家電の知識

【図解】暖房時サーキュレーターの置き方は?逆効果にならない位置を解説

「エアコンの暖房をつけても、なかなか部屋が暖まらない」といった経験をしたことはありませんか?そんなとき、暖房とサーキュレーターを併用すると、温かい空気が部屋を循環し、暖房効率を上げることができます。

しかし、サーキュレーターの置き方には注意が必要です。位置や向きを間違えると、かえって逆効果になることも考えられます。

今回は、エアコンの暖房使用時のサーキュレーターの置き方について、解説図を使って分かりやすく解説します。暖房とサーキュレーターを併用する効果・メリットや、サーキュレーターに関するよくある質問まで 解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

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くらひろ編集部
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暖房とサーキュレーターを併用したときの効果とは?

サーキュレーターとは、部屋の空気を循環させることに特化した家電です。エアコンの暖房と併用することで、温かい空気を部屋中に行き届けることができ、部屋を効率良く暖めることができます。

暖房とサーキュレーターを併用することで得られる効果・メリットには、主に以下の2つが挙げられます。

天井に溜まる温かい空気を循環させて、部屋を効率良く暖められる

エアコンの暖房とサーキュレーターを併用すると、部屋の中での温度のムラを解消し、効率良く部屋全体を暖める効果が期待できます。

空気には、温かくなると軽くなり、冷えると重くなる性質があります。そのため、天井には温かい空気が溜まりやすく、床付近には冷たい空気が溜まりやすい傾向があります。暖房をつけただけでは、部屋の中の温度にムラができてしまうのです。

温かい空気は上に溜まる

部屋で足元が寒いと、ついエアコンの設定温度を上げてしまいがちです。しかし、必要以上に設定温度を上げると、電気代がかかる原因になります。さらに、部屋の一部だけが暖められ、部屋の中で寒暖差が生じることで、不快感や体調不良につながることも考えられます。

そのような場合には、暖房とサーキュレーターを併用するのがおすすめです。サーキュレーターを使うと部屋の空気を循環させることができ、天井付近に溜まっている温かい空気を部屋中に行き届けて、部屋を効率よく暖めることができます。

エアコンの暖房効率が上がり、電気代の節約につながる

エアコンの暖房とサーキュレーターを併用すれば、部屋全体を効率良く暖めることができます。そのため、エアコンの設定温度を必要以上に上げなくて済み、電気代の節約につながるというメリットが期待できます。

暖房を使用する冬の寒い時期は、光熱費が高くなりやすい季節といえます。エアコンの暖房とサーキュレーターを併用し、快適な室温を保ちながら電気代を節約しましょう。

暖房効率を上げるサーキュレーターの置き方

暖房効率を上げるには、適切な位置に正しい向きでサーキュレーターを置く必要があります。ここからは、暖房効率を上げるサーキュレーターの置き方について、それぞれ詳しく解説します。

エアコンに向け、部屋の対角線上の位置にサーキュレーターを置く

エアコンに向けて部屋の対角線上の位置にサーキュレーターを置く

暖房効率を上げるサーキュレーターの置き方の一つ目は、エアコンの対角線上の位置にサーキュレーターを置くという方法です。この場合、サーキュレーターの向きは、エアコンの吹き出し口に向けましょう。

このように配置すると、サーキュレーターがエアコンから出た温かい風を押し返して拡散させることができ、部屋全体に温かい空気を循環させることができます。

例えば、リビングのエアコンが部屋の左奥の天井付近に設置されている場合、右手前の下の角にサーキュレーターを置き、エアコンに向けて風を送ると良いでしょう。

また、エアコンの近くに大型家具を設置している部屋では、空気の循環が妨げられて、温かい空気が天井付近に溜まりやすい傾向がさらに強まってしまいます。そのような場合にも、サーキュレーターを使って送風することで、部屋に空気を循環させられます。

天井に向け、部屋の中心にサーキュレーターを置く

天井に向けて部屋の中心にサーキュレーターを置く

家具の多い部屋では、エアコンの対角線上の位置にサーキュレーターを置いても、サーキュレーターからエアコンに向けて風を送れない場合も考えられます。そのようなときは、部屋の中心にサーキュレーターを置き、天井に向けて送風させるという方法がおすすめです。

サーキュレーターから天井に向けて風を送ることで、天井に溜まった温かい空気を部屋全体にまんべんなく届かせることができます。

家具が多い部屋のほか、コンセントの配置の問題でサーキュレーターを置く位置に制限がある場合、あるいはサーキュレーターの風が人に当たってしまう場合には、こちらの置き方がおすすめです。

暖房とサーキュレーターの併用するときのよくある質問

ここからは、暖房とサーキュレーターを併用するときによくある質問について、Q&A形式で回答していきます。サーキュレーターの正しい使い方についてさらに詳しく知りたいという方は、ぜひ最後までお読みください。

サーキュレーターは置き方によっては逆効果になる?

サーキュレーターの置き方が適切でないと、かえって逆効果になることも考えられます。以下は、暖房とサーキュレーターを併用しても逆効果になってしまう置き方の例です。

サーキュレーターをエアコンと同じ方向に配置し、上に向ける
この置き方では、エアコンから出た温かい空気を天井付近に留めてしまいます。床付近には冷たい空気がますます溜まりやすくなり、逆効果といえるでしょう。
サーキュレーターをエアコンの対角線上の位置に配置し、下に向ける
サーキュレーターの位置としては正しいです。しかし、風向きが下方向だと、床付近の冷たい空気が床付近を循環するだけで、部屋全体の空気循環効果はあまり見込めません。逆効果とまではいえませんが、部屋全体が暖まる効果は感じにくいでしょう。

このように、サーキュレーターを間違った位置・向きで置くと、部屋の空気はうまく循環しません。状況次第では、サーキュレーターを使用しないときよりも暖房効率が低下することもあるため、正しい置き方を心掛けましょう。

2部屋を同時に暖めるサーキュレーターの置き方は?

エアコンのある部屋とない部屋の2部屋で空気を循環させたい場合のサーキュレーターの置き方は、エアコンのある部屋のドア付近の床にサーキュレーターを配置し、天井に向けて送風するというものです。

サーキュレーターを天井に向けて送風すると、床付近の冷たい空気は天井に送られます。すると、天井付近に溜まっていた温かい空気はそれに押し出され、天井から壁を沿うようにして部屋を循環します。このとき、ドアを開けていれば、隣の部屋にも温かい空気を送り出すことができます。

2部屋を同時に暖めたいときは、なるべくドアを大きく開けておきましょう。このようにすることで、エアコンのある部屋からエアコンのない部屋に温かい空気が流れ込みやすくなり、2部屋を効率良く暖めることが可能です。

天井に向けてサーキュレーターを置く

サーキュレーターは火を使う暖房器具と併用できる?

石油ストーブやファンヒーターなど、火を使う暖房器具とサーキュレーターを併用するときには、置き方に注意が必要です。サーキュレーターの風は暖房器具の方には向けず、天井に向けるようにしましょう。

エアコンと併用するときと同じ方法で、サーキュレーターの風を火を使う暖房器具に向けて送風してしまうと、暖房器具に必要以上の空気が取り込まれてしまいます。すると、火が大きくなり、ヤケドや火災の危険性が高まってしまいます。

火を使う暖房器具とサーキュレーターを併用する場合は、風が暖房器具に直接当たらないように注意が必要です。正しい置き方で、事故を防ぎましょう。

サーキュレーターの代わりに扇風機を使っても効果はある?

自宅にサーキュレーターがない場合は、扇風機でも代用可能です。ただし、空気循環効果はサーキュレーターよりも薄れてしまうでしょう。

扇風機は、柔らかい風で人が涼をとるための家電です。つまり、広い範囲に心地良い風を送る扇風機と、狭い範囲に強い風を送るサーキュレーターでは家電の用途に違いがあります。

扇風機にはサーキュレーターのように遠くまで風を送る力はなく、空気循環の効果は弱いです。もし可能であれば、扇風機とは別にサーキュレーターをご用意されることをおすすめします。

対応畳数は部屋の広さに合っていなくても大丈夫?

サーキュレーターには、それぞれの製品に対応畳数(部屋の広さ)が設定されています。サーキュレーターを選ぶ際は、使用する部屋の広さに対応したモデルを選びましょう。

例えば、16畳の部屋に8畳用のサーキュレーターを置くと、風量が弱いため空気循環の効果は薄れてしまいます。逆に、8畳の部屋に16畳用のサーキュレーターを置くと、風量が強すぎたり音が大きかったりして、不快感につながるでしょう。

部屋を快適に保つには、部屋の広さに合ったサーキュレーターを選ぶことが大切です。正しい対応畳数のサーキュレーターを適切に置くことで、効率よく部屋の空気を循環させることができます。

まとめ

暖房とサーキュレーターを併用すれば、部屋を効率良く暖めることができます。これによって、エアコンの設定温度を上げる必要性がなくなれば、電気代の節約にもつながるでしょう。

ただし、サーキュレーターは正しい場所に正しい位置で設置しないと最大限の効果を発揮しません。暖房使用時には、「エアコンに向けて部屋の対角線上の位置に設置する置き方」と「天井に向けて部屋の中心に設置する置き方」がおすすめです。

今回ご紹介した置き方を参考に、サーキュレーターを正しい位置に設置して、冬を快適にお過ごしください。

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