乳幼児

【医師監修】赤ちゃんの夜泣きはいつからいつまで続く?対処法も解説

赤ちゃんの夜泣きが続くと、「いったいいつまで続くの?」「どうすれば泣き止んでくれるの?」と不安や疲れを感じてしまいますよね。夜中に何度も起きて抱っこをしたりあやしたりしていると、体力的にも精神的にもつらくなるものです。

本記事では、赤ちゃんの夜泣きの時期の目安や、夜泣きが起こる原因、そして泣き止ませるための具体的な対処法を解説します。夜泣きとの向き合い方を知り、安心して育児ができるよう参考にしてみてください。

監修者

井上 信明(いのうえ のぶあき)
日本小児科学会専門医・同指導医/米国小児科専門医/米国小児救急専門医

日米豪にて小児科医・小児救急医として勤務。子どもたちとその家族に、根拠のある安全と安心を提供することを信条に日々診療している。日米小児科専門医、米国小児救急専門医。

井上 信明(いのうえ のぶあき) プロフィール写真

赤ちゃんの夜泣きはいつからいつまで?

赤ちゃんの夜泣きは、いつ始まり、いつ終わるのか気になる方も多いでしょう。結論として、夜泣きは生後5~6か月頃に始まり、1歳~1歳半頃に落ち着くことが多いです。

ただし、夜泣きの時期には個人差があります。ここでは、一般的な夜泣きの始まり時期と終わり時期の目安について解説します。

夜泣きが始まる時期:生後5~6か月

夜泣きは、生後5〜6か月頃から始まる赤ちゃんが多いといわれています。この時期は睡眠サイクルである、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)が徐々に整い始めるタイミングです。

赤ちゃんが、浅い眠りのタイミングでふと目が覚めたとき、不安や驚きから泣いてしまうことがあります。これがいわゆる「夜泣き」と呼ばれる状態です。

なお、新生児期や生後間もない頃に夜中に泣く場合は、空腹やおむつの不快感などが原因であることが多く、一般的には夜泣きとは区別して考えられることもあります。

赤ちゃんの夜泣きの対処法について知りたい方は、後述の「▼赤ちゃんの夜泣きへの対処法」をご覧ください。

夜泣きが終わる時期:1歳~1歳半

夜泣きのピークは、生後8〜10か月頃といわれています。その後、1歳〜1歳半頃になると夜泣きは自然と落ち着いてくることが多いです。

夜泣きのピークを迎える生後8~10か月頃の赤ちゃんは、寝返りやハイハイなどの運動機能の発達が進み、脳の活動も活発になります。日中に受けた刺激や新しい経験を睡眠中に整理する過程で、夜中に目が覚めて泣くことがあると考えられています。

夜泣きの終わる時期にも個人差があり、1歳~1歳半頃が目安ですが、2歳頃まで続く赤ちゃんもいます。長く続いていても異常ではありませんが、心配な場合や負担が大きい場合は、かかりつけの小児科医に相談してみると安心でしょう。

夜泣きが終わる時期:1歳~1歳半

赤ちゃんが夜泣きをする原因

赤ちゃんの夜泣きは、いくつかの要因が重なって起こることが多いと考えられています。ここでは、夜泣きにつながりやすい主な要因について解説します。

睡眠のリズムが発達していない

赤ちゃんは、大人のように長時間まとめて眠ることがまだ得意ではありません。睡眠サイクルが短く、眠りの途中で目が覚めやすいのが特徴です。

そのため、浅い眠りのタイミングで目を覚ましたとき、自分で再び眠りにつくことができず、不安になって泣いてしまうことがあります。こうした睡眠リズムの未熟さは成長の過程で徐々に整っていくため、月齢が進むにつれて自然と落ち着いてくるでしょう。

不快感を覚えている

赤ちゃんは、ちょっとした不快感でも眠りが妨げられることがあります。例えば、おむつが濡れている、暑い・寒いといった温度の問題、汗によるベタつきやかゆみなどです。

また、服の締めつけ、寝具の違和感なども眠りを妨げる要因です。赤ちゃんが快適に眠れる環境になっているか、一度見直してみることも大切です。

赤ちゃんが快適に過ごせる環境は、後述の「▼睡眠環境を整える」で解説しています。

体調が良くない

体調の変化によって夜泣きが起こることもあります。例えば、風邪のひき始めによる鼻づまりや発熱、便秘によるお腹の張りなどは、赤ちゃんにとって大きな不快感となります。

ぐずり方が強い、機嫌が悪い時間が長いなど、普段と違う様子が見られる場合は、体調の変化にも注意してみましょう。

一方で、赤ちゃんの成長にともなう変化が夜泣きにつながることもあります。例えば、歯が生え始める時期には「歯ぐきのむずがゆさ」や「痛み」を感じやすく、その影響で眠りが浅くなることがあります。

脳が興奮状態になっている

日中に多くの刺激を受けた日は、赤ちゃんの脳が興奮状態になり、夜泣きにつながることもあります。例えば、新しい場所へ出かけたり、初めて会う人と触れ合ったりするなど、普段とは違う体験が多い日は、脳がたくさんの情報を処理しようとします。

その結果、寝ている間に情報を整理しきれず、途中で目が覚めて泣いてしまうことがあります。成長とともに経験が増える中で起こりやすい現象の一つといえるでしょう。

赤ちゃんの夜泣きへの対処法

赤ちゃんの夜泣きに悩んでいると、「すぐに泣き止ませたい」と思うものですが、夜泣きを完全になくすことは難しいといわれています。大切なのは、赤ちゃんが安心できる対応を少しずつ積み重ねていくことです。

ここでは、夜泣きをしたときの主な対処法を紹介します。

おむつ替え・授乳をする

赤ちゃんが夜中に泣く原因として多いのが、空腹やおむつの不快感です。そのため、まずはおむつが濡れていないかを確認し、必要であれば交換してあげましょう。授乳をすると安心して再び眠りにつく赤ちゃんも多く見られます。

なお、夜間の授乳は赤ちゃんの月齢によって必要な回数が異なります。無理をせず、赤ちゃんの様子や生活リズムに合わせて対応することが大切です。

また、夜泣きのはじまる生後5~6か月頃は、まだしっかりとゲップをさせてあげたほうが良い赤ちゃんもいます。そのような場合は、授乳後はしっかりとゲップをさせておくと、お腹の張りによる不快感を防ぐことにつながります。

睡眠環境を整える

赤ちゃんがぐっすり眠るためには、寝室の環境も重要です。室温は、夏は25~28℃、冬は20〜25℃程度、湿度は40〜60%を目安にするとよいでしょう。

また、照明はできるだけ暗めにし、大きな音や強い刺激を減らすことも大切です。さらに、寝具やパジャマは季節に合ったものを選び、暑すぎたり寒すぎたりしないよう調整してあげましょう。赤ちゃんが快適に眠れる環境を整えることで、夜中に目が覚めにくくなることがあります。

生活リズム・睡眠前のルーティンを整える

毎日の生活リズムを整えることも、夜泣き対策の一つです。できるだけ毎日同じ時間に寝かしつけることで、赤ちゃんの体内リズムが整いやすくなります。

また、「入浴→授乳→就寝」といった流れを毎日同じ順番で行うと、赤ちゃんにとって「これをしたら寝る時間」という合図になります。このような就寝前のルーティンを作ることで、スムーズに眠りにつきやすくなることもあります。

抱っこ・おくるみで安心させる

夜泣きのときは、抱っこをしてあげるだけで落ち着く赤ちゃんもいます。スキンシップによって安心感を得られるため、赤ちゃんの気持ちが安定しやすくなるのです。

また、おくるみで体をやさしく包むと安心して落ち着く赤ちゃんも多いです。これは、胎内にいたときのような感覚に近づくためと考えられています。

ただし、おくるみを使う際は、窒息やSIDS(乳幼児突然死症候群)を防ぐために顔や口元を覆わないようにしましょう。また、おくるみは抱っこをするときに使用し、寝かせるときには使用を避けましょう。なお、股関節に負担がかからないよう、足を強く固定せず自然に曲げられる余裕をもたせて包むことも大切です。

ホワイトノイズを聴かせる

夜泣き対策として、「ホワイトノイズ」と呼ばれる一定の音を聞かせる方法もあります。例えば、ビニール袋のカサカサ音や、換気扇の音などがホワイトノイズの一例です。

これらの音は胎内で聞いていた音に近いとされており、安心して落ち着く赤ちゃんも多いといわれています。ただし、音量は小さめに設定することが大切です。スマートフォンで音を流す場合は、赤ちゃんの耳にスピーカーが直接当たらないよう注意しましょう。

泣いている赤ちゃん

赤ちゃんの夜泣きについてのよくある質問

赤ちゃんの夜泣きが続くと、「普通のことなのだろうか」「何か問題があるのでは」と不安になることもあるでしょう。ここでは、赤ちゃんの夜泣きについて保護者からよく寄せられる質問と、その考え方について解説します。

夜泣きと夜驚症(やきょうしょう)は違うの?

夜泣きと「夜驚症(やきょうしょう)」は、似ているように見えて実は別のものです。

夜泣きは、眠りが浅くなったタイミングで目が覚めて泣くもので、生後5か月〜1歳半頃の赤ちゃんによく見られます。抱っこしたり授乳したりすると落ち着くことが多いのが特徴です。

一方、夜驚症は、突然大きな声で叫んだり激しく泣いたり、体を動かして暴れたりすることがありますが、本人は完全に目覚めておらず、翌朝には覚えていないことがほとんどです。主に1〜4歳頃の子どもに多く見られます。

夜驚症の場合は、無理に起こそうとせず、けがをしないよう見守ることが基本です。どちらなのか判断が難しい場合や気になることがある場合は、小児科に相談してみると安心でしょう。

夜泣きがひどいのは育て方のせい?

赤ちゃんの夜泣きが続くと、「自分の育て方が悪いのでは」と悩んでしまうママ・パパも少なくありません。しかし、夜泣きの多くは、赤ちゃんの脳や睡眠リズムが未熟であることが主な理由と考えられており、基本的にママやパパの育て方が原因になることはありません。

夜泣きは赤ちゃんの成長の過程でよく見られる現象の一つです。つらいときは一人で抱え込まず、周囲のサポートを頼りながら、自分を責めすぎないことが大切です。

夜泣きが続くとき、病院に行く目安は?

基本的な夜泣きであれば、病院を受診する必要はありません。

しかし、発熱・下痢・嘔吐などの体調不良を伴っている場合や、泣き方がいつもと明らかに違う場合は注意が必要です。また、昼間も機嫌が悪く元気がないといった様子が見られるときも、一度医師に相談してみると安心です。

「とくに症状はないけれど心配」「一度相談してみたい」といった理由でも受診して問題ありません。不安なことがあれば、かかりつけの小児科で相談してみましょう。

まとめ

赤ちゃんの夜泣きは、生後5〜6か月頃から始まり、1歳〜1歳半頃に落ち着くことが多いといわれています。ただし、始まる時期や終わる時期には個人差があり、成長の過程で自然に見られるものでもあるため、過度に心配する必要はありません。

睡眠環境を整えたり、生活リズムを意識したり、抱っこなどで安心させたりすることで、夜泣きが落ち着くこともあります。無理をしすぎず、周囲のサポートも頼りながら赤ちゃんの成長を見守っていきましょう。

記事編集

くらひろ編集部
東京電力エナジーパートナー株式会社

「東京電力 くらひろ by TEPCO」は、東京電力エナジーパートナーが運営するWebメディアです。でんきやガスのことはもちろん、あなたの毎日に役立つ知識から、くらしを広げるアイデアまで、“知りたい”に答える多彩な記事をお届けします。

TEPCO

この記事の情報は公開日時点の情報です

Facebookでシェアする
LINEでシェアする

KEYWORD

#人気のキーワード