節約・節電

エアコンの節電方法は?電気代の節約術13選!温度・風量の設定方法を解説

夏の暑い日や冬の寒い日にエアコンは欠かせませんが、「エアコンの節電方法が知りたい」「節電できる設定や使い方について知りたい」など、節電に関して疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

エアコンは使い方や設定方法を見直すことで、快適な住環境を確保しつつ電気代を抑えることが可能です。今回は、風向きや風量の設定、掃除など、さまざまな観点からエアコンの節電方法について詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

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夏・冬は電気代全体の30%以上がエアコンになる日も

夏と冬によく使用されるエアコンですが、家庭での電力消費がとくに多い日には、夏は34%、冬は32%の電力消費割合を占めることがあります[1]

家庭では1番の電力消費割合となっているため、エアコンの節電対策に取り組むことが、夏場・冬場に電気代を節約する一番のポイントとなります。

例えば、温度・風量・風向きなどの設定を見直すことで、節電につなげることができます。早速エアコンの節電対策をしたい方は「▼エアコンの運転・設定方法を工夫した節電方法」をご覧ください。

家庭における家電製品の一日での電力消費割合の円グラフ

※資材エネルギー庁「家庭でできる省エネ」[1]より作成

エアコンの運転・設定方法を工夫した節電方法

エアコンは、運転の仕方や設定方法を工夫することで節電できます。

それぞれの設定方法について解説していきます。

設定温度を1℃緩和する

環境省によると、エアコンの設定温度を夏場は1℃上げ、冬場は1℃下げることで、電力消費量を冷房時で約13%、暖房時で約10%削減できるとされています[2]

「設定温度を変えると快適さが失われるのでは?」と思う方もいると思いますが、効率の良いエアコンの使い方をすれば、設定温度を変えても快適な室温を保つことができます。

例えば、サーキュレーターや扇風機などを利用して空気の循環を促すと、室温を設定温度に効率的に近づけられます。詳しくは後述の「▼エアコンの効き目を上げる節電方法」をご参考ください。

エアコンを節電する方法とは?

風量を「自動運転」に設定する

節電するなら「微風」や「弱風」が良さそうですが、実は逆効果となる場合があります。

エアコンは室温を維持するときよりも室温を変えようとするときに電力を多く消費するため、「微風」や「弱風」では室温を変えるのに時間がかかり、かえって電気代が高くなることがあります。

「自動運転」に設定しておくと、室温が設定温度に近づくまでは「強風」に調整され、適温になるまでの時間が短縮されます。設定温度に近づいた後は自動的に「微風」へ切り替わり、細かい操作も要りません。

風量の切り替えはエアコンに任せ、手間をかけずに節電しましょう。

運転停止ではなく設定温度で調整する

部屋が涼しくなりすぎたり、暖かくなりすぎたりしたときは、運転を停止するのではなく設定温度で調整しましょう。

エアコンの電力消費が多くなるのは「運転を開始したとき」と「室温を大きく変えるとき」です。部屋が涼しくなったらエアコンを切り、暑くなったら再び電源を入れるなど、オン・オフを繰り返すと多くの電力を消費してしまいます。

頻繁にエアコンの電源を切り替える使い方は避けましょう。

エアコンの風向きを調整する

冷房を使うときは風向きを上または水平方向に設定し、暖房のときは下方向に設定すると、効率良く部屋全体の温度を調節できます。

これは、暖かい空気は部屋の上の方に、冷たい空気は下の方にたまりやすい性質を利用しています。風向きを調整して空気の循環を促すことで、室温が一定になりやすく、節電効果を得られるでしょう。

エアコンの効き目を上げる節電方法

エアコンの設定を変える以外に、部屋に工夫をすることでも冷房・暖房効果を上げて節電することができます。具体的な方法は、以下の4つです。

それぞれの節電方法について解説していきます。

サーキュレーターで空気を循環させる

冷たい空気は、部屋の低い場所に、暖かい空気は高い場所にたまる性質があります。そのため、サーキュレーターを使って空気循環を促すと室内の温度が均一になり、冷暖房の効率が上がって節電につながります。

注意が必要なのは、サーキュレーターの置き方です。

冷房の場合には、エアコンの対角線の位置の床にサーキュレーターを置きます。対角線上からエアコンの方に向けて風を送ることで部屋の空気が循環し、床の方に溜まりやすい冷気が部屋全体に行き渡ります。

一方、暖房の場合には、部屋の中央の床にサーキュレーターを真上に向けて配置してください。床の方に溜まる冷気を押し上げ、天井の方にある暖気と混ぜ合わせることで、部屋全体が温かくなります。

湿度を調整する

室内では、温度だけでなく湿度を調整することでも体感温度を緩和できます。

除湿器やエアコンの除湿機能は、冷暖房機能よりも電力消費量が少ない傾向にあります。蒸し暑さを感じる日は、除湿を優先することで電気代の節約につながります。

一般的に、湿度が高いと暑さを感じやすく、湿度が低いと寒さを感じやすくなります。快適な湿度の目安である40〜60%[3]に収まるように調節し、冷暖房の稼働を最小限に抑えて電気代を節約しましょう。

窓やドアの開閉は最低限にする

電気代を節約するには、エアコンを使用中の部屋では窓やドアを閉めて、できるだけ開閉しないようにしましょう。

窓やドアを必要以上に開けると、外気が部屋に入り込んでしまいます。すると、エアコンは室温を設定温度に近づけるのに余計に多く電力を消費し、その分電気代がかかってしまいます。

窓に断熱シートを貼る

窓に断熱シートを貼ると外気からの影響を受けにくくできるため、エアコンの設定温度を維持しやすくなります。

アルミ素材の断熱シートは、夏の日よけとして有効で、冷房効率をアップさせるのにおすすめです。

冬は空気層が7mmほどの厚めの断熱シートを使うと外気が入りにくくなり、室温が下がりにくくなるほか、結露を防ぐ効果も期待できます。

断熱シートは半年に1度を目安に貼り替え、季節に合ったタイプに交換しましょう。

断熱シートを貼った窓

エアコンの掃除による節電方法

エアコンは適切な掃除によって節電できます。掃除による節電方法は、以下の3つです。

それぞれの節電方法について詳しく紹介していきます。

フィルターの掃除をする

エアコンのフィルターをこまめに掃除すると、冷暖房を効率的に運転できるようになるため、節電効果が期待できます。

エアコンは部屋の空気を吸い込み、冷やしたり温めたりして吹き出します。空気の吸込口や吹出口のフィルターの汚れは、エアコンの効率的な稼働を妨げ、電気消費量を増やす原因になります。

エアコンのフィルター掃除をする頻度は、年に2回の「シーズン前の大掃除」と2週間に1度の「いつもの掃除」が目安です。以下の記事もご参考ください。

専門業者にクリーニングを依頼する

冷房効率を高めて節電するためには、エアコンクリーニングの専門業者に掃除を依頼するのもおすすめです。

自分では手の届かないエアコン内部の汚れまで徹底洗浄することで、エアコンの節電効果に加えて、気になるカビやニオイの除去も期待できます。季節の変わり目や、エアコンからのニオイが気になった際には、専門業者に依頼してみてはいかがでしょうか。

エアコンの徹底洗浄はプロにお任せ!

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TEPCO省エネプログラム:2024初夏のエアコンお掃除キャンペーン

室外機の掃除や日陰づくりをする

室外機の掃除や設置場所への日陰づくりも、電気代の節約には効果的です。

エアコンの室外機には、室内の熱を屋外に放出する役割があります。そのため、室外機周辺に物が置かれていたり、直射日光が当たっていたりすると、熱の放出が妨げられて電力消費量が多くなってしまいます。

電気代を抑えるために、次の点を意識してみましょう。

  • 室外機周辺を掃除し、ごみや障害物を撤去する
  • 日よけやすだれ、植物(緑のカーテン)などで直射日光を遮断する

室外機の掃除や日陰づくりをする

冷房を使うときにおすすめの節電方法

ここでは、冷房を使うときにおすすめの節電方法を紹介します。手軽に始められるため、早速実践して電気代を節約しましょう。

部屋に入る日差しを抑える

夏に室温を上昇させる原因の一つが、窓から入る強い日差しです。すだれ・たてす・カーテンなどで日差しをさえぎり、昼間の室温上昇を抑えられれば、エアコンの電力消費量を削減でき、節電につながります。

窓ガラスに遮熱シートを貼るのもおすすめです。窓ガラスを伝って室内に入ってくる熱気を、遮断する効果が得られます。そのほか、ゴーヤやアサガオを植えて緑のカーテンを作り、日差しを抑える対策も有効です。

部屋に入る日差しを抑える

運転前に換気をして熱を逃がす

外出から戻ったときに、室内が屋外より少しでも暑く感じたら、エアコンの電源を入れる前に換気して熱を放出しましょう。

換気によって室温を外気温と同程度まで下げれば、その分の電気代を節約できるうえ、室内の温度もスピーディーに下げられます。

効率良く換気するには、2つ以上の窓を同時に開けるのがおすすめです。できるだけ離れた位置にある窓を開けることで、部屋全体の空気をスムーズに入れ替えられます。

エアコンをつける前に換気して、室内の熱を放出する

まとめ

エアコンは夏と冬に使用頻度が増え、多い日では家庭の電気代の30%以上を占めています。

電気代を節約するためには、温度や風量、風向きなどの設定を工夫することが効果的です。また、サーキュレーターとの併用や除湿機能の活用も検討してみると良いでしょう。

電気代を気にしてエアコンを我慢するようなことは避け、正しい節電方法で快適な室温・湿度をキープしながら、無理なく節電を行ってください。

  1. 経済産業省:省エネポータルサイト:
    家庭でできる省エネ
  2. 環境省:
    エアコンの使い方について
  3. 東京都保健医療局:
    健康・快適住居環境の指針
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