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季節の行事

【2025年】初詣に行ってはいけない日はあるの?適した日や時間帯を紹介

日本における代表的な年中行事の1つといえば「初詣」です。年の初めを晴れやかな気持ちで迎えるにあたって、参拝日の「六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)」にも気を遣いたい方は多いのではないでしょうか。

せっかく初詣に行くのであれば、参拝に適さない日を避け、その年初めの行事にふさわしい日を選びたいものです。そこで今回は、初詣に行く際に避けるべき日や、初詣に適した期間などをお伝えします。初詣の日取りをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

初詣に行ってはいけない日はあるの?

一年の抱負を祈願する初詣ですが、「不成就日」や「忌中」など避けるべき日があることは覚えておくと良いでしょう。ここでは避けるべき日とその理由についてお伝えします。

「不成就日」は避ける

初詣を避けるべき日の一つが「不成就日(ふじょうじゅび)」です。

不成就日とは「十干十二支(えとじゅうにし)」を基に決められた凶日のことで、文字通り「何事も成就しない日」「この日に始めたことは何をやっても成功しない日」といわれています。初詣に行く日としてはふさわしくない日と考えられるため、なるべく不成就日を避けましょう。

2025年1〜3月の不成就日の一覧は、後述の「▼2025年1~3月で初詣に行ってはいけない日の一覧」をご覧ください。

「忌中(四十九日中)」は避ける

親族を亡くし、四十九日が過ぎていない「忌中(きちゅう)」の期間も初詣は避けましょう。

仏教の教えでは、四十九日中は、故人が来世での行く先が決まっておらず、まだ近くにいる期間とされています。また、神道では「死は穢れ(けがれ)たもの」と考えられており、穢れを外に広めないためにも、初詣に行くことは控えるべきとされています。

一方、忌中と混同されがちなのが「喪中(もちゅう)」です。喪中は、亡くなった故人を追悼するため、遺族や関係者が自らの行動を慎むと同時に、近い人を亡くした悲しみから立ち直るための期間を指します。

そのため、形式上は故人が亡くなってから四十九日が過ぎているのであれば、喪中であっても初詣に行くことに問題はありません。

忌中 四十九日中

「仏滅」「赤口」「鬼宿日」は問題なし

縁起が良くない日として認知されているのが「仏滅(ぶつめつ)」や「赤口(しゃっこう)」です。これらは「六曜(ろくよう)」と呼ばれるもので、もともとは中国から伝わってきた概念です。日本へは14世紀頃に伝わり、明治時代以降には、その日の吉凶や運勢を占うための暦注として広まりました。

しかし、六曜には宗教的な意味はなく、神社や仏閣とは関係がないため、仏滅や赤口に参拝しても問題ありません。

また、月の位置で吉凶をみる「二十八宿(にじゅうはっしゅく)」という暦注もあります。吉日である「鬼宿日(きしゅくび)」は婚礼に関してのみ凶日とされていますが、「二十八宿」も六曜と同様に中国から伝わった概念のため、この日に神社や仏閣へ参拝しても特に問題はないとされています。

2025年1~3月で初詣に行ってはいけない日の一覧

前述した不成就日は月に3〜5日あるもので、一年の抱負を祈願する初詣には不向きであるといわれています。2025年の不成就日は以下のとおりです。

2025年1〜3月における不成就日

1月 5日(日)
13日(月)
21日(火)
31日(金)
2月 8日(土)
16日(日)
24日(月)
3月 1日(土)
9日(日)
17日(月)
25日(火)
29日(土)

初詣に適しているのはいつ?おすすめの日・時間帯

初詣に適した日や時間帯はあるのでしょうか。ここでは、初詣におすすめの日や期間、時間帯について詳しく紹介します。

日にちや時間の制限はない

実は初詣には、いつまでに行かなければならないというルールはありません。

そもそも初詣とは、「年が明けて初めて神社・お寺に参拝する行事」のことを指します。もとより、参拝日の制限などは設けられていないのです。

また、時間帯に関しても決まりはないため、いつ参拝しても問題はありません。ただし、参拝先によっては開門・閉門時間が決められている場合があり、おみくじやお守りなどは社務所・寺務所の営業時間内でしか購入できない場合もあります。初詣の際は、事前に確認しておくと良いでしょう。

お正月気分を味わうなら「三が日」

お正月気分を味わうなら、たくさんの参拝客でにぎわう三が日(さんがにち)の初詣がおすすめです。三が日とは、1月1日から1月3日までの期間を指し、混雑のピークが予想されるのは、元旦の午前中です。

三が日以降は次第に参拝客も減少する傾向にありますが、有名な初詣スポットであれば三が日以降も混雑が予想されます。

三が日

混雑を避けるなら「松の内期間」

初詣は「松の内期間」に参拝するのも良いとされています。松の内とは、家庭や神社に神様が滞在している期間を指します。玄関に門松を飾る期間というと分かりやすいです。

期間は地域によって異なりますが、東北・関東・九州では1月7日、関西では1月15日までが一般的です。三が日に比べると参拝客も減る傾向にあるため、混雑を避けたい方におすすめです。

1月にこだわらないなら「旧正月」

初詣に行く日は、旧正月や立春を目安にしても良いでしょう。

旧正月とは、1月末から2月初旬頃に迎える旧暦の正月のことで、中国では「春節」と呼ばれています。現代の暦では年によって日にちが異なります。

二十四節気(にじゅうしせっき)の一つ目である立春も一年の始まりとされており、2月の節分の翌日にあたります。まとめると以下のとおりです。

旧正月
  • 旧暦の正月を指す
  • 1月末から2月初旬のうちの1日が該当する
  • 毎年日にちは異なる
立春
  • 二十四節気の一つ目で、春の始まりを指す
  • 節分の翌日が該当する
  • 2月4日になる年が多いが、3日や5日になる年もある

2025年の場合、旧正月は1月29日(水)、立春は2月3日(月)で、その前後を目安に初詣に行くのも良いでしょう。この頃には参拝のピーク期も過ぎているため、混雑を避けてゆったりと参拝したい方にもおすすめです。

初詣で気を付けること

初詣の参拝時には、覚えておきたいマナーがあります。ここでは、参拝時に気を付けたいマナーやルールをお伝えします。

神社の鳥居は一礼してからくぐる

神社は神聖な場所であり、鳥居は聖域を区切るためのものです。そのため、鳥居をくぐる際は一礼することがマナーとされています。

鳥居がいくつもある神社の場合は、「一の鳥居」から順にくぐります。また、参拝を終えて境内を出る際も、社殿の方に向き直り一礼するとより丁寧です。

鳥居をくぐり参道を歩く際は、真ん中を歩かないこともマナーの一つです。参道の真ん中は神様が通る道とされており、正中(せいちゅう)と呼ばれています。そのため、神様を敬う意味を込めて、真ん中ではなく左右の端に寄って歩くと良いとされています。

鳥居 一礼

お寺の山門は合掌し、一礼してからくぐる

お寺の山門は、私たちの暮らす俗世との境界です。音を立てないように合掌し、一礼してからくぐります。このとき、敷居を踏まないようご注意ください。

お寺の場合も、参道の真ん中を通るのは避けた方が無難です。お寺の規模(参道の広さ)や宗派により、真ん中を通ることの是非は異なります。分からない場合は、真ん中を避けて端を歩きましょう。

なお、境内にお線香を焚く大きな常香炉(じょうこうろ)があるお寺では、煙を浴びて身を清めてから参拝するのがマナーです。

カジュアル過ぎない服装にする

初詣の際の服装は、特に決まりはありません。ただし「神様」「仏様」への参拝を行う場所であるため、カジュアル過ぎない清潔感のある格好が望ましいとされています。

厳格なルールが存在するわけではありません。あらたまった場にふさわしい服装を心掛ければ問題ないでしょう。

賽銭は投げ入れない

賽銭を入れるとき、投げ入れるのは神様・仏様に失礼になるとされるため、そっと置くように入れましょう。そもそも賽銭は、神仏に感謝の気持ちを伝える意味があるといわれています。

神社で賽銭を入れたあとは、2礼2拍手1礼をしてお祈りをしたら、最後に深くお辞儀をします。賽銭の金額に決まりはありませんが、5円(良いご縁を願う)など、縁起の良い語呂合わせの金額を目安にしても良いでしょう。

お寺では、一礼をして静かに賽銭を入れます。鈴(鐘)があるときは鳴らしてから胸の前で合掌し、お祈りが終わったら手を合わせたままお辞儀をします。

お寺では、音を立てて手を合わせる拍手はしません。音を立てず静かに手を合わせて合掌しましょう。

まとめ

初詣には、行くのを避けた方が良い日や期間があるとされています。行ってはいけないわけではありませんが、「不成就日」や「忌中」は参拝を控えるのが無難です。「仏滅」「赤口」「鬼宿日」などの六曜は、宗教とは関係ない概念であるため、気にせずに参拝して問題ありません。

初詣の際は、カジュアルすぎる服装を避け、参拝の作法などのマナーを守って参拝すると、新年のスタートを気持ちよく迎えられるでしょう。

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