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節約・節電

サーキュレーターは効果があるの?空気循環・節電ができる正しい使い方を解説

空気循環ができ、エアコンの効果を高められるサーキュレーターですが、「効果の実感が湧きにくい」と感じている方も多いでしょう。また、扇風機に似た見た目をしており、どのような違いがあるのか気になる方もいるかと思います。

そこで今回は、サーキュレーターの効果と、空気循環・節電ができる使い方について解説します。夏や冬など、室内の温度を調整したいときに役立つ情報を記載していますので、ぜひご覧ください。

サーキュレーターと扇風機の違い

サーキュレーターと扇風機の主な違いは、前者は部屋全体の空気を循環させて、エアコンやヒーターの効果を最大化するのに対して、後者は人に直接風を感じさせることで涼しさを提供するという点にあります。具体的な違いを比較していきましょう。

サーキュレーター 扇風機
羽の形状 小さめ 大きめ
風の放出口 狭い 広い
範囲 直線的 広がる
風の特徴 強め やわらかい
目的 空気の循環 涼しさを得る
直接風に当たる 向かない 向いている
小さい 大きい

サーキュレーターは空気の循環を、扇風機は温度調節をする装置です。

サーキュレーターの主な目的は室内の空気を循環させ、エアコンやヒーターの効率を高めることです。サーキュレーターは、遠距離にまで強く直線的な風を送れます。この機能により、部屋全体の空気を循環でき、エアコンやヒーターの効果を最大限に活かすことが可能です。ただし、人に直接風を当てると風力が強すぎて不快に感じる場合があるので、ご注意ください。

一方、扇風機は、人が直接風を感じることで涼しさを感じられるように作られています。羽の形状が大きく、数も多い設計です。これにより、近距離へ広範囲な風を送り、肌に当たる風もやわらかくしています。

サーキュレーターの効果

続いて、サーキュレーターのより具体的な効果を、その仕組みも含めて見ていきましょう。

空気を循環させる

サーキュレーターは、窓を開けて換気を行う際に大いに役立ちます。サーキュレーターは強力な風を遠くまで直線的に送れるので、窓の方向に向けると室内の空気を外に押し出せます。これにより、部屋の空気を効果的に外に排出し、新鮮な空気を部屋の中に取り込めるようになります。

冬には窓を閉めがちになるため、部屋の空気がこもりやすくなります。そのような状況でも、サーキュレーターを使えば空気を効率的に循環させることが可能です。

室内の温度を均一にする

サーキュレーターは強力な風を直線的に送ることで、室内に空気を行き渡らせる効果があります。エアコンやヒーターには、部屋の一部の温度しか調整できないという問題があります。しかし、一緒にサーキュレーターを使えば、部屋の一部が暑すぎたり、寒すぎたりするのを防ぎ、全体的に快適な室温を維持できます。

サーキュレーター

また、サーキュレーターを上手く設置することで、エアコンやヒーターの効果を最大化し、それらの設定温度を控えめに抑えることができます。設定温度を抑えれば消費電力が小さくなり、電気代の節約につながります。

洗濯物を乾燥させる

サーキュレーターの強力な風は、洗濯物を乾きやすくしてくれる効果があります。これは、風が洗濯物に含まれる水蒸気を吹き飛ばし、更なる蒸発を促すからです。また、風によって洗濯物の周囲の湿度を下げることで、より乾燥がしやすくなるという効果もあります。

ただし、強すぎる風は洗濯物を乾燥させすぎてしまったり、衣類にダメージを与えたりする可能性もあるため、適切な風量を調節することが重要です。また、湿度が高すぎる環境下では、サーキュレーターだけでなく適度な換気も必要になります。

サーキュレーターの効果的な使い方

サーキュレーターはただ回せば良い、というものではありません。冷房や暖房、部屋の広さや用途に応じて、適切な設置場所と首の角度があります。以下では、それぞれのシチュエーションに合わせた効果的な使い方を解説します。

冷房と併用する場合の設置方法

まずは、サーキュレーターをエアコンのある壁の反対側に床置きします。その後、サーキュレーターを斜め上の角度に調整し、エアコンのある方向へ風を送ってください。

冷たい空気の循環

エアコンから送られた冷気は、反対側の壁に到達した後に下に降りてきます。サーキュレーターがこの冷気を吸い込み、斜め上めがけて送風することで、部屋の高い位置へと冷たい空気が運ばれます。エアコンのある壁に当たった冷気が降りてくることで、部屋全体が均一な温度になり、冷房の効果が全体に行き渡ることになります。部屋全体に冷房が行きわたることで冷房の温度を上げても十分に涼しいため、節電効果も期待できます。

暖房と併用する場合の設置方法

まずはサーキュレーターを部屋の中央に配置します。その後、真上に向けて送風できるよう角度を調整してください。

暖かい空気の循環

暖房と併用する際のサーキュレーターの役目は、床に溜まった冷気を上方向へと押し上げることにあります。暖気は上に、冷気は下に移動する性質があるため、エアコンをつけただけだと高さによって温度に隔たりができてしまいます。サーキュレーターによって冷気が上部へ送られると、エアコンから出た暖気と混ざり合い、部屋全体の温度が高められます。

ロフトや吹き抜けがある場合の設置方法

ロフトや吹き抜けは天井が高くなるため、部屋全体の温度差も大きくなります。そのため、サーキュレーターを2台使うのがおすすめです。

なお、1台目の使い方は先ほどの解説と変わりありません。一方2台目については、シチュエーションに応じて以下の方向へ送風しましょう。

  • 冷房:ロフトや吹き抜けから天井に向けて送風
  • 暖房:ロフトや吹き抜けから床に向けて送風

梅雨時の洗濯乾燥に使う際の設置方法

梅雨時は湿度が高くなり、洗濯物が乾きにくくなることがよくあります。こうした際には、サーキュレーターとエアコンを上手に使って洗濯物を早く乾かしましょう。

まずはエアコンを除湿や冷房モードに設定します。これにより室内の湿度が下がり、洗濯物の乾燥が進みやすくなります。サーキュレーターは洗濯物の近く、できるだけ中心的な位置に設置します。そして、風を上から洗濯物に直接送るように設定してください。

洗濯物の乾燥

風が直接衣類に当たることで、水蒸気が移動しやすくなり乾燥のスピードが高まります。また、空気が循環すれば湿度も下がるため、より洗濯物が乾きやすい空間になります。

なお、強すぎる風は洗濯物にダメージを与える可能性があります。風量を調整する他、首振り機能なども活用しましょう。

サーキュレーターを選ぶときのポイント

最後に、サーキュレーターを購入する際に知っておきたいポイントをご紹介します。家電量販店やネットショッピングの際には、以下の項目について確認をしておきましょう。

風量・対応畳数

サーキュレーターには、風量や対応畳数といった性能があります。

風量は、サーキュレーターが一定時間に送風できる空気の量を示しています。風量が大きいほど強力な風を送れるようになり、広い空間の空気を効率的に循環できるようになります。ただし、必要以上に風量の大きなサーキュレーターを使用すると、風が強すぎて不快に感じることも。使用する部屋の大きさや目的に合わせて、適切な性能の商品を選びましょう。

対応畳数は、そのサーキュレーターが効果的に空気を循環できる部屋の大きさを畳数で示したものです。なお、到達距離で示されることもあります。これは、サーキュレーターからどれだけの距離まで風を送れるかを示す数値です。いずれも、数値が大きいほど、大きな部屋でも効果的に空気を循環できます。

モーターの種類

サーキュレーターに使用されるモーターには、大きく分けてDCモーターとACモーターの2種類があります。それぞれには特徴と利点があり、購入する際には選択材料の一つになり得ます。

DCモーターは効率的に電力を変換できるため、消費電力を抑えやすいというメリットがあります。スピードコントロールも得意で、風量を細かく調整可能です。ただし高性能である分、製造コストは高く、製品価格もACモーター搭載のサーキュレーターに比べると高価になる傾向にあります。

一方、ACモーターはDCモーターに比べると製造コストが低く、価格もお手頃です。反面、DCモーターに比べると消費電力が大きく、一般的には稼働音も大きい傾向があります。電気代も高く付くため、使用頻度なども踏まえて検討するようにしましょう。

静音機能

「静かで風量もコントロールしやすいDCモーターだけど、価格的に手が出ない……」といった場合には、静音機能付きのACモーター搭載サーキュレーターを検討してみましょう。一般的なサーキュレーターよりも騒音が出にくくなるため、手頃でありながらも快適な使い心地となります。

もしくは、風量調節機能が付いているモデルもおすすめです。サーキュレーターは、風量が大きくなるに連れて音も大きくなります。つまり、風量を弱くできるモデルであれば、効果は下がりますが不快な騒音を抑えられるようになります。

価格

最後に価格です。基本的な性能を備えたものであれば、3,000円程度から販売がされています。一方、静音性や機能、デザインなどに優れたモデルのなかには数万円の価格が付いているものも存在します。

ただし、「比較的狭い部屋でサーキュレーターを使いたい」ということであれば、そこまで高価なものは不要かもしれません。一方、「広々としたリビングでより快適性を高めたい」という要望があるのなら、ある程度のパワーがあるサーキュレーターが必要となります。

このように、まずはご自身がサーキュレーターでどんな問題を解決したいかを前提とし、その上で必要な機能を確認しましょう。最終的には、予算とのバランスを見ながら、コストパフォーマンスの良い製品を選ぶのがおすすめです。

まとめ

室内の温度管理はもちろん、湿度のコントロールや空気の入れ換えなど、サーキュレーターを正しく使えば、空気巡回が効率的に行えるようになります。

今回ご紹介した効果的な使い方をすれば、エアコンやヒーターの効果を最大化できるだけでなく、電気代を節約するメリットもありますので、ぜひ実践してみてください。

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