【医師監修】靴が臭いときの対処法・予防策を徹底解説!ニオイの原因も
この記事では、靴のニオイの原因や、ニオイを消すための方法、ニオイの予防法について詳しく解説していきます。
監修者
- 井上 信明(いのうえ のぶあき)
- 医師/公衆衛生学修士(MPH)
日米豪にて小児科医・小児救急医として勤務。子どもたちとその家族に、根拠のある安全と安心を提供することを信条に日々診療している。日米小児科専門医、米国小児救急専門医。

靴が臭い原因は雑菌!
結論として、靴のニオイの原因は、湿度が高く蒸れやすい靴の中で雑菌が増殖することです。増殖した雑菌は、汗や皮脂などを養分としていて、それらを分解する際にニオイの元となる物質を発生させています。
ここでは、ニオイが発生する原因について詳しく解説していきます。
汗や皮脂による雑菌の増殖
靴のニオイの原因としてまず挙げられるのが、汗や皮脂が原因となって増殖した雑菌です。
足は汗腺(エクリン腺)が多く、汗をかきやすい部位ですが、意外にも足の汗そのものはほとんど無臭です。つまり、汗は直接的なニオイの原因ではありません。しかし、汗や角質・皮脂が靴下や靴の内側、インソールなどに残ると、足の皮膚にもともといる常在菌がそれらを栄養源として増殖し、ニオイの原因となってしまうのです。
また、靴下や靴の内側、インソールなどに付いた汗や汚れを放置すると、雑菌だけでなくカビの増殖も進み、汚れを分解する過程でさらに強いニオイを発生させてしまいます。とくに、通気性の悪い靴(革、プラスチック・合成素材、ゴム底など)は熱や湿気がこもりやすく、湿った環境が長時間続きやすいため、雑菌・カビも増殖しやすくなります。
生乾きや不適切な保管方法で雑菌が増殖
靴のニオイは、靴が生乾きであったり、保管方法が不適切であったりすることでも発生する場合があります。
汗や雨で湿った靴を何日間も履き続けると、内部に湿気がこもったままになってしまいます。その結果、靴の中で雑菌が増殖し、ニオイが強くなってしまうのです。
また、靴を保管する際、通気性が悪い場所にしまうと、湿度が高くなり、雑菌やカビが増殖しやすくなります。とくに、雨で濡れた靴を十分乾燥させずに保存すると、雑菌やカビの原因になるため注意が必要です。
【対処法】靴のニオイを消す7つの方法
靴のニオイを消す方法には、目的別に効果的な方法があります。「今すぐニオイを消したい」「根本的な部分からケアしたい」「ニオイを予防したい」など、目的に合う方法で実践してみてください。
ここでは、靴のニオイを消す7つの方法について、「即効ケア」「根本ケア」「予防ケア」の3つに分類して詳しく解説していきます。
今すぐ靴のニオイを抑える「即効ケア」
今すぐ靴のニオイを何とかしたいときには、「消臭スプレー」を使ったケアが手軽です。ただし、市販されている消臭スプレーは、応急処置としては便利なものの、汗・湿気・雑菌といったニオイの根本原因を取り除くことはできません。
そのため、まずは乾燥・洗浄を中心とした定期的なケアを行ったうえで、「出かける直前にニオイが気になった」「帰宅後、翌日の朝までにニオイを改善したい」「不快なニオイを今すぐ改善したい」などの即効ケアが必要なシーンで消臭スプレーを使用すると効果的です。
消臭スプレーを使用する際には、一般的に、靴の履き口や中底まわりを中心に吹きかけるのが効果的です。雑菌の活動を抑えやすくなり、ニオイを短時間で軽減できます。詳しい使用方法については、製品の表示に従いましょう。

菌・ニオイの原因にアプローチする「根本ケア」3選
雑菌やにおいを根本から解消したいときには、「雑菌の増殖を抑えること」を重視したケアが必要です。
具体的な方法としては、以下が挙げられます。
10円玉・アルミホイル
10円玉やアルミホイルは、靴のニオイの根本ケアに役立つアイテムです。それぞれの持つ「金属イオン(銅イオン・アルミニウムイオン)の殺菌作用」で雑菌の増殖を抑えられるため、ニオイを軽減できます。
10円玉を使用する際は、靴の中に左右2~3枚ずつを目安に入れましょう。アルミホイルを使う場合は、50cm程度の長さにカットして丸めたアルミホイルを靴に入れるだけでOKです。
重曹
重曹には消臭や吸湿などの効果があり、靴の中の湿気やニオイを解消することが期待できます。使用方法は、布やコーヒーフィルターなどに重曹を入れて、「パック」の状態にしてから靴に入れるだけです。
また、パック以外の方法としては、「重曹スプレー」があります。まずは、水100mLに対し重曹小さじ0.5~1杯分を溶かして、スプレーボトルに入れます。この重曹水スプレーを靴内部に吹きかければ、雑菌やニオイの根本ケアにつながります。
ただし、重曹水には雑菌が発生するため、作り置きはNGです。作ったらできるだけ早めに使い切るようにしましょう。
石鹸・洗剤での水洗い
洗えるタイプの靴であれば、洗濯用洗剤や石鹸、重曹を使って丸洗いしましょう。ニオイの原因となる、汗・皮脂・汚れ・増殖した雑菌を根本から除去できます。
丸洗いしてもニオイが改善されないときは、汚れがこびりついて雑菌のエサになっている可能性があります。その場合は、洗剤を溶かしたぬるま湯に浸け置きし、がんこな汚れをブラシで擦りましょう。なお、ブラシで擦る場合には必ず素材表示に従ってください。
汚れが除去できたらよくすすぎ、風通しの良い場所で乾かしてください。その際、生乾きの状態でまた靴を履いてしまうと、雑菌やカビが増殖する原因になってしまうため、完全に乾かしましょう。

ニオイ・湿気を溜めない「日常ケア」3選
「▲汗や皮脂による雑菌の増殖」で説明したように、靴のニオイの主な原因は、湿気の多い環境で雑菌が増殖することです。そのため、靴を履く前に足を清潔にしておくことも、ニオイを防ぐうえで大切なポイントです。
足に付着した雑菌は、靴の内部に移って増殖しやすくなります。爪を適切な長さに整えたり、お風呂でしっかりと足を洗ったりして、なるべく清潔な状態で靴を履くようにしましょう。
また、これらの衛生習慣とあわせて、普段からできる日常的なケアを実践することで、湿気や雑菌の増殖をより抑えやすくなります。
ここからは、手軽に始められる日常ケアを3つご紹介します。
新聞紙
靴の中に新聞紙を入れておくと、新聞紙が湿気を吸収してくれるため、雑菌の増殖を防いでニオイ予防に役立ちます。さらに、新聞紙に使われるインクに含まれるカーボンにはわずかながらニオイを吸着する作用があり、靴のニオイが多少軽減されることも期待できます。
新聞紙を入れる際には、軽く丸めて、型崩れしない程度に靴に詰めるだけでOKです。普段のケアに加えて、シーズン後などの靴を保管する際にも新聞紙を入れておくと湿気対策になり、ニオイの再発も防ぎやすくなります。
抗菌・消臭効果のあるインソール
抗菌・消臭効果のあるインソールは、足の汗や皮脂が靴内部に直接触れるのを防ぎ、靴内部での雑菌の増殖を抑えてくれるため、ニオイ対策になります。
日常的に着用している靴には、なるべく抗菌・消臭タイプのインソールを入れ、3~6か月を目安に交換しましょう。

コーヒーの出がらし
コーヒーの出がらしには、消臭効果の高い活性炭ほどではありませんが、水分やニオイの吸収・吸着効果があります。そのため、靴の中の湿気やニオイをある程度吸い取ってくれることが期待できます。
市販のお茶パックやだしパックなどに乾燥させたコーヒーの出がらしを入れておくだけなので、準備の手間が少ないのも嬉しいポイントです。
また、靴箱に入れておくことで、靴箱全体のニオイ対策にもなります。
【予防方法】靴のニオイを防ぐ7つの習慣
ここからは、足・靴・保管方法の3つの観点に分類して、靴のニオイを防ぐ方法を7つご紹介します。どのように靴のニオイを防げばよいのか、以下から見ていきましょう。
足と靴下を清潔に保ちニオイの元を減らす習慣2選
まずは、足と靴下に関する習慣の見直しをしていきましょう。ニオイ予防には靴や靴下に汗や角質、皮脂などの汚れを残さないことが大切です。これらが残ると菌が増えやすくなり、ニオイの元が作られてしまうため、毎日の習慣から変えていくことが重要です。
足を清潔に保つ
ニオイの元を減らすためにも、足は清潔な状態を目指しましょう。洗い残しやすい「足の指の間」「かかと」などをしっかり洗うように意識するだけでも、汗や皮脂を取り除きやすくなり、ニオイの元を減らせます。
また、爪ブラシで爪の間の汚れを丁寧に落とし、軽石などで古い角質を除去しておくことも効果的です。お風呂上りに、足をきちんとタオルで拭いて乾燥させることも、ニオイ予防につながります。

吸湿性・放湿性に優れた靴下を履く
靴下は機能性を重視して選ぶことが重要です。コットン・ウール・吸湿速乾素材などの靴下は汗を吸いやすく、湿気を逃がしやすいといった特徴があります。
一方、ナイロンなどの通気性が悪い靴下はムレやすく、ニオイの原因になりやすいため注意が必要です。
また、毎日清潔な靴下に履き替えることも徹底しましょう。清潔な靴下を着用することで、靴の中に蓄積する汗を減らせます。
靴の選び方・履き方でニオイを予防する習慣2選
靴のニオイ対策のためには、「靴の選び方」「履き方」を意識することも重要です。靴そのものに対する予防策として、何があるのか以下から見ていきましょう。
足のサイズにあった靴を履く
靴は自分の足のサイズに合っているものを履きましょう。大きすぎる靴は、靴の中で足が動きやすく、摩擦で汗が増え、小さすぎる靴は、圧迫で蒸れが生じ、どちらもニオイがこもりやすくなります。
また、サイズが合わない靴を履くこと自体がストレスとなり、発汗量を増やす可能性があります。靴を購入する際には、なるべく試着してサイズを確かめておきましょう。
1日履いた靴は休ませる
靴のニオイ対策のためには、連日同じ靴を履かないことが大切です。靴は1日で多くの汗を吸収するため、2~3日を目安に休ませて乾燥させましょう。
とくに革靴やスニーカーは乾燥に時間がかかるため、複数の靴を用意して「毎日同じ靴を履かない」といった習慣を身につけましょう。複数の靴をローテーションして使用することで、履いた靴の湿気が抜け、雑菌の増殖を抑えやすくなります。

適切に保管してニオイが溜まらない環境をつくる習慣3選
靴のニオイを避けるためには、保管方法を意識する必要があります。適切にケアしてから保管することで、ニオイの発生を抑えられます。
保管方法によっては、ニオイの元となる雑菌が増殖しやすくなり、ニオイの発生だけでなく靴を傷めることにもなるため注意してください。
風通しの良い場所で保管する
靴を使用した後、すぐ靴箱にしまうのは避けて、まずは風通しの良い場所で乾燥させましょう。靴箱の中は湿気がこもりやすいため、一度しっかり乾かしてから収納することで雑菌の増殖を防げます。
また、定期的に靴箱の扉を開けて、内部の換気を行うことも重要です。とくに、梅雨は湿度が高いシーズンであるため、こまめに換気する必要があります。
可能であれば、除湿剤やスノコを併用し、湿気が溜まりにくい環境を維持することも重要です。
濡れた靴は速やかに乾かす
雨や汗で濡れた靴は、すぐに乾かしましょう。濡れていると雑菌が急激に増えるため、ドライヤーなどで素早く乾燥させてください。
なお、ドライヤーや布団乾燥機などを使う場合、熱風モードで乾かすと、素材のプラスチックが溶けるなど、靴が傷む可能性があります。そのため、可能であれば冷風(送風)モードで乾かすことをおすすめします。
すぐにケアすることが難しい場合には、風通しの良い場所で陰干しをすれば、素材を傷めずに乾かせます。
靴の脱臭機を使用する
靴のニオイ対策として、効果的なのが、靴専用の脱臭機を使用することです。脱臭機は温風やオゾン、微粒子イオンを利用して菌の増殖を抑制し、靴を乾燥させる仕組みのため、靴のニオイ除去効果が期待できます。
天候や湿度に左右されず、安定した乾燥・脱臭ができるため、雨の日が続く季節にも、靴のダメージを抑えつつニオイ対策ができます。
靴のニオイに関するよくある質問
ここからは、靴のニオイに関するよくある質問として、以下をご紹介します。
気になる方は以下を参考にしてみてください。
靴の種類や素材によってニオイ方は変わる?
靴の種類や素材によって、ニオイの強さは異なります。
例えば、合皮やゴム素材は、通気性が低いため湿気がこもりやすく、雑菌が増殖しやすいのが特徴です。
これらに比べると、天然皮革は通気性に優れていますが、吸湿性も高いため水分を吸収しやすい特徴があります。ケアを怠って乾燥が不十分だと、雑菌が増殖しやすい素材といえます。
一方、メッシュ素材は通気性が良く、乾きやすいため、雑菌の増殖が少なくなる傾向があります。
素材によって「汗・皮脂の吸い込み方」と「乾きやすさ」が異なるため、ニオイの強さにも差があります。

靴のケアに使用してはいけないアイテムはある?
靴のケアには、使用してはいけないアイテムも存在します。誤ったアイテムで靴をケアすると、かえって靴の素材を傷めたり、変色・劣化・ニオイの悪化につながったりすることもあるため、注意が必要です。
靴のケアをする際に使用してはいけないアイテムには、主に以下のようなものがあります。
- 漂白剤
- 漂白剤を靴に直接塗布すると、素材を傷めるだけでなく色落ちや変色の原因になります。
- 香水や芳香剤
- ニオイをごまかそうとして香水や強い芳香剤を靴の中に使うと、靴内部のニオイと混ざって不快臭が強まることがあります。湿気が増えて雑菌が増殖しやすくなる場合もあるため注意してください。
- 金属ブラシや硬いブラシ
- 金属ブラシや硬すぎるブラシで強くこすると、靴の素材を削ったり傷つけたりして、その部分に汚れや雑菌が残りやすくなります。
また、靴を乾燥させるためにドライヤーの熱風を長時間当てる行為は、革や接着剤、素材が劣化し、変形やひび割れにつながります。ドライヤーを使用する場合は、冷風モードで乾燥させましょう。
まとめ
靴のニオイは多くの方が気になる問題です。しかし、普段から適切な対策や工夫を行うことで、ニオイは軽減・予防できます。
靴のニオイ対策は、自宅にあるものでも対策でき、保管やケア方法も簡単なものから始められます。靴のニオイが気になる方は、今回ご紹介した内容を参考にしながら、さっそく対策してみてはいかがでしょうか。
記事編集
- くらひろ編集部
- 東京電力エナジーパートナー株式会社
「東京電力 くらひろ by TEPCO」は、東京電力エナジーパートナーが運営するWebメディアです。でんきやガスのことはもちろん、あなたの毎日に役立つ知識から、くらしを広げるアイデアまで、“知りたい”に答える多彩な記事をお届けします。

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