季節の行事

【中国の祝日】清明節(せいめいせつ)とは?2026年の連休や過ごし方を解説

「清明節って何をする行事?」「日本ではどのように過ごしているの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。名前は聞いたことがあっても、具体的な意味や過ごし方までは知らないというケースも少なくありません。

本記事では、清明節の基本的な意味や由来に加え、中国や台湾、沖縄での過ごし方、代表的な風習や食文化を紹介します。ビジネスや観光への影響についても整理しているため、清明節を知るきっかけとして、ぜひ参考にしてみてください。

清明節(せいめいせつ)とは?

清明節とは、先祖のお墓参りを行い、命のつながりや先祖への感謝の気持ちを大切にする、中華文化圏に根ざした伝統的な行事・祝日で、中国の四大伝統節日のひとつです。

地域によっては「踏青節(とうせいせつ)」「行清節(こうせいせつ)」「三月節」「祭祖節(さいそせつ)」などとも呼ばれることがあり、中国語で清明節は「チンミンジエ」と読みます。

清明節は唐の時代から続く重要な祝日のひとつで、現代では、当日を含む前後を3連休とするカレンダーになることが多いです。2026年の清明節は4月5日(日)にあたり、4月4日(土)から4月6日(月)の3連休となります

2026年から2030年までの清明節の日付は、以下のとおりです。

清明節
2026年 4月5日(日)
2027年 4月5日(月)
2028年 4月4日(火)
2029年 4月4日(水)
2030年 4月5日(金)

清明節の由来・二十四節気「清明」との違い

清明節とよく混同してしまうのが、中国に起源を持つ季節の区分方法「二十四節気」のひとつである「清明(せいめい)」です。しかし、二十四節気の清明と、中華文化圏の行事・祝日である清明節は別物です。

両者の違いは、以下のように整理できます。

清明節 清明
種類 中華文化圏の伝統行事・祝日 二十四節気のひとつで春分から約15日後
位置付け 祖先への感謝を表す行事 春の訪れを示す季節の区切り
背景 清明をもとに成立 農作業の始まりを告げる時期

二十四節気の清明は「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」の略した言葉とされ、本格的な春の訪れを示し、農作業の始まりを告げる節目として、自然の恵みや先祖に感謝を表す日となりました。

清浄明潔は春先の陽光を受けすべてのものが清らかで生き生きとしている様子を表した言葉で、二十四節気における清明の期間は例年4月5日から19日頃にあたります。

清明節に何をする?代表的な風習・習慣

清明節には、先祖を敬いながら春の訪れを感じる、以下のような風習や習慣があります。

これらの行いには、ご先祖様への感謝と、自然とともに春を迎えるという意味が込められています。代表的な風習を見ていきましょう。

掃墓(そうぼ):お墓参りをして先祖に感謝する

清明節でもっとも大切にされている行事が、先祖に感謝をする「掃墓(そうぼ)」です。墓石を整えたり、草を取り除いたりする点は、日本のお墓参りと似ており、先祖を敬う気持ちが表れています。

お線香や花を供えながら、日々の感謝を墓前で伝えるのが一般的です。花のほかに果物や料理、お酒、点心などを供えることもあり、家族のつながりを感じる行事として受け継がれています。

清明節はお墓参りをして先祖に感謝する

紙銭(しせん):ご先祖様が困らないようお金をお供えする

「紙銭(しせん)」とは、先祖や神霊に捧げられる紙で作られたお金のことです。清明節では、ご先祖様があの世で不自由しないようにと願いをこめて、紙銭を燃やしてあちらの世界へ送る風習があります。

近年では紙銭だけでなく、紙で作ったスマホや車を燃やすなど、現代の生活に合わせた形で思いを届ける家庭もあります。また、環境への配慮から、都市部では紙銭を焼いて送る代わりに、花を供える場合もあります。

清明節はご先祖様が困らないようお金をお供えする

踏青(とうせい):お花見や散歩などで春の景色を楽しむ

清明節のある4月上旬は気候が安定しはじめ、外出を楽しみやすい時期です。そのため、清明節には、「踏青(とうせい)」という屋外で春の自然や景色を楽しむ風習があります。文字通り“青い草を踏む”という意味を持ち、春の訪れを体感する行事として親しまれています。

家族で散歩や花見、ピクニックなどをして花を眺める点は、日本のお花見とも共通する部分です。

清明節はお花見や散歩などで春の景色を楽しむ

凧あげ:邪気を飛ばし幸運を願う

清明節の凧あげには、厄除けや邪気払い、幸運を願う意味が込められています。凧を高く揚げ、糸を切ることで、悪いものが遠くへ去っていくと考えられてきました。

なかには、凧に亡くなった人の名前を書き、祈りや思いを空へ届ける意味合いを持たせる地域もあります。空へ舞い上がる凧に思いを託し、先祖とのつながりを感じる風習として受け継がれています。

清明節は凧あげして邪気を飛ばす

ゆで卵や青団(よもぎ餅):春を味わい健康を願う

清明節では、ゆで卵や青団(よもぎ餅)といった伝統的な食べ物が親しまれています。これらは、清明節の前日である寒食節に由来するごちそうとされています。

寒食節には、火を使わず、事前に調理した冷たいものを食べる風習がありました。そのため、現在でもあえて加熱せずに、冷ました状態で味わう食べ方が受け継がれています。

卵は新しい命の象徴で、墓前の宴にふさわしい食べ物とされています。青団は、よもぎをもち米に混ぜて黒砂糖の汁に漬けて蒸す、春ならではの素朴なお菓子です。

清明節はゆで卵や青団(よもぎ餅)を食べて健康を願う

中国以外での清明節の過ごし方

清明節は中国の行事として知られていますが、中国以外の地域でも、文化や風土に合わせた形で受け継がれています。ここでは、台湾や沖縄での清明節の過ごし方について紹介します。

台湾:別々で墓参りを行う・潤餅を食べる

台湾でも清明節は重要な行事とされており、中国と同様に前後を含めた3連休になることが一般的です。

家族や親族で墓参りに出かけますが、台湾ではまとめて供養するのではなく、先祖一人ひとりのお墓を個別に回る習慣があります。各墓を順に訪れ、それぞれに感謝を伝える形で供養を行うのが特徴です。

清明節の時期には、台湾式生春巻きである「潤餅(ルンビン)」を食べる習慣もあります。薄い春巻きの皮に茹でた野菜や肉、パクチー、ピーナッツ粉を乗せて包んだ料理です。寒食節に由来するため、火を使わず冷ました状態で食べるのが特徴です。

台湾は清明節を別々で墓参りを行い潤餅を食べる

沖縄:花や線香・重箱に入った料理を供える

沖縄では清明節が「清明祭(シーミー)」、那覇市首里周辺などの一部地域では「御」を付けた「御清明(ウシーミー)」と呼ばれています。

沖縄では、お墓参りを行事としてとらえ、家族や親せきが集まり、先祖を敬う大切な行事として受け継がれています。墓石の掃除を行った後、花や線香を供え墓前で宴会をするのが特徴です。

また、お供え物には重箱に詰めた料理を持参するのが一般的で、餅や豚肉、魚の天ぷらや紅かまぼこ、揚げ豆腐、サーターアンダギーなど、沖縄特有の食文化が反映されています。

清明節がビジネス・観光に影響を与えることはある?

清明節は家庭行事としての側面が強い一方で、連休や人の移動を伴うため、ビジネスや観光にも一定の影響を与えます。ここでは、清明節がもたらす影響について整理します。

ビジネス:休業により連絡や物流がストップ

中国も台湾も清明節を含む前後が3連休となり、企業や工場、公的機関や金融機関が休業するケースが多いです。3連休の前後に休暇を取る人もいるため、1週間近く業務が停滞することもあります。

その影響で、メールや電話の返信が遅れたり、物流が一時的に止まったりする場合があります。清明節の時期に中国・台湾と取引や連絡がある場合、スケジュールに余裕を持って進めることが大切です。

旅行・観光:国内外どちらも混雑が予想される

清明節は中国国内における旅行シーズンのひとつで、観光地や鉄道、高速道路など交通機関が混雑しやすくなります。春の訪れを感じられる時期でもあるため、外出や旅行を楽しむ人が増えるのが特徴です。

清明節は長期休暇ではありませんが、国内旅行を中心に人の移動が活発になります。加えて、清明節の前後に休暇を取得する人も多く、短期間の海外旅行が増えることから、日本を含む周辺国への渡航でも混雑が生じる場合があります。

清明節は国内外どちらも混雑が予想される

まとめ

清明節は、先祖への感謝を表す墓参りを中心に、春の訪れとともに家族で過ごす中華圏の伝統行事です。中国や台湾では連休となり、人の移動が増えることから、ビジネスや旅行・観光にも影響が出やすい時期になります。

清明節の背景や意味を知ることで、行事としての理解だけでなく、春の文化や人々の暮らしへの理解も深まるでしょう。

身近な季節の変化と重ねながら、清明節という節目に思いを巡らせてみると、春の感じ方が少し変わってくるかもしれません。

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くらひろ編集部
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