夏至の食べ物
季節の行事

夏至の食べ物とは?地域別に行事・風習・おすすめレシピを解説

1年で最も日が長い夏至ですが、「そもそも夏至って何の日なの?」「夏至って何を食べるんだっけ?」「夏至に食べる食材のレシピが知りたい」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

今回は、夏至の意味と夏至の食べ物を地域別に解説します。また、夏至に食べる食材のアレンジレシピも紹介していきます。

夏至とは?2024年の夏至はいつ?

ここでは、夏至の概要や文化的な背景、今年の夏至はいつなのかを紹介していきます。

1年のうち最も昼間が長くなる日

夏至とは、1年のうちで最も昼間が長くなる日のことであり、気温が上がり始め夏に至る時期を指します。

昼間とは、「日の出から日の入りまでの時間」で表され、観測地点によって差はありますが、夏至の日の出は午前4時~5時頃です。夏至の日の入り時刻は午後7時頃のため、日の出から計算して14~15時間程度日が昇っていることになります。

1年のうち最も昼間が長くなる日

夏至とは二十四節気のひとつ

1年を春夏秋冬の4つに分け、さらに各季節を6分割したのが二十四節気です。夏至は夏の中の4番目に該当します。二十四節気では、夏至のほかに冬至や春分、秋分などがあります。冬至は、夏至と反対に1年の中で最も昼間が短い日とされています。

2024年の夏至は「6月21日」

2024年の夏至は6月21日となります。夏至の日付はその年によって6月21日の年もあれば、22日の年もあります。これは夏至の日付が「定期法」と呼ばれる計算方法で決められているためです。

定期法では、夏と冬の日数は同じにならないため、その年によって日付が変わります。

夏至に食べる食べ物を地域別に紹介

最も昼間が長くなる夏至には、特別なものを食べる地域もあるようです。ここでは、地域別に夏至に食べる食べ物を紹介していきます。

全国共通:冬瓜(とうがん)

全国共通で夏至に食べる食べ物といえば「冬瓜」です。「冬」の文字が入っていますが、夏が旬の野菜です。冬瓜は水分を多く含むため、水分補給に適しており、初夏を乗り切るための代表的な食材と言えます。

冬瓜(とうがん)

関東地方:新小麦の焼き餅

関東地方では、新小麦と餅米を混ぜ合わせて作る焼き餅を食べる風習があります。昔から米と小麦の二毛作が行われていた関東地方では、神様へのお供え物として作られていました。

新小麦の焼き餅は餅米を原料としていることから、「餅のように粘り強く」という思いが込められています。

関西地方:タコ

関西地方では栄養価の高い「タコ」を食べる風習があります。夏至は田植えの時期と重なるため、「タコの足のように稲穂がたくさん実るように」「タコの足のように稲の根が深く張るように」といった思いが込められています。

タコ

愛知(一部地域):無花果(イチジク)田楽

愛知県の尾張地方など一部の地域では、「無花果(イチジク)田楽」を食べる風習があります。イチジクは不老長寿の果物と言われていて、栄養が豊富に含まれています。

半分に切ったイチジクに田楽味噌を塗り、豊作と健康を祈願して食べられます。

京都:水無月

水無月(みなづき)は、白色のういろうの上にあずきを乗せた三角形の和菓子です。あずきには魔よけの効果があるとされていて、京都では1年の半分のタイミングにあたる6月30日の「夏越の祓(なごしのはらえ)」に水無月を食べ、残り半年の無病息災を祈ります。

水無月(みなづき)

奈良・和歌山・大阪河内地方:半夏生餅

奈良や和歌山、大阪の河内地方では「半夏生餅(はんげしょうもち)」が食べられます。小麦と餅米を混ぜ合わせる作り方は、関東の新小麦の焼き餅と同じですが、半夏生持ちは焼かずに、きな粉をまぶして食べます。

半夏生とは、夏至から数えて11日目を指していて、田植えが終わる時期と重なります。そのため、田植えのねぎらいと神様への感謝の意を込めて食べられます。

三重:みょうが

三重県で夏至に食べられる食材はみょうがです。みょうがは6月に旬を迎える食材なので、夏至に食べると栄養満点です。半夏生餅と同じように、田植えのねぎらいの意味で食べられています。

香川:うどん

香川県では半夏生の時期に、その年に収穫した小麦を使ってうどんを作り、農作業を手伝ってくれた人たちへ振る舞っていました。そのような風習から、本場さぬきうどん協同組合では、半夏生を迎える頃の7月2日を「うどんの日」と制定しています。

うどん

福井:焼き鯖

福井県では、半夏生に焼き鯖を食べる風習があります。始まりは江戸時代とされており、農民の疲労回復のために丸焼きの鯖を殿様が振る舞ったと伝わっています。

焼き鯖

くらひろ流!夏至の食べ物を使ったアレンジレシピ6選

ここでは、夏至の食べ物を使ったアレンジレシピを以下に6つ紹介します。サラダやうどんなど幅広いレシピを紹介するため、ぜひ参考にしてください。

黒豆ココナッツミルクぜんざい

黒豆ココナッツミルクぜんざい

切り餅を使ってできる、簡単レシピです。サッパリとした味わいを楽しめるほか、フルーツに含まれるビタミンCを効率良く摂取できる点が嬉しいポイントです。

※管理栄養士監修レシピ

「黒豆ココナッツミルクぜんざい」のレシピはこちら

厚揚げの薬味味噌焼き

厚揚げの薬味味噌焼き

みょうがの風味を活かせるレシピです。みょうがのほかに、ネギも使用しており、ネギに含まれるアリシンという栄養素が、疲労回復や血行促進を高めてくれます。

※管理栄養士監修レシピ

「厚揚げの薬味味噌焼き」のレシピはこちら

カツオのナムル風サラダ

カツオのナムル風サラダ

カツオのナムル風サラダもみょうがを使った料理です。みょうがと一緒に和えているカツオには、DHA/EPAが豊富に含まれており、脳の活性化や血液をサラサラにする効果が期待できます。

※管理栄養士監修レシピ

「カツオのナムル風サラダ」のレシピはこちら

豚しゃぶ梅干しうどん

豚しゃぶ梅干しうどん

夏にツルっと食べるなら、冷やしうどんがおすすめです。一緒に入っている豚肉は糖質の代謝を促すビタミンB1が豊富に含まれているので、炭水化物との相性が抜群です。

※管理栄養士監修レシピ

「豚しゃぶ梅干しうどん」のレシピはこちら

ブロッコリー入りかきたまうどん

ブロッコリー入りかきたまうどん

トロっとしたうどんが食べたい方におすすめのレシピです。一緒に入っているブロッコリーは、野菜の中でもビタミンCが豊富に含まれています。そのため、免疫力を向上させる効果が期待できます。

※管理栄養士監修レシピ

「ブロッコリー入りかきたまうどん」のレシピはこちら

里芋と鯖缶のグラタン

ブロッコリー入りかきたまうどん

普段とは少し違う鯖料理を食べたい方におすすめのレシピです。一緒に入っている里芋には、血糖値やコレステロールを下げる、ガラクタンやグルコマンナンと言う栄養素が含まれています。

※管理栄養士監修レシピ

「里芋と鯖缶のグラタン」のレシピはこちら

まとめ

夏至は1年の中で最も昼間が長くなる日で、これから来る夏を乗り切るために地域ごとの風習とともにさまざまな食べ物が伝わってきました。どの食べ物も夏を乗り切るためによく考えられていて、昔の人の知恵や地域ごとの文化が感じられます。

今回紹介したレシピを参考に、夏至の食べ物をおいしくいただきましょう。

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