暮らしやすい部屋を探すには?賃貸不動産の選び方
目次 [CLOSE]
満足できる住まいに出会える、賃貸物件の選び方
「賃貸不動産は分譲よりも住み換えがしやすい」といっても、住まい選びに失敗すると引っ越しなおすのは大変です。家賃や立地のほかにも、賃貸不動産を選ぶときに注意したいポイントはたくさんあります。あらゆる視点からチェックを行い、自分たちにとってベストの住まいを選びましょう。
不動産屋へ行く前に、まず自分たちで確認すること
不動産屋に行く前に、物件を借りるのに必要なお金と時間、そして物件に求める条件の優先順位をざっくりと把握しておきましょう。
物件を借りるのに必要なお金を知る
月々の家賃だけでは、賃貸物件を借りることはできません。家を借りるまでには、さまざまなお金が必要です。
初期費用には、一般的には以下の項目があります。地域や物件によって風習が異なりますので、住む予定にしているエリアの場合を調べておきましょう。
- 【礼金】:入居時に大家さんへ支払うお金です。
- 【敷金・保証金】:大家さんへ担保として預けるお金です。退去時の部屋の状況によって、返ってくる金額が変わります。
- 【前家賃】:入居時に払う当月と翌月の賃料のことです。家賃は先払いになるケースが多いです。
- 【仲介手数料】:賃貸物件を紹介した不動産会社に仲介代として支払うお金です。
- 【火災保険料】:火災等への備えとして損害保険に加入する必要があり、損害保険会社に支払うものです。
※関西や九州では、預けた敷金の一部を返還しない「敷引き」の制度を採用しているところもあります。
その他、鍵の交換代などを求められるケースもあります。また、賃貸物件のなかには、家賃は低く初期費用は高い物件、初期費用は安く家賃は高い物件の両方があります。月々の家賃だけに目を奪われないよう、どちらが自分にとって良い住みやすい物件なのか、しっかりと比較してみてくださいね。
物件の相場観をつかんでおく
不動産屋に行く前には、ある程度物件の相場観をつかんでおくことをおすすめします。相場がわからないと、「そもそも自分の希望条件に合う物件は存在するのか?」「不動産屋がすすめる物件は相場に比べて高くないか?」などがわからないからです。
相場を知って借りたい物件の現実的なラインをつかんでおけば、不動産屋の営業担当者とも対話や交渉がしやすくなるでしょう。
物件を借りるのに必要な時間を知る
部屋を借りたい!と思ってから実際に入居するまでには、物件選び、入居審査、契約、引っ越しの時間も必要です。物件選びは早く済ますこともできますが、譲れない条件がある人は前もって物件選びを始めると安心でしょう。
物件を選んでもすぐに契約はできず、入居審査の結果を待つ時間も必要です。審査に通ったら契約をして、引っ越しの手配を行い、引っ越しが完了すると、入居できる状態になります。
入居までの時間に余裕がないのも問題ですが、契約から引っ越しまでの時間に余裕を持たせすぎると、今の家と次の家、合計二軒分の家賃を支払う期間が長くなってしまいます。あまりに早く物件選びを始めるのも、失敗してしまうケースがあるので注意しましょう。
希望条件を洗い出し、優先順位をつける
家賃が安い、駅から近い、新築、など、住みやすい賃貸不動産の条件にはさまざまなものがあります。しかし、すべての条件を満たす物件は、残念ながら存在しません。条件が良い物件であるほど、家賃は高くなるでしょう。
そこで、家を選ぶときには、どうしても譲れない条件から優先順位をつけ、リストアップしておくことが大切です。事前に家選びの優先順位を書き出しておくと、「本当は駅から近い家に住みたかったのに、不動産屋に乗せられて、キレイだけど駅から遠い家に決めてしまった…」といった、雰囲気に流される失敗を避けることができます。
不動産会社は、賃貸不動産選びのパートナー
不動産会社は、賃貸不動産に関するさまざまな情報を持っています。お部屋選びの最適なパートナーとなってくれそうなところを選びましょう。
不動産屋選びのチェックポイント
街にはたくさんの不動産屋がありますが、どのようにお店を選べばよいのでしょうか。自分に合う不動産屋を見つけるためのヒントをご紹介します。
外観・店内は清潔か
不動産屋選びで一番大切にしたいことは、「誠実に対応してくれること」です。お部屋探しにおいても、契約時においても、不誠実な対応をする不動産屋は避けたいものです。
外観や店内の掃除が行き届いていない、資料が整理されていない不動産屋は、仕事にもルーズな可能性があります。逆に、掃除が行き届いており、資料がきちんと整理されている不動産屋は、お客様にも誠実に対応してくれるでしょう。
問い合わせへのレスポンスは迅速か
物件を決めるまでには、不動産屋とやりとりをする機会が何度も出てきます。問い合わせても返事がいつも遅い不動産屋は、避けたほうが無難でしょう。不動産屋の対応が遅いと、審査や契約が遅れて引っ越しのスケジュールが狂ってしまうなど、トラブルの原因になってしまうかもしれません。まだ物件探しの段階であれば、ほかの不動産屋に変えても問題はありません。
免許の更新回数も参考に
不動産屋に掲示してある宅地建物取引業免許を見ると、免許番号の前にある()内に免許更新の回数が書かれています。この()内の番号が大きい不動産屋は、営業歴の長いお店です。宅地建物取引業免許を目にしたときは、参考にしてみてください。
大手と地元密着、どちらの不動産屋を選ぶ?
大手不動産屋のメリットは、支店が多いため対応できるエリアが広い点です。エリアよりも他の条件を重視したい方は、大手不動産屋のほうがさまざまな物件を比較できるため、探しやすいかもしれません。また、大手不動産屋のなかにはクレジットカード払いや分割払いに対応しているところもあるので、まとまったお金を用意するのが難しい方でも契約できる可能性があります。
住みたいエリアが決まっている方は、地域の情報に強い地元密着店がおすすめです。地元密着店は大家さんとのつながりが密な場合も多いので、交渉ごとに応じてもらいやすいでしょう。
不動産会社との間で多いトラブルと回避法
部屋の汚れが気になると伝えたところ、不動産会社が引き渡しまでに清掃をすると言ったのにキレイになっていなかった、大家さんは近くにいないと言っていたのに、上の階に住んでいた…。このような「言った、言ってない」問題は、不動産会社との間で多く起こるトラブルです。
「言った、言ってない」のトラブルを回避するには、いつだれがどこで何を言ったか、きちんとメモに残しておきましょう。不動産会社と話をするときにメモを取る姿勢を見せておくと、無責任な話をしないよう、不動産会社にプレッシャーを与えることもできます。
内見はシビアな目線でここをチェック
希望の賃貸物件が決まれば、いよいよ内見です。
内見で役立つ持ち物
間取りを書いた図面とメジャー、持っている家具類の寸法を書いたメモがあると、実際に物を置いた様子がイメージしやすくなります。内見で気になるところがあれば、スマホで写真や動画にとっておきましょう。また、内見の現場でもメモがとれるよう、スマホのメモアプリか紙とペンを用意しておきます。
お部屋の中で注目したいところ
手持ちの家具などが入るかどうか、部屋の中だけでなく通路や入口の広さも確認しましょう。柱の位置やドアの開閉方向、コンセントの位置や数もチェックを忘れずに。忘れがちなテレビ端子の位置も見ておきましょう。
水回りも生活するうえで大切な場所です。調理台が高すぎる、または低すぎることはないか、調理スペースは使いやすいか、トイレや風呂の設備は納得がいくものかなども確認しておきましょう。水が出せる状態なら、シャワーの水圧を確認しておくのもおすすめです。
意外と見落としがちなのが、洗濯機を置くスペースです。スペースが狭くて手持ちの洗濯機を置けないケースもあるので、きちんと広さを測っておきましょう。
周りの環境で注目したいところ
防犯カメラやオートロックはどのようなものか、駐輪場や駐車場はどんな場所かも見ておきましょう。住人のマナーを知るには、共有スペースである廊下やゴミ捨て場を確認するのが有効です。共有スペースの状態がキレイであれば、マナーがよい人が住んでいる物件だといえるでしょう。
実際に生活するイメージを大切に
実際に生活することを考えると、内見に来た日時以外の周辺環境も知っておきたいですね。夜に歩くには危険な場所はないか?建物に面している幹線道路の交通量は日によって違いはどれくらいあるのか?など、内見の日にわからなかったことは、後日自分で実際に足を運んで確認するか、不動産会社の担当者に聞いてみましょう。
また、物件が駅やバス停の近くであっても、電車やバスの本数自体が少ない場合もあります。利用したい時間帯に電車やバスがどの程度運行しているのかも、確認しておきましょう。
「掘り出しもの」の賃貸物件に出会う方法はある?
とってもいい条件の物件が、こんなにおトクな値段で借りられる!?―そんな、「掘り出しもの」のような賃貸物件に出会う方法はあるのでしょうか。
条件がよくて安い賃貸不動産を探すには
自分たちにとっての「掘り出しもの」の賃貸物件を探すには、「自分たちにとって譲れない条件」と「そこまで大事ではない条件」を、ハッキリ決めることが大切です。どの条件も満たしたい!と欲張ると、当然家賃は上がりますし、何もかもを妥協してしまうと、家賃が安くても不満が残る結果になるでしょう。
生活で電車を使わないなら、駅から遠い物件にするだけで家賃は下がることが多いです。また、築年数が経っていてもリノベーションをして内装がキレイであれば、快適に住める場合が多いでしょう。最新設備にこだわりがないなら、設備のグレードが低い物件も狙い目です。設備にこだわりのない物件は、比較的安く住めます。
データだけでなく足を運んで確認を
不動産屋が見せてくれた物件のデータだけではピンとこなくても、実際に見ると「アリかもしれない」と感じる物件もあります(その逆パターンもありますね)。データや写真だけでは魅力をあまり感じなかったとしても、条件が許容範囲であれば、試しに実際の物件を見に行くことをおすすめします。
▼お部屋選びは、希望条件に優先順位をつけて
「この物件は、お部屋はイマイチだけど駅から近い」「この物件はパーフェクトだけど家賃が高い」など、実際にお部屋探しを始めると、すべてが希望通りの物件にはなかなか出会えないものです。しかし、いつまでも理想の物件を探している時間はない場合がほとんどでしょう。
納得できる賃貸不動産を選ぶには、希望条件に優先順位をつけて、「どうしても叶えたいもの」と「叶えば嬉しいもの」を分けておくことが大切です。優先順位をつけるうちに、「一般的には希望する人が多いけど、自分たちは重視しない」というポイントも出てくるかもしれません。そのポイントがわかれば、相場よりおトクな物件を選べる可能性もあります。
時間が許す限り、実際の物件を内見しておくのもおすすめです。自分たちの目で見ると、お部屋の状態がよくわかることはもちろん、周辺のにぎやかさや寂しさ、最寄りのスーパーはどんな雰囲気なのかなど、周りがどのような様子なのかも把握できます。
賃貸不動産選びは、毎日の生活を左右する大きな選択です。選んでよかったと思える物件に出会えるように、なるべく自分たちの希望を明確にしておきましょう。
KEYWORD
#人気のキーワード
RECOMMENDED
#この記事を読んだ人におすすめの記事
-
暖房は何度からつける?設定温度やすぐにできる節約術も紹介
-
服についた墨汁の落とし方!身近なアイテムで汚れをきれいに
-
夜のエアコンはつけっぱなしが正解?電気代や快適な設定を解説
-
一級建築士監修:ZEH(ゼッチ)とは?基準や種類、補助金を解説
-
医師監修:寝るときは暖房をつけるべき?快適な睡眠環境の作り方を紹介
-
暖房を1か月つけっぱなしにしたときの電気代は?節約方法も解説
-
暖房の風向設定は下向きが良い?効率的に部屋を暖める方法を解説
-
カルキ汚れ(水垢)の掃除方法は?場所別の落とし方とNG行為を解説
-
サーキュレーターと扇風機の違いは?電気代や活用方法を解説
-
換気扇はつけっぱなしでも大丈夫?メリットや電気代の節約法も解説
-
エアコンとこたつはどっちが電気代安い?メリットや節約術も解説
-
冬の洗濯物が乾かないときの対処法は?洗濯方法・干し方をそれぞれ解説
-
エアコンの暖房が臭い原因は?ホコリやカビの対処法と掃除方法
-
暖房とサーキュレーターの併用は効果的?置き方や使い方を解説!
-
羽毛布団の洗い方は?自宅で洗濯する際の注意すべきポイント
-
窓の結露対策10選!今日から使える知識を紹介
-
エアコンの買い替え時期はいつ?寿命のサインとおトクなタイミングを解説
-
冷蔵庫が水漏れしたらどうすればいい?原因や対処法を解説
-
冷蔵庫の買い替え時期はいつ?寿命のサインとおトクな時期を解説
-
服についた油汚れ・油染みの落とし方!時間・素材・状況にあわせて解説