暖房の平均設定温度は22.6℃!目安の温度や電気代の節約方法も解説
そこで今回は、暖房の平均設定温度や暖房の設定温度を上げても寒く感じる理由、電気代を節約しながら暖かく過ごす方法を解説します。
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暖房の平均設定温度は22.6℃
環境省によると、エアコン暖房の平均的な設定温度は22.6℃[1]です。
具体的な設定温度の内訳を見ると、20℃に設定している家庭が全体の18%と最も多く、次いで22℃が17%、23℃が13%となっています。
ここから、20~23℃に設定している家庭が全体の半数以上ということが分かります。
環境省は「室温20℃」を推奨
環境省は、平成17年度から「ウォームビズ」[2]を提唱しており、節電やCO₂削減の観点から暖房時の室温を20℃にすることを推奨しています。
ここでいう20℃とは「部屋の室温」のことで、エアコンの設定温度ではありません。仮に、エアコンの設定温度を20℃にしていても、部屋の構造や断熱性能、外気温などの要因によって、室温が20℃に達しないことがあります。
また、この推奨温度は節電効果も考慮されており、一般的な快適温度よりもやや低めに設定されています。
就寝時の設定温度は20℃前後
就寝時は、暖房の設定温度を18~22℃にすると良いでしょう。
しかし、就寝中に暖房をつけっぱなしにしていると、電気代が高くなったり、過度に室温が上昇してしまったりします。そのため、エアコンのタイマー機能を活用し、就寝から2~3時間で運転が停止するように設定しましょう。
また、起床時に室温が低下しすぎていると、寒くて布団から出づらくなります。その場合には、エアコンのタイマーを起床の30分~1時間前に設定し、起床時間の直前から徐々に部屋を暖めるなどの工夫をするのがおすすめです。
平均設定温度では寒く感じる理由
暖房の設定温度を上げても、なぜか寒く感じることが少なくありません。これには3つの理由が挙げられます。
1つ目は、空気の性質による温度差です。温かい空気は上昇して天井付近に溜まりやすい性質があり、冷たい空気は沈んで床付近に溜まりやすい性質があります。そのため、同じ部屋の中でも、高さによって設定温度との差が生じていることがあります。
2つ目は、湿度の影響です。一般的に、部屋の湿度が10%下がると体感温度は約1℃下がるといわれています[3]。湿度が低い冬はとくに寒さを感じやすくなるため、加湿器を使って湿度を上げると、暖かく感じられるようになります。
そして3つ目は、住宅の構造の影響です。窓の断熱が不十分であったり、ドアに隙間があったりすると、暖めた空気が外に逃げ、冷たい外気が侵入してしまいます。
窓に断熱シートを貼ったり、ドアをきちんと閉めたりして、空気の出入りを遮断しましょう。ただし、部屋を閉め切っていると室内の二酸化炭素濃度の上昇や、結露の発生につながるため、定期的に換気を行いましょう。
暖房の電気代を節約する方法9選
寒い季節になると暖房の使用頻度が増え、電気代が気になる方も多いでしょう。
ここでは、暖房の電気代を節約するための9つのポイントをご紹介します。
エアコンのフィルターを掃除する
エアコンを使う時期は、月に1、2回を目安にエアコンのフィルターを掃除しましょう。
資源エネルギー庁によると、フィルターが目詰まりしているエアコン(2.2kW)を月に1、2回掃除すると、年間で約990円の電気代節約につながります[4]。
フィルターが汚れていると空気の通り道がふさがれてしまい、部屋がなかなか暖まらず、電気代もかかりやすくなります。できるだけ綺麗な状態を保ちましょう。
エアコンのフィルターを家庭で掃除するのは難しい場合もあるので、プロに依頼するのもおすすめです。
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エアコンの風を下向きにする
エアコンの風向は下向きに設定しましょう。温かい空気は天井の方に溜まる性質があるため、風向を下向きにすることで、足元の空気を温めることができます。
また、風向きを下向きに変えると、温かい空気が部屋を循環し、部屋全体を均一に暖められます。
最新のエアコンには、人の位置を感知して自動的に風向きを調整する機能もあるので、それを活用するのもおすすめです。
エアコンを自動運転にする
エアコンは、電源を入れてから部屋が暖まるまでの間に最も多くの電力を消費します。そのため、風量を自動で調整できる「自動」モードを活用しましょう。
エアコンの風量を自動に設定することで、室温を素早く上げ、最小限の風量で室温を維持できます。1日に何度もスイッチをオン・オフするよりも、電気代を節約できるでしょう。
暖房の設定温度を1℃下げる
暖房の設定温度を1℃下げるだけでも、消費電力の削減につながります。暖房の設定温度を1℃下げたときに削減できる電力は、約10%です[3]。
暖房の設定温度は電気代にも影響するので、積極的に見直してみましょう。
重ね着をする
暖房をつけていても寒いと感じるときは、重ね着をして暖かさを調整しましょう。とくに、暖かい素材のルームウェアや発熱効果のあるインナーは、体感温度の変化を感じやすくなります。
服装による体感温度の調整は、簡単にできるためおすすめです。
サーキュレーターを使う
温かい空気は天井付近に上昇するため、サーキュレーターで室内の空気を循環させることで、効率的に部屋を暖めることができます。
暖房の場合、サーキュレーターはエアコンと向かい合うようにしてエアコンの対角線上に設置し、上向きに風を送ります。こうすることで、エアコンからの温かい空気が部屋全体に行き渡ります。
ただし、サーキュレーターからの風が人に直接当たってしまうと逆に寒く感じてしまうことがあります。サーキュレーターの向きや角度には注意しましょう。
窓に断熱シートを貼る
室内の熱は、窓からも逃げていきます。外気に触れて冷たくなった窓が、室内の空気を冷やしてしまうのです。
窓の断熱性を向上させるためには、断熱シートや断熱カーテンを利用するのがおすすめです。
断熱シートや断熱カーテンは、ネット通販やホームセンターで簡単に入手できます。
部屋の加湿をする
先述したように、部屋の湿度が約10%下がると、体感温度が1℃下がります[3]。そのため、部屋の湿度を上げることによって、体感温度も上げることができます。
加湿器を使ったり、水を置いたりして部屋を適度に加湿しましょう。
室外機周りの掃除を行う
エアコンの室外機の周りに物があると、吹き出し口がふさがれて室外機からうまく排気ができず、エアコンの効率が下がります。室外機の周辺には、物を置かないようにしましょう。
とくに積雪量が多い地域では、室外機の周りに雪が積もり、吹き出し口がふさがれてしまうことがあります。定期的に室外機の周りを確認し、必要に応じて掃除や除雪を行いましょう。
まとめ
暖房の平均設定温度は22.6℃で、内訳を見ると設定温度を20℃にしている家庭が最も多いです。
部屋の中で感じる寒さには、空気の循環や湿度、窓の断熱などが関係しています。サーキュレーターを使って空気を循環させたり、窓に断熱シートを貼ったりすることで同じ設定温度でも暖かくて過ごしやすい空間になるでしょう。
本記事でご紹介したポイントを参考に、冬場の節電にも挑戦してみてください。
- 環境省:
令和4年度 家庭部門のCO₂排出実態統計調査結果について(確報値) - 環境省:
デコ活「ウォームビズ(WARMBIZ)とは」 - 一般社団法人 環境情報科学センター:
涼しいまちをデザインしよう!「どうしたら涼しくなるの?」 - 経済産業省資源エネルギー庁:
省エネポータルサイト「無理のない省エネ節約」
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