
保育園見学の流れは?持ち物・マナー・服装・確認ポイントを解説
しかし、保活(保育園探し)の際、「安全で環境の良い保育園を選ぶためには何をチェックすべき?」「保育園の見学はいつ頃までに、何か所行けば良いの?」といった疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、保育園の見学の流れや最適な時期、持ち物リスト、チェックすべきポイントについて、初めての方でも安心して準備できるよう解説しています。大切な子どもを預けることになるため、保育園選びで後悔しないようにぜひご覧ください。
目次 [CLOSE]
保育園見学に行く目的
保育園の見学は、実際に子どもをその保育園に連れて行き、反応を確かめることが重要です。事前に保育園を見学しておく目的やメリットについて、以下で確認しておきましょう。
園の雰囲気を直接見て確かめる
保育園は、子どもが長時間過ごすことになる場所です。先生の雰囲気や在園児の様子は、直接訪問して確かめるのが一番です。
保育園を見学した後、子どもに「どうだった?」「楽しかった?」と聞き、反応を確かめて通い続けることができるのかを判断するようにしましょう。
立地環境を把握する
保育園の立地や周辺環境についても保育園見学の際に把握しておきましょう。自宅や駅からの距離や、子どもと歩いたときにかかる時間を確認しておくと、入園後の送迎のイメージが湧きます。
また、園の周辺を歩いてみて、治安や環境などをチェックしておくことも重要です。
入園前後のギャップをなくす
保育園を実際に見学してみると、インターネット上の情報や、知人から聞いた評判とは違っている点に気付くこともあります。情報ではなく自身で感じた雰囲気や環境などをチェックして、自分や家族の価値観や意向に合った保育園かどうかを見極めることが大切です。
見学だけでは判断がつかない場合は、保育園の先生に質問して、できるだけ疑問を解消しておくことをおすすめします。
保育園見学に最適な時期と見学する数の目安
希望の保育園に入るためには、早めに見学する時期を確認しておきましょう。見学に最適な時期や、訪問する園の数の目安について解説します。
入園前年の10月頃までに見学を済ませておく
「認可保育園」の4月入園の申し込みは、一般的に入園する前の年の11月頃から始まります。
申し込みの時期を考慮すると、夏から秋頃、遅くとも10月頃までに保育園の見学を済ませ、希望する園を絞っておきましょう。複数の園を見学する場合は、余裕をもった日程調整が必要です。
なお、多くの保育園では1年中いつでも見学が可能です。ただし、卒園・入園で忙しくなる3~4月は園側に案内できる人が少なく、十分に見学ができない可能性があるため、避けるのがおすすめです。
入園希望時期 | 見学おすすめ時期 |
---|---|
4月入園 | 前年の夏~秋 |
年度途中入園 | 随時(3~4月は避ける) |
比較するために複数の園を見学するのがおすすめ(2~5園)
複数の園を見学することで雰囲気や設備、保育内容などを比べられるため、理想にあった保育園を選択できます。ただし、多くの園を見学しようとすると日程調整が困難になります。見学するのは、5園までに絞るのがおすすめです。
また、認可保育園以外にも、「認定こども園」や「地域型保育園」も視野に入れると、選択肢が広がります。認定こども園は、園によって対象年齢や保育内容の特徴などが異なるため、確認してから選択しましょう。
保育園を見学するまでの流れ
保育園の見学をするまでの流れは、次のとおりです。
それぞれについて解説していきます。
①情報収集をして見学する保育園を絞る
まず、インターネットや役所・役場などで情報を集めて、見学する候補の保育園をピックアップしましょう。自宅や職場から保育園までの距離、保育料、延長保育の有無などを事前に調べ、実際に見学する保育園を絞っていきます。
また、口コミや自治体の情報も参考になります。自宅や職場からの距離、通園ルートの安全性、園の雰囲気など、家族のライフスタイルに合った園を選ぶことがポイントです。
- 保育方針・特色
- 定員・年齢別クラス編成
- 立地・送迎のしやすさ
- 保育料
- 延長保育・アレルギー対応
- 口コミ・評判
保育料※などの情報は、自治体や園のホームページで確認できます。申し込みが始まる時期から逆算して、6~7月頃から見学する保育園探しを始めましょう。
なお、保育園選びは家族全員の意見を尊重することが大切です。見学前に、通園時間や送迎方法、保育方針、延長保育の必要性、費用面など、家族の希望や条件を話し合いましょう。
また、子どもの性格や体調、家庭のライフスタイルに合った園かどうかも重要な判断基準ですので、事前によく確認しておきましょう。
※3~5歳児、および市町村民税非課税世帯の0~2歳児は、令和元年10月1日から幼児教育・保育の無償化に伴い、保育料は無償(送迎・行事費などは有償)[1]。
②見学に行く日時の候補を決める
見学する保育園を絞ったら、日時の候補を決めましょう。合同説明会を開催している園、見学可能な日時や人数が決まっている園、土曜日も対応可能な園など、形式は様々です。
園によっては、見学する時間を指定される場合もありますが、希望の時間を選べるのであれば、登園後から昼前の時間帯がおすすめです。
朝の登園時は先生が忙しく、お昼寝の時間に入ると園児が活動する様子が見られないため、朝やお昼寝の時間帯は避けましょう。
曜日・時間帯 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
平日午前 | 通常保育の様子が見られる | 仕事の調整が必要 |
平日午後 | 静かな雰囲気 | お昼寝時間で活動が少ない |
土曜日 | 仕事と両立しやすい | 園児が少なく普段の様子が分かりにくい |
③保育園に電話で予約する
電話やWebなど、見学の予約方法は保育園によって異なります。園によっては見学日が決まっている場合や、個別対応のみの場合もあるため、希望する園の公式サイトや自治体の案内を確認しましょう。
予約は電話が一般的ですが、メールや専用フォームを用意している園も増えています。電話で予約する場合は、子どもの生年月日を伝えたあと、次の点を確認しておきましょう。
- 見学希望の日時
- 参加人数
- 必要な持ち物
- 入園を希望する時期
- 子どもの同伴の可否
電話をかけるタイミングは、先生の業務が忙しい時間帯を避け、子どものお昼寝時間である13~15時頃がおすすめです。
電話連絡の例文
お忙しいところ失礼いたします。来年度の○歳クラスへの入園を検討している○○と申します。保育園の見学を希望しているのですが、ご担当者さまはいらっしゃいますでしょうか?
保育園見学の服装・持ち物リスト
保育園の見学に行くときの服装は、清潔感のあるカジュアルなスタイルがおすすめです。フォーマルな服は園の中を見てまわるのには動きにくく、デニムなどはカジュアルになりすぎるため、オフィスカジュアルのスタイルが適しています。
見学の持ち物は、以下を参考にして用意しましょう。
保育園見学の持ち物リスト
- スリッパ
- 外靴を入れる袋
- 筆記用具・メモ帳
- A4サイズの資料が入るバッグ
- ベビーカー・抱っこひも
- マスク・消毒グッズ
- 質問リスト
- 申請書類(必要に応じて)
室内ではスリッパに履き替えることを考えて、着脱しやすい靴を履いていきましょう。先生から聞いた内容や、記録しておきたいことを書き留めるメモ帳やペンも必要です。事前に、園への質問リストを用意している場合には、忘れずに持参しましょう。
また、小さなお子さんがいる場合にはベビーカーや抱っこひもがあると移動時に便利です。感染症対策として、マスクや消毒グッズも持参すると安心です。必要に応じて、自治体の申請書類なども用意しておきましょう。
保育園見学で確認すべきポイント7つ
保育園の見学では、次の7点について確認しましょう。
それぞれについて、順番に解説します。
先生や子どもたちの雰囲気・関わり方
先生や園児の雰囲気、どのような関わり方をしているかを確認しましょう。先生の接し方や言葉遣いに不安な要素はないか、子どもたちは活発に遊んでいるかなどの点に着目して、活動の様子を注意深く見ておくことが大切です。
保育園の教育方針やルールも聞いておくと、入園後にギャップを感じる事態を防げます。
先生の手が行き届いているか
先生の手が行き届いているかどうかも、チェックしたいポイントです。ひとりの先生が対応する園児の人数は、保育園を選ぶ際に比較しやすい点です。
取り残されている子どもがいないか、確認しましょう。
安全への姿勢・配慮
子どもたちが安全に遊べる環境が整備されているかどうかも確認しましょう。具体的に聞いておきたいのは、次の点です。
- お昼寝の際の安全確保
- 感染症が流行した場合の対応
- 門や入り口の施錠などの防犯対策
子どもの年齢が低い場合、うつぶせ寝をどのように防いでいるかなども聞いておきましょう。
遊具や園内施設の充実度
園内の遊具や施設が充実しているか、見ておきましょう。のびのび遊べる遊具が設けられているか、園児の数に対して園庭や遊戯室の広さは十分か、などがチェックポイントです。
絵本やおもちゃの種類にバリエーションがあると理想的です。
立地条件
保育園の周辺環境も、通園するうえで重要なポイントです。次の点を確認しましょう。
- 周辺に街灯は設置されているか
- 車の交通量は多くないか
- 交差点に信号機は設置されているか
- 治安は悪くないか
交通量や治安は、時間帯によって変動します。保育園見学とは別で、実際に送り迎えをする時間帯にも確認しておくのがおすすめです。
施設の衛生管理
備品やおもちゃ、施設内のトイレが清潔に保たれているか確認しましょう。
掃除や手入れが不十分の場合、先生に余裕がない可能性も考えられます。また、遊具が老朽化していると事故やけがにつながるリスクもあるため、状態に問題がないかチェックしましょう。
食事面での配慮
給食やおやつを食べる際の安全配慮について、どのように取り組んでいるか、次の点を聞いておきましょう。
- アレルギーへの対応
- 離乳食の進め方
- 献立や栄養バランス
食事中に先生がどのように配置され、対応するのかについても確認しておきたいポイントです。
保育園見学当日の質問リスト
保育園の見学に行った際の質問をリスト化しておくと、きき漏れを防げます。
以下の質問リストを参考に、まとめてみましょう。
質問リスト
- 保育時間
- 延長保育や土曜保育の有無・料金
- 入園の倍率
- 在籍する保育士の人数
- アレルギー・感染症への対応
- お昼寝時の呼吸の確認方法
- 入園時に用意すべき物
- 通園時の持ち物
- 駐車場の有無
- 散歩コース
- 保護者役員の内容
- 年間イベントのスケジュール・内容
- 防犯対策
保育園見学当日のマナーと注意点
ここからは保育園見学当日のマナーと注意点について、ポイントごとに分けて解説していきます。保育園見学を双方気持ちよく終えられるように、以下に紹介するマナーをきちんと守りましょう。
当日の流れと見学先での基本マナー
保育園見学の当日は、時間厳守で訪問し、受付で丁寧に挨拶をしましょう。園内では大きな声や私語を控え、子どもたちの活動を妨げないように配慮が必要です。
案内してくれる先生の指示に従い、許可なく写真や動画を撮影しないことも大切です。また、園児や保育中の先生に無断で話しかけたり、施設の備品に触れたりしないよう注意しましょう。
見学後は、案内してくれた先生に感謝の気持ちを伝えると好印象です。
保育園見学での基本マナー
- 時間厳守・丁寧な挨拶
- 私語や大声を控える
- 写真・動画撮影は許可を得る
- 園児や保育中の先生には話しかけない
- 備品に無断で触れない
- 見学後はお礼を伝える
質問や面談時のふるまい・注意事項
質問や面談の際は、事前にリストアップした内容をもとに、簡潔かつ具体的に尋ねましょう。他の保護者や園児の前で個人的な事情を話すのは避け、プライバシーに配慮した質問を心がけてください。また、園の方針やルールに対して否定的な態度を取らず、疑問点は丁寧に確認する姿勢が大切です。
面談中はメモを取り、後で家族と情報を共有できるようにしましょう。質問が多い場合は、事前にまとめておくとスムーズです。
質問や面談時のふるまいのポイント
- 質問は簡潔・具体的に
- プライバシーに配慮
- 否定的な態度は避ける
- メモを取る
- 質問は事前にまとめておく
感染症対策・持参すべき資料や同伴者の配慮
感染症対策として、マスクの着用が求められる場合があるため、持参しておくと良いでしょう。さらに、園によっては検温や健康チェックシートの提出を求められる場合もあるので、事前に案内を確認しましょう。
また、家族やきょうだいを同伴する場合は、事前に園に伝えておくと良いでしょう。当日は騒がしくならないよう配慮し、必要に応じておもちゃやおやつを持参すると安心です。
まとめ
保育園の見学は、入園の申し込みが始まる11月に間に合うよう、10月頃までに済ませておけると安心です。インターネット上の情報や周囲の評判だけでなく、実際に自分の目で見たり子どもの反応を確かめたりすることで、入園後のギャップを防げます。
2~5園ほどに絞ったうえで、先生や園児の雰囲気、安全対策、設備の充実度や衛生状態などについて確認し、慎重に比較して選びましょう。
- こども家庭庁:
「幼児教育・保育の無償化」について
記事編集
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