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異動メッセージの例文を関係性別に紹介!失敗しないポイントも

異動が決まった人へ送るメッセージはどう書けばよいのか、適切な言葉を見つけられずに悩んでいる方も多いでしょう。「どんな内容を書けばいいのか」「どう書けば気持ちをうまく伝えられるのか」などの不安も、社会人であれば誰もが一度は感じた経験があると思います。

そこで今回は、異動が決まった人へ送るメッセージの作成ガイドをお届けします。メッセージの例文、送るべきタイミング、関係性別のアプローチ、そして失敗しないためのポイントまで、具体的にわかりやすく解説します。

異動する人へのメッセージは必要?

具体的なメッセージの作り方について紹介する前に、「異動メッセージ」とはどのようなものか、解説します。

異動メッセージとは、異動する人へ向けて送るメッセージです。異動の際に送るメッセージはできる限り口頭で伝えるのが望ましいですが、タイミングが合わずに直接伝えられない場合はメッセージを送ります。

直接会えないからといって何も伝えないのは、社会人としてはマナー違反と考えます。少しでも関係があった人、お世話になった人へはメッセージを伝えましょう。

なお、人事において「移動」は誤用であり、左遷も栄転も同じ「人事異動」と呼びます。異動とは、勤務条件や部署・役職が変わることを指します。役職に変化があっても、単に部署が変わっただけでも、同じ「異動」が使われます。

一方、「移動」は物理的に場所が変わることを意味します。例えば、職場がAからBに変わる場合は「移動」、人や立場が変わる際は「異動」と表現するのが正確です。

異動メッセージを送るときのポイント

異動メッセージは、相手との良好な関係を維持し、今後のビジネスコミュニケーションの基盤を築く機会です。

以下のポイントを押さえておくと、心のこもったメッセージを作成できるでしょう。

異動する2~3日前に送る

多くの社会人は、スピーディーな返信が習慣化しています。異動直前の引継ぎや準備で忙しいなかでも、メールが届いたら作業の手を止めて返信作業をする人も多いです。

異動直前にメールを送り、忙しい相手にメール返信作業を強いてしまうのは望ましくありません。また、異動直前では、相手が気付けない可能性もあります。

タイミングには十分注意し、異動の2〜3日前を目安に送ることをおすすめします。

縁起の悪い言葉、ネガティブな表現は避ける

異動メッセージは、前向きで明るい内容を意識しましょう。相手との関係性にかかわらず、縁起の悪い言葉や忌み言葉は厳禁です。「やめる」「失う」「落ちる」「取り消す」「変更」「中止」といった言葉は避けましょう。

また、仲が良く、冗談を言い合うような間柄の相手であっても、「次いつ会えるか分からないけど」「もう会わないかもしれないけど」といった不安や寂しさを示す表現は、控えるのが適切です。

「最初は仲良くなれると思わなかったけど……」のように、ポジティブな表現の前置きとして使用することも避けましょう。

関係性に合わせた内容にする

異動メッセージは、相手との関係性によって内容を変えます。上司や先輩に対しては感謝や敬意が伝わる内容、部下や後輩には今後の期待や労いの言葉を込めると、業務的ではない温かみのあるメッセージになります。

お世話になった人、親しい人には具体的なエピソードを入れる

具体的なエピソードを入れると、感謝の気持ちがより伝わりやすくなります。例えば、特定のプロジェクトで助けてもらった経験や、心に残ったアドバイスなどです。

また、「これからも引き続きご指導をお願いします」といった、今後も関係を大切にしたい気持ちを伝えると、さらに良い印象を与えられるでしょう。

握手を交わす様子

【関係性別】異動メッセージの例文

異動の際に送るメッセージは、相手との関係性に合わせて適切な内容にすることが大切です。ここでは、以下の相手別に、メッセージの例文をご紹介します。

また、異動する方から挨拶が届いたときの返信の例文も紹介し、ポイントとともに解説します。

返信するときは、基本的に感謝や今後の活躍を願う気持ちを伝えます。特に、冒頭には、連絡をくれたことに対する感謝を忘れずに記載します。また、今後の巡り合わせによって再び上司や部下になったり、取引先として再会したりする可能性も視野に入れ、誠意ある文面を心がけましょう。

上司宛て

上司には、感謝の気持ちを丁寧に伝えましょう。お世話になった印象的なエピソードや具体的な内容を盛り込むと、より気持ちが伝わります。

ただし、あまり関わりがなかった場合は、無理にエピソードを挙げる必要はありません。最後に今後の活躍を願う言葉を添えると、前向きな印象を与えられます。

<異動メッセージの例文>

〇〇部長、これまで大変お世話になりました。
〇〇部長にご指導いただいた〇年間は私にとって非常に貴重なばかりで、
多くのことを学ばせていただきました。
本当にありがとうございました。

新天地での益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

<異動挨拶に対する返信の例文>

〇〇部長

異動のご連絡をいただきまして、ありがとうございます。
これまで〇年間、大変お世話になりました。

〇〇部長のおかげで、部内のみんなと楽しく仕事に打ち込むことができました。
仕事がうまくいかないときにいただいた具体的な助言と温かい励ましのお言葉を、
今でも鮮明に思い出します。
本当にありがとうございました。

新しい部署におかれましても、益々のご活躍をお祈りいたしております。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、
よろしくお願い申し上げます。

お辞儀する女性と男性

先輩宛て

先輩相手のメッセージでは、関係性に応じた文面を選びましょう。仲が良い場合は、多少くだけた文章でも問題ありません。

思い出や具体的なエピソードを添えると、感謝の気持ちがより伝わります。関わりが薄かった場合は、「もっとお話ししたかった」などの表現で、尊敬の気持ちを表しましょう。

<異動メッセージの例文>

〇〇先輩

先輩には入社時からお世話になりました。
一緒にお仕事できたこと、先輩に学んだことは忘れません。
先輩がいなくなることには不安な気持ちもありますが、
また一緒にお仕事ができるよう、私も励みます。

落ち着いたらまた飲みに行きましょう。今まで本当にありがとうございました。

<異動挨拶に対する返信の例文>

異動のご連絡、ありがとうございます。
〇〇さんには、私が新人の頃からご担当いただき大変お世話になりました。
慣れない私に対してご配慮いただいたこともあり、
大変ありがたく思っております。

新しい部署におかれましても、
〇〇さんのさらなるご活躍をお祈りいたしております。
今後もよろしくお願いします。

居酒屋で談笑する様子

同僚・同期宛て

同僚や同期には、関係性に応じたフランクな文章でも構いません。具体的なエピソードを添えたり、関わりが薄い場合は「もっと話したかった」「また一緒に働きたい」といった表現を使ったりして、喜んでもらえるメッセージにしましょう。

<異動メッセージの例文>

〇〇さん、〇年間ありがとうございました。
〇〇さんと一緒に仕事ができて本当によかったです。

うまくいくことばかりではありませんでしたが、
ともに失敗を乗り越えたり、課題を解決したりできたことは私にとって貴重な糧です。

長年切磋琢磨してきた〇〇さんが異動されるのはさびしいですが、
キャリアアップの機会であると心から応援します。

新しい職場でも〇〇さんらしい明るさで
周囲の方々を巻き込みながら活躍されると期待しています。
本当にありがとうございました。
また会議や研修などでお会いしましょう!

<異動挨拶に対する返信の例文>

業務の引継ぎ等でお忙しい中メッセージをいただき、ありがとうございます。

業務の合間に励ましの言葉をかけていただいたり、相談に乗っていただいたり、
大変感謝しております。
新天地でも〇〇さんのお人柄を生かし、益々活躍されますようお祈り申し上げます。
今後ともよろしくお願いいたします。

複数人でコミュニケーションをとる様子

部下・後輩宛て

部下や後輩には、お疲れ様の労いと今後の活躍を期待する文章を伝えましょう。一緒に働く中で感じた長所や魅力を具体的に盛り込むと、相手にとっても励みになります。

<異動メッセージの例文>

〇〇さんはいつも元気で明るく、チームのムードメーカーでしたね。
つらいことや悩むこともあったと思うけれど、
楽しみながら仕事をする姿勢にいつも刺激をもらっていました。

〇〇さんが異動するのは寂しいですが、ときどきランチにも行きましょう!
〇〇さんの新天地でのご活躍をお祈りしています。

<異動挨拶に対する返信の例文>

このたびは、異動のご連絡をいただきましてありがとうございます。

△△のプロジェクトでは丁寧な議事録の作成を始め、
いつも〇〇さんの細かな配慮や、どんどん成長していく様子を、
とても頼もしく感じていました。

新しい部署に行かれましても、〇〇さんのご活躍をお祈りいたします。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

肩に手を置き励ます様子

取引先など社外の人宛て

取引先など社外の人へのメッセージは、感謝の気持ちと今後の活躍を期待する言葉を中心に、関係性に応じて内容を調整しましょう。特別親しい場合は具体的なエピソードや、今後も関係を続けたい旨を入れるのがおすすめです。

<異動挨拶に対する返信の例文>

株式会社〇〇営業部〇〇様

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
株式会社××の××でございます。

ご多忙のところ、異動のご連絡をいただきまして、
誠にありがとうございます。
〇〇様にご担当いただいたことで、私も大変スムーズに仕事をすることができました。
改めて感謝申し上げます。

新しい部署におかれましても、〇〇様の益々のご活躍をお祈りいたしております。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

ロビーで挨拶を交わす様子

自分が異動する際の挨拶メッセージ例文

自分が異動する際も、できるだけ直接挨拶するのが望ましいですが、難しい場合はメールでも問題ありません。お世話になった人や取引先には、報告するようにしましょう。

なお、企業や職種によっては、引越しを伴う異動も多いと思います。このタイミングで、電気とガスをまとめて契約できるプランを検討してみてはいかがでしょうか。

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基本的に異動報告のメッセージは、異動する旨を伝えるシンプルな内容を一括送信する形が一般的です。ただし、お世話になった方や関わりの深い方には、個別に挨拶をすると感謝の気持ちを伝えられます。

ここでは、現部署や担当していた取引先、異動先の部署に送るメッセージ例文をご紹介します。

現部署宛て

現部署宛ての挨拶メッセージは、異動の1週間前から数日前に送るのが一般的です。直接挨拶できた場合はメッセージを送る必要はありませんが、対面する機会がない方には送るようにしましょう。

文面には、次の内容を記載します。

  • 異動の日時や異動先
  • 直接挨拶できないことへのお詫び
  • これまでの感謝の気持ち

<異動挨拶の例文>

件名:異動のご挨拶

お世話になっております。〇〇です。
突然ではございますが、
●月●日付で〇〇部から××部へ異動することとなりましたので、
ご報告申し上げます。

これまで皆さまと共にお仕事をさせていただき、
貴重な経験と数々の学びを得ることができました。
温かいご支援とご指導をいただき、本当にありがとうございました。

異動後は新しい環境でまた一から学び直し、
これまでの経験を活かして精一杯努めてまいります。

これからも皆さまには大変お世話になることも多いかと存じますが、
引き続きご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

最後になりますが、
皆さまのご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
短い間でしたが、本当にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

取引先宛て

取引先宛ての挨拶メッセージは、公表可能なタイミングでできるだけ早く送信しましょう。後任者が決まっている場合は、その情報も併せて伝えます。直接話す機会がない方には必ず送りましょう。

文面には、次の内容を記載します。

  • 異動の日時や異動先
  • 直接挨拶できないことへのお詫び
  • 感謝の気持ち
  • 後任者の連絡先

<異動挨拶の例文>

件名:異動のご挨拶

〇〇株式会社〇〇様

平素より大変お世話になっております。
〇〇株式会社の○○です。

このたび、●月●日付で××へ異動することとなりましたので、
ご挨拶申し上げます。
これまでのご厚意とご支援に、心より感謝申し上げます。

なお、私の後任として△△が担当させていただきます。
△△の連絡先は以下の通りです。

△△〇〇部〇〇課
メールアドレス:
電話番号:

本来ならお伺いをしてご挨拶すべきところを、
メールでのご連絡となり誠に申し訳ございません。
改めまして、後任の△△からご連絡させていただきます。

異動先での業務においても、これまで以上に努力してまいりますので、
引き続きご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。

取り急ぎ、メールにてご挨拶申し上げます。
今後ともよろしくお願いいたします。

異動先の部署宛て

異動先の部署宛には、異動の1週間前から数日前を目安に送ります。企業によっては、発令内容を外部に連絡しはじめても良いタイミングに規定を設けている場合もあるため、注意しましょう。異動先の連絡先がわからない場合は、送るべきかどうかを上司に確認すると良いです。

文面には、次の内容を記載します。

  • 異動の日時
  • 現部署と業務内容
  • 今後の担当業務
  • 抱負

<異動挨拶の例文>

件名:異動のご挨拶
××部各位

お疲れ様です。〇〇です。
このたび、●月●日付で××部へ着任いたします。
前部署の△△部では、△△に関する業務を行っておりました。
××部では、××を担当いたします。

不慣れですので、ご迷惑をおかけすることもあるかもしれません。
皆様のお役に立てるよう頑張りますので、
何卒よろしくお願い申し上げます。

メールを送信する様子

まとめ

異動する際のメッセージは、状況や相手に応じた適切な文章で、先方に負担がかからないタイミングで送る必要があります。直接挨拶するのが望ましいですが、難しい場合は丁寧なメールを送りましょう。特に、感謝の気持ちをしっかりと相手に伝えられれば、円滑な関係を保ちやすくなります。

異動メッセージを贈る際は、今回ご紹介した例文をぜひご活用ください。

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