サーキュレーター 逆効果
家電の知識

【図解】冷房にサーキュレーターは逆効果?正しい置き方と使い方

サーキュレーターは、室内の空気の循環を促す効果があり、冷房の風を効率良く部屋全体に広げることができます。ただし、サーキュレーターは正しく設置しないと、「冷房と併用しているのに涼しさを感じない」「むしろ部屋が暑く感じる」のように、逆効果になることもあります。

そこで今回は、冷房とサーキュレーターの併用が逆効果になる理由や併用するメリット、冷房効率を上げるサーキュレーターの置き方を解説します。

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くらひろ by TEPCO
東京電力エナジーパートナー株式会社

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冷房とサーキュレーターの併用が逆効果になる理由

冷房の風を循環させるために、サーキュレーターを併用している方は多いと思います。

「くらひろ by TEPCO」が独自に実施したアンケート調査でも、サーキュレーターを所有している人のうち、74.3%の人が「冷房を使うときは、いつもサーキュレーターを使う」または「冷房を使うときに、ときどきサーキュレーターを使用する」と回答しました。

冷房の効果を高めるためにサーキュレーターを併用するのは約7割

「くらしに関するアンケート」の調査概要

  • 調査主体:くらひろ by TEPCO(東京電力エナジーパートナー株式会社)
  • 調査期間:2025年3月7日~3月9日
  • 有効回答数:311(サーキュレーター所有者のみ)

しかし、同アンケート調査の「サーキュレーターを冷房と一緒に使うことで、冷房の効果を高めることができると実感していますか?」という質問には、93.1%の人が「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答していたものの、6.9%の人は「どちらかというとそう思わない」と回答しました。

サーキュレーターと冷房の併用により冷房の効果が高まったと9割以上が実感

「くらしに関するアンケート」の調査概要

  • 調査主体:くらひろ by TEPCO(東京電力エナジーパートナー株式会社)
  • 調査期間:2025年3月7日~3月9日
  • 有効回答数:231(冷房とサーキュレーターを併用している方のみ)

冷房とサーキュレーターの併用が逆効果になったり、効果を感じられなかったりする主な理由には、以下の3つが考えられます。

サーキュレーターは、人工的に強い風を作り出し、部屋の空気を循環させるため、上手に使えば冷房の効果を上げられます。逆効果になる理由を知って、正しく設置しましょう。

サーキュレーターの置き場所が悪い

サーキュレーターの設置場所によっては、冷気が部屋全体に広がるのを邪魔してしまい、エアコンの冷房効率を下げてしまうことがあります。そのため、空気が循環する場所に正しくサーキュレーターを置く必要があります。

例えば、エアコンに背を向けて置いた状態でサーキュレーターを使うと、エアコンの冷房を室内に循環させられます。しかし、送風した先に家具や家電などの障害物があると空気を効率良く循環させられません。

サーキュレーターを置く際には、部屋の空気の流れを意識することが大切です。正しい置き方については、後述の「▼冷房効率を上げるサーキュレーターの置き方・使い方 」をご覧ください。

高い位置にある温かい空気が下に降りてくる

冷房を始動してすぐにサーキュレーターを使用すると、部屋の高い位置にある温かい空気が、冷房で冷やされる前にサーキュレーターの風で床面に降りてきてしまいます。そのため、なかなか涼しさを感じず、むしろ暑くなったと感じることもあります。

サーキュレーターは、ある程度部屋が涼しくなってから使用することで効果を発揮します。

サーキュレーターの置き場所が悪い

すぐに部屋が涼しくなるわけではない

サーキュレーターは部屋の空気を循環させる製品で、部屋全体の温度を一定に保つのに優れています。しかし、冷気を生み出しているわけではないため、冷房をつけてから涼しさを感じるまでには時間がかかります。

もし、すぐに涼みたい場合には、扇風機やサーキュレーターの風が直接当たる位置に行くと良いでしょう。

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冷房とサーキュレーターを併用するメリット

冷房とサーキュレーターを併用することには、以下のメリットがあります。

冷房とサーキュレーターを上手に使うことで多くのメリットを得られます。ここでは、どのようなメリットがあるのかを確認していきましょう。

部屋全体が均一に涼しくなる

サーキュレーターによって空気を循環させることで、部屋全体が均一に涼しくなり、部屋のどの場所にいても快適に過ごせるようになります。夏場の冷房で、特定の場所だけが涼しくなりすぎて困っているという方は、サーキュレーターの利用を検討してみましょう。

また、サーキュレーターは1つの部屋だけでなく、複数の部屋の空気を循環させることも可能です。エアコンの出力にもよりますが、例えばエアコンのあるリビングで冷やされた空気を、隣り合ったキッチンやダイニングへと送り、複数の部屋を涼しくすることもできます。

2部屋に空気を循環させる方法は、後述の「▼【2部屋】風向きを水平にし、エアコンを背にして置く」をご覧ください。

部屋全体が均一に涼しくなる

電気代を節約できる

エアコンとサーキュレーターを併用すると、冷たい空気が部屋を循環し、エアコン単体で使用するときよりも涼しく感じることができます。そのため、サーキュレーターを併用することで、エアコンの設定温度を単体での使用時より上げても十分に涼しさを感じられます。

環境省によると、夏場であればエアコンの設定温度を1度上げるだけで約13%の消費電力量の節約につながります[1]

また、エアコンの室内機が設置されている天井付近は温かい空気が溜まりやすいです。サーキュレーターの空気循環によって部屋全体が設定温度に近づけば、エアコンの過剰な運転を避けることもでき、エアコンへの負担も減らせます。

部屋干しが乾きやすい

部屋干しする際にサーキュレーターを使用することで、衣類の間を風が通り抜け、洗濯物の水分が抜けて乾きやすくなります。エアコンの除湿機能や除湿機と併用することで、より乾燥を早めることも可能です。

また、洗濯物が早く乾くことで以下のメリットもあります。

  • 部屋干しした際のイヤな臭いを防ぐ
  • カビの繁殖を防ぐ
  • 部屋の湿度を抑えられる

サーキュレーターの有効活用については、ぜひ以下の記事もご参照ください。

冷房効率を上げるサーキュレーターの置き方・使い方

ここでは、冷房効率を上げるサーキュレーターの置き方や使い方を紹介します。空気を効率良く循環させるためにも、サーキュレーターの適切な使用方法を覚えておきましょう。

【1部屋】風向きを斜め上にし、エアコンに向かい合わせるように置く

1つの部屋でサーキュレーターを使用するときは、エアコンに向かい合わせて置き、風向きをエアコンに向けるようにしてください。あわせて、エアコンの風向きを「水平」もしくは「上向き」にすることで、部屋全体の空気が効率よく循環し、部屋全体を冷やすことができます。

また、なるべく床面には物を置かないことで空気が循環しやすくなり、冷房時には部屋内を片付けておくとよいでしょう。

エアコンに向かい合わせて置き、サーキュレーターの風向きをエアコンに向ける

【2部屋】風向きを水平にし、エアコンを背にして置く

2つの部屋にエアコンの風を循環させたいときは、エアコンを背にする向きで、冷気が溜まる床にサーキュレーターを置くのがおすすめです。このとき、サーキュレーターの風向きは水平にしてください。サーキュレーターをエアコンから少し離れた場所に設置すると、より遠くまで冷気を届けることが可能です。

エアコンから出された冷風がサーキュレーターの裏側に当たるように設置することで、床付近に溜まりやすい冷気を部屋全体に送ることができます。これにより、エアコンの冷房効率を高められます。

サーキュレーターの風向きを水平にし、エアコンを背にして置く

除湿機も同時に使う

同じ温度でも、湿度が低い方が体感温度は下がります。そのため、サーキュレーターを使用する際、除湿機を併用して湿度を下げることで、より涼しさを感じやすくなります。

夏は湿気が溜まりやすい傾向にありますが、室内の湿度を下げることで蒸し暑さを和らげ、快適に過ごせます。また、部屋干し時にも、エアコンの除湿機能や除湿機を単独で使った場合よりも、洗濯物が乾きやすい利点があります。

エアコンの冷房効果を高める方法

エアコンそのものの冷房効果を高めると、サーキュレーターがなくても快適に過ごせる可能性があります。ここからは、エアコンの冷房効果を高める方法を紹介していきます。

フィルターの掃除をこまめに行う

冷房の効果を高めるには、定期的にフィルターの掃除をしましょう。エアコンのフィルターにホコリやカビがたまると目詰まりを起こしてしまい、エアコンの冷房効率が下がってしまいます。フィルターの掃除の目安は、2週間に一度が望ましいとされています。

なお、「くらひろ by TEPCO」が行ったアンケート調査では、一般の方のエアコンのフィルターを掃除する頻度は「半年に1回程度」が最も多く(25.2%)、理想的な頻度である「2週間に1回以上」は4.3%にとどまりました。

エアコンフィルター掃除頻度のアンケート結果

「くらしに関するアンケート」の調査概要

  • 調査主体:くらひろ by TEPCO(東京電力エナジーパートナー株式会社)
  • 調査期間:2025年3月7日~3月9日
  • 有効回答数:714(エアコン所有者のみ)

しかし、フィルターを定期的に掃除していても、エアコン内部にはホコリやカビが溜まることがあります。エアコン内部の掃除を自分で行うのは難しいので、年に一度は業者へ依頼して分解洗浄してもらいましょう。

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断熱シートや厚手のカーテンを使う

窓に断熱シートを貼ったり隙間テープを使ったりすると、外気の影響を受けにくくなり、エアコンの冷房効果が高まります。

また、厚手のカーテンも外気を遮断することにつながり、冷房効果の向上が見込めます。カーテンの丈が短いと隙間から温かい空気が室内に入ってきてしまうため、カーテンは丈が長いものを選び、外気と室内の空気を上手に分断しましょう。

エアコンを買い替える

エアコンのフィルターを掃除したり、窓への断熱対策を行ったりしても冷房の効き目が変わらない場合は、エアコン自体が故障している可能性があります。エアコンの寿命は一般的に10年程度とされているので、長く使っている場合は経年劣化による故障も考えられます。

修理で対応できる場合もありますが、長年使っているのであれば他の部品も壊れる可能性があるため、買い替えも視野に入れて検討しましょう。省エネ性能の向上により、古いモデルよりも最新モデルの方が節電能力は高いことがほとんどです。

家電を買ったら、延長保証を付ける前にチェック!

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対象家電など、サービスの詳細は以下からご確認ください。

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まとめ

サーキュレーターは、エアコン冷房と向かい合わせて置き、風向きを斜め上にすることで、逆効果になるのを防げます。2部屋に風を循環させたいときは、冷房を背にしてサーキュレーターを置き、風向きを水平にしましょう。

また、冷房効率を上げたいときは、エアコンのフィルターを掃除したり断熱シートを窓に貼ったりするのがおすすめです。これらをしても冷房効率が上がらないと感じる場合は、エアコン自体の不具合や故障が考えられるため、修理や新品への買い替えも選択肢に入れましょう。

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