静電気を簡単に除去する方法!すぐできる対策や予防方法を解説
金属などに触れた瞬間、「バチッ」とした音と共に、突然発生する傷み。これは静電気によって起きた放電が原因です。静電気は、秋から冬の乾燥した季節に起こりやすい現象です。感電すると痛みを伴うため、できれば避けたいものですよね。
そこで今回は、今すぐできる静電気を簡単に除去する方法や、普段から静電気を溜めない方法について解説していきます。
目次 [CLOSE]
静電気はなぜ起きる?仕組みやメカニズム
静電気は物と物が擦り合わさる摩擦によって発生します。例えば、衣類のインナーとアウター、あるいは衣類と肌が擦れ合う摩擦で、静電気は溜まります。
摩擦で発生した電気は、周囲に電気を通しやすいものがない場合、その場に留まります。これが、「静(=動かない)」という文字が先頭に付く理由です。
体に静電気が溜まっているときに金属などの電気を通しやすい素材に触れると、一気に電気が流れ込むことがあり、これを「放電」と言います。静電気の衝撃は、正確には“静電気によって発生した放電”によって、“一気に電気が流れる”ことが原因です。
冬に静電気が多くなるのは「乾燥」が原因
静電気が発生しやすい冬に、金属製のドアノブなどに触れて放電の衝撃を受けた経験を持つ方は多いでしょう。
冬に静電気が発生しやすい主な原因は、空気の乾燥です。通常、摩擦によって発生した電気は、空気に含まれる水分を通して体から逃げていきます。
しかし、冬の乾燥した空気は水分が少なく、摩擦によって生じた電気の逃げ場がなくなります。そのため、冬は体に静電気として電気が溜まりやすくなり、バチッという放電現象が起こりやすい状態になります。
また、冬は衣類を重ね着することが多く、衣類同士の摩擦が起こりやすくなることも、体に静電気が溜まる原因の1つです。
今すぐ簡単に静電気を除去する方法
ここからは、「このドアノブを触ったら静電気が来そう…」と思ったタイミングですぐに試せる対処法を3つ紹介します。
床や壁などを触って電気を逃がす
床や壁を触ると体に溜まった静電気を放出することができます。金属製のドアノブなどに比べると床や壁は電気の通り方が鈍いため、基本的に音や痛みは発生しません。
金属類に触れる前に床や壁などを触っておくことで、溜まっていた静電気をゆっくりと逃がすことができます。
金属類には指先ではなく手全体で触れる
静電気が原因の放電現象では、体に電気が一気に流れ込むことで衝撃を発します。そのため、電気が流れる面積を広げることで、電気が急激に流れることを防げます。
ドアノブなどの金属類に触れる際は、指先ではなく手のひら全体を使い、一気に触ることがポイントです。手のひらの広い面積に均等に電気が流れていけば、大きな衝撃を防ぐことができます。
帯電防止剤などの商品を使う
「帯電防止剤」や「静電気除去グッズ」の活用もおすすめです。なかでも「静電気除去スプレー」を靴に吹きかけると効果が期待できます。ゴム製の靴底は静電気を体に溜めこみやすくしますが、静電気除去スプレーを使用することで靴底から地面に静電気を逃がしやすくしてくれます。
また、「静電気除去キーホルダー」も静電気除去に役立ちます。これは金属よりも電気に対する抵抗値が高い素材で作られており、なおかつ体との接触面積を大きくできるため、電気の放出を鈍くすることができます。
静電気が起こりそうなものを触る前に帯電防止剤や静電気除去グッズなどを使うことで、体内から電気を逃がし、静電気の発生を予防できます。
静電気を溜めない方法
ここでは、静電気を普段から溜めない方法をわかりやすく解説します。
洗濯を行うときは柔軟剤を使用する
静電気発生の原因となる衣類の摩擦を防ぐには、柔軟剤が効果的です。
柔軟剤に含まれる界面活性剤の働きによって、衣類の表面が滑らかになることで摩擦が軽減され、静電気が溜まりにくくなります。
静電気が溜まりにくい素材の衣類を着る
冬によく着用されるウール素材の衣類は、静電気が発生しやすい性質があります。そのため、静電気の発生を抑える素材の衣類を組み合わせて着用することで、静電気対策ができます。
「絹」「綿」「麻」は帯電しにくい素材として知られており、これらの素材を積極的に取り入れることで、静電気を減らすことができます。例えば、ウールのセーターを着る場合でも、その下に綿のTシャツやインナーを着ることで、ウールと皮膚との摩擦を減らし、静電気の発生を抑えられます。
さらに、衣類の組み合わせも重要です。マイナスに帯電しやすいアクリルやポリエステルと、プラスに帯電しやすいナイロンやウールを重ねて着用すると、静電気が大きく発生しやすくなります。
逆に、同じ素材の衣類同士を重ねて着用すれば、静電気の発生を抑えられます。
部屋の加湿を行う
静電気は空気が乾燥することで発生するため、室内の湿度を加湿器などでコントロールすれば、空気中の水分を通して静電気を逃がすことができます。
ただし、過湿をしすぎるとカビやダニの発生などの問題が起こります。40~60%を目安に、湿度をコントロールしましょう[1]。
電気を通す靴を履く
地面は静電気を逃がすのに最適な場所です。しかし、ゴム底の靴などを履いていると、体と地面の間が絶縁体であるゴムに阻まれてしまい、静電気が流れていきません。
そのため、靴底に革などの天然素材が使われている靴を履くようにすると電気を通しやすくなり、静電気が地面に放出されやすくなります。
肌を保湿する
肌を保湿し、摩擦を軽減することで、静電気を対策できます。例えばハンドクリームなどで肌の湿度を保つことで摩擦を減らし、静電気の発生を抑えることができます。
外出時には携帯用のハンドクリームを鞄に入れておくと便利でしょう。
まとめ
今回は、簡単にできる静電気の除去方法を紹介いたしました。外出先で、ドアノブなどの金属に触れる際の静電気除去にお役立てください。
また、静電気は事前に対策をすることで、発生を防ぐこともできます。例えば、柔軟剤の使用や部屋の加湿を行うことで静電気が体に溜まるのを防ぐことができます。静電気対策を万全にして、冬を乗り切りましょう!
- 東京都保健医療局
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