医師監修:足の冷えに効果的な対策4選!冷え性のタイプ・原因とあわせて解説
足の冷えを解消するには、冷えの原因や対策を把握することが大切です。そこで今回は、足が冷える主な原因や対策を、冷え性のタイプも交えて説明します。また、足の冷えが関連する病気や、足の冷えを解消できるおすすめの料理も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
監修者
- 井上 信明(いのうえ のぶあき)
- 医師/公衆衛生学修士(MPH)
日本の医学部を卒業後、アメリカとオーストラリアで医師として7年半勤務。
目次 [CLOSE]
足が冷えるのはなぜ?5つの原因を紹介
ここでは、足が冷える原因を解説します。原因から知ることで、足の冷えを解消する手助けになります。足の冷えに悩まされている方は、足が冷える主な原因に自身に当てはまるものがないか確認してみましょう。
血液循環が悪い
血液循環が滞り、血流が悪くなると、体温調整がしづらくなるため足が冷えてしまいます。低血圧の方や、鉄分不足が原因となる貧血の方は、血液循環が悪くなりがちで、足が冷えやすいでしょう。
なお動脈硬化が原因となる、「閉塞性動脈硬化症」という病気もあります。足に向かう血管に動脈硬化が起こると、足が冷えるほか、歩行時に足が痺れるなどの症状を伴います。
足の冷えを頻繁に感じる方は、自覚症状が無いかの確認と早めの診察がおすすめです。
筋肉量が少ない
筋肉には、体内でのエネルギーを産生する役割があります。筋肉量が多いほどエネルギー産生が活発になるため、体温が高くなるほか、基礎代謝も活発になります。
しかし、筋肉量が少ないとその分エネルギー産生も悪くなり、足先が冷えてしまいます。運動不足で筋肉量の落ちている人や、男性と比べて筋肉量の少ない女性は、冷え性になりやすいと言えるでしょう。
自律神経の乱れ
血液循環をコントロールする役割がある、自律神経の乱れで足が冷えることもあります。
ストレスや安定しない生活リズムにより、自律神経が機能しなくなると足の冷えを感じやすくなります。また、夏でも足が冷える原因にも、自律神経の乱れが挙げられます。
自律神経は、室内の空調が原因で乱れることがあるため、夏の暑い時期にもかかわらず足先が冷えるのは、空調が原因かもしれません。
衣服の締め付け
サイズの小さい衣服や靴を身に付けることで締め付けが強くなり、血流が悪くなって足が冷える場合もあるでしょう。
「足が冷えるから」と靴下を重ねて履いてしまい、かえって血流が滞って足の冷えにつながることもあります。
女性ホルモンの乱れ
女性ホルモンのバランスが乱れて血流が悪くなることも、足が冷える原因のひとつです。更年期や過度なストレスが、女性の心身をコントロールするホルモンの分泌に悪影響を及ぼします。
女性ホルモンのバランスが乱れると血流の悪化を促進してしまうため、足が冷えてしまいます。
足の冷え性の対策方法4選!日々の生活の中で改善可能
足の冷え性を防ぐには、前述した原因を把握しつつ、日々の生活で実施できる以下の方法を実践するのがおすすめです。
日常生活の延長線上でできる対策ばかりなので、慢性的な足の冷えに悩まされている方は参考のうえ実施を検討してみましょう。
日々の運動を習慣化する
運動を習慣化することで、筋肉量の減少や血流の悪化といった、足先が冷える原因を恒常的に対策できます。
足への血流を促進させるために適した運動は、ふくらはぎの筋肉を使うウォーキングや、座位・立位のまま実施できる足を動かすエクササイズなどです。
ウォーキングやエクササイズの時間が取れない場合は、足先を動かすだけの簡単な運動でも冷え性対策になります。仕事の合間で簡単にできるものも多いので、習慣化しやすいでしょう。
温かい食べ物・飲み物で体を温める
生姜やナツメといった体を温める効果がある食べ物を摂るのも、足の冷え対策に適しています。
また、温かい飲み物を飲むことで、体を内側から温められます。温かい飲み物を飲むことは、リラックス効果も期待できるので、自律神経の乱れを抑えることも可能です。
足の冷え対策におすすめの温かい飲み物は、体を内側から温められるジンジャーティー・ハーブティー・ココアなどです。
体を温めるのにおすすめの食べ物は、後述の「▼【くらひろお手軽レシピ】体が温まるおすすめ料理を紹介」を参考にしてください。
半身浴でじっくり体を温める
足の冷えを取るには、熱いお湯ではなく38℃~40℃ほどのお湯に下半身を長く浸ける半身浴が効果的です。
おおよそ20分ほどお湯に浸かることで、体を芯から温められます。温かい飲み物と同様、リラックス効果も期待できるので、足の冷え改善につながる自律神経の調整にもぬるめのお風呂がおすすめです。
足先のマッサージも効果的
隙間時間を使って、足先や足の裏をマッサージするのもおすすめです。足のツボを刺激することで、足の先まで血を巡らせられるようになります。
デスクワークの場合は、座りながらふくらはぎを軽くマッサージするだけで、血流が良くなるでしょう。オフィスで仕事をしているのであれば、休憩時間や業務の合間に、簡単なストレッチをするだけで血流の改善が期待できます。
冷え性にはタイプがある!足の冷え性はどのタイプ?
足先の冷え対策を実施するうえで、冷え性のタイプを把握しておくことも大切です。
冷え性には、末端型・下半身型・内蔵型・全身型の4種類があります。ここでは、タイプ別冷え性の解説と、足先が冷える方がどのタイプに該当しているのかという疑問の解消をあわせて行います。
冷え性は主に「四肢末端型」「下半身型」「内蔵型」「全身型」の4種類
冷え性の4タイプのうち、足が冷える原因となるのは、主に四肢末端型・下半身型です。それぞれの特徴や対策をご紹介しますので、参考にしてください。
特徴 |
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対策 |
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特徴 |
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対策 |
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足先の冷えは「四肢末端型」足全体の冷えは「下半身型」
指先や足先が冷える人は、四肢末端型の冷え性に該当します。足先だけでなく、ふくらはぎなど足全体が冷えやすい人は、下半身型冷え性といえます。
冷え性のタイプにより改善法が異なるため、自身がどのタイプに属するのを確認することは重要です。上述した冷え性のタイプ別対策を実施し、足の冷えを解消しましょう。
足の冷えは病気が原因?当てはまる人は注意しよう
慢性的な足の冷えに悩まされており、かつ対策を実施しても改善されない場合は、隠れた病気が原因かもしれません。「足の冷え」が症状として表れる主な病気は、以下のとおりです。
- 貧血
- 膠原病
- 甲状腺機能低下症
- 閉塞性動脈硬化症(ASO)
ただの冷え性と軽くみていると、隠れた病気を発見できないままになってしまいます。下記の項目に当てはまる場合は、冷えが症状として表れる病気にかかっているかもしれないので、必要に応じて病院を受診しましょう。
- 以前よりも疲れやすくなった
- 夜間のトイレが多い
- 物忘れが多い
- 手足の関節が痛みやすい
- 動悸・息切れ・めまいを感じやすい
- 喫煙者である
- 風邪をひきやすい
- 指先が白くなる
- 歩くと足が痺れる
【くらひろお手軽レシピ】体が温まるおすすめ料理を紹介
足の冷えは、体が温まる食べ物を摂取することで改善できます。ここでは、くらひろがおすすめする足の冷え対策にぴったりの料理を紹介します。
牛すじシチュー
タンパク質・鉄分・ビタミンB12が豊富な牛すじを、トマトと赤ワインで煮込んだ一品です。牛すじには血流改善にも効果のある鉄分も豊富に含まれているので、足の冷え対策におすすめのレシピです。
星形クルトンかぼちゃポタージュ
皮膚や粘膜を健康に保つβカロテンや、白血球を活性化させられるビタミンCが豊富なかぼちゃを、体の内側を温めるポタージュにしました。可愛い星型のクルトンにしたパンを一緒に摂ることで、体・脳のエネルギー源も補給できます。
みじん切り野菜と豚ひき肉のカレー風味ドリア
人参・かぼちゃ・ピーマン・パプリカなど、血流改善につながるビタミンが豊富に含まれた野菜がふんだんに入った一品です。疲労回復やスタミナ増強が期待できる豚ひき肉も含まれているので、冷え対策はもちろん風邪の予防にも適しています。
「みじん切り野菜と豚ひき肉のカレー風味ドリア」のレシピはこちら
たらのレンジ蒸しピリ辛生姜ダレ
低カロリー・高タンパクで、かつビタミンが豊富に含まれるたらを、ピリ辛の生姜ダレでレンジ蒸しにしました。生姜に含まれるショウガオールや唐辛子に含まれるカプサイシンにより、血流改善の効果が期待できます。
レンコンとひじきのつくね
鶏ひき肉に血糖値の上昇を抑えるレンコンと、老化予防に適したひじきを混ぜてつくねにした一品です。体を温める効能が期待できる生姜も含まれているので、足先の冷えを解消するのにも適したレシピです。
まとめ
足の冷えは、筋肉量の減少や血液循環の悪さ、自律神経の乱れが原因で発症します。また、衣服の締め付けや女性ホルモンの乱れが原因になることもあるため、自身に当てはまっているか確認したうえで対策を取ることが大切です。
足の冷え対策には、運動の習慣化や温かい食べ物・飲み物の摂取、足先のマッサージが挙げられます。時間を確保できるのであれば、ぬるめのお風呂でじっくり温まるのもおすすめです。
冷え性には末端型・下半身型・内蔵型・全身型の4種類があり、それぞれ冷える箇所や対策が異なることも、あわせて覚えておく必要があります。また「ただの冷え性」だと軽くみていると、思わぬ病気が隠れていることもあるため注意してください。
慢性的な足の冷えに悩まされている方だけでなく、足の冷えを日常的に解消する簡単な方法を知りたいという方にとって、本記事の内容が少しでも参考になれば幸いです。
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