土用の丑の日の食べ物といえば?うなぎ以外の「う」のつく食べ物もおすすめ!
この記事では、土用の丑の日に食べると良いとされる食べ物の一覧やレシピを紹介します。土用の丑の日の意味・由来や、夏以外の土用の丑の日、2024年の夏の土用の丑の日が2つある理由についても解説しますので、ぜひご覧ください。
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2024年の夏の土用の丑の日は?
2024年の夏の土用の丑の日は、7月24日(水)と8月5日(月)の2回です。
まずは、実は春夏秋冬それぞれに存在する土用の丑の日と、今年の夏の土用の丑の日が2回ある理由について解説していきます。
土用の丑の日は春夏秋冬それぞれにある
「土用の丑の日」は、実は春夏秋冬それぞれに存在しています。以下に、2023年~2026年の春夏秋冬の土用の丑の日を表にまとめました。
年 | 春 | 夏 | 秋 | 冬 |
---|---|---|---|---|
2023 | 4月25日(火) | 7月30日(日) | 10月22日(日) 11月3日(金) |
1月19日(木) 1月31日(火) |
2024 | 4月19日(金) 5月1日(水) |
7月24日(水) 8月5日(月) |
10月28日(月) | 1月26日(金) |
2025 | 4月26日(土) | 7月19日(土) 7月31日(木) |
10月23日(木) 11月4日(火) |
1月20日(月) 2月1日(土) |
2026 | 4月21日(火) 5月3日(日) |
7月26日(日) | 10月30日(金) | 1月27日(火) |
一般的に、「土用の丑の日」と言えば夏のイベントというイメージがあります。これは、江戸時代に始まった「土用の丑の日にうなぎを食べる」という風習が全国で定着している影響で、現在も夏の土用の丑の日がうなぎの宣伝に使われることが多いためです。
夏の土用の丑の日にうなぎが食べられるようになったきっかけについては、▼土用の丑の日が広まったきっかけで解説します。
土用の丑の日は各季節で2回あることがある
土用の丑の日は、各季節で2回あることがあります。
「土用」とは立春・立夏・立秋・立冬の直前の18日間を指し、その期間中の丑の日が「土用の丑の日」となります。丑の日は12日に1回のサイクルでやってくるため、土用の期間中に2回の丑の日が訪れることもあるのです。
夏の土用の丑の日が2回ある場合、最初の丑の日を「一の丑」、2回目の丑の日を「二の丑」と呼びます。2024年の夏は土用の丑の日が2回あり、7月24日が一の丑、8月5日が二の丑です。
ちなみに、風習としては「一の丑」にうなぎを食べるなどの行事が行われることが多いです。
土用の丑の日の意味・由来
「土用の丑の日」という言葉は、日本の伝統的な暦の上での季節の変わり目と、十二支のひとつである「丑」が組み合わさったものです。
ここからは、土用の丑の日の由来と、日本で広まったきっかけについて詳しく解説していきます。
土用の丑の日とは
「土用」とは、季節の変わり目の約18日間を指します。これは、立春・立夏・立秋・立冬の直前の18日間で、年に4回あります。
語源は中国の春秋時代の陰陽五行説です。陰陽五行説では、宇宙には五行(木・火・土・金・水)が存在するとされ、それぞれに木=春、火=夏、金=秋、水=冬という季節が割り当てられていました。そして残った土は季節の間に入るもの、つまり、季節の変わり目とされていました。
この季節の変わり目にあたる18日間は、各季節の間に挟まれる調整期間として「土用」と呼ばれ、土が支配する期間とされました。
一方、「丑の日」の“丑”は、昔の暦で十二支を用いて日を数えていたことが由来です。十二支は12日周期で日を数えるために使われていました。
つまり、「土用の丑の日」とは、立春・立夏・立秋・立冬の直前の18日間(土用)のうちの、丑の日を指しているのです。
土用の丑の日が広まったきっかけ
「土用の丑の日」の風習が日本中に広まったのは、江戸時代の発明家である平賀源内が発案したうなぎ屋のプロモーションがきっかけだという説があります。
当時、うなぎの旬は秋から冬にかけてであり、夏にはあまり売れなかったと言われています。困ったうなぎ屋は平賀源内に相談しました。そこで平賀源内は、丑の日に「う」からはじまるものを食べると縁起が良いという語呂合わせを考案しました。
このアイデアにより、うなぎ屋は「本日土用丑の日」という張り紙を出して、うなぎを販売。結果として大繁盛し、この風習が全国に広まりました。
土用の丑の日の食べ物
土用の丑の日といえばうなぎが有名ですが、その他に「う」がつく食べ物も縁起物とされています。
ここからは、うなぎはもちろん、その他にもぜひ口にしていただきたい土用の丑の日の食べ物について解説します。
うなぎ
前述のとおり、土用の丑の日にうなぎを食べる風習は、江戸時代に平賀源内の知恵と宣伝効果によって生まれたとされています。
一方現代では、この風習は縁起が良いという意味合いだけでなく、夏バテを防ぐために栄養豊富なうなぎを食べるという意味合いも込められています。
夏の土用の丑の日の頃には暑さで体が疲れやすくなるため、うなぎに含まれるビタミンやミネラル、たんぱく質などの栄養素が疲労回復に役立つとされています。
土用の丑の日にご家庭でうなぎを食べるという人も多いと思います。そこで、スーパーなどで購入したうなぎをおいしく調理するコツをご紹介します。
スーパーなどで販売されているうなぎは、見た目をよく見せるためにタレをたっぷり塗ってあるものが多いです。そのまま焼いてしまうと、焦げる原因となってしまいますので、まずは水でうなぎを洗いタレを取りましょう。
タレを洗い流したら、キッチンペーパーでうなぎについた水分を拭き取ります。水分を拭き取ったら、付属のタレを刷毛で丁寧に塗りましょう。最後にアルミホイルに載せ、グリルで2-3分焼けば完成です。
「う」がつく食べ物
土用の丑の日には、「う」のつく食べ物を食べると良いという風習があります。この風習も平賀源内が考案した「土用の丑の日に『う』からはじまるものを食べると縁起が良い」という語呂合わせが起源とされています。
土用の丑の日に食べたい、「う」がつく食べ物の代表例は以下のとおりです。
- うどん
- 梅干し
- 牛肉(=うしの肉)
- ウリ(瓜)
- ウチワマメ(団扇豆)
- ウコン(鬱金)
- ウズラ(鶉)
うなぎ以外の「う」がつく食べ物にも、夏バテを防止する効果が期待できる食べ物が多くあります。
例えば、うどんは消化が良く、栄養価が高いため、夏の暑さで食欲が落ちる時期に適した食べ物とされています。また、梅干しには食欲増進や抗菌作用があり、夏の食中毒を予防する効果があると言われています。
もともとは「土用の丑の日」の「うし」にちなんだ言葉遊びでしかない「う」のつく食べ物ですが、暑い夏の食べ物として理にかなっている一面もあるようです。
黒色の食べ物
土用の丑の日の行事食としては、「黒色」の食べ物も挙げられます。これは、中国で「丑」の方角(北北東)を守る神獣が「玄武」とされており、玄武を象徴する色が「黒」であることに由来するものです。
土用の丑の日に食べられる代表的な「黒い食べ物」は、以下のとおりです。
- しじみ
- どじょう
- なす(茄子)
- 黒豆
- 黒ゴマ
- ひじき
夏の土用の丑の日の頃に収獲されるしじみは「土用しじみ」とも呼ばれます。土用しじみは栄養価が高く、疲労回復や肝機能をサポートする効果があるとされています。その栄養価の高さから「土用しじみは腹薬」とも呼ばれていました。
土用しじみは、煮物や汁物、お茶漬けなどさまざまな料理に使用できるため、ぜひうなぎなどと一緒に食べてみましょう。
その他にも、土用の期間中に産み落とされた「土用卵」や、餅米を使用して作られた「土用餅(あんころ餅)」も土用の行事食です。
土用の丑の日のおすすめレシピ
ここからは、土用の丑の日にぜひ食べておきたい食材を使った、くらひろおすすめのレシピをご紹介します。
いずれもお手軽に作れて栄養満点ですので、丑の日だけでなく、夏場の定番メニューとしてもぜひお試しください。
豚しゃぶ梅干しうどん
土用の丑の日に食べたい「う」のつく食べ物の代表例でもある「うどん」。ビタミンB1を豊富に含み、炭水化物との相性が良い豚肉、梅干しのさっぱりとした後味が癖になる一品です。
梅しそ焼き餃子
「梅」も「う」がつく食べ物のひとつ。さらに、食欲増進を助けてくれる「しそ」を組み合わせて、餃子のあんに混ぜ合わせます。
使うお肉も豚肉や牛肉より消化しやすい鶏肉にすることで、食べ応えがありながらもヘルシーな味わいに仕上がっています。夏の食欲がわかない時期に、ぜひお試しください。
ニラと牛肉のチャプチェ
こちらも「う」がつく食べ物である「牛肉」を使ったレシピです。牛肉に含まれるアミノ酸は疲労回復やスタミナ補充にぴったり。さらに、ビタミンB1の吸収を促す効果を持つニラも加えられています。
うなぎと同じように、しっかりと体力をつけたいときに試したい一皿です。
チキン南蛮コーンきゅうりタルタル
夏野菜としても人気のきゅうりは、ウリ科に属すということで土用の丑の日にもぴったりな食べ物です。利尿作用を促すカリウムや抗酸化力を持つビタミンCも含まれています。
こちらのレシピでは、とうもろこしと合わせてタルタルソースにし、チキン南蛮の味付けとしました。お子さまでも食べやすい一品なので、ぜひ家族の食卓に並べてみましょう。
かぼちゃのそぼろあん
きゅうり同様、かぼちゃも「ウリ科」の仲間です。含まれる栄養素にはβカロテン(ビタミンA)、ビタミンC、ビタミンEなどがあり、栄養も満点。抗酸化作用が高いとされています。
そぼろあんにしてあるので、冷房で冷えた体を温めるのにもおすすめです。
黒豆ココナッツミルクぜんざい
土用の丑の日には、黒色のものを食べるという習慣もあります。そこでおすすめなのが、黒豆を使ったこちらのレシピ。夏バテで食欲がない時には、甘いスイーツで栄養補給をしてみましょう。
レシピで使用しているさつま芋には、便秘の予防・改善、抗酸化作用なども期待できます。
土用の丑の日には「丑湯」の風習も
土用の丑の日の風習には、「丑湯」という特別なお風呂に入るものもあります。丑湯は、土用の丑の日に入るお風呂のことを指し、その日に入ることで疲れを癒すとされています。
丑湯には、桃の葉やその他の薬草が入れられることが一般的です。桃の葉は、古くから邪気を払う力があるとされており、薬草には自然の力で体を癒す効果があると言われています。
なお、地域によっては柿の葉や石菖(セキショウ)、実葛(サネカズラ)などの薬草を入れる場合もあります。その他、「丑浜」という海水を浴びる行事が行われる地域もあります。
まとめ
今では、うなぎを食べる日としてすっかり定着している夏の土用の丑の日。しかし、うなぎ以外にも、「う」のつくの食べ物や黒い食べ物を食べるのも良いとされていることについては、知らなかった方も多いのではないでしょうか。
今年の土用の丑の日は、うなぎはもちろん、それ以外の縁起物とされる食べ物も食べて、暑い夏を元気に乗り切ってください。
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