冷蔵庫が水漏れしたらどうすればいい?原因や対処法を解説
本記事では、万が一水漏れを起こした際に冷静に対処できるよう、冷蔵庫の主な水漏れの原因と対処法をご紹介します。
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まずは水漏れの場所と原因を把握しよう
一般的に、冷蔵庫の水漏れが発生する場所は以下の3か所です。
水漏れを起こしている場所ごとの対処法について解説します。
冷蔵庫の内部(ドレンホース・パッキン)
冷蔵庫内部の水漏れは、ドレンホースの詰まりやパッキンの劣化が主な原因です。
ドレンホースは冷蔵庫内の水を排水するパーツで、ホコリや水垢が詰まると水漏れを起こすことがあります。ドレンホースは野菜室の奥に取り付けられているのが一般的ですが、メーカーによって位置が異なるので、説明書で確認しましょう。ドレンホースの詰まりを落とす方法は、後述の「▼ドレンホースの詰まり:ブラシで汚れを落とす」をご覧ください。
また、パッキンは冷蔵庫のドア部分についているゴム製の部品です。劣化すると隙間が生じて霜が発生しやすくなり、水漏れにつながります。パッキンの劣化に対する対応は、後述の「▼パッキンの劣化:新品に交換する」をご覧ください。
冷蔵庫の下(ドレンパン)
ドレンパンとは、ドレンホースからの排水をためて、冷蔵庫の発熱で蒸発させるためのトレーのことです。
ドレンパンからの水漏れは、設置位置のずれや、想定されている容量以上に水がたまることが原因で発生します。ドレンパンの排水漏れに対する対応は、後述の「▼ドレンパンの排水漏れ:たまった水を捨てる・設置位置の確認」をご覧ください。
一般的に、ドレンパンは冷蔵庫の背面や下部に設置されています。ただし、ドレンホース同様、メーカーによって設置位置が異なるので説明書で確認しましょう。
製氷機(給水タンク)
製氷機から水漏れしている場合、給水タンクに問題があるかもしれません。給水タンクからの水漏れは、設置位置のずれや、劣化してヒビが入ることで発生します。給水タンクの劣化に対する対応は、「▼給水タンクの設置ずれ・劣化:正しく設置する・新品に交換する」をご覧ください。
給水タンクに異常がなければ、製氷機本体の故障が考えられます。
自分で対処可能な水漏れの原因と対処法
多くの場合、冷蔵庫の水漏れは自分で対処することができます。ここでは、冷蔵庫で発生する水漏れの原因と対処法をご紹介します。
ドレンホースの詰まり:ブラシで汚れを落とす
水漏れの原因がドレンホースの汚れや異物の詰まりだった場合は、ドレンホースを外し、ブラシで清掃しましょう。ドレンホースの清掃中は、感電を防ぐために冷蔵庫のコンセントを抜く必要があるので、あらかじめ冷蔵庫内の食材をクーラーボックスなどに移し替えてください。
ドレンホースの清掃手順は以下の通りです。
- 冷蔵庫のコンセントを抜く
- ドレンホースのカバーを外す
- ドレンホースを外す
- 水でドレンホースに詰まった汚れや異物を洗い流す
- ドレンホースの両端の汚れをブラシで落とす
ドレンホースの清掃が完了したら、元の位置にしっかりと取り付けましょう。
パッキンの劣化:新品に交換する
冷蔵庫のパッキンは、庫内の冷気が外に漏れるのを防ぐ役割があります。そのため、パッキンが劣化すると庫内の温度が上昇し、冷却装置が過剰に稼働して排水量が増加します。
排水量が一定を超えると水漏れが発生するため、パッキンの劣化が見られた場合は、新しいパッキンに交換しましょう。
ドレンパンの排水漏れ:たまった水を捨てる・設置位置の確認
排水された水を蒸発させるドレンパンに容量以上の水がたまったことが原因で水漏れが起こっている場合には、ドレンパンの水を捨てましょう。もし、ドレンパンにホコリや汚れがあった場合は説明書を確認しながら洗浄してください。
ドレンパンに水がたまっていなかった場合は、正しい位置に設置できていない可能性があります。説明書を読んで正しい位置を確認し、設置しなおしてください。
なお、ドレンパンの水漏れを防止するには、ドレンホースから排出される水の量を減らすことも効果的です。冷蔵庫と壁の距離を広く取ったり、熱いままの料理をそのまま庫内に入れたりしないようにすることで、水の発生を防止できます。
この機会に、冷蔵庫の設置場所や正しい使い方を改めて確認しておきましょう。
給水タンクの設置ずれ・劣化:正しく設置する・新品に交換する
製氷機付きの冷蔵庫では、給水タンクの設置不良や給水タンク劣化で水漏れすることがあります。もし、設置位置がずれていたら、説明書を確認し正しい位置に設置しなおしてください。
給水タンクに亀裂などの劣化が見られたら、メーカーに問い合わせて新品と交換しましょう。
扉が閉まっていない:閉まっているか確認する
冷蔵庫の扉が開いたままだと庫内の温度が上昇し、排水量が増加します。冷蔵庫を使った後は、扉がすき間なく閉まっているかを確認しましょう。
また、閉め忘れを知らせるアラーム機能がついている機種の場合は、アラームが正常に作動しているかどうかも確認してください。扉が正常に閉まらないなどの問題が見られる場合、業者に修理を依頼しましょう。
扉の開け閉めが多い:不必要に扉を開けない
扉を頻繁に開け閉めすると、庫内の温度が安定せず、結露が発生しやすくなります。開け閉めの回数を減らすために、冷蔵庫を開ける前に何を取り出すか決めておくと、冷蔵庫のドアを開ける回数を減らせます。
停電:停電情報の確認
停電によって冷蔵庫の冷却機能が停止すると、霜や氷が解けて水漏れの原因になります。停電中は扉を極力開けず、庫内の温度上昇を最小限に抑えることが大切です。
また、留守中や睡眠中など、気づかないうちに停電が起こっている場合もあります。冷蔵庫自体に異常がない場合は、直近で停電があったかを確認してみましょう。
修理が必要な水漏れの原因
冷蔵庫の水漏れの原因には、自分で対処できないものもあります。以下の2つに当てはまる場合は、メーカーや専門業者に修理を依頼しましょう。
ここでは、メーカーや専門業者の修理が必要な水漏れの原因について解説します。
コンプレッサーの故障
コンプレッサーは、冷蔵庫内を冷却する重要な部品です。故障すると庫内の温度が上昇し、霜や氷が溶けて水漏れが発生します。
冷蔵庫から異音が聞こえたり、庫内が冷えにくかったりするときは、コンプレッサーが故障している可能性があります。コンプレッサーは故障の多くが経年劣化によるもので、自分では修理することが難しい部品です。そのため、コンプレッサーの故障が疑われる場合は、メーカーや専門業者に修理を依頼しましょう。
製氷機の故障
製氷機のついた冷蔵庫では、製氷機から製氷トレーに水が溢れ出したり、氷が溶けたりすることがあります。特に、小さく変形した氷が見られると、製氷機が故障しているか、不調になっているサインです。
先述した給水タンクの対処法を試しても改善が見られない場合は、個人での修理が難しいので、メーカーや専門業者に修理を依頼してください。
水漏れの放置で起きるトラブル
冷蔵庫の水漏れを放置すると、床の傷みやカビやニオイの発生につながります。漏電や火災の原因にもなるため、水漏れには速やかに対処しましょう。
ここでは、冷蔵庫の水漏れを放置したときに起こるトラブルについて解説します。
床が傷む
漏れた水が床材に浸透すると、フローリングや畳の膨張や変形の原因になります。特に、木製の床材は水分を吸収しやすく、腐食が進むと床材が剥がれることもあります。
また、マンションやアパートでは、下の階に水が漏れ出し、他の住居に被害が及ぶ可能性があります。物的損害だけでなく、近隣トラブルの原因となりうるため、床への水漏れを確認したら、冷蔵庫の下に防水シートやマットを敷いて早急に水漏れ対策をしましょう。
カビ・ニオイの発生
水漏れによって庫内の温度が上昇すると、カビが発生する可能性があります。
さらに、食品も腐敗しやすくなり、ニオイが発生する原因にもなります。また、食品の腐敗は食中毒を招くリスクも高まるので注意が必要です。
漏電・火災の発生
漏れた水がコンセントや電気系統に接触すると、漏電が発生します。漏電は、感電の危険性があるだけでなく、電気機器の故障の原因にもなります。
冷蔵庫の水漏れが直接的な火災の原因になることはありません。ただし、冷蔵庫内にある電気を通さない「絶縁体」という部品が劣化している場合、ショートや発火の原因となります。そこから火災につながるケースもあるので、十分に注意しましょう。
10年以上使用している冷蔵庫は買い替えがおすすめ
冷蔵庫の寿命(耐用年数)は一般的に約9~13年とされています。
多くのメーカーでは、製品の販売終了から9年間は部品を保管していますが、それ以降は部品が手に入らず、修理できないケースが少なくありません。そのため、購入から10年以上経過している冷蔵庫は、買い替えを検討しましょう。
東京電力エナジーパートナーでは、エアコンや洗濯機などの対象機器が自然故障したときにご利用できる住宅設備・家電修理サービスを提供しています。家電を購入して延長保証を付ける前に、ぜひご検討ください。
対象家電など、サービスの詳細は下記バナーからご確認ください。
まとめ
冷蔵庫の水漏れは、床の腐敗やカビの発生につながることがあるため、放置できないトラブルです。自分で対処できるものもありますが、修理が必要な場合はメーカーや専門業者に修理を依頼しましょう。
また、購入から10年以上経過している冷蔵庫の場合は買い替えを視野に入れるのがおすすめです。
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