管理栄養士監修:ダイエット中でもOKのおすすめ間食は?摂り方・選び方を解説
ダイエット中であっても、意識すべきポイントを抑えることで間食しても問題ありません。間食には「ダイエット中に不足しがちな栄養素を補える」「ストレスを抑えてダイエット継続に役立つ」といったメリットがあるため、おすすめできるポイントも多いです。
そこで今回は、ダイエット中に最適な間食の選び方・摂り方や、具体的な食品例をご紹介します。
ダイエット中に間食を食べてもいいの?
「ダイエット中は間食ができないのが辛い」といったお悩みをお持ちの方も多いでしょう。確かに市販のお菓子には、ダイエットの妨げとなる量のカロリーが含まれていることも多く、食べすぎると脂肪となって蓄積されがちです。
しかし、間食がすべてダイエットの敵かと言うと、そうではありません。実は間食により、下記のことがメリットとして働きます。
- ダイエット中に不足しがちな栄養素を補える
- ストレスを緩和してダイエットの継続を促してくれる
- 夕食の食べすぎを防ぐ
大切なのは、適切な量と時間を守って間食をすることです。それさえ気をつけていれば、ダイエット中の間食も問題ありません。
ダイエットに食べる間食の選び方・摂り方
ダイエット中に間食を食べる際には、量や栄養素、食べ方などのポイントを押さえる必要があります。以下から、間食の選び方や摂り方について解説します。
1回の間食につき「糖質10g以下」に抑える
糖分の高い間食は、脂肪を増やす要因のひとつ。肥満の原因になるので避けるようにしましょう。
また、糖質の摂り過ぎは血糖値の急上昇・急降下につながります。こうした血糖値の乱高下は、食欲に関連するホルモンのバランスを崩してしまい、空腹感を増大する可能性があります。
具体的な分量としては、1回の間食では糖質を10g以下に抑えるようにしましょう。
間食は「一日200kcal」まで
ダイエットの基本は摂取カロリーを超えないことです。三食である程度のカロリーを摂取できているにもかかわらず、間食でより大きなカロリーを摂ってしまうとダイエット失敗につながります。
目安としては、間食で摂っていいカロリーは200kcalまでと考えましょう。
なお、市販の食品であれば栄養成分表示にカロリー量が記載されています。何を食べていいのかが分かりやすいので、基準さえ決めておけばおのずと間食量を抑えられるでしょう。
腸を活性化させるものがおすすめ
腸内環境を整えることは、ダイエットを成功させる上で大切なポイントです。普段の食事はもちろん、間食でも腸の活性化を意識しましょう。
お通じの改善や、太りにくい体質を目指すことにもつながります。具体的には、ヨーグルトなどの発酵食品がおすすめです。
食物繊維が含まれているもの
食物繊維は低カロリーでありながら、整腸作用や肥満解消などにもつながる栄養素です。しかし、現代の日本人は、慢性的な食物繊維不足とされています。ダイエット中は食事量を抑えることもあり、さらに栄養が足りなくなる可能性もあるでしょう。
こうした際に活用したいのが間食です。たとえばこんにゃくやプルーン、ココア、きな粉といった食品には豊富な食物繊維が含まれています。その他、りんごなどは皮と一緒に食べることでより多くの食物繊維が摂れます。
咀嚼回数を増やすと「満腹中枢」が刺激される
ダイエット中の空腹を紛らわせる意味での間食では、いかに満腹感を得られるかが大切です。そこで、長い時間噛んでいられるおやつを選ぶのもポイントになります。
咀嚼回数が増えれば満腹中枢が刺激され、少量でもお腹が満たされた感覚を味わえます。また、咀嚼自体がカロリー消費につながるため、ダイエット中はとくに意識しましょう。
ダイエット中におすすめの太りにくい間食10選
ここからはより具体的に、ダイエット中におすすめの間食についてご紹介します。いずれも食べすぎには注意が必要ですが、適度な量であればダイエットの強い味方になってくれるでしょう。
フルーツ:食物繊維が豊富
果実に含まれる糖分には、血糖値の急上昇を抑える働きがあります。そのため、お菓子などを食べるよりもダイエットに向いた間食と言えるでしょう。
また、フルーツには食物繊維やビタミンといった栄養価もふんだんに含まれています。それでいて、しっかりと甘さも感じられるのでおすすめです。
ミックスナッツ:食物繊維とポリフェノールを摂取できる
ナッツ類は糖質が少なく、噛み応えもあって満腹感も得やすい食品です。さらに、食物繊維やポリフェノールなど、健康に良い栄養価も豊富に含まれています。
小さくて持ち歩きしやすいので、小袋などに入れておけば出先でも手軽に食べられます。コンビニでついついお菓子やスイーツを買ってしまうという方におすすめです。
スルメ:満腹感を得やすく糖質も低い
スルメは代表的な低糖質食品です。また、何回も咀嚼が必要なので満腹中枢を刺激しやすく、食べ応えも十分と言えます。甘みなどはありませんが、小腹が空いたようなタイミングで食べる間食としては最適です。
なお、スルメはコンビニのおつまみコーナーにもよく置かれているので、手軽に購入できる点もポイント。常温保存できて家でも保管しやすいので、常備しておくのもいいでしょう。
無糖ヨーグルト:善玉菌の活性化におすすめ
腸内環境を改善してくれる善玉菌を多く含んだヨーグルトは、ダイエットの強い味方です。夜の間食は基本的に控えるべきですが、ヨーグルトであればある程度までは許容範囲になります。
ただし、購入の際には「プレーン」表示などのついた無糖のものを選びましょう。どうしても甘さが欲しい場合には、フルーツなどを添えるのがおすすめです。
ゆで卵:効率よくたんぱく質を摂取できる
卵は低糖質・高たんぱく食品の代表です。その他にも豊富な栄養素が含まれているため、積極的に採り入れておきましょう。ただし、カロリー自体は低くないため、ダイエットと一緒に筋トレなどで体作りをしようとお考えの方におすすめです。
ちなみに、ゆで卵には塩をかけて食べることも多いですが、この際の量にも気をつけてください。
高カカオチョコレート:ポリフェノールが豊富
お菓子のなかでも太りやすいイメージがあるチョコレート。しかし、その理由は中に含まれる砂糖のカロリーにあります。チョコレートの原料であるカカオ自体にも糖質は含まれますが、そこまで多くはありません。そのため、ダイエット中には高カカオチョコレートがおすすめです。
なお、チョコレートには「ポリフェノール」というストレス緩和効果が期待できる成分が豊富に含まれています。多少の甘さも感じられるため、ダイエットを長く続けるのにも役立ちます。
アーモンドフィッシュ:鉄分・カルシウムを摂取できる
アーモンドフィッシュの小魚には、鉄分やカルシウムといった栄養素が豊富に含まれています。いずれもダイエット中に不足しがちな栄養素なので、積極的に採り入れましょう。
また、アーモンド(ナッツ類)にも食物繊維やポリフェノールが含まれているため、整腸作用やストレス緩和といった効果も期待できて一石二鳥。おすすめの間食です。
スティックチーズ:たんぱく質・カルシウムが摂取できる
イメージ的に太りやすそうなチーズ。その理由は豊富に含まれた脂質にあります。そのため、食べすぎるとカロリー過多になるので注意が必要です。
ただし、スティックタイプのチーズや、プロセスチーズなどの種類は糖質が低く、それでいてたんぱく質やカルシウムも豊富に含まれています。腹持ちも良いので、ダイエット中にはおすすめです。
ところてん:カロリーがほとんどない
お腹が満たされていないと達成感が得られない、という方には、ところてんがおすすめです。ポイントは、カロリーがほとんどないという点。100gあたり約2~3kcalなので、たくさん食べても太りにくい食品と言えます。
併せて、食物繊維が豊富に含まれており整腸作用も期待できるため、ダイエットにはぴったりの間食です。
シュガーレスガム:咀嚼を続けてカロリーの消化ができる
ガムは長い時間をかけて咀嚼を続けられる代表的なお菓子です。シュガーレスのものを選べば、カロリーも気にならないためおすすめ。咀嚼自体がカロリー消費につながるため、積極的に採り入れましょう。
なお、食べすぎは下痢などの症状につながる可能性があるため注意が必要です。一日数粒程度と、適度な量を心がけてください。
ダイエット中の間食を摂る際の注意点
ここまでダイエット中に食べやすい間食を紹介してきましたが、食べ方や日々の過ごし方にも注意する必要があります。ダイエット中には、以下の3点に気をつけましょう。
夜間に間食をしない
人の体内にある「BMAL-1」というたんぱく質は、夜に脂肪を合成しやすいという特性を持ちます。つまり、夜間の間食は太りやすい、ということです。「太りにくい」とされる食品であっても、夕食後に食べてしまっては肥満の原因になるので注意しましょう。
上記を踏まえると、間食に最適なタイミングは15時。いわゆる「3時のおやつ」ということになります。
血糖値の急上昇に気をつける
空腹感には血糖値が大きく関わっています。たとえばお腹が減った状態で一気に大量の食事をしてしまうと、血糖値が急上昇します。体は上がりすぎた血糖値を急いで下げようとするので、結果として低血糖が起こります。
低血糖が続くと人は空腹を感じるようになるため、「さっき食べたばかりなのに、お腹が空いた」という状況が起こるのです。間食を摂ることは、こうした血糖値の急上昇を防ぐことにつながります。
また、空腹時に食事をすると、ついつい早食いになってしまいますがこれにも注意が必要です。人は、血糖値の上昇で満腹中が刺激され「お腹いっぱい」を感じられます。
しかし、低血糖からだと血糖値が上がりきるまでに時間がかかるため、満腹に至るのが遅くなります。お腹が満たされないと、ついつい食べすぎてしまうことも。空腹だからこそ、ゆっくりとした食事を心がけましょう。
運動も忘れずに行う
食事の管理に加えて、適度な運動もダイエットのメニューに加えることをおすすめします。ウォーキングなどの有酸素運動には体脂肪を燃やす効果があり、ダイエットに直結します。お散歩程度の感覚でも構わないので、歩く習慣をつけるようにしましょう。
ジムなどで行う筋トレは無酸素運動に分類されます。カロリー消費の効果は薄いのですが、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がるというメリットがあります。安静時に消費されるカロリーが増えれば、摂取カロリーを上回りにくくなるためダイエットに効果的。太りにくい体質も手に入るため、リバウンドの予防にもなります。
なお、体を動かしたり日の光を浴びたりすることで、効果が高まる栄養素というものも存在します。摂取した栄養素にしっかりと働いてもらうためにも、適度な運動を心がけましょう。
また、運動にはストレス解消の効果もあります。ダイエット中は空腹などのイライラで気持ちも落ち込みがち。体を動かしてすっきりできれば、ダイエットを継続しやすくなります。
まとめ
間食には太るイメージがありますが、ポイントにさえ注意すれば、むしろ足りない栄養素を補い、ダイエット継続を後押ししてくれます。
好きな食べ物を絶対食べてはダメと決めてしまうと、余計なストレスがかかり、ダイエットが続かない原因にもなってしまいます。今回ご紹介したおすすめの間食以外にも、食べたいものがあれば我慢せずに、「半分だけ食べる」など工夫してストレスを溜め込まないようにしてみましょう!
根詰めたダイエットは、リバウンドを誘発する原因にもなります。ストレスを溜め込まないよう、適度な間食でダイエットを成功させてください!
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