防災

教えて家電王!家電にまつわるアレコレを、家電王がお答えします Vol.12 親子でキャンプ。アウトドア体験で災害に備えよう!

大自然の中で開放的な気分が楽しめるとあって人気が高まっているキャンプ。外で寝て過ごし、限られたアイテムや電源で過ごすというアウトドア体験は、楽しいだけでなく、万が一の災害時の疑似訓練にもなります。親子でキャンプに出かければ、子どもにも災害への備えがおのずと身につくはず。今回は、キャンプでも防災でも使える、備えておきたいアウトドア&防災家電を、家電王こと中村さんに紹介していただきました。

教えてくれる人

中村 剛(なかむら つよし)さん

中村 剛
(なかむら つよし)さん

東京電力エナジーパートナー株式会社 勤務
2002年に『TVチャンピオン』スーパー家電通選手権で優勝し、銀座にて体験型ショールーム「くらしのラボ」の開設と運営に従事。現在は“家電王”として動画マガジン『くらしのラボ』をFacebookとYouTubeで毎週配信しているほか、テレビや雑誌、新聞などの様々なメディアで暮らしに役立つ情報を発信している。無類のネコ好き!

一石二鳥! アウトドアと防災を兼ねるグッズに注目

近年、地球温暖化などの影響により、大型台風による被害や大雨による洪水など、各地で自然災害によるさまざまな被害が起こっています。また、地震について心配している人も多いかもしれません。これらの自然災害の頻度は今後も増えることが予想されており、私たちにとっても他人事ではありません。

そのため、災害時に備えて防災グッズを用意しておきたいところですが、いつ使うかわからないものに対して、こだわって選んだり、お金をかけて購入するのはなかなか気持ち的に難しいかもしれません。また、防災グッズをひと通りそろえたものの、何年もそのままで収納棚などの中に眠らせっぱなしという人も多いようです。いざ災害というときに、使い方がわからなかったり、電池切れで使えないようでは、せっかくの防災グッズも意味がありませんよね。

そこでおすすめなのが、防災時に必要になるグッズを、キャンプなどのアウトドアで使うグッズと兼ねるというもの。キャンプなどで日常的に使っていれば、グッズの使い方もしっかりと把握できますし、故障や電池切れにもすぐに気づいて対応し、いつでも使える状態に保っておくことができるのではないでしょうか。それに、普段から使うものであれば、しっかりと品質にもこだわって、使いやすいものを選ぼうと考えるはず。子どもにもキャンプなどのアウトドア体験を通じて使い方を教えれば、楽しく身につきやすいというメリットもあります。

ポイントは「屋外で使うことを意識して作られているか」

キャンプなどのアウトドアと防災を兼ねるグッズを選ぶポイントは、「屋外で使うことを意識して作られているか」。電源などの設備がなかったり、雨や砂埃に晒される可能性があるという点で共通しており、特に電化製品に関しては、そういった環境の中でもきちんと使えるだけの防水・防塵性能が求められます。

電化製品の防水性能や防塵性能は、以前はJIS(日本工業規格)が「電気機械器具の外郭による保護等級」を規定していましたが、2003年以降はIEC(国際電気標準会議)と統一化が図られ、表記もIEC準拠の「IP(International Protection)コード」に置き替わっています。

IPコードは通常「IP●●」といった形で表示され、最初の数字が固形物に対する保護等級(防塵)、2番目の数字が水に対する保護等級(防水)を示しており、等級を省略するときはその部分が「X」で表されます。
例えば「IP68」と表示されている場合、その製品は6級の防塵性能(完全な防塵構造)と8級の防水性能(水面下での使用が可能)を備えていることを示します。「IP6X」の場合は、6級の防塵性能だけが示されており、「IPX8」の場合は、8級の防水性能のみが示されているということになります。ちなみに防水性能は、IPX5~6は噴流、IPX7~8は潜水と用途が異なるため、どちらにも対応する場合は「IPX5/IPX7」のように、それぞれのIPコードが併記されます。

キャンプなどのアウトドアの使用を考えた場合、防水性能は少なくとも「IPX4」(いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない)以上、防塵性能は防災時を考えると「IP5X」(粉塵からの保護)程度あることがおすすめ。製品によっては「生活防水」などとうたわれていることもありますが、明確な規定がないため、しっかりと「等級」を確認するようにしましょう。

アウトドアにも防災にも使えるおすすめ家電

【必要な情報を収集する】災害時からアウトドアまでマルチに活躍!FM/AM対応の手回し充電ラジオ「東芝エルイートレーディング TY-JKR6」

ハンドルを手回しすることで充電可能なラジオの最新モデル。災害時に状況を把握するための情報収集はとても大事ですが、スマートフォンの充電が切れてしまっても、このラジオは手回しで充電することができるので非常に便利です。ラジオ、LEDライト、サイレンなどの機能があり、市販の充電用ケーブルを接続すれば、スマートフォンなどの充電も可能です。

懐中電灯機能を持つスポットモードに加え、周囲を照らすランタン機能を持つソフトモードも追加され、災害時だけでなく、アウトドアでの使用にも便利。重量約247gと軽く、とてもコンパクトなので、持ち運びしやすいのも魅力です。

防塵・防水性能はJIS IP54等級相当で、防塵の保護等級は5(電気機器の所定の動作及び安全性を阻害する量の粉埃の侵入がない)、防水の保護等級は4(あらゆる方向からの水の飛まつによっても有害な影響を及ぼさない)となっているため、アウトドアでも安心して使うことができます。

【明かりを確保する】両手をあけた状態で暗い場所を行動するなら「パナソニック LEDネックライト」

災害時の備えとして必要不可欠なのがライト。災害時には停電などで電気が使えなくなることも多く、暗い中で明かりがないのは非常に不便です。防災用品を準備している多くの人が懐中電灯を用意しているようですが、災害時に暗い中を移動する際には転倒などの危険を避けたり、子供の手や荷物を持つことを考えて、両手はあけておきたいものです。

そこでおすすめなのが、首からかけるタイプのライト「パナソニック LEDネックライト」。両手を自由に使えるうえ、前方とともに足元も照らしてくれるので、障害物に躓く危険を減らすことができます。

裏面のスイッチで簡単に操作できるので、小さな子どもでも使いやすいのも魅力。普段、夜道を歩くときなどでも使うことができます。2012年度のキッズデザイン賞優秀賞とグッドデザイン賞を受賞しており、小雨の中でも使える防滴構造や工具なしで電池交換が可能になっているなど、使いやすい工夫が随所に施されています。

強弱切替え機能付きタイプ(BF-AF12P-H)、点滅機能付きタイプ(BF-AF11P-W)、4つのカラーが用意されている標準タイプ(BF-AF10P-K/-R/-Y/-G)の3つのタイプがあるので、目的や好みに応じて選べるのもうれしいですね。

【気分をリラックス】どんなところでもエンタメを求めるなら「XGIMI Halo+」

これは防災グッズからはちょっと離れてしまうのですが、キャンプに楽しみがなければ、子供が来てくれないかもしれません。そこで、ぜひおすすめしたいのが、「XGIMI Halo+」です。内蔵バッテリーを使用すれば、屋内だけでなく屋外でも、家族や友人と究極のホームシアター体験を楽しむことができます。

900ANSIルーメンの明るさがあり、自動台形補正技術により、壁やスクリーンにフィットした映像を投影してくれるので、場所を問わずに映像を楽しめるのが魅力です。最大200インチまでの大画面が可能で、迫力たっぷり。例えば、キャンプの際にシーツをかけてスクリーン代わりにし、そこに映像を投影して楽しむといった使い方もできます。

2時間駆動する59Wのバッテリーも搭載されているので、電源のない場所でもOK。また、Android TVを搭載しており、Disney+やPrime Videoなど5000種類以上のアプリがあり、YouTubeを見ることもできるなど、コンパクトなボディの中に機能が盛りだくさん。どんな場所でもエンタメを求める人におすすめの1台です。

今回は、キャンプでも防災でも使える、備えておきたいアウトドア&防災家電を紹介しました。いざという防災時にも、備えあれば患いなし。キャンプなどのアウトドアで日常的に使っていれば、防災意識も高まり、緊急時にも慌てずスムーズに使うことができるはずです。上手に活用して、防災時に備えておきましょう。

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