湿気対策
すまいの知識

湿気対策おすすめ6選!湿度を上げない方法・梅雨におすすめの除湿方法

梅雨の時期は洗濯物を室内で干す機会が多くなるため、部屋の湿気対策が必要です。しかし、「部屋のジメジメ感を取るにはどうすればいいの?」「身近にあるもので湿気対策できる?」などの疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。

部屋に湿気が溜まると、カビや体調不良などの問題の原因になるため、室内で快適に過ごすには湿度を下げる方法を知っておくことが重要です。

そこで今回は、湿度が高くなる条件や湿度が高いと発生する問題、湿度を下げる方法を紹介します。部屋の湿気に悩んでいる方はぜひ実践してみましょう。

湿度が高くなる条件とは?

雨の多い梅雨の時期は、湿度が高くなります。ここでは、湿度が高くなる原因や条件について、どのようなものがあるのか確認していきましょう。

雨の日に空気中の水分が多くなることが原因

湿度が高まる理由の一つは、雨によって空気中の水分量が多くなることです。特に、換気をしていない室内では空気の循環が滞るため、湿気が溜まりやすくなってしまいます。

ちなみに、冬場は湿度が下がりやすくなりますが、室内と屋外の温度差によって発生する結露が原因で、窓に水滴が付着しやすくなることも覚えておきましょう。

水滴が付いた窓

日当たりの悪い場所や水回りは湿気が溜まりやすい

一般的に湿気が溜まりやすい場所として、以下が挙げられます。

  • 水回り(キッチン・浴室・洗面所)
  • 風通しの悪い場所(クローゼットや靴箱)
  • 洗濯物を干す部屋
  • 日当たりの悪い北側の部屋
  • 結露ができやすい窓付近
  • 汗が残りやすい布団

快適な湿度を保つためには、このような環境に対してそれぞれ湿気対策をする必要があります。

快適な湿度は40~60%

快適に過ごせる適切な湿度は「40〜60%」とされています[1]。特に湿度の高まりが心配される時期は梅雨と夏です。湿度が60%より高くなるとカビが発生する恐れもあるため、湿度を下げる調整をすると良いでしょう。

なお、空気が乾燥しやすい冬も、結露によりカビが発生する恐れがあります。部屋の中を加湿しすぎると、窓の周辺に湿気が溜まることがあるため、夏・冬問わず湿度は40~60%にキープするのがおすすめです。

湿気が多いと発生する問題

湿度が高いことによって、以下のような問題が発生します。

湿気は目に見えにくいため、知らない間に問題が進行している場合もあります。湿気対策のためにも、どのような問題が発生するのか押さえておきましょう。

カビが発生する

カビは暖かくて湿度の高い場所や、ジメジメしているところを好んで発生します。特に梅雨時期の水回りは湿度が高まりやすく、要注意です。

カビが増殖すると独特の臭いが出て住環境を悪化させ、気管支ぜん息やアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患の原因になることもある[1]ので、湿気を抑えてカビの発生や繁殖を防ぐ必要があります。

害虫が増える

高温多湿の環境はダニやムカデといった害虫が活発になる条件がそろっているため、害虫が発生しやすくなります。

ダニが増殖すると、噛まれたりアレルギー反応を起こしたりして体がかゆくなるなどの健康被害[1]も心配です。日ごろ適切に湿度を維持して清潔な環境を保ちましょう。

体調不良につながる

高温多湿の環境は、体温調整や自律神経の機能を低下させやすく、体力低下・夏バテなどの体調不良を引き起こす可能性があります[2]。その結果、さまざまな病気にかかりやすくなってしまうため湿度の調整は重要です。

また、気温と湿度の両方が高まると、熱中症になる危険性も出てきます。夏場の健康を維持するためにも、気温と湿度の両方に注意を払いましょう。

雨の日 憂鬱

湿度を下げる湿気対策6選

実用的な湿気対策として、主に以下の6つの方法が挙げられます。

ここでは、それぞれの方法について確認していきます。

換気をする

湿気を下げるには、季節を問わず換気が重要です。湿度の溜まりにくい春や秋の季節でも、換気を行わないと空気が淀んでしまい、循環しにくい場所に湿気が溜まりやすくなります。

室内を換気する際は、以下の方法で行うと効果的でしょう。

換気の方法 複数箇所の窓やドアを開ける
換気の時間 5~10分程度
換気の間隔 1~2時間おき

また、室内に雨が入らずに行えるのであれば、天気の悪い日でも換気を行いましょう。換気を実施するうえで大切なのは、季節や天気を問わず、室内に空気の流れを作ることです。

サーキュレーターで空気を循環させる

窓が少ない部屋や風通しの悪い部屋では、サーキュレーターや扇風機の使用がおすすめです。空気の流れを作ることで、換気が行えない場所の湿気対策ができます。

クローゼットなどの閉鎖的な空間にも効果的であり、しばらく風を当てることで湿気をクローゼットの外へ逃がす効果があります。窓のある部屋で換気する場合も、窓にサーキュレーターを向けて使用することで、換気の効果が高まります。

エアコンの除湿機能や除湿機を使う

エアコンのある部屋では、除湿機能や除湿機の使用がおすすめです。エアコンや除湿機で除湿を行うことで、部屋の湿気対策ができ、部屋干しした洗濯物も早く乾燥します。

換気の際は、窓を開けるのが基本ですが、エアコンや除湿機を使う際には効果が薄れてしまうので使用時は窓を閉めましょう。

除湿機能

除湿剤を使用する

窓が少ない場所や空気が溜まりやすい場所では、除湿剤も有効です。除湿機やサーキュレーターを設置しなくても湿気対策ができることから、手軽に始められるメリットもあります。

除湿剤を使用する際は、部屋の大きさに合う容量や使用期限を守ることで、本来の除湿効果が期待できます。

身近なものでできる対策をする

身近なものでできる湿気対策としては、以下が挙げられます。

  • クシャクシャに丸めて軽く開いた新聞紙を置く
  • トレイなどに重曹を広げる
  • 炭を置く

これらは、特に湿気が溜まりやすい窓の周辺で有効です。空気中の湿気を吸収してくれるため、除湿器などを使わなくても除湿できます。家に置いてある身近なもので工夫して、今日からでも湿気対策に取り組みましょう。

結露対策を行う

冬は屋外の冷たい空気と、暖房で暖められた室内の空気との温度差でガラス部分が結露しやすくなります。結露が発生した付近は湿気が増え、カビが繁殖する原因となります。

こまめに窓の水分を拭き取ること以外にも、サッシに吸水テープを貼る、新聞紙を挟んで吸湿するといった対策も有効です。

水滴が付いた窓を拭く

湿度を上げないようにする湿気対策3選

湿度を上げないためには、以下のような湿気対策が効果的です。

湿度の上昇を根本から防ぐために、それぞれの対策を見ていきましょう。

洗濯物をなるべく部屋で干さない

部屋の湿度を上げないためには、なるべく洗濯物を部屋干ししないことがポイントです。部屋干しをせずに洗濯物を乾かす方法として、以下を検討してみましょう。

  • 雨が降っていない日は外に干す
  • 洗濯機の乾燥機能を利用する
  • 浴室乾燥機を利用する
  • コインランドリーを利用する

家具の配置を工夫する

家具を壁や床に密着させると空気の通り道がなくなってしまいます。壁や床から離して設置することで空気の通り道を作ることで湿気が溜まりにくくなり、カビの繁殖を抑制することが可能です。

また、珪藻土でできたものを湿気が溜まりそうな家具の周辺に置くと、水分をキャッチしてくれます。

除湿グッズを使用する

市販されている除湿グッズを使って、空気中の水分量が増えない環境を作ることも湿気対策の一つです。窓際やクローゼットの中、水回り付近は湿気が溜まりやすいため、除湿グッズの設置を検討しましょう。

除湿剤は場所によって適したものが異なるため、場所ごとの特徴を考慮して除湿剤を選びましょう。クローゼットの中に除湿剤を使用する場合は、場所を取らずに済む吊るせるタイプがおすすめです。

まとめ

湿度が高くなりやすい季節は、湿気対策が欠かせません。対策を立てないとカビや害虫が増えることにつながり、最終的には身体に悪影響を与えます。

まずは、換気やサーキュレーターなどによって空気の流れを作り、部屋の湿度を下げるところから始めてみましょう。湿気を取るには除湿剤や炭、新聞紙などの使用も効果的であり、身近にあるものでも対策できます。

室内の湿度を高めない工夫をすることで、根本からの対策も打てます。高い湿度を下げる工夫と、そもそも湿度を高めない工夫の両面からの対策によって、ジメジメした時期でもより快適に暮らしましょう。

  1. 東京都保健医療局:
    健康・快適住居環境の指針
  2. 全国健康保険協会:
    8月 夏バテしない生活習慣を!
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