
夏至の食べ物とは?地域別の行事食とおすすめレシピを紹介
今回は、夏至の日付や意味、夏至の食べ物を地域別に解説します。夏至に食べる食材のアレンジレシピも紹介していきますので、この記事を参考に夏至の食文化を楽しみ、これから迎える暑い夏を乗り切りましょう。
夏至とは?2025年の夏至はいつ?
ここでは、夏至の概要や文化的な背景、今年の夏至はいつなのかを紹介していきます。
1年のうち最も昼間が長くなる日
夏至とは、1年のうちで最も昼間が長くなる日のことであり、気温が上がり始め夏に至る時期を指します。
昼間とは、「日の出から日の入りまでの時間」で表され、観測地点によって差はありますが、夏至の日の出は午前4時~5時頃です。夏至の日の入り時刻は午後7時頃のため、日の出から計算して14~15時間程度日が昇っていることになります。
夏至とは二十四節気のひとつ
1年を春夏秋冬の4つに分け、さらに各季節を6分割したのが二十四節気です。夏至は夏の中の4番目に該当します。二十四節気では、夏至のほかに冬至や春分、秋分などがあります。冬至は、夏至と反対に1年の中で最も昼間が短い日とされています。
2025年の夏至は「6月21日」
2025年の夏至は6月21日(土)です。夏至の日付はその年によって6月20~22日の間のいずれかの日になります。これは、夏至の日付が「定期法」と呼ばれる計算方法で決められているためです。
定期法では、夏と冬の日数は同じにならないため、その年によって日付が変わります。ただ、直近では6月21日になる年が多く、最後に21日以外だったのは2019年の6月22日で、次に21日以外になるのは2056年の6月20日です。
以下の表に、近年の夏至の日付を一覧でまとめました。
年 | 夏至の日付 |
---|---|
2024年 | 6月21日(金) |
2025年 | 6月21日(土) |
2026年 | 6月21日(日) |
2027年 | 6月21日(月) |
2028年 | 6月21日(水) |
夏至に食べる食べ物を地域別に紹介
1年で最も昼の時間が長くなる夏至には、特別なものを食べる風習が各地域に根付いています。
夏至の食べ物としては、全国的には冬瓜が知られていますが、関東の「新小麦の焼き餅」や関西のタコなども有名です。
ここでは、地域別に夏至に食べる食べ物を紹介していきます。
- ▼全国共通:冬瓜(とうがん)
- ▼関東地方:新小麦の焼き餅
- ▼関西地方:タコ
- ▼愛知県尾張地方:いちじく田楽
- ▼福井県:焼き鯖
- ▼三重県:みょうが
- ▼滋賀県:若鮎の塩焼き
- ▼京都府:水無月
- ▼奈良県・和歌山県・大阪府河内地方:半夏生餅
- ▼香川県:うどん
全国共通:冬瓜(とうがん)
全国共通で夏至に食べる食べ物といえば「冬瓜」です。「冬」の文字が入っていますが、夏が旬の野菜です。冬瓜は水分を多く含むため、水分補給に適しており、初夏を乗り切るための代表的な食材と言えます。
関東地方:新小麦の焼き餅
関東地方では、新小麦と餅米を混ぜ合わせて作る焼き餅を食べる風習があります。
昔から米と小麦の二毛作が行われていた関東地方では、神様へのお供え物として作られていました。新小麦の焼き餅は餅米を原料としていることから、「餅のように粘り強く」という思いが込められています。
関西地方:タコ
関西地方では栄養価の高い「タコ」を食べる風習があります。
夏至は田植えの時期と重なるため、「タコの足のように稲穂がたくさん実るように」「タコの足のように稲の根が深く張るように」といった思いが込められています。
愛知県尾張地方:いちじく田楽
愛知県の尾張地方など一部の地域では、「いちじく田楽(無花果田楽)」を食べる風習があります。
いちじくは不老長寿の果物と言われていて、栄養が豊富に含まれています。半分に切ったいちじくに田楽味噌を塗り、豊作と健康を祈願して食べられます。
福井県:焼き鯖
福井県では、半夏生に焼き鯖を食べる風習があります。始まりは江戸時代とされており、農民の疲労回復のために丸焼きの鯖を殿様が振る舞ったと伝わっています。
半夏生とは、夏至から数えて11日目を指していて、2025年は7月1日です。
三重県:みょうが
三重県で夏至に食べられる食材はみょうがです。みょうがは6月に旬を迎える食材なので、夏至に食べると栄養満点です。
奈良県・和歌山県・大阪府河内地方などで食べられる「▼半夏生餅」と同じように、田植えのねぎらいの意味で食べられています。
滋賀県:若鮎の塩焼き
滋賀県を中心とする地域では、夏至の頃に「若鮎の塩焼き」を楽しむ風習があります。鮎(あゆ)は清流にしか生息しない魚で、その生命力と清らかさから、夏至にぴったりの食べ物とされています。
6月下旬、夏至の頃には各地の河川で鮎漁の解禁を迎え、旬の若鮎が市場に出回ります。若鮎は香りが高く、骨まで柔らかいため、塩焼きにして丸ごと味わうのが一般的です。
京都府:水無月
水無月(みなづき)は、白色のういろうの上にあずきを乗せた三角形の和菓子です。
あずきには魔よけの効果があるとされていて、京都では1年の半分のタイミングにあたる6月30日の「夏越の祓(なごしのはらえ)」に水無月を食べ、残り半年の無病息災を祈ります。
奈良県・和歌山県・大阪府河内地方:半夏生餅
奈良県や和歌山県、大阪府の河内地方では「半夏生餅(はんげしょうもち)」が食べられます。小麦と餅米を混ぜ合わせる作り方は、関東の新小麦の焼き餅と同じですが、半夏生餅は焼かずに、きな粉をまぶして食べます。
半夏生は田植えが終わる時期と重なります。そのため、田植えのねぎらいと神様への感謝の意を込めて、半夏生餅が食べられています。
香川県:うどん
香川県では半夏生の時期に、その年に収穫した小麦を使ってうどんを作り、農作業を手伝ってくれた人たちへ振る舞っていました。そのような風習から、本場さぬきうどん協同組合では、半夏生を迎える頃の7月2日を「うどんの日」と制定しています。
くらひろ流!夏至の食べ物を使ったアレンジレシピ7選
ここでは、夏至の食べ物を使ったアレンジレシピを7つ紹介します。旬の食材を手軽に食べられるサラダやうどんなど、幅広いレシピを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- ▼【みょうが】厚揚げの薬味味噌焼き
- ▼【みょうが】カツオのナムル風サラダ
- ▼【サバ】里芋と鯖缶のグラタン
- ▼【サバ】サバ缶とほうれん草のカレー
- ▼【うどん】豚しゃぶ梅干しうどん
- ▼【うどん】ブロッコリー入りかきたまうどん
- ▼【餅】黒豆ココナッツミルクぜんざい
【みょうが】厚揚げの薬味味噌焼き
みょうがの風味を活かせるレシピです。みょうがのほかに、ネギも使用しており、ネギに含まれるアリシンという栄養素が、疲労回復や血行促進を高めてくれます。
※管理栄養士監修レシピ
【みょうが】カツオのナムル風サラダ
カツオのナムル風サラダもみょうがを使った料理です。みょうがと一緒に和えているカツオには、DHA/EPAが豊富に含まれており、脳の活性化や血液をサラサラにする効果が期待できます。
※管理栄養士監修レシピ
【サバ】里芋と鯖缶のグラタン
普段とは少し違う鯖料理を食べたい方におすすめのレシピです。一緒に入っている里芋には、血糖値やコレステロールを下げる、ガラクタンやグルコマンナンと言う栄養素が含まれています。
※管理栄養士監修レシピ
【サバ】サバ缶とほうれん草のカレー
暑くて食欲が湧かない日にもおすすめなのが、サバ缶を使ったこちらのカレーです。ほうれん草には抗酸化作用があるβカロテンやビタミンCが含まれ、高い抗酸化作用が期待できます。
※管理栄養士監修レシピ
【うどん】豚しゃぶ梅干しうどん
夏にツルっと食べるなら、冷やしうどんがおすすめです。一緒に入っている豚肉は糖質の代謝を促すビタミンB1が豊富に含まれているので、炭水化物との相性が抜群です。
※管理栄養士監修レシピ
【うどん】ブロッコリー入りかきたまうどん
トロっとしたうどんが食べたい方におすすめのレシピです。一緒に入っているブロッコリーは、野菜の中でもビタミンCが豊富に含まれています。そのため、免疫力を向上させる効果が期待できます。
※管理栄養士監修レシピ
【餅】黒豆ココナッツミルクぜんざい
切り餅を使ってできる、簡単レシピです。サッパリとした味わいを楽しめるほか、フルーツに含まれるビタミンCを効率良く摂取できる点が嬉しいポイントです。
※管理栄養士監修レシピ
まとめ
夏至は1年の中で最も昼間が長くなる日で、これから来る夏を乗り切るために地域ごとにさまざまな食べ物が伝わっています。夏至の食べ物といえば冬瓜が有名で、その他に関東の「新小麦の焼き餅」や関西のタコなども知られています。
どの食べ物も夏を乗り切るためによく考えられていて、昔の人の知恵や地域ごとの文化が感じられます。今回ご紹介した料理はもちろん、アレンジレシピも参考に、夏至の食べ物をおいしくいただきましょう。
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