冬の洗濯物が乾かないときの対処法は?洗濯方法・干し方をそれぞれ解説
そこで今回は、冬の洗濯物が乾きにくい原因や、乾かしやすくする洗濯の仕方、室内での干し方について詳しく解説します。生乾き対策も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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冬に洗濯物が乾きにくい原因はなに?
冬の洗濯物が乾きにくいのは、気温の低さが原因です。洗濯物は水分が蒸発し、空気中に放出されることで乾きます。
空気には含むことができる最大の水蒸気の量(飽和水蒸気量)があり、暖かいと含められる量が多くなり、寒いと少なくなるという特徴があります。そのため、気温が低く空気が冷たい冬は、洗濯物に含まれる水分が空気に逃げていかず、洗濯物が乾きにくくなるのです。
冬の洗濯物を乾かしやすくする「洗濯」のコツ
ここからは、「洗濯物の量」と「脱水の時間」に着目して、冬の洗濯物を乾かしやすくするコツを紹介します。ポイントは以下の2点です。
それぞれについて詳しく解説します。
こまめな洗濯で1回の洗濯量を減らす
1回の洗濯量が多いと、洗剤が衣類全体に行き渡りにくくなり、汚れが残る可能性があります。とくに、落としきれなかった襟や袖口などの汚れは、生乾きのニオイの原因になりやすいです。
また、洗濯量が少なければ、その分干すスペースも十分に確保できます。洗濯物の間の風通りも良くなるため、乾きやすくなります。
脱水時間を長めに設定する
冬に洗濯するときは、脱水時間を長めに設定し、洗濯物の水分量をできるだけ減らしてから乾かしましょう。脱水で水分を十分に飛ばすと、早く乾きやすくなります。
脱水が不十分だと乾くまでに時間がかかり、生乾きになったり雑菌が繁殖しやすくなったりします。脱水時間の目安は、標準コースの脱水よりも1段階長い時間です。
ただし、長時間の脱水は洗濯物に負担がかかり傷みやすくなるので、事前に洗濯表示をよく確認しておきましょう。
脱水時間を短縮したい場合は、脱水前に乾いたバスタオルを投入するのがおすすめです。乾いたバスタオルが濡れた衣類の水分を吸収するため、脱水時間を短縮できます。
冬の洗濯物を乾かしやすくする「部屋干し方法」のコツ
冬の洗濯物を乾かしやすくする室内での干し方は、次のとおりです。
ここでは、それぞれの干し方について詳しく解説していきます。
洗濯物同士の間隔を空けて空気を循環させる
冬に部屋干しをするときは、洗濯物同士の間隔を空けて干しましょう。間隔を空けて干すことで空気の通り道ができて、早く乾きやすくなります。
洗濯物同士をくっつけて干してしまうと、洗濯物が空気に触れられず生乾き状態になり、悪臭の原因にもなります。
一列に並べて干す場合は、外側が空気に触れてよく乾きやすいので、厚手の衣類やタオルなどを外側にして干すのがおすすめです。乾きにくい内側には、薄手の衣類や速乾性に優れたポリエステルの素材のものを干すと良いでしょう。
また、外側に長い衣類、内側に短い衣類を干してアーチ状の形を作ると、空気の流れができて早く乾きやすくなります。
扇風機やサーキュレーターを使用する
扇風機やサーキュレーターを使用すると、洗濯物の周りに乾いた空気が行き渡り、早く乾きやすくなります。
洗濯物を干していると、周りの空気が水蒸気を含み、湿度が高くなります。そのため、扇風機やサーキュレーターを使って洗濯物の周りに湿度の低い空気を供給すると、水分が蒸発しやすくなります。また、洗濯物の水分は下の方に溜まるため、風を下から当てることで効率的に乾かせます。
なお、エアコンを使用している部屋では、扇風機やサーキュレーターの設置場所に注意が必要です。扇風機やサーキュレーターの風がエアコンの風とぶつかると、風の威力が弱まってしまいます。扇風機やサーキュレーターは、エアコンの風を邪魔しない場所に設置しましょう。
衣類は裏返して干す
洗濯物を裏返して干すと、生地が重なって乾きにくい部分が空気に触れるようになり、乾きやすくなります。とくに、冬服の厚い生地は乾きにくいので、裏返して干せば生乾きの防止にもつながります。
ポケットやフードといった乾きにくい部分も、適度に広げたり裏返して干したりすることで、効率よく乾かせるでしょう。
窓際や壁際を避けて干す
窓や壁の近くは空気が循環しにくく、洗濯物を干すのに向きません。
空気が循環しやすい部屋の中央であれば、冬でも洗濯物が乾きやすくなります。スタンドなどを活用して、部屋の中央付近に干すのがおすすめです。
なお、畳のある和室では極力干さないようにしましょう。畳には空気中の水分を吸収する効果があるため、洗濯物の湿気を吸い込み、カビが発生する原因になります。
暖房や除湿器を活用する
暖房で室温を上げると、空気中に含められる水蒸気の量(飽和水蒸気量)が多くなり、洗濯物が乾きやすくなります。さらに、除湿器を併用すると、空気を乾燥させられるため、より早く洗濯物を乾かせるでしょう。
除湿器がない場合は、新聞紙を広げる方法がおすすめです。紙が水蒸気を吸収するため、除湿効果が期待できます。
なお、ストーブなどの暖房器具付近で洗濯物を乾かすのは避けてください。洗濯物に接触して、火災につながるおそれがあります。暖房器具の熱を直接当てて乾かすのではなく、暖房によって暖まった空気で乾かしましょう。
洗濯物の生乾き対策には何ができる?
生乾きを防ぐには、汚れをしっかり落として短時間で乾かすことを意識しましょう。
洗濯物の生乾き臭は、モラクセラ菌などの雑菌の繁殖が原因とされています。雑菌は皮脂や汗を栄養にして増えるため、衣類の汚れをしっかりと落とすことが大切です。
モラクセラ菌は熱に弱く、60度以上のお湯につければ20~30分程度で死滅すると言われています。そのため、ニオイが気になるときは、お湯で洗うのもひとつの方法です。ただし、高温のお湯は衣類を傷める可能性があるため、先に洗濯表示を確認してください。
また、洗濯が終わって、すぐに干さず放置することも、雑菌が増える原因になります。湿った状態の洗濯物は菌が繁殖しやすいため、洗濯が終わったら放置せず、すぐに干しましょう。
まとめ
冬は気温が低くなることで空気が含められる水蒸気量が減り、洗濯物が乾きにくくなります。完全に乾かない状態のまま放置すると生乾きとなり、嫌なニオイの原因になります。
冬に洗濯物を乾かしやすくするには、1回の洗濯量を減らしてこまめに洗ったり脱水時間を長めに設定したりして、洗い方を工夫しましょう。また、干すときに洗濯物の間隔を空けて風通りを良くしたり、サーキュレーターなどを活用したりすることも効果的です。
気温の低い日や天気の優れない日に洗濯する際には、この記事で紹介した方法で洗濯物を干してみてください。
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