「洗濯マーク 一覧 意味」のアイキャッチ
掃除・洗濯

【洗濯表示マークの一覧表】正しい意味や注意ポイントを解説

2024年の8月に新しい洗濯表示マークが追加されたことはご存じでしょうか。マークの存在は知っているものの、「難しくてよく分からない」と感じている方も多いでしょう。洗濯表示マークは全部で40種類以上あり、すべてを覚えるのは難しいです。

そこで今回は、洗濯表示マークの見方を一覧で紹介します。洗濯表示マークの正しい意味や注意ポイントも解説しますので、洗濯で失敗しないためにも参考にしてください。

洗濯表示マークの見方を一覧で紹介

洗濯表示には最大で7つのマークが表示されています。その内訳は、家庭で洗濯する際の工程に沿った5つと、クリーニング店などの専門店が処理する方法としての2つです。

洗濯表示のうち、洗濯と漂白のマークは必ず表示されていますが、そのほかのマークは省略される場合があります。

洗濯表示に表示のない工程は、上限の取り扱い方法が適用されます。例えば、乾燥処理マークの記載がない場合は、乾燥処理の上限である「排気温度80℃を限度としたタンブル乾燥」が可能ということになります。

従来の洗濯表示は、推奨の意味合いで表示されていました。しかし、2016年に新しくなった新洗濯表示が表す意味は、各工程の上限であり、表示の洗い方を推奨するものではありません。

洗濯マークが示す内容を守らないと、衣類にダメージを与えるおそれがあるため、表示に従い処理しましょう。以下で、基本となるマークや付加記号と数字について解説していきます。

基本のマーク

家庭での洗濯処理の5つには基本となるマーク(記号)があり、それに付加記号や数字を組み合わせるのが基本のパターンです。洗濯表示については、2024年の8月に規定の改正がなされ[1]、新しいマークが誕生しました。

洗濯の工程 新しい洗濯表示
洗濯処理 洗濯処理の基本マーク
漂白処理 漂白処理の基本マーク
乾燥方法 乾燥方法の基本マーク
アイロン アイロンの基本マーク
クリーニング店向け クリーニング店向けの基本マーク

出典:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」[2]

付加記号と数字

基本のマークに組み合わせる記号は、主に以下の3つです。点の数は乾燥・アイロン掛けの温度の段階を表し、対応するマークの処理を禁止するものについては、バツマークがつきます。

洗濯作用(機械力)の強さ:線が増えるほど弱さを表しています。
洗濯作用(機械力)の強さ
アイロンや乾燥の温度:点が増えるほど温度の高さを表しています。
アイロンや乾燥の温度
数字:洗濯処理における洗濯液の上限温度を表しています。
洗濯マークの数字
禁止:基本記号と組み合わせて禁止を表しています。
洗濯マークの禁止

工程別マーク一覧!正しい意味と注意ポイント

洗濯表示は工程ごとに基本のマークがあります。記号が意味する工程と、付加記号の意味を組み合わせることができれば、理解するのは難しくありません。

ここでは、工程別マーク一覧とそれぞれの正しい意味、注意ポイントについて解説していきます。

洗濯:液温の上限と洗い方

家庭洗濯の方法は、洗濯桶の中に表示されている「数字」と洗濯桶の下に表示されている線の数で表されます。洗濯桶にバツ印のマークがある衣類は、家庭で洗濯ができません。

従来は洗濯機のイラストがマークでしたが、現在は洗濯桶に変わっています。次の表は洗濯マークの一覧ですので、参考にしてください。

旧洗濯表示
2016/11/30まで
新洗濯表示
2024/8/20以降
記号の意味
旧洗濯表示の101 新洗濯表示の190 液温の限度は95℃。
洗濯機で通常の洗濯ができる。
- - 新洗濯表示の170 液温の限度は70℃。
洗濯機で通常の洗濯ができる。
旧洗濯表示の102 新洗濯表示の160 液温の限度は60℃。
洗濯機で通常の洗濯ができる。
- - 新洗濯表示の161 液温の限度は60℃。
洗濯機で弱い洗濯ができる。
- - 新洗濯表示の150 液温の限度は50℃。
洗濯機で通常の洗濯ができる。
- - 新洗濯表示の151 液温の限度は50℃。
洗濯機で弱い洗濯ができる。
旧洗濯表示の103 新洗濯表示の140 液温の限度は40℃。
洗濯機で通常の洗濯ができる。
旧洗濯表示の104 新洗濯表示の141 液温の限度は40℃。
洗濯機で弱い洗濯ができる。
- - 新洗濯表示の142 液温の限度は40℃。
洗濯機で非常に弱い洗濯ができる。
- - 新洗濯表示の130 液温の限度は30℃。
洗濯機で通常の洗濯ができる。
旧洗濯表示の105 新洗濯表示の131 液温の限度は30℃。
洗濯機で弱い洗濯ができる。
- - 新洗濯表示の132 液温の限度は30℃。
洗濯機で非常に弱い洗濯ができる。
- - 新洗濯表示の110 液温の限度は40℃。
手洗いで洗濯できる。
旧洗濯表示の106 新洗濯表示の111 液温の限度は30℃。
手洗いで洗濯できる。
旧洗濯表示の107 新洗濯表示の100 洗濯処理はできない。

出典:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」[2]、「洗濯表示(平成28年11月30日まで)」[3]

漂白:漂白の3段階表示

三角形のマークは、漂白処理の工程を表します。内訳は以下の3段階です。

  1. 塩素系漂白剤が使用可能
  2. 酸素系漂白剤が使用可能
  3. 漂白できない

従来は三角フラスコのマークで、塩素系漂白剤の使用可否のみが指示されていましたが、新しい洗濯表示では酸素系漂白剤の使用可否も含めて表示されるようになりました。

次の表は、漂白処理マークの一覧です。

旧洗濯表示
2016/11/30まで
新洗濯表示
2024/8/20以降
記号の意味
旧洗濯表示の201 新洗濯表示の220 塩素系漂白剤:使用可
酸素系漂白剤:使用可
※旧洗濯表示では酸素系漂白剤に関する指示なし
- - 新洗濯表示の210 塩素系漂白剤:使用禁止
酸素系漂白剤:使用可
旧洗濯表示の202 新洗濯表示の200 塩素系漂白剤:使用禁止
酸素系漂白剤:使用禁止
※旧洗濯表示では酸素系漂白剤に関する指示なし

出典:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」[2]、「洗濯表示(平成28年11月30日まで)」[3]

乾燥:干し方と乾燥方法

従来は自然乾燥による干し方のみについて表示されていましたが、新しい表示では、「タンブル乾燥」のマークが追加されています。タンブル乾燥とは、ドラムを回転させながら衣類に熱風を当てて急速に乾かす乾燥方法を指します。

干し方についても細かく規定され、従来の2倍となる8パターンに増えました。なお、衣類の絞り方についての表示はなくなっています。

以下の表は、干し方と乾燥方法のマークの一覧です。

干し方

旧洗濯表示
2016/11/30まで
新洗濯表示
2024/8/20以降
記号の意味
旧洗濯表示の601 新洗濯表示の440 つり干し乾燥が良い。
旧洗濯表示の602 新洗濯表示の445 日陰でのつり干し乾燥が良い。
- - 新洗濯表示の430 ぬれつり干し乾燥が良い。
- - 新洗濯表示の435 日陰でのぬれつり干し乾燥が良い。
旧洗濯表示の603 新洗濯表示の420 平干し乾燥が良い。
旧洗濯表示の604 新洗濯表示の425 日陰での平干し乾燥が良い。
- - 新洗濯表示の410 ぬれ平干し乾燥が良い。
- - 新洗濯表示の415 日陰でのぬれ平干し乾燥が良い。

出典:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」[2]、消費者庁「洗濯表示(平成28年11月30日まで)」[3]

乾燥方法

新洗濯表示
※すべて新設
記号の意味
新洗濯表示の320 洗濯処理後のタンブル乾燥が可能。
(排気温度上限80℃)
新洗濯表示の310 洗濯処理後のタンブル乾燥が可能。
(排気温度上限60℃)
新洗濯表示の300 洗濯処理後のタンブル乾燥はできない。

出典:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」[2]

アイロン:点の数で温度がわかる

アイロンのマークは、アイロンの中にある点の数が多いほど、高温で仕上げることが可能です。新しいマークは、従来のマークよりも少し角張ったデザインとなっています。

洗濯表示規定の改正により、「低い温度(底面温度120℃)のみ、スチームなしでアイロン仕上げができる」が追加されました。

次の表は、アイロンマークの一覧です。

旧洗濯表示
2016/11/30まで
新洗濯表示
2024/8/20以降
記号の意味
旧洗濯表示の301 新洗濯表示の530 アイロン仕上げ:可能
底面温度の限度:210℃
旧洗濯表示の302 新洗濯表示の520 アイロン仕上げ:可能
底面温度の限度:160℃
旧洗濯表示の303 新洗濯表示の510 アイロン仕上げ:可能
底面温度の限度:120℃
- - 新洗濯表示の511 アイロン仕上げ:スチームなしで可能
底面温度の限度:120℃
旧洗濯表示の304 新洗濯表示の500 アイロン仕上げ:禁止

出典:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」[2]、「洗濯表示(平成28年11月30日まで)」[3]

クリーニング:専門店でのクリーニング方法

従来はドライクリーニングについてのみ表示されていましたが、新しくウェットクリーニングのマークが新設されました。さらに、ドライクリーニングの種類や有機溶剤の種類の表示が増えています。

下表は、クリーニングマークの一覧です。

ドライクリーニング

旧洗濯表示
2016/11/30まで
新洗濯表示
2024/8/20以降
記号の意味
旧洗濯表示の401 新洗濯表示の620 以下溶剤でのドライクリーニングが可能。
1.パークロロエチレン
2.ジブトキシメタン
3.石油系溶剤
4.デカメチルペンタシクロシロキサン
※旧洗濯表示では2,4に関する指示なし
- - 新洗濯表示の621 以下溶剤での「弱い」ドライクリーニングが可能。
1.パークロロエチレン
2.ジブトキシメタン
3.石油系溶剤
4.デカメチルペンタシクロシロキサン
※旧洗濯表示では2,4に関する指示なし
旧洗濯表示の402 新洗濯表示の610 以下溶剤でのドライクリーニングが可能。
1.石油系溶剤
2.デカメチルペンタシクロシロキサン
※旧洗濯表示では2に関する指示なし
- - 新洗濯表示の611 以下溶剤での「弱い」ドライクリーニングが可能。
1.石油系溶剤
2.デカメチルペンタシクロシロキサン
※旧洗濯表示では2に関する指示なし
旧洗濯表示の403 新洗濯表示の600 ドライクリーニング禁止。

出典:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」[2]、「洗濯表示(平成28年11月30日まで)」[3]

ウェットクリーニング

新洗濯表示
※すべて新設
記号の意味
新洗濯表示の710 通常の処理でのウェットクリーニングが可能。
新洗濯表示の11 弱い処理でのウェットクリーニングが可能。
新洗濯表示の712 非常に弱い処理でのウェットクリーニングが可能。
新洗濯表示の700 ウェットクリーニング禁止。

出典:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」[2]

洗濯表示マークを参考にした失敗しない洗濯方法

色移りや型崩れ、縮みなど、洗濯の失敗は元に戻せないことが多いです。しかし、洗濯方法が適切であれば、衣類へのダメージを最小限にとどめ、汚れもきちんと落とせます。

洗濯表示マークを見つつ、ポイントを押さえることで失敗しづらくなります。ここでは、洗濯マークを参考にした、失敗しない洗濯方法を紹介します。

洗濯物は正しく仕分けする

洗濯物は、洗濯方法や乾燥方法、衣類の素材や色にあわせて仕分けましょう。適切に仕分けできていないと、汚れや色が移る・ダメージを受ける・縮むといった失敗につながります。

汚れのひどいものは弱い洗濯では汚れが落としきれないため、下洗いするなどの工夫も必要です。

洗濯機に洗濯ものをつめる女性

家庭用洗濯機で洗濯して問題ないか確認する

洗濯桶のマークにバツがついていない衣類は、自宅で洗濯が可能です。ドライクリーニングのマークがついていても同様です。

一方、家庭での洗濯NGの衣類を洗ってしまうと、縮んだり型崩れしたり、しわ・シミができたりしてしまう可能性があります。家庭用の洗濯機で洗っても問題がないか、事前に確かめましょう。

適した洗剤を選ぶ

洗濯洗剤には、中性と弱アルカリ性があります。弱アルカリ性は洗浄力が高く、皮脂やたんぱく質汚れを落とすのに効果的です。一方、中性洗剤は、洗浄力が劣る代わりに衣類へのダメージが少ないため、デリケートな素材を洗うのに適しています。

デリケートな素材の服が多いからといって中性洗剤のみ使っていると、汚れが落ちません。かといって、汚れをしっかり落とすために弱アルカリ性を使うと、衣類を傷める可能性があります。洗濯前に、汚れ度合いに応じて洗濯物を分けたうえで洗剤を使い分けるようにしましょう。

正しい干し方を確認する

乾燥機を使って乾燥しても良いか、しっかり確認が必要です。タンブル乾燥禁止のマークがついたものは、コインランドリーだけでなくドラム式洗濯機での乾燥もNGです。ボタンやリボンなどの装飾がついた衣服も注意が必要で、乾燥の際の熱で変形や破損してしまう可能性があります。

乾燥機を使わない場合に注目したいのは、干し方のマークです。素材の特徴によっては陰干しの方が良かったり、平干しが良かったりします。干し方も守らないと変形や色あせの原因となるため、干す前に確認するようにしましょう。

まとめ

2024年の8月の規定改正で、洗濯表示マークはより細かい表示となりました。衣類を適切に洗濯するためには、5つの基本マークと付加記号・数字によって表される記号の内容を守る必要があります。

洗濯表示の内容を守れば、大切な衣類が大きなダメージを負うことは少なくなります。数が多く覚えきれない場合は、洗濯の際に本記事のマーク一覧を見返してみてください。

この記事の情報は公開日時点の情報です

Facebookでシェアする
LINEでシェアする

KEYWORD

#人気のキーワード