3口のガスコンロ
すまいの知識

ガスコンロの電池交換!火がつかない原因と対処法を解説

「ガスコンロが急に点火しなくなった」「もしかして電池切れかもしれない」と困っていませんか。料理を開始するときに火がつかないと、誰でも慌ててしまうものです。

多くの家庭用ガスコンロでは、点火や安全機能の一部に乾電池を使用しています。そのため、電池が切れると、ガスコンロは火がつかなくなる場合があります。

この記事では、電池切れのサインや必要な電池の種類・サイズ・本数、タイプ別の交換方法、そして電池を替えても火がつかないときの対処法まで、順番に解説します。

ガスコンロの火が出ないときは電池交換!

ガスコンロの火がつかない原因でとくに多いのは、点火に使う乾電池の電池切れです。

ガスコンロは、火花を飛ばしてガスに着火する仕組みで、その電力源として乾電池を使っています。多くの家庭用ガスコンロでは、単1形のアルカリ乾電池2本が使われており、電池が消耗すると火花が弱くなったり出なくなったりして、点火しにくくなります。

まずは、ガスコンロのどの部分に電池が関わっているのか、また交換のタイミングについて確認していきましょう。

ガスの点火に電池の電力が必要

ガスコンロが火花でガスに着火するためには、乾電池が必要です。

現在のガスコンロの多くは、つまみを回すと電気で火花を発生させ、その火花でガスに着火する「イグナイター方式」を採用しています。この火花を生み出す電力源が、本体に入っている乾電池です。

そのため、電池が消耗すると、点火時の「カチカチ」という音が鳴らなくなり、ガスコンロの火がつかなくなります。火がつかないときにまず電池切れの可能性を疑うのは、こうした仕組みによるものです。

ガスの点火に電池の電力が必要

電池は安全装置のセンサーの作動にも使われる

乾電池は、点火だけでなく、ガスコンロの安全装置を動かすためにも使われています。

家庭用ガスコンロは、2008年10月に施行された法律により、すべてのバーナーへ安全装置の搭載が義務付けられています[1]。これらの安全装置は、炎の状態や鍋底の温度などを検知し、異常があれば自動でガスを止める役割を担っています。

電池が消耗すると、点火機能や安全装置の制御が正常に働かず、点火しても手を放すと火がすぐに消えたり、機種によっては点火できなかったりすることがあります。

電池の交換タイミングは「6か月〜1年に1回」が目安

ガスコンロの電池交換の目安は、アルカリ乾電池で6か月〜1年ほどです。

マンガン乾電池の場合は、これよりさらに短くなる可能性があります。また、グリルを頻繁に使う家庭や、3口コンロを毎日使う家庭では、電池の消耗が早くなります。

点火しにくくなったり、電池交換のお知らせランプが点灯したりしたら、早めに交換しましょう。長期間ガスコンロを使わない場合は、電池の劣化による液漏れなどの不具合を防止するため、電池を抜いておくことをおすすめします。

ガスコンロの電池切れのサインと起こる症状

ガスコンロの電池切れには、分かりやすいサインがあります。

これらのサインを知っておくと、料理のときに突然火がつかなくなる事態を防げます。

点火時の『カチカチ音』が遅くなる・点火しにくくなる

点火時のカチカチ音が遅くなったり、点火しにくくなったりしたら、電池切れのサインです。

正常なガスコンロは、つまみを回すと「カチカチ」と素早く火花の音が鳴り、すぐに点火します。しかし、電池が消耗してくると、この音が遅くなったり、何度も操作しないと点火しなくなったりします。

点火に手間取るようになったら、完全に火がつかなくなる前に、早めに電池を交換することをおすすめします。

電池交換お知らせランプが点灯・点滅する

多くのガスコンロには、電池の消耗を知らせる「電池交換お知らせランプ」が搭載されています。ただし、点灯・点滅がどのようなお知らせを意味するかは、メーカーや機種によって異なります。

そのため、ランプが点灯・点滅したら、まず取扱説明書でお使いの機種での意味を確認しましょう。電池の消耗を示している場合は、電池を交換します。すぐにガスコンロが使えなくなるわけではありませんが、早めの交換が安心です。

一方、電池以外の不具合やエラーを示している場合は、無理にガスコンロを使わず、取扱説明書のエラー表示内容や後述の「▼電池を交換しても火がつかないときの原因と対処法」を確認してください。電池を交換してもランプが消えないときは、電池以外に原因があると考えられます。

電池交換お知らせランプが点灯・点滅する

ガスコンロに使う電池の種類・サイズ・本数

ガスコンロに使う電池は、サイズ・種類・本数の3点を確認してから購入することが大切です。

ここでは、ガスコンロに適した電池の選び方を、サイズ・種類・本数の順に解説します。

サイズ:『単一形』が主流

ガスコンロに使う電池は、「単一形」の乾電池が主流です。

据え置き型・ビルトイン型ともに、単一形の乾電池を使う機種が大多数を占めます。ただし、据え置き型の1口バーナータイプなどでは、「単二形」が使われることもあります。

購入前には、必ず取扱説明書、または電池ケース内の表示でサイズを確認してください。なお、サイズ違いを補う電池スペーサー(アダプター)は、接触不良の原因になりやすいため、常用はおすすめしません。

種類:『アルカリ電池』がおすすめ

ガスコンロには、安定した電圧を供給できる「アルカリ乾電池」がおすすめです。

一般的にガスコンロには容量が大きく電池が長持ちしやすい傾向のあるアルカリ乾電池が推奨されることが多くあります。また、アルカリ乾電池は電池交換の回数を抑えられることから、3口以上のコンロや使用頻度の高い家庭にも向いています。

一方のマンガン乾電池は、アルカリ乾電池と比べて価格が比較的安いものの、容量が小さく、大きな電流を流すと電圧が低下しやすい特性があります。ただし、1口バーナーのシンプルな機種であれば十分作動します。

両者の違いを以下の表にまとめました。

項目 アルカリ乾電池 マンガン乾電池
容量 大きい 少ない
電圧 大電流でも電圧が安定 大電流では電圧が下がりやすい
価格 やや高い 安い

使用頻度の高い家庭では、アルカリ乾電池を選んでおくと、交換の頻度を減らせます。

本数:『2本』が一般的

多くのガスコンロは、単一形(または単二形)の乾電池を2本使用するのが一般的です。

電池を交換する際は、必ず2本同時に新品へ交換してください。片方だけを交換すると、電圧が不足し、正常に作動しないことがあります。

古い電池と新しい電池を混ぜて使ったり、メーカーや種類(アルカリとマンガン)が異なる電池を混ぜて使ったりすると、液漏れや発熱の原因になります。これらの混用は避けるようにしましょう。

【タイプ別】ガスコンロの電池の交換方法

ガスコンロの電池ケースの場所は、本体のタイプによって異なります。

ご自宅のガスコンロがどのタイプかを確認し、それぞれの場所と手順に沿って交換しましょう。ここでは、ビルトイン・据え置き型・埋め込み型の3タイプに分けて、交換方法を解説します。

ビルトイン:電池ケースのふたを開けて入れ替える

ビルトインタイプは、システムキッチンに組み込まれているフラットな形状のガスコンロです。

電池ケースは、操作パネルの左右部分や火力調整ツマミの下付近にある開閉式カバーの内部にあり、ふたを開けて電池を入れ替えます。カバーに「PUSH」と表示がある場合は、指で押すと開く構造が多いです。

交換手順は次のとおりです。

  1. ガスの元栓を閉める
  2. 操作パネル横のカバーを開ける(PUSH式・引き出し式など機種により異なる)
  3. 古い電池を取り出し、新しい電池をプラス・マイナスの向きに合わせて2本同時にセットする
  4. カバーを閉じて点火を確認する

電池ケースが見つかりにくい場合は、取扱説明書、またはメーカー公式サイトで型番を確認してください。

ビルトイン:電池ケースのふたを開けて入れ替える

据え置き型:前面下部・火力ツマミの引き出しを出して入れ替える

据え置き型は、キッチンに置いて使うガステーブルタイプです。

電池ケースは、コンロ前面の下部分、または火力調整ツマミの左右どちらかに引き出し式・開閉式で格納されていることが多いです。ケースの突起や爪をひっかけるくぼみから、カバーを開ける構造です。

交換手順は次のとおりです。

  1. ガスの元栓を閉める
  2. 電池ケースを前に引き出す(または開閉式カバーを開ける)
  3. 古い電池を取り出し、新しい電池をプラス・マイナスの向きに合わせて2本同時にセットする
  4. ケースを元に戻して点火を確認する
据え置き型:前面下部・火力ツマミの引き出しを出して入れ替える

埋め込み型:収納スペースの電池ケースを開けて入れ替える

埋め込み型は、ワンルームなどキッチンスペースが狭い物件に多い、グリルがないタイプのガスコンロです。

電池ケースはシンクとコンロの下にある収納スペース(扉)を開けたガスコンロ本体の裏側に格納されていることが多いです。

交換手順は次のとおりです。

  1. ガスの元栓を閉める
  2. 取扱説明書や本体表示をもとに電池ケースの位置を確認する
  3. 古い電池を取り出し、新しい電池をプラス・マイナスの向きに合わせて2本同時にセットする
  4. 元に戻して点火を確認する

場所が分かりにくい場合は、取扱説明書、または型番でメーカー公式サイトを確認してください。

なお、どのタイプでも、新旧電池の混在やメーカー・種類の混在は避け、プラス・マイナスの向きを正しく合わせ、濡れた手で作業しないように注意しましょう。

埋め込み型:収納スペースの電池ケースを開けて入れ替える

電池を交換しても火がつかないときの原因と対処法

電池を交換しても火がつかない場合は、電池以外の原因も順にチェックすることが大切です。

火がつかない原因は、元栓やバーナー周りの汚れなど、電池以外にもいくつか考えられます。慌てて修理を依頼する前に、自分で確認できるポイントを順番に見ていきましょう。

ガスの元栓・電池の向き・チャイルドロックを確認する

まずは、ガスの元栓・電池の向き・チャイルドロックといった基本的な項目を確認しましょう。

電池を交換しても火がつかないときは、基本的な原因となる項目を順にチェックします。確認するポイントは次のとおりです。

  1. ガスの元栓が閉まっていないか
  2. 電池のプラス・マイナスの向きが正しいか
  3. 電池の使用推奨期限が切れていないか(買い置きの古い電池ではないか)
  4. チャイルドロックがかかっていないか
  5. 他のバーナーは点火するか

すべてのバーナーに火がつかない場合は、元栓や電池が原因の可能性が高いと考えられます。1口だけつかない場合は、そのバーナー側の問題が疑われます。

バーナーキャップの濡れ・ズレ・汚れを確認する

バーナーキャップの濡れ・ズレ・汚れも、ガスコンロに火がつかない原因になります。

吹きこぼれや掃除直後の水分がバーナーキャップに残っていると、ガスがうまく出なかったり、点火しにくくなったりします。この場合は、乾いた布で水気をふき取り、乾くまで待ちましょう。

また、バーナーキャップは、溝や突起の位置を合わせて正しく取り付けるようにしましょう。ぐらつきや浮きがあると点火しにくくなることがあります。

油汚れや焦げで目詰まりしている場合は、やわらかい歯ブラシで汚れを落とし、台所用の中性洗剤で丸洗いしてから、乾燥させて取り付けます。あわせて、五徳や燃焼板が正しい位置にセットされているかも確認しましょう。

バーナーキャップの濡れ・ズレ・汚れを確認する

立ち消え安全装置の汚れを清掃する

立ち消え安全装置が汚れていると炎を検知できず、安全のため火が止まります。

立ち消え安全装置や点火プラグの位置や形状は機種によって異なります。これらの部品の周辺が汚れていると、炎を正しく検知できず、安全のために火が消えることがあります。

清掃するときは、固く絞った布で、センサーの頭部と側面を水拭きします。なお、分解して清掃すると、破損や誤った組み立ての原因になるため、分解清掃は行わないでください。

修理依頼・買い替えを検討する

ここまでの方法を試しても火がつかない場合は、修理依頼または買い替えを検討しましょう。

上記をすべて試しても点火しない場合は、イグナイターや配線、センサー本体など、内部部品の故障が考えられます。自分で分解・修理を行うと、一酸化炭素中毒などの重大な事故につながるおそれがあるため、絶対に行わないでください。

修理を依頼するときは、契約しているガス会社、購入店、またはメーカーの窓口に連絡しましょう。事前に見積もりや対応内容を確認しておくと安心です。

まとめ

ガスコンロの火がつかない原因の多くは、点火や安全装置に使う乾電池の電池切れです。電池切れが原因であれば、新品に交換することで改善することがあります。

電池が消耗すると、点火時のカチカチ音が弱くなったり、点火しにくくなったりすることがあります。交換する電池のサイズ・種類・本数は機種によって異なるため、取扱説明書や本体表示を確認して選びましょう。

電池を交換しても火がつかないときは、元栓や電池の向き、バーナーキャップの汚れ、立ち消え安全装置の汚れを順に確認してください。それでも改善しない場合は、無理に分解せず、ガス会社やメーカーへの修理依頼、または買い替えを検討しましょう。

日頃から電池の状態に気を配ることで、ガスコンロを安全に長く使い続けられます。

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くらひろ編集部
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