引っ越し
引越し・マイホーム

引越しの挨拶はしない方が良い?マナーや女性の一人暮らしの注意点

引越しをしたとき、ご近所への挨拶が必要かどうか迷う方もいるのではないでしょうか。新しい環境で快適に過ごすためには、引越しの挨拶の仕方や基本的なマナーについて知っておきたいですよね。

そこで今回は、引越しの挨拶をすべきかどうかの判断のポイント、引越しの挨拶の仕方、基本的なマナーを詳しく説明します。

引越し挨拶はしない方が良い?

新居に引っ越した際、近隣に住んでいる人に挨拶をすべきかどうか、迷う方も多いと思います。引越しの挨拶は、近所付き合いのためにした方が良い場合と、防犯の観点からしない方が良い場合の2つに分けられます。

まずは引越し挨拶をするメリットについて解説します。挨拶をするメリットが大きいと感じた方は、引越し挨拶をするのがおすすめです。

引越し挨拶をするメリット

引越しの挨拶をすることで、ご近所との良好な関係を築くきっかけを作り、防犯や災害時のサポート体制を整えることができます。具体的なメリットは、以下の3つです。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

近所の方の印象が良くなる

引越しの際には、エレベーターを長時間使ったり搬入中に音がしたりと、少なからずご近所に迷惑をかけてしまいます。そのため、引越し業者が入る前に近所の方への挨拶を済ませておくと、第一印象が悪くなるリスクを抑えられます。

また、引越し後も、生活音などでご近所に迷惑をかけてしまうことがあるかもしれません。そのときにも、事前に挨拶をして顔見知りになっていれば、許容してもらいやすくなります。

もちろん、マナーを守って暮らすことは大前提です。ただ、引越しの挨拶をして近所の方の印象を良くしておけば、多少の居住トラブルは避けやすくなります

いざというときに近所の方を頼りやすくなる

新居で、災害や病気などのトラブルに自力で対処しなければならなくなったとき、引越し挨拶をしておけば、近所の方がいざというときの頼りになってくれる可能性があります。

近所の方と顔見知りになっていれば、地震や火事などの災害時に迅速に情報を得られたり、同じ境遇の人と話すことで不安を和らげたりできます。

近所の方の“人となり”を知って安心できる

引越し挨拶をしておくと、ある程度の“人となり”や生活スタイルを把握できます。例えば、夜間の外出や多少の騒音が気になっても、どんな人が住んでいるか把握できていれば、過度にイライラしたり、不安になったりすることが少なくなります。

引越し挨拶は、周囲にどんな人が住んでいるかを把握できる貴重な機会といえます。

女性の一人暮らしは引越し挨拶をしないほうが良い場合も

女性の一人暮らしの場合には、無理に挨拶をする必要はありません。挨拶をすることで、女性の一人暮らしということが把握され、防犯面でのリスクが大きくなるためです。どうしても挨拶をしておきたい場合は、家族などに同行してもらいましょう。

また、女性専用マンションなど、近隣の住人が同性だと分かっている場合は、挨拶をしても問題ないでしょう。

引越し挨拶はどこまでする?

引越しの際は、どの範囲まで挨拶をすれば良いのか分からない方も多いと思います。

ここでは、マンションやアパートなど集合住宅の場合と戸建て住宅の場合に分けて、引越し挨拶をする範囲を紹介します。

集合住宅の場合:左右両隣+上下階の部屋

集合住宅の場合、左右両隣の住人に挨拶をするのが一般的です。左右両隣は日常的に顔を合わせる機会が多く、生活音などで迷惑をかける可能性があるためです。

生活音が響いたり子どもが騒いだりすると、左右だけでなく上下階の住人と騒音トラブルになる場合もあります。そのため、左右の部屋だけでなく、上下階の人にも挨拶をしておきましょう。子どもがいたり、夜勤・早番などで深夜から早朝にかけて部屋の出入りがあったりする方は、事前に伝えておくと良いでしょう。

そのほか、大家さんや管理人さんが同じ建物内に居住している場合には、引越しのタイミングで挨拶を済ませておくと安心です。

集合住宅の場合は左右両隣

一軒家の場合:向こう三軒両隣

一軒家に引っ越した場合は、「向こう三軒両隣」に挨拶をするのが通例です。向こう三軒両隣とは、正面と裏の3軒ずつと、両隣の2軒のことをいいます。環境にもよりますが、おおよそ8軒程度に挨拶回りをすることになります。

一軒家の場合は、町内会など集合住宅に比べてご近所付き合いが多い傾向にあります。そのため、挨拶に伺う際は丁寧な対応を心がけましょう。

一軒家の場合は「向こう三軒両隣」

引越し挨拶に行く時間帯やマナー

引越しの挨拶は、挨拶に行く相手方が忙しくない時間に伺うことが重要です。しかし、相手の都合によって、不在という場合もあります。

ここからは、引越し挨拶に行くタイミングや不在の場合の対応を紹介します。

旧居:引越し1週間前の明るい時間帯

引越し作業では、マンションの階段やエレベーターを占有してしまったり、トラックが前面道路をふさいでしまったりと、近所の方にさまざまな迷惑をかけてしまう恐れがあります。そのため、引越しの1週間前くらいを目安に挨拶をしておくと良いでしょう。

挨拶では、引越し当日に迷惑をかけてしまうことを事前にお詫びするとともに、これまでの感謝の気持ちも伝えましょう。

挨拶に伺う時間は、早朝、昼食時、夜間を避け、午前中なら10~12時頃、午後であれば14~17時頃までがおすすめです。

新居:引越し当日・翌日の明るい時間帯

新居に引っ越した後の挨拶は、なるべく引越し当日か翌日に家族全員で伺うと良いでしょう。

早めに挨拶に行くことで、好印象を持ってもらいやすく、良好なご近所関係を築くきっかけになります。旧居での挨拶と同様、午前中であれば10~12時、午後であれば14~17時頃に挨拶するのが良いでしょう。

インターホン

不在の場合は別日に伺うか手紙をポストに入れる

平日の日中などは、仕事や買い物に出かけていて留守にしている方もおられます。何度もインターホンを鳴らすのは失礼にあたるので、不在と分かったら別日に改めて訪問しましょう。

なお、日程の調整が難しいときは、直接挨拶ができなかったお詫びと、引越しの挨拶の代わりとなる文章を記載した手紙をポストに入れておくのもおすすめです。

最近は、突然の訪問者を嫌がり、あえてインターホンの呼びかけに応じない人も少なくありません。そのような場合は、決して無理強いせず、置き手紙などで対処しましょう。

引越し挨拶の手土産(粗品)は何が良い?

挨拶する際の手土産は、「粗品です」と言って渡すのが一般的です。相手に気を遣わせない程度の価格の品を用意してください。

ここからは、おすすめの手土産と熨斗(のし)の付け方について解説します。

1,000円以下の「消え物」がおすすめ

引越し挨拶で高価なものを手渡すと、高価なものを贈ることで、見返りを期待していると受け取られる可能性があります。そのため、手土産の金額は1,000円を超えない程度にすると良いでしょう。

以下は、引越しの挨拶でよく使われる手土産例です。

  • タオル
  • 洗剤
  • 食器洗いスポンジ
  • お菓子(クッキー、サブレなど)

タオルや洗剤は消耗品であり、「消え物」とされる贈答品です。受け取った側としても、賞味期限や置き場所などを気にしなくて良いので、引越しの手土産としては最適です。

以前は、「おそばに越してきました」の語呂合わせから、蕎麦(そば)が引越し挨拶の定番とされてきました。ただ、蕎麦はアレルギーを引き起こす恐れがあり、初対面の方への贈り物としてはあまりおすすめできません。

現在では、蕎麦に代わってお菓子を贈るのも定番になっています。常温保存ができ、賞味期限が長いクッキーやサブレなどがおすすめです。ただし、お菓子にも小麦アレルギーやピーナッツアレルギーなどのおそれがあるので注意が必要です。

タオル

引越し挨拶の手土産に付ける熨斗(のし)の書き方

引越しの手土産には「熨斗(のし)」を付けるのがマナーです。包装紙の上から熨斗紙を付け、「ご挨拶」という表書きを入れましょう。

表書き入りの熨斗紙は、ギフトショップなどでも販売されていますが、自身で書いても構いません。この場合は、ボールペンはなるべく避け、筆や筆ペンを使いましょう。

表書きは、熨斗紙に印刷された蝶結びの上に記載し、自分の名字は蝶結びの下に位置するよう記載するのがマナーです。実際の紐で蝶結びをする場合も、同様に記載しましょう。

熨斗の書き方

まとめ

引越しの挨拶は、古き良き日本の慣習の1つです。近年は省かれる方もいますが、円滑なご近所付き合いのために、行っておいて損はありません。

ただし、女性の一人暮らしなどのケースでは、防犯リスクの心配から挨拶を行わないという選択もあります。引越し挨拶をする場合は、この記事を参考に基本的なマナーに配慮し、気持ちの良い挨拶を心がけましょう。

この記事の情報は公開日時点の情報です

Facebookでシェアする
LINEでシェアする

KEYWORD

#人気のキーワード