電話フォローを示唆)

件名:【再送】〇〇の件 ご確認のお願い

本文:
(前略)
度々のご連絡失礼いたします。

〇月〇日にお送りした〇〇の件、
ご確認いただくことは可能でしょうか。

もしメールが届いていないなど、
何か不都合がございましたら、お手数ですがご一報ください。

なお、本メールと行き違いの際はご容赦ください。
明日〇時頃、念のためお電話させていただいてもよろしいでしょうか。

何卒よろしくお願いいたします。

【社外・取引先】入金が確認できない(例文4選)

請求書の支払い期日を過ぎても入金が確認できない場合、非常にデリケートな連絡となります。「入金」という直接的な言葉を避け、「ご確認」という形をとるのがポイントです。

例文1:1回目(期日直後・やんわり)

件名:【ご確認】〇月分ご請求書について(自社名)

本文:
〇〇株式会社
経理部 〇〇様

いつも大変お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇です。

〇月〇日付で発行いたしました、
〇月分のご請求書(請求番号:XXXXX)について、
本日〇時の時点で、ご入金を確認できておりません。

恐れ入りますが、ご状況をご確認いただけますでしょうか。
なお、本メールと行き違いにご入金いただいておりましたら、
何卒ご容赦ください。

よろしくお願いいたします。

例文2:2回目(銀行の営業日考慮)

件名:〇月分ご請求の件 ご確認のお願い(自社名)

本文:
(前略)
〇月〇日お支払期日の〇月分ご請求書について、
本日現在、ご入金を確認できておりません。

銀行様の営業日の関係などもあろうかと存じますが、
念のため、ご確認いただけますと幸いです。

万が一、請求書がお手元に届いていないなど、
不備がございましたら、お手数ですがご一報ください。

よろしくお願いいたします。

例文3:3回目(やや強め・請求書再送)

件名:【再送・ご確認】〇月分ご請求書について(自社名)

本文:
(前略)
先日(〇月〇日)ご連絡いたしました、
〇月分ご請求書(お支払期日:〇月〇日)の件、
ご確認いただけておりますでしょうか。

本日現在、引き続きご入金を確認できていない状況です。
念のため、請求書を本メールに再添付いたします。

お忙しいところ恐れ入りますが、
ご状況、ならびにお支払い予定日をご教示いただけますと幸いです。

なお、本メールと行き違いの際はご容赦ください。

よろしくお願いいたします。

例文4:4回目(経緯を記載)

件名:【重要】〇月分お支払い状況のご確認(自社名)

本文:
(前略)
〇月〇日にお支払期日を迎えております、
〇月分のご請求(請求番号:XXXXX)について、
〇月〇日にもご確認のメールをお送りいたしましたが、
本日現在、ご入金とお振込予定日のご連絡を
確認できていない状況です。

誠に恐縮ではございますが、
至急、ご状況をご確認いただけますでしょうか。

何卒よろしくお願い申し上げます。

【社外・取引先】納品・提出物が遅れている(例文4選)

契約した納品物や、業務に必要な書類が期日までに届かない場合の例文です。こちらの後続作業への影響を添えると、緊急度が伝わりやすくなります。

例文1:1回目(期日直後・やんわり)

件名:【ご確認】〇〇の納品について(自社名)

本文:
〇〇株式会社
〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇です。

本日(〇月〇日)ご納品予定の〇〇について、
その後の進捗状況はいかがでしょうか。

もし何かお困り事などございましたら、
当方でサポートできることもあるかもしれませんので、
お気軽にご連絡ください。

恐れ入りますが、ご状況をお聞かせいただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。

例文2:2回目(見通しを伺う)

件名:【ご確認】〇〇資料のご提出について(自社名)

本文:
(前略)
〇月〇日期日でお願いしておりました〇〇の資料について、
現時点でお預かりできておりません。

恐れ入りますが、いつ頃ご提出いただけそうか、
目安をご教示いただけますでしょうか。

お忙しいところ大変恐縮ですが、
ご返信をお待ちしております。
(行き違いの際はご容赦ください)

例文3:3回目(やや強め・こちらの状況を伝える)

件名:【再送・ご確認】〇〇の納品について(自社名)

本文:
(前略)
〇月〇日にもご連絡いたしましたが、
〇〇のご納品について、ご確認いただけておりますでしょうか。

〇〇様からのご納品をいただき次第、
弊社にて〇〇の作業を進める予定となっております。

お忙しいところ誠に恐縮ですが、
ご納品予定日をご教示いただけますと幸いです。
(行き違いの際はご容赦ください)

よろしくお願いいたします。

例文4:4回目(電話を予告)

件名:【ご確認】〇〇の進捗状況について(自社名)

本文:
(前略)
度々のご連絡失礼いたします。

〇月〇日ご納品予定の〇〇について、
その後のご状況はいかがでしょうか。

もし何らかのトラブル等でお困りでしたら、
お気軽にご相談ください。

本日〇時頃、一度お電話にて状況を
お伺いさせていただいてもよろしいでしょうか。
(行き違いの際はご容赦ください)

よろしくお願いいたします。

【社内・上司】返信や確認を求める(例文4選)

上司は非常に忙しいことも多いため、要件を簡潔にまとめましょう。また、「お忙しいところ恐縮ですが」というクッション言葉を必ず添えるのがマナーです。

例文1:1回目(やんわり)

件名:【ご確認】〇〇の件

本文:
〇〇部長

お疲れ様です。〇〇です。

お忙しいところ恐縮ですが、
〇月〇日にお送りした「〇〇の企画書」について、
ご確認いただけましたでしょうか。

もしよろしければ、〇月〇日頃までに
フィードバックをいただけますと幸いです。

お手すきの際にご確認のほど、よろしくお願いいたします。

例文2:2回目(期日を明確に)

件名:【〇/〇まで】〇〇プロジェクト承認のお願い

本文:
〇〇部長

お疲れ様です。〇〇です。

〇〇プロジェクトの承認の件、
ご確認の状況はいかがでしょうか。

取引先への連絡の都合上、
本日(〇月〇日)の17時までに
ご承認いただけますと大変助かります。

ご多用のところ誠に申し訳ございませんが、
何卒よろしくお願いいたします。

例文3:3回目(口頭フォロー)

件名:【再送・ご確認】〇〇の件

本文:
〇〇部長

お疲れ様です。〇〇です。
度々失礼いたします。

〇月〇日にお送りした「〇〇の企画書」の件、
ご確認の状況はいかがでしょうか。

お忙しいところ大変恐縮ですが、
〇時頃、少しだけお時間いただくことは可能でしょうか。
(もし既にご確認済みでしたら、失礼いたしました)

よろしくお願いいたします。

例文4:4回目(緊急度高め)

件名:【至急ご確認】〇〇の件

本文:
〇〇部長
お疲れ様です。〇〇です。

重ねてのご連絡失礼いたします。
〇〇の件、本日15時が先方への回答期限となっております。

お忙しいところ大変恐縮ではございますが、
至急、ご確認いただけますでしょうか。

承認ボタンを押していただくだけで結構です。
取り急ぎ、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

【社内・同僚】タスクの進捗を確認する(例文4選)

同僚への催促は、相手を責めるトーンにならないよう注意が必要です。「状況確認」と「サポートの申し出」をセットにすると角が立ちません。

例文1:1回目(やんわり)

件名:【ご確認】〇〇の進捗いかがでしょうか?

本文:
〇〇さん

お疲れ様です。〇〇です。

〇〇プロジェクトの〇〇のタスクについて、
その後の進捗はいかがでしょうか?

もし何か困っていることや、
こちらで手伝えることがあれば、遠慮なく言ってくださいね。

お忙しいところ恐縮ですが、
ご状況を教えてもらえると助かります。

よろしくお願いします。

例文2:2回目(こちらの状況を伝える)

件名:【ご連絡】〇〇の資料について

本文:
〇〇さん

お疲れ様です。〇〇です。

〇月〇日締め切りでお願いしていた〇〇の資料ですが、
ご状況はいかがでしょうか?

〇〇さんからの資料をもとに、
私のほうで〇〇の作業を進める手筈になっています。

本日中にいただけると大変助かります。
よろしくお願いします!

例文3:3回目(やや強め)

件名:【リマインド】〇〇のタスクについて

本文:
〇〇さん

お疲れ様です。〇〇です。

昨日もお送りしましたが、〇〇のタスクの件、
ご確認いただけていますでしょうか?

プロジェクト全体のスケジュールに影響が出る可能性があるため、
本日(〇月〇日)15時までに、
一度状況をご共有いただけますと助かります。

もし対応が難しい場合は、早めにご相談ください。
よろしくお願いします。

例文4:4回目(ミーティングを提案)

件名:【ご相談】〇〇の件

本文:
〇〇さん

お疲れ様です。〇〇です。

度々のご連絡失礼いたします。
〇〇の件、進捗はいかがでしょうか?

もし対応にあたり課題や不明点があるようでしたら、
本日〇時頃、5分ほどオンラインで
軽くお話しできませんか?

お忙しいところすみませんが、
ご都合をお知らせいただけますと幸いです。

よろしくお願いします。

相談するビジネスパーソン

催促メールはいつ送るべき?ベストな「タイミング」と「段階」

催促メールは、送る「タイミング」も非常に重要です。早すぎると相手を急かす印象を与え、遅すぎると業務が滞ってしまいます。相手との関係性や案件の緊急度にもよりますが、基本的には「段階的」に連絡するのがマナーです。

期日前の「リマインド」、期日直後の「確認」、そして期日を数日過ぎた後の「再催促」と、文面のトーンを少しずつ変えていきましょう。深刻度に応じた適切なタイミングと文面の強弱を解説します。

1回目:期日前〜期日翌日の「やんわりリマインド」

最初の連絡は、あくまで「忘れていませんか?」という「確認(リマインド)」のトーンが重要です。相手が単に失念しているだけの可能性を考慮し、攻撃的にならないよう配慮しましょう。

タイミング:

  • 期日の1〜2営業日前:「期日が近づいてまいりましたので」
  • 期日当日〜翌営業日:「本日(昨日)が期日となっておりましたが」

【ポイント】

「〜の件、その後の状況はいかがでしょうか」と、柔らかく状況を尋ねる形がベストです。相手が「うっかりしていた」と気づき、すぐに対応してくれる可能性が高い段階です。

この時点では、「万が一行き違いの際はご容赦ください」の一文を必ず添え、相手を責めない姿勢を見せることが大切です。

2回目以降:期日を過ぎた場合の「再催促」

1回目の「やんわりリマインド」で反応がない場合、次のアクションに移ります。

タイミング:

  • 1回目のメールから3〜5営業日後

【ポイント】

件名に【再送】や【ご確認】と明記し、前回のメールに返信する形(Re:)で送ると、経緯が伝わりやすくなります。

本文では、「〇月〇日にもご連絡いたしましたが」と前置きし、再度「いつまでに対応してほしいか」を明確に記載します。

この段階でも反応がない場合は、メールだけでなく電話でのフォローも検討し始めましょう。

メールの最後に「明日〇時頃、お電話させていただきます」と予告するのも一つの手です。相手への配慮は忘れずに、必要な対応を再度お願いする姿勢が求められます。

【自分が受け取った場合】催促メールへの完璧な返信・お礼マナー

自分が催促メールを受け取る側になることもあります。その際、どのように返信するかで、相手との信頼関係が大きく変わる可能性があります。重要なのは、「①まず謝罪(またはお礼)、②状況説明と対応予定日、③結びの挨拶」の3ステップです。

相手は状況が分からず不安を感じているため、誠意をもって迅速に返信することが最優先です。「ご連絡いただきありがとうございます」と、確認してくれたことへのお礼を伝える配慮も忘れないようにしましょう。

対応が漏れていた場合:謝罪と今後の対応を明確に

自分のミスで対応が遅れていた場合は、言い訳をせず、まずは誠意をもって謝罪することが最優先です。

【ポイント】

迅速な謝罪:
「ご連絡ありがとうございます。また、ご返信が遅れ、誠に申し訳ございません。」
具体的な対応予定日:
「ご依頼の件、本日17時までに対応いたします。」
「お見積もりですが、明日の午前中までにお送りします。」

【例文】

件名:Re: 【ご確認】〇〇の件(自社名)

本文:
〇〇様

ご連絡いただき、誠にありがとうございます。
また、ご返信が大変遅くなり、誠に申し訳ございません。

ご依頼いただいておりました〇〇の件、
確認いたしました。

本日(〇月〇日)の18時までに、必ずご返信いたします。
この度はご迷惑をおかけし、重ねてお詫び申し上げます。

引き続きよろしくお願いいたします。

謝罪する人

既に対応済み・行き違いだった場合:角を立てずに状況を説明

既に対応済み(送付済み・入金済み)で、相手の確認漏れや行き違いだった場合も、相手を責めるような返信は禁物です。ここでポイントを3つご紹介します。

【ポイント】

確認へのお礼:
「ご連絡いただきありがとうございます。」
事実を客観的に説明:
「〇月〇日の15時頃、〇〇の件でメールをお送りしております。」
「〇月〇日に、〇〇銀行より振込手続きを完了しております。」
相手への配慮:
「恐れ入りますが、今一度ご確認いただけますでしょうか。」

【例文】

件名:Re: 【ご確認】〇月分ご請求書について(自社名)

本文:
〇〇様
ご連絡いただきありがとうございます。
〇月分のご請求の件、承知いたしました。

〇月〇日(〇)に、当社の〇〇銀行より
お振込手続きを完了しております。

恐れ入りますが、今一度ご確認いただけますでしょうか。
お手数をおかけいたしますが、

よろしくお願いいたします。

まとめ:丁寧な「状況確認」で、良好なビジネス関係を維持しよう

催促メールは、相手を責めるためのものではなく、業務を円滑に進めるための重要な「状況確認」のコミュニケーションです。相手を不快にさせないためには、

  • 送信前のセルフチェックを徹底する
  • 「クッション言葉」や「相手への配慮」を忘れない
  • 「要件」と「期日」は明確に伝える

という3つのポイントが重要です。

この記事で紹介した基本の型やシーン別の例文を活用し、相手への配慮を忘れずに、自信を持って丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
そうすることで、滞っていた業務が進むだけでなく、相手との良好なビジネス関係を維持することにもつながるでしょう。

記事編集

くらひろ編集部
東京電力エナジーパートナー株式会社

「くらひろ by TEPCO」は、東京電力エナジーパートナーが運営するWebメディアです。でんきやガスのことはもちろん、あなたの毎日に役立つ知識から、くらしを広げるアイデアまで、“知りたい”に答える多彩な記事をお届けします。

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