フローリング掃除
掃除・洗濯

フローリングの正しい掃除方法!塗装に合わせた掃除のコツや頻度を解説

フローリングは耐久性に優れており、多くの住宅で選ばれている床材です。しかし、フローリングには種類があり、それぞれお手入れ方法や注意点が異なることをご存知ない方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、フローリングの特徴に合わせた適切な掃除方法をご紹介します。フローリングを清潔に保つために大切な、掃除道具や洗剤の種類なども解説しているので、ぜひお手入れの参考にしてください。

フローリング掃除のコツは塗装に合わせること!

フローリングの塗装には大きく分けて「複合フローリング」「無垢フローリング」の2種類があり、それぞれに適した掃除方法があります。

そのため、自宅のフローリングの種類を確認し、材質に合わせた掃除を行うことが大切です。不適切な掃除方法をしてしまうと、フローリングを痛めてしまうことにつながります。

複合フローリングと無垢フローリングの掃除方法をまとめた表が以下になります。

複合フローリング 無垢フローリング
掃除機
乾拭き
水拭き ×
化学モップ ×
洗剤 ×
スチーム洗浄 × ×
ワックスがけ 不要

複合フローリング:水拭きも併用可能

複合フローリングとは、複数の合板を貼り合わせて表面を木材で覆ったものです。一般的に、住宅の居室では複合フローリングの床が使われている場合が多いです。

複合フローリングは、主に「ウレタン塗装」が施されています。ウレタン塗装は木の材質が残っておらず、表面に水分を通さない塗膜があるため水拭きが可能です。ツルツルした肌触りのものは、複合フローリングだと見分けることができます。

複合フローリングの見た目
複合フローリングの掃除では、先に掃除機を利用してゴミとホコリを取り除きます。その後水拭きで仕上げますが、水分を余分に含ませないように注意しましょう。

水分が長時間フローリングに溜まると、木材が膨張してしまう可能性があります。

複合フローリング 水分を弾く

無垢フローリング:掃除機と乾拭き中心

無垢フローリングとは、木から切り出した一枚の板を並べて作ったフローリングのことです。このタイプのフローリングは、オイル塗装が一般的です。オイル塗装は木の質感が活かせるため、自然な風合いを楽しめます。

ただし、オイル塗装のフローリングは、水分を吸収してしまう恐れがあるため、水拭きに不向きです。オイル塗装のフローリングは、表面に水分を弾く塗膜がないため、掃除の仕方に注意が必要です。

無垢フローリングの見た目
無垢フローリングの掃除方法は、掃除機を利用してホコリやゴミを取り除くのが基本です。掃除機は、水拭きよりも無垢フローリングを傷つけるリスクが低く、効果的な掃除方法です。

仕上げに、乾いた雑巾やタオルに中性の洗剤を染み込ませ、乾拭きして汚れを落としましょう。

無垢フローリング 水分が浸透する

フローリング掃除を行う頻度

フローリングの掃除の頻度は、使用状況などによって異なりますが、一般的に1週間に1回が目安とされています。定期的に適切な掃除を行うことで、フローリングを清潔に保てます。

掃除の種類と頻度について、以下の表にまとめました。複合フローリングか無垢フローリングかによって、水分を使って良いかを判断して実行するようにしましょう。

掃除の種類 頻度
掃除機/モップ 週に1~2回
水拭き/乾拭き 1カ月に1回
再塗装/ワックス 半年~1年に1回
(必要に応じて)

フローリング掃除のお手入れ道具一覧

フローリングのお手入れには、さまざまな道具を使用します。ここでは、フローリング掃除で使用する道具についてまとめました。

雑巾

雑巾は、フローリング表面についたホコリや汚れを取り除く際に使用します。

水分を含ませることで汚れを効率的に拭き取れますが、無垢フローリングの場合は水分に弱いことを考慮して使う必要があります。

モップ/電動モップ

モップは雑巾同様、水拭きや乾拭きに使用されます。雑巾よりも大きな面積をカバーできる点が特徴です。

電動モップは、バッテリーやコードで動作するタイプの掃除用具です。力を入れずにモップ部分が自動で回転してくれるため、効率的に掃除ができます。

モップ 電動モップ

掃除機

フローリングのお手入れには、掃除機の存在が欠かせません。ホコリやゴミを吸い取ることができ、フローリングを傷つけるリスクも低いため重宝します。

軽いヘッドやブラシが付属した掃除機なら、よりフローリングに優しい掃除も可能です。

ワイパー

ワイパー本体に、専用の拭き取りシートを取りつけて使用します。

シートの種類を変えれば、乾拭き・水拭き・ワックスがけなどが可能になる便利な掃除道具です。

ワイパー

ワックスシート

フローリング掃除とワックスがけが同時に行えるシートです。

ワイパーに取りつけて、通常通りフローリングを拭き掃除するだけで、ワックスがけもできます。

ワックススプレー

艶出し用のワックスがけと汚れ落としが同時にできる、便利なスプレーです。

床に直接スプレーするか雑巾などにスプレーしてから拭き上げるときれいに仕上がります。

フローリング汚れの種類別のオススメ掃除

フローリング掃除は、汚れの種類によって掃除方法が異なります。ただし、同じ汚れでも、フローリングの種類によって掃除の仕方を変える必要があるため注意しましょう。

ここでは、汚れごとの適切な掃除方法をご紹介します。

黒ずみ汚れ:クリーナーを使用

複合フローリング ○クリーナーの使用
無垢フローリング ×クリーナーの使用

フローリングの表面に付着した黒ずみ汚れはクリーナーを使うことで、効果的に汚れを落とせます。ただし、無垢フローリングには、クリーナーの成分が染み込んでしまう可能性があるため、使用しないようにしましょう。

黒ずみ汚れが落ちない場合は、10~30分放置してから拭き取れば汚れを除去しやすいです。しつこい汚れを落としたいときは、お酢をスプレーボトルに入れ、雑巾に軽く吹きかけてから汚れを拭き取るのがおすすめです。

黒ずみ汚れ クリーナー

油汚れ:アルカリ電解水を使用

複合フローリング ○アルカリ電解水の使用
○中性洗剤の使用
無垢フローリング ×アルカリ電解水の使用
○中性洗剤の使用
(※水分を絞った雑巾での使用限定)

キッチンの油汚れや食べこぼしの汚れ、足の裏の皮脂汚れには、アルカリ電解水や中性洗剤が効果的です。アルカリ電解水を油汚れに吹きかけるか、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で雑巾を絞り、油汚れを拭き取りましょう。アルコールで拭き上げることで落とせる場合もあります。

ただし、無垢フローリングの場合は中性洗剤のみの使用(水分を絞った雑巾)がおすすめです。時間が経つほど汚れが染み込んでしまうため、汚れたらできるだけ早く対処することが大切です。

油汚れ アルカリ電解水

ペットの糞尿・水垢:水とクエン酸で解決

複合フローリング ○水で濡らした雑巾の使用
○クエン酸のスプレー
無垢フローリング ○水で濡らした雑巾の使用
(※水分を絞った雑巾での使用限定)
×クエン酸のスプレー

ペットの糞尿や水垢汚れには、クエン酸と水を使えば効果的に対処できます。水で濡らした雑巾をほとんど乾拭き状態になるまで絞り、汚れを徹底的に拭き取ってください。水分をできるだけ染み込ませないように工夫して、カビの発生を防ぎましょう。

次に、水にクエン酸を溶かした水をスプレーで吹きかけると、消臭効果を期待できます。フローリングに臭いが染みついてしまう前に、できるだけ早く処理することが大切です。

ただし、クエン酸を溶かした水のスプレーに関しては、無垢フローリングで行わないようにしましょう。

ペットの糞尿 水垢 水 クエン酸

フローリング掃除の注意点

フローリングは、適切な方法でお手入れをしないと、傷んだり汚れが残ってしまったりすることがあります。

ここでは、フローリング掃除の注意点をご紹介します。

水拭きをする前に塗装・材質を確認

何かをこぼしたり汚れがついたりした際には、すぐに水拭きしてしまう人も多いでしょう。しかし、無垢フローリングなどオイル塗装のフローリングの場合は、水ジミになりやすいため乾拭きが基本です。

水拭きする前に塗装や材質を確認し、適切な掃除方法を選びましょう。

ワックスを頻繁にかけない

ワックスはフローリングを保護し、光沢を与えるための重要なアイテムです。しかし、頻繁なワックスがけは、フローリングの変色や膨張の原因となる場合があります。

一般的な基準としては、半年から1年に1回の頻度でワックスをかけるのが適切です。

アルカリ性の高い洗剤はワックスがはがれる

掃除をする際に使用する洗剤の種類にも注意が必要です。とくに強いアルカリ性の洗剤は、ワックスをはがしてしまう恐れがあります。ワックスはフローリングを保護する役割があるため、はがれてしまうと床材の傷みや色褪せにつながります。

アルカリ電解水は、強いアルカリ性を有しているものの、水に薄めて使用できるため、フローリングを傷めにくいでしょう。ただし、アルカリ電解水は、無垢フローリングには向きません。天然素材に反応して、変色や劣化の原因になってしまうことがあるため注意しましょう。

まとめ

フローリングの種類と、それぞれに適した掃除のポイントや注意点をご紹介しました。複合フローリングと無垢フローリングでは塗装が異なるため、それぞれの特性を考慮した掃除方法が大切です。また、汚れごとに適した処置を行うことで、リスク管理に役立つでしょう。

フローリングの特性をしっかり把握し、適切なお手入れを心がければ、美しいフローリングを長く楽しめます。ぜひご家庭のフローリングの種類に合わせて、ご紹介した掃除方法を試してみてください。

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