家電の知識

【初心者向け】エアコンの送風とは?電気代は安い?効果的な使い方も解説

エアコンにある送風機能を活用したことはありますか?「何のためにあるのか分からない」「扇風機代わりになる?」と、使い道に迷っている方も多いかもしれません。

送風機能は、部屋の空気循環やエアコン内部のカビ対策において、重要な役割を担っています。そこでこの記事では、送風機能の仕組みや具体的な活用シーン、冷房・除湿との電気代の違いについて分かりやすく解説します。送風機能を正しく使いこなして、快適に過ごしましょう。

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くらひろ編集部
東京電力エナジーパートナー株式会社

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エアコンの送風機能とは?何に使える?

そもそも、エアコンの送風機能の使い方やメリットを知らない方も多いでしょう。「どのようなシーンで使うのか」「冷房と何が違うのか」といった基本を知ることで、よりエアコンを上手に活用できるようになります。

ここでは、送風機能の具体的な活用メリット、気になる電気代の違いについて詳しく解説します。

エアコンの送風機能:室温・湿度を変えず、風だけを送る機能

エアコンの送風機能は、扇風機と同じように室内に風を送る機能です。

送風では、冷房や暖房のように、取り込んだ空気を冷やしたり温めたりする熱交換を行いません。そのため、吹き出される風によって室温や湿度が直接変化することはないのが大きな特徴です。

あくまでも室内の空気を吸い込み、そのまま吹き出して、部屋の空気を循環させるための機能として設計されています。

送風機能でできること:換気の補助・カビ予防に役立つ

送風機能を活用することで、室内の換気効率を高めることやエアコン内部のメンテナンスが可能になります。

  • 効率的な換気:窓を開けて換気を行う際、エアコンの送風運転を併用すると、よりスムーズに換気ができる。
  • エアコン内部のカビ予防:冷房使用後のエアコン内部は結露で湿気が溜まりやすい状態に。1〜2時間ほど送風運転をして内部を乾燥させることで、カビの発生を抑えられる。

ただし、エアコンフィルターにホコリが溜まっていると湿気が逃げにくく、十分なカビ予防の効果が得られません。場合によっては、ホコリを餌にカビが増殖する原因にもなるため、定期的なフィルター掃除が重要です。エアコン送風を使用する際の注意点については、「▼エアコンの送風機能の注意点」で詳しく解説しています。

送風機能はエアコン内部のカビ予防につながりますが、カビや汚れ自体を落とすことはできません。エアコン内部を自分で掃除すると故障や感電の危険があるため、汚れが気になる場合はプロにクリーニングの依頼をするのがおすすめです。

送風運転の電気代:冷房・除湿より安い

送風運転の電気代は、冷房や除湿に比べて大幅に安く抑えられます。これは、エアコンの電力消費の大部分を占める室外機が、送風運転時には稼働しないためです。

送風運転は室内機のファンのみを回して空気を循環させる仕組みで、電力消費はごくわずかです。一方、冷房運転や除湿運転では設定温度に合わせて室外機を稼働させるため、送風に比べると電気代は高くなります。室温・湿度を変えず、室内の空気を循環させたいだけの場面では、送風運転を活用するのが効率的です。

【シーン別】送風運転の効果的な使い方

送風機能は、利用シーンに応じて風向きの調整をしたり、他機器と併用したりすることで、より高い効果を得られます。ここでは、シーン別に効果的な送風運転の使用方法を解説します。

冷たい空気を循環させたい:風向きを「下」にする

冷たい空気は部屋の下の方に溜まる性質があるため、風向きを「下」に設定して送風運転を行いましょう。下に溜まった冷たい空気を追い出して循環させることで、足元の冷えすぎを防ぎ、室内の温度ムラを解消できます。

冷たい空気を循環させたい:風向きを「下」にする

温かい空気を循環させたい:風向きを「上(水平)」にする

天井付近に溜まりやすい温かい空気を動かすには、風向きを「上(水平)」に設定します。上(水平)に向かって送風することで、上に滞留した熱を効率よく循環させ、部屋全体を温めることができます。

温かい空気を循環させたい:風向きを「上(水平)」にする

部屋の換気がしたい:窓を開けながら送風を使用する

効率よく換気を行うには、窓を開けた状態で送風運転を活用しましょう。エアコンが空気の流れを作ることで室内の空気が外へ押し出されやすくなり、窓を開けているだけの状態よりも短時間で空気を入れ替えることが可能です。

部屋の換気がしたい:窓を開けながら送風を使用する

広い部屋の空気循環・換気がしたい:サーキュレーターを併用する

広い空間では、送風運転とあわせてサーキュレーターを併用するのが効果的です。冷房と暖房では効率的な置き方が異なるため、サーキュレーターは正しい置き方で使用しましょう。

冷房使用時には、エアコンの対角線上にサーキュレーターを配置して空気を回すことで循環効率が高まります。これにより、エアコン単体では届かない隅々まで冷たい風を届けることができます。

エアコンの対角線上にサーキュレーターを配置

一方、暖房使用時にはサーキュレーターを部屋の中心に置き、真上に向けて空気を循環させる方法が効果的です。天井付近に滞留している暖気を押し下げることで、足元の冷え込みを解消することができます。

暖房使用時にはサーキュレーターを部屋の中心に設置

エアコンの内部乾燥をしたい:冷房・除湿使用後に送風をする

エアコン内部のカビを予防するには、冷房や除湿の使用直後に送風運転を行いましょう。1~2時間ほど送風運転をすることで、冷房や除湿運転で発生した結露(水分)が乾燥し、カビが繁殖しにくい清潔な状態を保てます。

ただし、最近のエアコンには、冷房や除湿運転の停止後、自動的に送風運転に切り替えてエアコン内部を乾燥させる機能があります。この機能がある場合には、自分で送風運転に切り替える必要はありません。

エアコンの送風機能の注意点

送風機能は便利ですが、冷房や除湿とは役割が根本的に異なります。正しく活用するために、以下の4つのポイントに注意しましょう。

室温・湿度を変えることはできない

送風運転には、室温を下げたり湿度を調整したりする機能はありません。あくまで室内の空気を循環させるだけの機能なので、熱中症の危険があるような暑い日や、ジメジメした不快感を解消したいときには向きません。暑さや湿気を取り除きたい場合は、我慢せずに冷房や除湿機能を活用しましょう。

効果的に使用するにはフィルター掃除が必要

送風機能を衛生的に使うためには、定期的なフィルター掃除が不可欠です。フィルターにホコリが溜まっていると、風とともにホコリやカビの胞子を部屋中に撒き散らしたり、カビが増殖したりする原因になります。また、空気の通り道が塞がれるため、送風効率が落ちてしまう可能性も高いです。

とくに、カビ予防として送風を使う際は、まずフィルターを清潔に保てていることが前提となります。東京都の室内環境ガイドでも、エアコンのフィルターは定期的な清掃が重要で、毎日使う時期は「2週間に1回」の清掃が目安とされています[1]

このタイミングでしっかりホコリを取り除いておくことで、送風運転による乾燥効果が十分に働き、カビの発生をぐっと抑えやすくなります。

洗濯物の乾燥には不向き

送風機能だけで洗濯物を乾かすのは効率的ではありません。洗濯物を乾かすには、「除湿」によって空気中の水分を取り除く必要があります。

送風機能は風を当てるだけなので、洗濯物の表面は多少乾いても部屋の湿度が上がり、結果的に乾きが遅くなったり生乾き臭の原因になったりします。部屋干しの際は、除湿運転や、送風運転とサーキュレーターとの併用をおすすめします。

体に直接風を当てない

送風運転中は、エアコンの風が長時間直接体に当たらないよう、風向きを調整しましょう。風が直接体に当たり続けると体表面の水分が奪われ、体温が下がりすぎてだるさを感じたり、肌や喉の乾燥を招いたりすることがあります。

風向きの設定はスイング機能を使うか、人がいない方向に向けるようにしてください。

体に直接風を当てない

エアコンの送風に関するよくある質問

ここでは、エアコン送風に関して多くの人が抱く疑問について解説します。

送風機能がない場合はどうすれば良い?

リモコンに「送風」ボタンがない場合は、冷房の温度設定を最高(30〜31℃など)に上げることで代用可能です。設定温度が室温よりも高い状態で冷房運転をすると、室外機が停止し、実質的に送風と同じ状態になります。

冷房を消したあとに自動で送風になるのはなぜ?

冷房停止後に自動で送風や微弱な暖房に切り替わるのは、エアコン内部を乾燥させてカビを防ぐためです。これは「内部クリーン」や「内部乾燥」と呼ばれる機能で、冷房運転中に発生した結露をしっかり乾かす役割があります。

停止させるとカビの発生原因になるため、自動で運転が終了するまで消さないのがエアコン内部を清潔に保つコツです。

まとめ

エアコンの送風は、換気やエアコン内部のカビ予防に活用できる機能です。ただし、室温や湿度を下げる力はないため、暑さや湿気が気になるときは冷房・除湿を使用しましょう。

部屋の空気の循環・入れ替えをしたいときや、冷房使用後のカビ対策には、ぜひ送風運転を使用してみてください。

  1. 東京都 保険医療局
    「健康・快適居住環境の指針」

この記事の情報は公開日時点の情報です

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