ホットカーペット
省エネ・節電

ホットカーペットの電気代は?他の暖房器具との料金比較や節約方法を解説

エアコン・電気ヒーターなどと比較して電気代が安いといわれるホットカーペット。しかし、ホットカーペットの電気代はどの程度なのか、詳しくは把握していないという方も多いでしょう。

そこで今回は、ホットカーペットの電気代をシミュレーションしつつ、他の暖房器具との電気代比較を行います。ホットカーペットのメリット・デメリットや、電気代を節約する方法もあわせて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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ホットカーペットの電気代は?【シミュレーション】

ホットカーペットの電気代は、以下の計算式で求めることが可能です。

電気代[円] = 1時間あたりの消費電力量[kW] × 時間[h] × 電気料金単価[円/kWh]

ホットカーペットは、サイズ・設定温度によって電気代が異なります。今回は、以下の使用状況を想定し、1時間・1日・1ヶ月の電気代を計算してみました。なお今回は、1日の使用時間を12時間、1か月を30日と仮定して計算しています。

1畳用 2畳用 3畳用
1時間 約3.7円 約7.1円 約10.4円
1日 約44.7円 約85.6円 約124.6円
1ヶ月 約1,340円 約2,570円 約3,740円

電気代シミュレーションの計算結果から、ホットカーペットの畳数と電気代はおおよそ比例していることが分かります。ホットカーペットをこれから購入する方は、ぜひ参考にしてみてください。

電気代の算出方法

  • 1時間あたりの消費電力量は、以下のとおりとする。
    • 1畳用:0.120kW(パナソニック DC-1NKB1の温度調節「中」を参照)
    • 2畳用:0.230kW(パナソニック DC-2NKC1の温度調節「中」を参照)
    • 3畳用:0.335kW(パナソニック DC-3NKC1の温度調節「中」を参照)
  • 電気料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める「電気料金目安単価(2022年7月改訂)」の31円/kWh(税込)[1]を使用するものとする。

他の暖房器具とホットカーペットの電気代比較表

電気料金単価31円/kWh[1]を目安として、各暖房器具を1日12時間使用した場合の1ヶ月(30日間)にかかる電気代を比較してみましょう。

暖房器具名 1時間の消費電力量 1ヶ月の電気代目安
ホットカーペット(1畳) 0.120kW 約1,340円
電気毛布 0.055kW 約610円
こたつ 0.120kW 約1,340円
エアコン(8畳) 0.860kW 約9,600円
赤外線ストーブ 1.150kW 約12,830円
セラミックファンヒーター 1.170kW 約13,060円

この中で、最も電気代がかかるのはセラミックファンヒーターでした。ホットカーペットは他の暖房器具と比較して、電気代を抑えられる傾向にあることが分かります(機種や使用状況により、変わることがあります)。

暖房器具を購入する際は、電気代を考慮した上で選んでみてはいかがでしょうか。

電気代の算出方法

  • 各暖房器具の電気代は、ホットカーペットと同様の算出方法で計算している。
  • 1時間あたりの消費電力量は以下の製品を参照するものとする。
    • ホットカーペット(1畳):パナソニック DC-1NKB1
    • エアコン(8畳):ダイキン S25ZTES-W
    • こたつ:山善 EYC-80601
    • 赤外線ストーブ:コロナ CH-1222R
    • セラミックファンヒーター:パナソニック DS-FS1200
    • 電気毛布:パナソニック DC-H5

ホットカーペットを使うメリット

ホットカーペットは他の暖房器具に対し、電気代を抑えられることをお伝えしました。ホットカーペットを使用する主なメリットは、以下の5点です。

ここでは、その他のホットカーペットを使用するメリットについて説明します。

部屋の大きさに合わせてサイズを選べる

ホットカーペットは、サイズによって暖める広さを選ぶことができます。テーブルの下のみを暖めたい場合など、部屋全体ではなく部分的に使用したい場合に、適切なサイズを選べることがメリットです。

床面積が広い場合は3畳用、小さめの部屋に敷きたい場合は1畳用と、部屋の大きさに合わせてサイズを選びましょう。

また、カーペットの半面のみ温められる機能がある機種なら、さらにピンポイントで部屋の一部を暖めることも可能です。必要最低限の場所のみを暖められるため、電気代の節約になります。

ホットカーペットの大きさのイメージ

部屋の空気が乾燥しない

ホットカーペットは温風を出さないため、部屋の空気が乾燥しません。

エアコンや電気ストーブなどの空気を暖める暖房器具を使用すると、空気が乾燥してしまうことがあります。空気が乾燥すると細菌の蔓延や、脱水症状を引き起こす原因になります。また、肌や粘膜のトラブルにもつながるでしょう。

一方、ホットカーペットは、空気ではなくカーペット自体が熱を持つため、部屋を乾燥させる影響が小さく安心です。

オフシーズンはカーペットとして利用できる

電源をオフにしているときは、通常のカーペットとして利用できるのもホットカーペットのメリットです。電気ストーブやファンヒーターであれば、オフシーズンになると片付ける手間がかかります。

ホットカーペットの場合は、暖房器具の不要な時期でも床に敷いたままにできるので、日常的に使用することができます。

収納する際も簡単

こたつや電気ストーブなど、大型の暖房器具と比べて収納しやすいのもホットカーペットのメリットと言えます。

折り畳むだけで簡単に収納できるため、収納場所を取らずに済むのもポイント。収納する場所に応じて、折り畳むか丸めるかを選択しましょう。

お手入れ・掃除に手間がかからない

ホットカーペットは他の暖房器具と比べて、お手入れや掃除に手間がかかりにくいことも魅力です。

フィルターや吹き出し口のお手入れが必要な他の暖房器具に対し、ホットカーペットは掃除機や粘着カーペットクリーナー(コロコロ)で簡単にお手入れできます。また最近では、ダニ除去機能付きのものやフローリング調の素材など、お手入れがより簡単にできる商品も増えています。

ホットカーペットを使うデメリット

ホットカーペットを使用することでのメリットをお伝えしましたが、注意点もあることを覚えておきましょう。ホットカーペットを使う際に想定されるデメリットは以下の3つです。

ここで紹介するホットカーペットのデメリットを把握した上で、他の暖房器具と比較してみてください。

部屋全体を暖めるのに向いていない

ホットカーペットはカーペット自体が暖まるもので、接している部分しか暖められないことがデメリットです。

ただし、部屋全体を暖められる暖房器具の場合は、ホットカーペットと比べて電気代が高くなる傾向にあります。暖めたい範囲と電気代、どちらを優先したいか考えて暖房器具を選択するといいでしょう。

暖房器具

低温やけどの注意が必要

部分的に温度を高めるホットカーペットの上で、体勢を変えずに「長時間座る」「寝転ぶ」といったことを行うと、低温やけどを負う危険性があります。

特に乳幼児やご高齢など体を動かしづらい方は、体勢が変わらずに気付かないうちに低温やけどになってしまう可能性が高まりますので、注意しましょう。

ホットカーペットでの低温やけどのリスクを避けるには、設定温度を下げる、タイマー機能を活用するなどの方法が効果的。低温やけどは通常の火傷よりも範囲が広くなりやすく、痕も残りやすいので注意が必要です。

体を部分的にしか暖められない

ホットカーペットは、体が触れている部分しか暖まらない点に注意が必要です。

部屋全体の空気を暖めるエアコンなどは、体全体を暖めるのに適しています。しかしホットカーペットは温風を出すわけではないため、あくまで体が触れている部分のみを暖めるのに適した暖房器具です。椅子に座って生活することが多い方であれば、足の裏ばかりが温まってしまいます。

ホットカーペットの電気代を節約する方法

ここで挙げる方法を実践し、他の暖房器具と比べて電気代が安いホットカーペットをより安く使えるようにしましょう。

設定温度を下げる

エアコンなどと同様、ホットカーペットも設定温度を下げることで電気代を節約できます。

種類によっては、ホットカーペットの設定温度を「強」から「中」に変更するだけで電気代を半分以下に抑えられることも。ホットカーペットが十分に暖まった段階で、設定温度を低くし保温しましょう。

毛布を使用する

ホットカーペットにおける電気代の節約方法の一つが、毛布を使用すること。毛布を敷くことでホットカーペットとの間に空気の層ができ、熱が逃げにくくなるため、設定温度を低くしても暖かさを感じられます。

ただし、毛布の上で横になっているうちに眠ってしまうと、前述したように低温やけどを負う可能性が高くなるので注意が必要です。

断熱マットを下に敷く

断熱マットを床とホットカーペットの間に敷くことで、熱を逃がしにくくなります。

床が冷えたままだとホットカーペットの熱が逃げてしまうため、設定温度を高くしてしまいがちです。設定温度が高いと、電気代も比例して高くなるため、節電には断熱マットが効果的です。

断熱マットは床の冷気を遮断できるため、ホットカーペットの機能を効率的に発揮させられます。価格も安く、通年敷いておけるためコスパがよいのもメリットです。

断熱マット

暖める範囲を「半面」の設定にする

暖める範囲を設定できるホットカーペットであれば、半面のみ暖めるのも電気代の節約方法の一つ。ホットカーペットの半面のみを暖め、使わない部分は暖めないようにすることで、電気代を節約できます。

これまでお伝えしてきた、設定温度の変更や毛布・断熱マットの使用と並行することで、さらに電気代を抑えられるでしょう。

まとめ

今回は、ホットカーペットにかかる電気代の計算を行いました。他の暖房器具にかかる電気代もあわせてシミュレーションしているので、自宅に設置する暖房器具を選択する上での参考にしてください。

ホットカーペットは他の暖房器具よりも電気代を安く抑えられるだけでなく、ホットカーペットならではのメリットや電気代の節約方法もあります。今回紹介した内容を参考に、より安く、より暖かくホットカーペットを使ってみてくださいね。

  1. 公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
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