入学祝いの相場は？学年別の金額やおすすめのプレゼントを紹介

「親戚の子が小学校に入学するのでプレゼントを渡したいけど、相場はどれくらいだろう？」「中学校に進学する甥（おい）と姪（めい）をお祝いしたいけど、贈るものは現金とプレゼントどちらが良いだろう？」

入学祝いの相場は、進学する学校や関係性などによって異なるため、このような悩みを抱える方は多いでしょう。また、本人に直接渡すのか、両親に預けるかなどによっても金額が変わります。

そこで今回は、入学祝いの相場や、贈る際のポイントについて解説します。

入学祝いの相場一覧

まずは、入学祝いの相場から説明していきます。

上記のとおり、小学校から大学にかけて金額が上昇していきます。その他、お祝いを贈る相手が身近な存在であるほど、渡す金額が増えます。

小学校入学祝いの相場：5,000円～10,000円

小学校の入学祝いの相場は、5,000円～10,000円程度です。友人の子どもの場合、3,000円～5,000円程度を包む人が多いようです。

子どもを育てる家庭にとって、3～4月は何かと出費がかさむ時期です。入学祝いは親に渡すことが多いため、何を贈るか悩むときは現金を選ぶと良いでしょう。

「現金をそのまま渡すのは少し気が引ける」という場合は、QUOカードや図書カードなどの金券・商品券を贈るのもおすすめです。遠方に住んでいる場合も、現金書留ではなく一般郵便などで送付できて便利です。図鑑や文房具など、数千円程度で勉強に役立つものも、プレゼントとして人気があります。

また、ランドセルや学習机など、値の張る品物もプレゼントに適しています。ただし、これらは相場よりも高価であり、複数あっても困る場合があるため注意が必要です。購入の際はデザインの好みなどを両親と相談し、必要に応じて他の親族と連名で贈るのも良いでしょう。

中学入学祝いの相場：10,000円～30,000円

中学校の入学祝いの相場は、10,000円～30,000円が相場です。友人の子どもの場合も、小学校の入学祝いの金額より、少し上乗せします。

中学生ともなれば、本人に直接入学祝いを渡すというケースもあるでしょう。ただし、両親の教育方針もあるため、直接子どもに渡して良いかを確認しておくと安心です。

一方、「教育費として使ってほしい」ということであれば、両親へそれなりの金額を渡しても喜ばれます。この辺りは、関係性などを踏まえて適切な額を考えましょう。

なお、現金以外では、部活や習い事に関わるアイテムが定番です。入学前の時点では、どの部活に入るか決めていない場合も多いため、事前に相談や確認すると良いでしょう。

また、シャープペンシルやボールペンなどの中学校で使う汎用的な文房具や電子辞書もおすすめです。

高校入学祝いの相場：10,000円～50,000円

高校に進学した際の入学祝いの相場は、10,000円～50,000円です。友人の子どもでも、10,000円程度を包むのが無難です。

中学同様、本人に現金を渡す際には金額に注意します。ただし、高校生ともなれば中学のときよりも出費が増えているはずです。あまりに金額が少なすぎると“お小遣い感”が強くなるので、相場や用途を踏まえた額を包むと良いでしょう。

親族ではなく、友人の子どもへの贈り物の場合は、お互いの親しさを考慮して金額を調整します。受け取る側が過度な負担を感じることなく、心からお祝いを受け取れる金額を贈ります。

プレゼントを贈るなら財布や定期入れ、キーケース、腕時計など実用性の高いものを渡すのがおすすめです。コスメやアクセサリーも人気が高いため、好みに合わせて選ぶと良いでしょう。

大学入学祝いの相場：30,000円～50,000円

大学に進学した際は、盛大な入学祝いを贈るケースが増えます。包む金額は、新生活に必要な費用として渡す意味合いが込められるので、30,000円～50,000円が相場です。友人の子どもでも、10,000円程度を包むようにしましょう。

現金以外では、在学中に使うバッグや、社会人になってからも使える高級ボールペンなども喜ばれるでしょう。ただし、大学生の多くはバイトをして自分の欲しいものを選ぶ場合が多いです。そのため、現金やカタログギフトといったお祝いもおすすめです。

入学祝いを渡す範囲の目安は？

入学祝いは、誰に対しても贈るものではなく、適切な範囲で計画的に贈るのが一般的です。

適切な範囲は人により異なりますが、ここからは一般的な範囲や贈り方を紹介します。

甥・姪にまで贈るのが一般的

大前提として、祝いたいと思う相手には、関係性を気にせず贈っても問題ありません。ただし、入学祝いは親戚というより近い親族へ贈るものであり、三等親以内を目安に贈るのが一般的です。一親等から三親等までに該当する親族は、以下のとおりです。

• 一等親：子ども
• 二等親：兄弟
• 三等親：孫や姪・甥

四等親以上離れている相手に贈る場合は、金額を調整する、もしくはお金ではなくプレゼントを贈るのが良いでしょう。

小学校入学～大学入学まで贈る

入学祝いは小学校からはじまり、大学入学まで贈ることが一般的です。

ただ、中には幼稚園の入園をお祝いしたい方もいるでしょう。これもとくに問題はありません。ただし、厳密には“入園祝い”となるため、熨斗（のし）への表記などには注意が必要です。

入学祝いの渡し方・マナー

入学は新しいスタートを祝う大切な節目であり、子どもだけでなく、家族にとっても特別な日となります。そのため、入学祝いをどのように渡すかは、マナーが問われる場面です。

以下で、入学祝いの渡し方と基本的なマナーについてご紹介します。

3月中旬以降、進学先が正式に決まってから贈る

入学祝いは、進学先が正式に決まってから渡すのがマナーです。小中学校を受験した場合や高校・大学の進学祝いを渡す際は、合格発表が終わり、進学先が確定した後に渡すのが一般的です。入学前に贈れなかった場合でも、5月のゴールデンウィーク頃までに渡せれば失礼にはあたりません。

公立の小中学校へ進む場合は、いつ渡しても問題はありません。ただし、贈るのが早すぎると卒業祝いと混同される場合があるため、タイミングには注意しましょう。

お祝いには熨斗をかける

現金を贈る場合は、日本の伝統的なお祝いの形式に従い、熨斗（のし）をかけることが一般的です。

表書きには「御入学（園）御祝」や「祝御入学（園）」などの文言を使用し、水引きは紅白のちょう結びになっているのし袋を使うことが望ましいです。これにより、お祝いの品がより格式高く、心を込めたものに感じられます。

お祝いのメッセージを添えて渡す

何よりも大切なのは、入学を祝う気持ちを心から伝えることです。お祝いを渡すとき、お祝いや励ましのメッセージを添えれば、気持ちを形にして残すことができます。

例えば、「新しい環境でもがんばってね」「素敵な学校生活を送ってください」といったメッセージを添えると良いでしょう。

お祝いの金額の相場はあくまで目安に過ぎません。大事なのは、子どもが新たなステージへ進むことに対し、喜び、支援することです。心を込めて渡されたお祝いは、子どもにとってかけがえのない宝物となるでしょう。

お祝いを用意する上でのポイント

それぞれのタイミングにおける入学祝いの考え方について分かったところで、次はお祝いを用意する時のポイントについても見ていきましょう。

金額に差をつけない

複数人が同時に入学祝いを渡すときは、同じ金額を贈るようにします。例えば、兄弟から同時に同じ子どもに入学祝いを渡す場合、上の兄からは30,000円を受け取ったのに下の弟からは10,000円だった、となると、兄弟同士でお祝いの金額がちぐはぐになってしまいます。

もらった側も気を遣うことになるため、できれば贈り手同士で事前に話し合って、全員が同じ金額を渡せるようにしておくと良いでしょう。これにより、贈り手同士や受け取る側の気まずさを避けられます。

相場よりも高い入学祝いを贈る際も同様です。突出した高額なプレゼントは受け取る側のプレッシャーにもなるでしょう。関係性が希薄な場合、もらった子ども本人は喜ぶかもしれませんが、親が気にしたり気を遣ったりする可能性もあります。関係性に見合った金額のお祝いを贈りましょう。

贈るのは現金・図書カードが一般的

プレゼントが喜ばれないわけではありませんが、入学祝いは現金が一番です。養育費や入学に関わる出費の足しにしてもらうといった意味で、両親からも喜ばれるでしょう。

現金に抵抗がある方には、学校生活で使う文房具やノート・問題集・参考書などの購入に充てられる図書カードやQUOカード（ギフトカード）などの金券・商品券がおすすめです。

プレゼントを贈るときは事前に相談

贈る相手の好みはもちろん、家族内で教育ルールが決まっている可能性もあるため、プレゼントを贈る際は事前に相談するのが無難です。学習机やランドセルなど、親が用意している可能性のあるものは、特に念入りに相談が必要です。

また、普段から親しくしている甥や姪に対しては、プレゼントを直接渡すのも喜ばれるでしょう。プレゼントとあわせてお小遣いを渡すのも、おすすめの方法です。

ただし、兄弟や親戚が多い場合には、出費の頻度が高くなります。そのため、事前に「お年玉や入学祝いなどは贈らないでおこう」と取り決めをして、それぞれの家計への負担を減らしているような家庭もあります。この場合は、現金ではなく、ちょっとした品をプレゼントするのもおすすめです。

まとめ

入学祝いの相場は、贈る相手との関係性や、入学先により異なります。入学祝いを贈る際には、現金や図書カードが実用的で無難な選択肢です。プレゼントを選ぶ場合には事前に内容を相談したうえで、金額に差をつけず、関係性に見合った適切な金額を贈ることが大切です。

今回ご紹介したポイントを参考に、相手に負担を感じさせず、気持ちの伝わる入学祝いを贈りましょう。子どもたちの新しい門出を心から祝福する、素敵な機会にしてください。