季節の行事

立春とは?2026年はいつ?節分・春分との違い、縁起の良い食べ物も解説

暦の上での春の始まりを指す「立春」。普段、その日付を意識する方は少ないかもしれませんが、実は昔から二十四節気(にじゅうしせっき)の1番目として大切にされてきた日です。

そこで今回は、立春とはどのようなものかについて解説します。あわせて、節分・春分・旧正月(春節)との関係や、当日に行われる行事、食べると縁起が良いといわれている食べ物についてもご紹介。立春の文化的・歴史的背景に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

2026年の立春はいつ?【2月4日(水)】

2026年の立春は2月4日(水)です。日本の2月は、まだまだ冬の寒さが続く時期ですが、暦の上ではこの日から春が始まります。

立春を含め、二十四節気(にじゅうしせっき)の日付は年によって前後します。これは後述の「▼立春とは暦上の春の訪れ」で説明するように、二十四節気が太陽の動き(太陽黄経)で決まるためです。2025年からの立春の日付を見てみましょう。

立春の日付
2025年 2月3日(月)
2026年 2月4日(水)
2027年 2月4日(木)
2028年(うるう年) 2月4日(金)
2029年 2月3日(土)

上記表のとおり、地球の公転周期と暦のずれを調整する「うるう年」の翌年は、立春が2月3日になる年が多いです。例えば、2029年は、前年の2028年がうるう年のため、立春は2月3日になります。

なお、立春は、暦上の春の開始日のみを指すときもあれば、次の二十四節気である「雨水(うすい)」までの約15日間を表すときもあります。後者の期間として立春を表すなら、2026年の立春は2月4日(水)~2月18日(水)です。

立春とは暦上の春の訪れ

立春とは二十四節気の一つで、春の気配が立ち始める日とされています。

二十四節気は、1年を春夏秋冬の4つに分け、それをさらに6つに分けた1年の区分方法で、立春はその1番目とされています。二十四節気には、「春分(しゅんぶん)」「夏至(げし)」「秋分(しゅうぶん)」「冬至(とうじ)」などが挙げられます。

二十四節気は今でも風習として残っており、伝統的な行事が行われることもあります。冬至に柚子湯に浸かったりカボチャを食べたりするのも、現代まで残っている風習の一つですね。

立春の日付の決め方

現代の日本では、国立天文台の観測をもとに「太陽黄経(たいようこうけい)が315度になった瞬間を含む日」を立春と定義しています。

太陽黄経とは、天球上における太陽の位置を角度で表したものです。春分点を0度とし、太陽が1年で360度を一周することから、315度に達するタイミングが立春の目安になります。

二十四節気の日付は、国立天文台が天文観測をおこない、毎年2月に発表される「暦要項(れきようこう)」で正式に公告されます。このため、立春の日付も前年2月の発表までは、正式には確定しません。ただし、太陽の動きは規則的なので、数年先の日付はおおよそ見通せます。

節分・春分・旧正月(春節)との違い

立春の時期には、「節分」「春分」「旧正月(春節)」など、似たような言葉や行事があります。名前が似ていたり時期が近かったりするため、混同する方も少なくありません。

ここでは、立春とこれらの違いをそれぞれ詳しく解説します。

節分との違い

立春と節分の違いは、暦の中で担う役割にあります。

立春は二十四節気の一つで、「春の始まり」を示す日です。一方、節分は季節の変わり目の前日を指す「雑節(ざっせつ)」にあたります。雑節は、季節が切り替わる前に区切りをつける日と考えると分かりやすいでしょう。節分のほか、彼岸、社日、八十八夜、土用なども雑節です。

本来の節分とは、春夏秋冬それぞれの始まりである「立春・立夏・立秋・立冬」の前日すべてを指す言葉でした。ところが現在は、立春の前日だけを「節分」と呼ぶのが一般的です。これは二十四節気の中で立春が一年の最初(1番目)に位置づけられ、かつては「立春から新しい年が始まる」という感覚が強かったためです。

その結果、立春の前日は大晦日のような「一年の節目」として特に重んじられ、次第に「節分」といえば「立春の前日」を示すようになりました。節分の日に厄を払う行事(豆まきなど)を行うのも、この日に結びついて広まったとされています。

春分との違い

立春と春分はどちらも二十四節気の一つですが、暦の上での意味と時期が異なります。春分の日は毎年3月20日か21日ごろで、立春からはおよそ1か月半後にあたります。

立春は二十四節気の1番目で、「春の始まり」を告げる日です。一方、春分は二十四節気の4番目にあたり、「昼と夜の長さがほぼ等しくなる日」を指します。つまり、立春は春の始まり、春分は春の真ん中の時期と考えて良いでしょう。

古来、日本では春分の日にご先祖様や自然に感謝を示し、五穀豊穣を祈る行事が行われてきました。春分の日は、日本の風土の中で育まれてきた文化といえるでしょう。

旧正月(春節)との違い

旧正月(春節)は立春の時期と重なることがあるため、混同する方もいるかもしれませんが、全く別のもので関連性も低いです。

旧正月とは「旧暦の正月」を意味する言葉で、現在では中国をはじめとする東アジア・東南アジアの中華圏を中心に祝われています。中国・台湾などではこの日を「春節」と呼び、新年の始まりとして大切に扱われています。

旧正月は、太陽と月の動きを組み合わせた「太陰太陽暦」に基づいており、冬至を含む月を旧暦11月とし、その次の月(旧暦1月)の新月の日が旧正月の元日となります。そのため、毎年1月21日〜2月20日ごろの間で日付が変動します。

立春に行われる伝統行事や風習

ここまで立春について詳しく解説をしてきましたが、立春に行われる行事についてはあまり聞いたことのない方も多いのではないでしょうか。

実は、立春にも伝統的に行われてきた行事や風習が存在します。ここからは、それらの伝統行事や風習について紹介します。

「立春朝搾り」で搾りたての生酒を楽しむ

立春朝搾りは立春の日に作られる祝い酒の名称で、節分の夜から一晩中もろみを搾り、立春の早朝に搾り終わってすぐの状態の日本酒です。出来上がった日本酒は瓶詰めされ、地元の神社でお祓いをしてもらうため、縁起物とされています。

立春朝搾りでは、お酒ができあがったその日のうちに、地元の酒屋さんが蔵元まで足を運び、ラベル貼りや瓶詰めを手伝って蔵元から新鮮な日本酒を持ち帰ります。

立春朝搾りは単に祝い酒を買うだけの行事ではなく、「その地域でお酒を造る人、売る人、飲む人」が一体となって楽しめる地域密着型の一大イベントなのです。

「立春朝搾り」で搾りたての生酒を楽しむ

「立春大吉」のお札で厄除け

次に紹介するのが「立春大吉」のお札という風習です。こちらはあまり聞き馴染みのない方も多いかもしれません。

立春大吉のお札は、節分の豆まきと同じように厄除けを目的としたものです。「立春大吉」という文字はすべての漢字が左右対称に見えることから縁起が良いとされ、窓に貼ると表から見ても裏から見ても同じ「立春大吉」と読めるのが特徴です。

このことから、「万が一鬼が家に入ってきても、このお札を内から見たときに外からと全く同じように読めるため、鬼が『自分はまだ外にいる』と勘違いして出て行く」という言い伝えが広まりました。このようにして、立春大吉のお札が厄除けとして使用されるようになったといわれています。

「立春大吉」のお札で厄除け

立春の時期に見られる天候の変化

立春は「春が始まる日」とはいえ、実際の気温的には冬の真っただ中といえる寒さですが、空気の雰囲気や光の強さに、少しずつ春の気配が混じり始めます。このころは、寒暖差が大きくなったり、風向きや降り方が変わったりして、天気が落ち着きにくくなります。

ここでは、立春の前後に起こりやすい主な気象現象を紹介します。

春一番

最初に紹介する「春一番」は聞き馴染みがある方も多いのではないでしょうか。春一番とは、立春から春分の日までの間に初めて吹く南寄りの風のことです。この風が吹いた後に気温が上昇すると、春一番として認められます。

もともとは、長崎県の漁師たちが海に吹く強い南風を春一番と呼んでいたことが語源といわれており、実は春二番や春三番も存在します。

立春、そして春一番という言葉はイメージもぴったりと合いますね。

寒明けの雨

寒明けの雨とは、1月の寒の入りからおよそ1か月たち、寒が明ける頃、つまり立春の時期に降る雨のことを指す言葉です。

立春がある2月初旬というのはまだまだ寒い時期ですが、昔の人々はこの時期の雨に、来たる春に対しての希望を込めてこのように呼んでいたそうです。また、寒明けは春の季語でもあります。

現在ではあまり使われることのない言葉ではありますが、先人がどのように冬や春のことを考えていたのかが分かる言葉といえます。

寒の戻り

寒の戻りとは、立春を過ぎてすっかり暖かくなった春の終わり頃に、一時的に寒さがぶり返す現象のことを指します。

春の訪れを示す立春ですが、実際には立春を過ぎてもまだまだ寒い時期が続きます。一般的には、3月頃の暖かくなり始めた後に起こる寒さのぶり返しを指すことが多いようです。

立春の日に食べると縁起が良い食べ物

立春の日には、縁起ものの食べ物を頂くことで厄を祓い、1年を健康で幸せに過ごせるといわれています。前日の節分に比べるとあまり知られていない食べ物が多いですが、ぜひこの機会に習慣として取り入れてみましょう。

立春生菓子

立春生菓子

立春の朝に作る和菓子は「立春生菓子」と呼ばれています。その日のうちにすべて食べきると縁起が良いとされ、代表的な種類としては、うぐいす餅、桜餅、お団子などが挙げられます。

ちなみに、桜餅には関東風と関西風の2種類があります。見た目は異なりますが、いずれも餅を塩漬けした桜の葉2枚で包み、甘みと塩味の絡み合った味わいが特徴です。

立春生菓子は和菓子屋でも購入できます。そのほか、シーズン前後にはスーパーや百貨店などにも並んでいるので、立春のタイミングでぜひご賞味ください。

立春大吉豆腐

立春大吉豆腐

白という色には、邪気を払い、身を清める力があると昔から信じられてきました。その縁起を担ぐのにぴったりなのが白い豆腐で、立春に食べられるものを「立春大吉豆腐」と呼んでいます。

立春に立春大吉豆腐を食べると、罪や穢れ(けがれ)を追い払うことができるといわれています。ポイントは、調味料には醤油ではなく藻塩を選ぶことです。白い豆腐をそのままの色で頂くことで邪気を祓い、身を清められるとされています。

立春大福

立春大福

立春大吉にあやかり生まれたとされるのが「立春大福」です。もともと大福は「大きな福を呼ぶ」とされる縁起の良い和菓子。そこに立春大吉の厄除けの意味が加わることで、より縁起の良いものとして昔から伝わりました。

立春大福の作り方には決まりはありません。店頭では、立春のタイミングで立春大福が販売される場合もあります。季節の風味を味わいたいときには、春に新芽を出すよもぎで作られた立春大福がおすすめです。

立春に関するよくある質問

立春について調べていると、日付の決まり方や言葉の意味など、さまざまな疑問が浮かぶこともあるでしょう。ここでは、立春に関するよくある質問にお答えします。

立春は毎年同じ日付になる?

立春は毎年同じ日付にはなりません。多くの年は2月4日ですが、年によっては2月3日になることもあります。

日付が動くのは、暦の1年(365日)と地球の公転周期(約365.2422日)にズレがあるためです。このズレを調整するために4年に1度のうるう年があり、うるう年の翌年は立春が2月3日になる傾向があります。

例えば、2025年は、前年の2024年がうるう年だったため2月3日でした。同じように2029年も、前年の2028年がうるう年のため、2月3日になる見込みです。

なお、二十四節気の正確な日付は、国立天文台が毎年2月に発表する「暦要項」で確認できます。

立春ってどういう意味?

立春は、暦(二十四節気)で「春の始まり」とされる日のことです。「立」には「始まる」という意味があり、立春は文字どおり「春が始まる」を表しています。

同じ考え方で、立夏・立秋・立冬もそれぞれ夏・秋・冬の始まりを示し、まとめて「四立(しりゅう)」と呼ばれます。二十四節気は1年を24の区切りで見ていく仕組みで、立春はその最初にあたります。

ただし、立春は暦の上の区切りなので、現代の感覚とはずれることもあります。それでもこのころから日が少しずつ長くなり、日差しに春の気配を感じる日が増えてきます。

まとめ

立春は、二十四節気のはじまりとして「暦の上で春が始まる日」です。日付は太陽の動きで決まるため年によって前後し、節分・春分・旧正月(春節)とは意味や役割が異なります。

立春の時期には、立春朝搾りや「立春大吉」のお札といった風習、春一番・寒明けの雨など季節の移ろいを感じる言葉、立春生菓子や立春大吉豆腐など縁起の良い食べ物で、春の訪れを感じることができます。

この記事を参考に、今年の立春は日付を確認し、節分とあわせて行事や縁起物を取り入れながら、春の始まりを楽しんでみてください。

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くらひろ編集部
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