防災・防犯

貴重品の収納アイデア・グッズを紹介!通帳の安全な保管場所は?

空き巣に狙われやすい貴重品や通帳は、少しでも厳重に収納したいですよね。この記事では、貴重品を収納する際のポイントや、おすすめの収納グッズ、保管場所を紹介します。空き巣に狙われやすい保管方法や、盗まれたときの対処法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

気を付けて収納したい「貴重品」とは

「貴重品」と呼ばれるものには、どのようなものがあるのでしょうか。具体的にどの物品を収納する際に注意が必要なのか、見ていきましょう。

自宅の貴重品にはどんなものがある?

自宅で気を付けたい「貴重品」には、以下のようなものが挙げられます。

お金・お金に換えやすいもの

  • 現金
  • 印鑑
  • 銀行の通帳
  • キャッシュカード
  • クレジットカード
  • 資産や不動産などの権利関係の書類
  • 資産価値の高い貴金属や美術品
  • 有価証券や金融資産関係の書類
  • 保険に関する書類

身分証明書になるもの

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード
  • 健康保険証
  • パスポート
  • 年金手帳

空き巣に狙われやすい貴重品

空き巣に狙われやすいものは、現金や預金通帳、キャッシュカードやクレジットカード、そのほか高級な腕時計や貴金属など、軽くて運びやすく換金性の高いものです。パソコンや電化製品なども盗難の被害に遭いやすいといえます。

パスポートや住所録など個人情報が特定できるものも、空き巣に狙われることがあります。個人情報を売ってお金にできるためです。

気を付けて収納したい「貴重品」とは

貴重品の収納は災害と盗難に注意が必要

貴重品を収納するときのポイントは、「災害対策」と「盗難対策」を行うことです。

例えば、紙の貴重品は防水加工がされたポーチに入れることで水害などの対策になりますし、鍵付きの収納や外から中身が見えない収納に入れると防犯対策になります。

また、災害時にスムーズに非難ができるように、貴重品を「非常持ち出し袋」に入れておく人もいますが、これは防犯上よくないのでNGです。非常持ち出し袋は持ち運びやすい上に、貴重品が入っていることを予想されやすいためです。貴重品は見えにくい所にしまい、避難時に非常持ち出し袋に移しましょう。

貴重品の収納におすすめのグッズ・活用アイデア

自宅で貴重品を収納する際に役立つグッズ・活用のアイデアを紹介します。貴重品の大きさや種類によって使うべき収納グッズは異なるため、適したものを使いましょう。

ファイル・バインダー

権利書や保険に関係する書類などは、種類ごとに分けてファイルやバインダーに綴じると便利です。色付きのファイル・バインダーを用いると外から中身が見えにくく、種類ごとに色分けすれば整理整頓に役立ちます。高価な物品や個人情報に関連する書類には、鍵付きのファイルを用いると防犯対策になります。

バインダーファイルの画像

ポーチ

印鑑やカードなどの小さな貴重品は、ポーチに入れるとそのまま持ち運びができて便利です。重要度の高い物品は鍵付きのポーチに入れましょう。防水性や耐火性のポーチを選ぶと、万が一の災害時にも被害に遭いにくくなります。

セキュリティボックス

セキュリティボックスとは、貴重品の受け渡しに使われる鍵付きの容器です。暗証番号を知っている人だけが開けられるため、防犯性に優れています。暗証番号は利用者が自由に設定できます。

人が金庫を開けている画像

シークレットボックス

シークレットボックスには、貴重品が入っていることが分からないようにカモフラージュできるものもあります。賃貸物件で金庫を壁に固定できない場合も、金庫の移動を防止できます。

自宅に置く金庫の選び方

自宅に置く金庫を購入する際は、以下の2点に着目して選ぶようにしましょう。

  • 「耐火金庫」か「防盗金庫」か
  • 金庫についている鍵の種類は何か

それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

「耐火金庫」と「防盗金庫」から選ぶ

金庫は「耐火金庫」と「防盗金庫」の2種類に分けられます。

耐火金庫とは、火に強い素材で作られていて、火災時に貴重品を守る目的をもつ金庫です。耐火金庫を名乗って販売するためには、基準を満たした性能を持たなければなりません。日本国内の規格はJIS(日本産業規格)です。

防盗金庫とは、持ち去りや破壊などから貴重品を守りつつ耐火性も備えた金庫です。攻撃に耐えられる時間によってランク付けされています。

盗難被害に耐える性能のみで、耐火性能が備わっていないものは「防盗庫」と呼びます。

金庫についている鍵の種類を確認する

金庫の鍵にはさまざまなタイプがあります。ダイヤル式・シリンダー式・テンキー式・ICカード式・生体認証式が代表的なタイプです。

ダイヤル式

ダイヤル式は、設定した数字にダイヤルを合わせて解錠するもので、昔からよく使われています。鍵や電池を使わず、鍵の紛失や電池切れによって開錠不可になるおそれがない点がメリットです。

ただし、暗証番号を記憶したり、暗証番号を記録したメモの保管場所に気を配ったりしなくてはいけません。

貴重品の一番安全な収納場所は金庫?

シリンダー式

シリンダー式は鍵を差し込んで開錠するタイプです。電池切れの心配がなく、解錠に時間がかからない点もメリットです。最近は、ピッキングに強いディンプルキータイプが開発されています。

テンキー式

テンキー式は、暗証番号を打ち込んで開錠するタイプです。鍵が不要であり、金庫だけで完結するという点がメリット。暗証番号の入力ミスを一定回数繰り返すとしばらくの間ロックがかかるものも販売されています。さらに防犯性を高めたいときは、定期的に暗証番号を変えましょう。

ICカード式

ICカード式は、カードをかざして解錠するタイプです。かざすだけで使えて解錠が簡単であり、鍵の複製が難しいため防犯性に優れます。使ったときの履歴が残るタイプのICカードキーを使えば、出し入れの記録を管理しやすくなるでしょう。

生体認証式

生体認証式は、使う人の指紋や顔などで認証するタイプです。鍵を紛失する心配や暗証番号の漏洩リスクがないため、極めて安全性が高いといえます。解錠に時間がかからない点もメリットです。

通帳やキャッシュカードの保管場所は?

通帳やキャッシュカードは、盗まれると金銭面への被害に直結します。貴重品の中でも、とくに厳重に保管しておきたいものだといえるでしょう。空き巣被害を防ぐため、外から見えない場所に保管してください。

金庫・シークレットボックスに入れて保管

通帳やキャッシュカード、クレジットカードは、金庫やシークレットボックスなど、外から中身が見えずに鍵をかけられる場所に保管しましょう。

ただし、持ち運び式の金庫や固定していないシークレットボックスは、保管場所ごと持ち去られる可能性があります。貴重品の保管場所は固定しておくことが望ましいといえます。

タンスの引き出しや本棚など定番の隠し場所はNG!

タンスや本棚、クローゼットの奥などに貴重品を保管している人もいるでしょう。このような「外から見えないが、誰でも開けられる場所」は、空き巣にとっては調べられやすい場所です。

また、冷蔵庫や食器棚など、貴重品とは関係のなさそうな場所であっても、誰でも開けられる状態であれば被害に遭う可能性があります。

通帳や印鑑、カードなどは別々に保管する

金銭を引き出すために必要な印鑑やカードは、通帳と別の場所にしまうと防犯性が高まります。これらのものがセットで盗まれると、被害が大きくなるまでの時間が短くなってしまうでしょう。

空き巣が狙う収納場所、嫌がる収納場所

防犯のためには、空き巣に狙われやすい収納場所と嫌がる収納場所を知っておくことが大切です。貴重品の置き場を決める前に以下の内容を確認しておきましょう。

空き巣が狙う収納場所

警察庁が発表している調べによると、侵入までに5分以上かかる場所では侵入者の約7割が侵入をあきらめるという結果が出ています[1]。貴重品の収納場所も同様で、空き巣は時間をかけずに取り出せそうな所を狙うと考えられます。

以下の場所は誰でもすぐに取り出せる場所であるため、貴重品の収納場所としては不適当です。

  • 引き出し
  • タンスの中
  • タンスの洋服のポケット
  • 仏壇
  • 鏡台
  • じゅうたんや敷布団、マットレスなどの下

空き巣が狙う収納場所、嫌がる収納場所

空き巣が嫌がる収納場所

空き巣が嫌がる貴重品の収納場所は、「簡単には取り出せない」所です。ものを盗むときに時間がかかると、通報されるリスクが上がります。そのため、ものを取り出すために手間がかかりそうな場所は、空き巣が嫌がる傾向があります。

金融機関の金庫に置くのもおすすめ!

自宅に金庫を置きたくない人は、金融機関の貸金庫の利用がおすすめです。

金融機関の金庫は、個人宅の金庫よりもセキュリティ性に優れています。地震や火災、水害などにも強く、災害時でも紛失・破損などの被害に遭う確率が低いといえます。

貴重品が盗まれた、貴重品をなくしたときの対処法

もし空き巣に入られたり貴重品を紛失してしまったりしたときは、どのように対応すればよいのでしょうか。非常事態になるべくパニックにならないよう、手順を事前に知っておきましょう。

女性が頭を抱えている画像

空き巣に入られてしまったら

万が一、空き巣の被害に遭ってしまったときは、なるべく早く警察へ届け出ます。警察官が家に来て現場検証を終えるまでは、家のものには触れないようにしましょう。

盗難被害に遭ったときは、すぐに盗難届を出しましょう。盗難届はその場で書いて提出することもできるほか、後日最寄りの警察や交番に行って提出することもできます。盗難届が受理されると、受理番号(受付番号)を教えてもらえます。受理番号は、盗難保険の補償を受けるときに必要です。

キャッシュカードやクレジットカードが盗まれたときは、不正利用されないように銀行やカード会社に盗難に遭った旨を連絡しましょう。スマートフォンを盗まれたときは、契約している通信会社に使用中止の連絡をします。メールやSNSを不正利用されるおそれもあるため、それらのパスワードの変更もしておくとよいでしょう。

健康保険証が盗まれた場合は、発行元の健康保険組合や市区町村の役所・役場に届け出ましょう。

貴重品をなくしたときは

貴重品を紛失したときは、警察に遺失届を出します。遺失届を出したときも、盗難届と同じように受理番号(受付番号)が交付されます。

キャッシュカードやクレジットカードをなくしたときは、盗難に遭ったときと同じく、銀行やカード会社に連絡して、利用停止と再発行の手続きをしましょう。

スマートフォンをなくしたときも、盗難に遭ったときと同様、通信会社に使用中止の連絡をします。念のため、メールやSNSのパスワードも変更しましょう。

運転免許証や健康保険証など身分証明書の再交付手続きをするときは、家でなくしたことが明らかであっても、遺失届の受理番号を求められることがあります。

まとめ

貴重品は換金性の高いものと身分証明書に相当するものに大別できます。盗難や災害による被害を防ぐためには、保管場所や収納方法の工夫が必要です。

防火性やロックの厳重さなど、目的に合わせた機能を備えた金庫に入れると被害を防止できます。

また、万が一盗難の被害に遭ったときは、直ちに必要な手続きをしましょう。

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