エアコンの室外機がうるさい原因は?異音・騒音の対処方法を解説
また、「音の原因が知りたい」「放っておくとどうなる?」「少しでも音を抑えるにはどうすればいい?」など、室外機の騒音について疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、室外機から出る異音・騒音の原因や、解消方法について解説します。放置するとエアコンや室外機の故障につながるおそれもあるため、室外機の騒音に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
目次 [CLOSE]
室外機がうるさい原因は?異音・騒音の正体
エアコンの室外機から発生する音の種類と、考えられる原因を以下の表にまとめました。
室外機から聞こえる音 | 考えられる原因 |
---|---|
ゴーゴー | 室外機内部・周辺に汚れがたまっている |
カタカタ・ガタガタ | 室外機の設置場所や設置方法が悪い |
ブーンブーン | 室外機の内部・外部の部品が経年劣化している |
ここでは、室外機から聞こえる異音や騒音の原因について、詳しく解説します。
ほこり・汚れがたまっている
室外機から「ゴーゴー」といった異音が聞こえる原因には、室外機内部や周辺の汚れが考えられます。
室外機は雨風にさらされる屋外に設置するケースが多く、砂ぼこりや枯れ葉などの汚れがたまりやすい環境になっています。そのため、たまった汚れと室外機内部のプロペラファンがぶつかり、異音や騒音の原因となっている可能性があります。
室外機の裏側のフィルターは、室外機を構成する部品の中でも特にほこりがたまりやすい部品となっています。フィルターを詰まらせたままにしておくと、空気の循環がうまくいかず、エアコンの運転効率を下げて電気代が上がる原因にもなります。
「ゴーゴー」という異音が聞こえるときは、後述の「▼室外機の汚れを落とす」、「▼内部洗浄をプロに依頼する」を参考にしてください。
設置場所や設置方法が悪い
室外機の設置場所や設置方法が不適切だと、エアコンの運転中に室外機が振動し、床や壁に当たって音を立ててしまいます。
特に、室外機の設置場所が壁から近いと、少しの振動でも音が発生しやすくなります。
また、傾斜した地面やブロックの上など不安定な場所に設置している場合や、土台への固定が不十分な場合には、室外機の振動が騒音の原因になるだけでなく、室外機の転倒につながる可能性もあり、大変危険です。
「カタカタ」や「ガタガタ」といった音がするときは、壁との距離や固定方法が適切であるか確認し、「▼室外機の上や周辺から物を取り除く」、「▼室外機を防振ゴムで正しく固定する」などの対処をしましょう。
部品が経年劣化している
室外機の内部にあるコンプレッサーや送風用のモーターなどの部品が劣化すると、「ブーンブーン」という音が発生する原因となります。専門業者に依頼して内部をチェックしてもらい、必要に応じて修理を依頼しましょう。
エアコンの平均寿命は約10年と言われているため、設置から10年ほど経過している場合は、経年劣化と考えられ、買い替えを検討する時期といえます。
エアコンの買い替えについては、「▼10年以上使っている場合は買い替えがおすすめ」で詳しく解説します。
室外機の異音や騒音を解消する方法
室外機の異音や騒音を解消するためには、以下の5つの方法があります。
ここでは、それぞれの解消方法について詳しく解説します。
エアコンの設定温度を調整する
エアコンの設定温度を、屋外の気温に近づけてみましょう。つまり、冷房の場合には設定温度を上げ、暖房の場合には設定温度を下げると良いでしょう。
エアコンの設定温度と屋外の温度差が大きいと、エアコンの熱処理に負荷がかかり、室外機の動作音が大きくなります。極端な温度設定を避け、ゆるやかに設定温度を調節することで、室外機の動作音を軽減できる可能性があります。
健康に無理のない範囲で設定温度を調節してみましょう。
室外機の汚れを落とす
室外機から「ゴーゴー」といった音が聞こえたときは、室外機の掃除をしましょう。次のような簡単な掃除でも、騒音を軽減できる可能性があります。
- 表面の汚れ
-
- 表面に付いた砂やほこりなどの汚れをほうきで落とし、雑巾で拭く
- 細かな汚れは歯ブラシで掻き出す
- 泥汚れは濡らした雑巾で拭く
- 前面の吹き出しグリル
-
- ほうきで周囲のほこりを取り除く
- 掃除機で残ったゴミを吸い取る
- 裏面・側面のフィン(室外機の裏側や側面にある薄い金属板)
-
- ほうきや歯ブラシで詰まったほこりやゴミを取り除く
フィンはアルミでできており、少しの衝撃でも変形しやすいパーツです。フィンを変形させると動作不良の原因となるので、自分でやるのが難しい場合は無理をしないようにしましょう。
なお、室外機内部の掃除には専門的な知識が必要であるため、基本的には業者に依頼するのがおすすめです。
内部洗浄をプロに依頼する
自分でできる対策を試しても室外機からの「ゴーゴー」といった異音や騒音が解消されないときは、室外機内部の汚れが原因と考えられます。内部の汚れをチェックするために、エアコンのクリーニング業者に依頼しましょう。
室外機内部の掃除や分解には、専門知識が必要です。自己流では故障や発火、感電の原因にもつながるため、専門業者に問い合わせるのがおすすめです。
室外機の上や周辺にある物を取り除く
室外機から「カタカタ」「ガタガタ」といった音が聞こえるときは、室外機の上や周辺に置いている物を取り除きましょう。室外機が運転中に振動し周囲の物と接触すると、騒音の原因になります。
また、室外機の前に置かれた物で吹き出し口がふさがれると、室外機からうまく排気されなくなり、エアコン効率の低下にもつながります。
室外機から前方20cm程度はスペースを空け、自転車や植木鉢なども置かないようにすると、運転に悪影響を与えません。室外機周辺に生えている雑草も、室外機に触れて音が発生するおそれがあるため取り除きましょう。
室外機を防振ゴムで正しく固定する
室外機から「カタカタ」「ガタガタ」といった音が聞こえる場合には、室外機が傾斜や凹凸のない水平な場所に置かれ、正しく固定されているかも確認しましょう。
室外機の固定が不安定なまま使用し続けると、異音や騒音の原因となるだけではなく、地震や強風で転倒する危険性もあります。
室外機の振動する音が気になるときは、防振ゴムを活用しましょう。ゴムが振動を吸収して、騒音を抑える効果が期待できます。防振ゴムは、ホームセンターやネット通販で購入できます。
室外機の異音や騒音を解消した方が良い理由
室外機の騒音を解消した方が良い理由には、以下の3つが挙げられます。
ここでは、それぞれの理由について詳しく解説します。
隣人トラブルの原因となる
室外機の異音や騒音は響きやすいため、隣人トラブルを招く原因になります。
特に深夜の時間帯では、近隣住民の睡眠を妨げてしまうおそれもあります。大きなトラブルに発展する前に、原因を明らかにしてきちんと解消しておきましょう。
電気代が高額になる
室外機内部の汚れや部品の劣化などによって音が発生しているときは、空気の循環や熱交換などの機能に負荷がかかった状態です。過剰な運転が続き消費電力が増えると、電気代がかさみます。
冷暖房効率を落とさず、電気代を節約するためにも、室外機の掃除や設置方法などを早めに見直しましょう。
エアコンが故障する原因になる
室外機の汚れが原因で異音が発生しているケースでは、そのまま使用を続けると、エアコン本来の動きが妨げられるため、部品の経年劣化が早まって製品の寿命を縮めてしまう可能性があります。
長く使い続けるためには、早めに音の原因を見つけて対策をするのがおすすめです。
10年以上使っている場合は買い替えがおすすめ
エアコンの寿命の目安は約10年とされています。一方、メーカー保証は1年間であるケースが一般的で、メーカーや販売店が提供している延長保証サービスと合わせても最長で10年間であることが多いです。
そのため、製造から10年以上経過したエアコンは、故障しても修理を受けつけてもらえない可能性があります。
また、エアコンの場合、メーカーが補修用の部品を保有する最低保有期間は9年と規定されている[1]ため、修理用の部品がなく、修理できない可能性もあります。
ちなみに、近年のエアコンは省エネ性能が上がっています。買い替えれば騒音が解消されるだけでなく、電気代の節約にもつながることが多いでしょう。
東京電力エナジーパートナーでは、エアコンや洗濯機などの対象機器が自然故障したときにご利用できる住宅設備・家電修理サービスを提供しています。家電を購入して延長保証を付ける前に、ぜひご検討ください。
対象家電など、サービスの詳細は下記バナーからご確認ください。
まとめ
室外機から異音や騒音がする原因には、本体や周辺の汚れ、不適切な設置方法、部品の経年劣化などが考えられます。
異音や騒音の発生を解消するためには、室外機の掃除や設置方法の見直し、故障箇所の修理が必要です。自分でできる対策をしても騒音が解消されないときは、専門業者にエアコンや室外機の内部を見てもらい、洗浄や修理、買い替えを検討しましょう。
室外機からの騒音は、放置すると近隣住民とのトラブルやエアコン本体の故障につながるおそれがあるため、早めの対策がおすすめです。
- 公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
別表3補修用性能部品表示対象品目と保有期間
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