健康

教えて家電王!家電にまつわるアレコレを、家電王がお答えします Vol.13 【家電王の快眠講座1】睡眠の質を改善!最新技術を搭載した照明で体内時計を整える

突然ですが、皆さんは毎朝スッキリ目覚められていますか?「寝つきが悪い」「眠りが浅くて疲れがとれない」そんな不調を感じる人は、もしかしたら夜間の照明、特に寝室の明かりが原因で体内時計が乱れているのかもしれません。体内時計の睡眠と覚醒のリズムが乱れると、肥満や生活習慣病、がんなどの発症に影響するという報告もあります。体内時計を整える方法のひとつとして、今回は最新技術を備えた照明をご紹介します。

教えてくれる人

中村 剛(なかむら つよし)さん

中村 剛
(なかむら つよし)さん

東京電力エナジーパートナー株式会社 勤務
2002年に『TVチャンピオン』スーパー家電通選手権で優勝し、銀座にて体験型ショールーム「くらしのラボ」の開設と運営に従事。現在は“家電王”として動画マガジン『くらしのラボ』をFacebookとYouTubeで毎週配信しているほか、テレビや雑誌、新聞などの様々なメディアで暮らしに役立つ情報を発信している。無類のネコ好き!

睡眠負債を解消!今「スリープテック」が大注目なんです

「スリープテック」という言葉をご存じでしょうか? 
スリープテックとはSleep(睡眠)とTechnology(技術)を掛け合わせた言葉で、IT技術やAIなどを活用して、人の眠りを科学的に分析し、睡眠障害の改善や睡眠の質を向上させるための製品やサービスのことを指します。スリープテック機器の市場は世界的に年々成長していて、アメリカの調査会社グローバル・マーケット・インサイトによると2027年には約406億ドル(約4.6兆円)にまで規模が拡大するといわれています(※1)。
一日の1/4~1/3を寝て過ごす私たち。スリープテックを駆使することで、睡眠の質を上げれば日中の生産性が高まることが期待されています。

※1参照:“Sleep Tech Devices Market Forecast Report 2021-2027”, Global Market Insightsより

ブルーライトを抑えた照明で、眠りの質を変える

寝る前にスマホやタブレットを見てはいけない、とよく言われていますが、これは画面から出るブルーライト(青色光)が体内時計の乱れの原因になるから。ブルーライトは可視光線の中で一番強いエネルギーをもつ光。脳を覚醒・活性化させるはたらきがあり、自然光はもちろん、照明器具の明かりにも含まれています。つまり、私たちは朝から晩まで、野外でも屋内でもブルーライトを浴びる生活になっているんです。
まずはご自宅の、特に寝室の照明から見直してみてはいかがでしょうか。照明の照度や色、使い方を変えるだけで、眠りの質がガラリと変わるかもしれません。

太陽の動きをトラッキングする、ダイソン「Dyson Lightcycle Morph™ライト」

リラックスして眠りにつきたい夜やシャキッと目覚めたい朝、時間に合わせて、自分で明かりの強さや色を調整するというのは、なかなか難しい作業です。
そこでおすすめしたいのが、学習・作業・リラックス・起床の4モードを搭載したダイソンの照明器具Dyson Lightcycle Morph™(ダイソン ライトサイクル モルフ)。種類はデスクライトとフロアライトの2タイプ。自然光をヒントに、一日を通して常に適切な光で照らすことができる、まったく新しい“インテリジェント”なライトです。

こちらの特長は、現在地の自然光をトラッキングして、その土地の自然光の色温度や明るさで室内を照らしてくれるというもの。夕方にはブルーライトを自動で抑えた光になり、体内のリズムを妨げないよう工夫されています。

まずはスマホにDyson Linkアプリをダウンロードし、本体とBluetooth®で同期します。 それで現在地などを特定。独自のアルゴリズムで世界中どんな場所でも日時と太陽の光を算出し、現在地の自然光を再現します。

Dyson Lightcycle Morph™ライトは、LED照明部分のヘッドと折りたたまれたアームがそれぞれ360°回転します。さらにアームを本体に戻すと、ヘッドが支柱を光らせて、部屋全体を照らすアンビエントライトになります。ブルーライトを抑えた夜間の光は、オレンジ色のフィルターと支柱の細かな穴を通ることで一層柔らかい感じに。就寝時間1~2時間前から、この温かみのある光に切り替えるといいでしょう。

快眠効果を上げるなら、アプリでモードを変更して、寝室のベッドサイドライトとして活用するのがおすすめです。「リラックスモード」は寝室での読書にも十分な明るさで、お子さんの本の読み聞かせにもちょうどいい光量です。さらに、起床時間にライトが徐々に明るくなる「起床モード」にセットすれば、スッキリとした目覚めにつながります。
ちなみに、Dyson Lightcycle Morph™ライトの光の寿命はなんと60年間。LEDから熱を逃す冷却サイクルを備えているため、光の質が変わらないのだそうです(1日8時間使用した場合)。

おやすみから目覚めまでをサポートする、パナソニック「パルックLEDシーリングライト」

体内時計の調節に重要なのがメラトニン(睡眠モードへと導くホルモン)といわれています。これは目から入った光の刺激によって分泌量が変わるので、強い照明を浴びれば昼夜問わずメラトニンの量が減ります(※2)。寝る前から少しずつ暗くして眠りにつきやすい環境をつくることと、起床時間前から徐々に明るくすること、この2つが健やかな眠りのために大切なんです。
次に紹介するパナソニックのLEDシーリングライト 寝室タイプは「お目覚めモード」と「夜間モード」、そして寝る前の「くつろぎモード」を搭載している、いい眠りに特化した照明です。

※2参照:厚生労働省 e-ヘルスネットより

「お目覚めモード」は起床時間の15分前または30分前からほのかな電球色で点灯し始め、朝日が昇るように少しずつはっきりとした光へ変化していきます。そして、起床時間には100%の点灯とアラーム音でお知らせしてくれます。
さわやかな朝をサポートするこの「お目覚めモード」は、第10回キッズデザイン賞を受賞。起床時や朝の子供の機嫌に好影響があることが実証されている機能なので、寝起きの機嫌がイマイチな子どもの寝室にもおすすめですよ。

「夜間モード」は、JISで定められている照度基準で寝室の深夜帯に最適な約2 ルクスに設定されています。この照度は常夜灯よりも明るいものですが、まぶしさを抑えてほんのり点灯するので、眠りを妨げることはありません。手元や足元が見やすく、深夜トイレに行くときや赤ちゃんのお世話をするときなどに便利ですよ。

パナソニックのLEDシーリングライト 寝室タイプには、「くつろぎモード」を搭載した間接光搭載モデルとリネンタイプの2種類があります。
寝る前のリラックス空間をつくるなら、間接光搭載モデルがおすすめ。リモコンのボタンひとつで、夕暮れの空をイメージした温かみのある間接光に切り替えられます。光源が目に入らないですし、部屋の壁や天井をほんのり照らすことで就寝前のリラックスした空間をつくりだしてくれます。

2色のLEDライトが快眠へと導く。ムーンムーン「トトノエライト」

最後にご紹介するのは、ムーンムーンのトトノエライト。ムーンムーンは「世界の睡眠の悩みを解決する」ため、快眠グッズを企画・製造販売する会社で、2011年の創業以来、光目覚まし時計を考案してきました。第五世代にあたるトトノエライトは、初めて就寝時にも利用できる機能を搭載。それが、美顔器にも使われる赤色LEDライトです。

人は眠る前に「日没シグナル」と呼ばれる夕日のような赤色の光を浴びることで、身体の睡眠スイッチをONにします。赤色の光は睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を抑制しないので、寝付くまでの間、しばらく浴びることで自然に入眠できるというわけです。
赤色LEDの効果は、赤ちゃんの夜泣きにも有効だという研究結果が出ています。赤ちゃんは体内時計や脳の機能が未発達なため、赤色の光で寝る時間になったことを知らせてあげると脳が眠る時間だと判断して、スムーズに寝てくれるのだそうです。

さらに、睡眠リズムを整えるのに欠かせないのが白色のLED。トトノエライトの明るさは最大20000ルクスで、これは晴天の日の朝日と同等の明るさです。目覚めには2500ルクス以上の光を浴びるのが有効と言われていますが、この製品は20cm離れた場所でも、3300ルクス相当を感知。強い光を目から取り込むことで、幸せホルモンのセロトニンが分泌され、スッキリとした目覚めが実感できます。

朝に分泌されたセロトニンは、14~16時間でメラトニンに変わります。朝のうちにしっかり白色の光を浴びてセロトニンを分泌しておくと、メラトニンもしっかり分泌されます。そしてその日も赤色LED効果でしっかりと眠りにつけば、次第に毎日の生活リズムが整ってくるというわけです。

トトノエライトは専用アプリとBluetooth®で同期させると、赤色LEDを設定時間に自動で点灯させることができます。さらに、曜日ごとに起床/就寝時刻が決められるほか、起きる何分前から白色LEDを照射するか、何分後に赤色LEDを消すかといった、細かい設定もできて便利です。

実際に小学生のお子さんがいる友人に体験してもらったところ、親子ともども朝の目覚めが格段に良くなったそうです。起床アラームが鳴る前から、太陽が差し込むように部屋全体が明るくなるのを感じ、さらに光源を見ていると、最初はまぶしくても、次第に慣れて頭がシャッキリしてくるのだそう。赤色LEDを付けて眠りに就くのも、いいナイトルーティンになっているそうですよ。

今回は快眠講座第1弾として、体内時計を整える照明器具をお届けしました。スムーズな入眠やスッキリとした目覚めには、照明の使い方が大きく関係しています。寝る前は照度を抑えて、眠りやすい環境づくりを心がけたいですね。

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