冬に起きられないのはなぜ?寒さと睡眠の関連性、すっきり起きる方法を解説

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冬に起きられない理由をわかりやすく解説し、その対策法を紹介。寒さや日照時間の短さ、血行の悪さなど冬ならではの問題を解決し、すっきり爽やかな一日を迎えるための方法を提示しています。

冬に起きられないのはなぜ?寒さと睡眠の関連性、すっきり起きる方法を解説

冬になって寒さを感じはじめた途端、なかなか起きられなくなった…そんなお悩みは多いもの。気温が下がると、眠さやだるさが強くなり、遅刻ギリギリまで寝てしまうという方も少なくないでしょう。

ここでは、そんな悩みを抱えた方に向けて、冬の眠気やだるさがなぜ起こるのか、冬に起きられない理由を解説するとともに、その対策法を紹介しています。就寝前や起床後に少し気をつけるだけでも、冬に目覚めるつらさが変わってきます。冬にすっきり起床し、爽やかな一日を始めるためにも、ぜひ参考にしてください。

冬に起きられないのはなぜ?


冬になって気温が下がると、いつもより目覚めるのが億劫に感じたり、いつまでたっても布団から出られなくなったりしますが、これにはいくつかの理由があります。
ここでは、日照時間の短さや暖房によるリラックスのし過ぎ、身体の冷え、日光を浴びないことによる冬季うつの症状といった、起床しづらさを引き起こすいくつの理由を挙げ、わかりやすく解説していきましょう。

1.日照時間が短く、ホルモンバランスが崩れる

冬は、日照時間が短くなります。日本では夏と冬の日照時間に約3~8時間もの差があり、曇りや雨、雪などの影響も考えると、日照時間はさらに短く感じられることでしょう。

日光も弱くなるため、覚醒を促進し、感情を調節するホルモン「セロトニン」の分泌量が低下して、脳の機能も下がります。また、睡眠量を調節するホルモン「メラトニン」の分泌量も低下するため、体内時計が狂ってしまいがちです。
こうしたホルモンバランスの崩れによって、眠気を感じやすくなるのです。

2.副交感神経が優位になり、リラックスし過ぎてしまう

寒いからと強めに暖房をつけ、温かな部屋でゆったりしていると、副交感神経が優位になります。これは、身体が休憩タイムに入り、リラックスしている状態です。活動時に必要となる器官の動きを促進する交感神経とは異なり、副交感神経は、心身の緊張を解き、身体を休ませるのに必要となる器官の動きを促進します。

これによって、血流が促され、脳の動きが落ちつく、心拍数が減るといった変化が起こり、眠くなりやすくなるのです。

3.身体が冷えて、眠りの質が低下している

人間の体温がいちばん高くなるのは昼間です。反対に就寝中や寝起きの体温は低くなっています。これは、体温を少しずつ下げ、脳のクールダウンをはかることで、深い睡眠を得られるからです。

しかし、就寝前に身体が十分に温まっていなかったり、体温調節ができず、体温をうまく放出できていなかったりする場合は、眠りの質が低下します。

これによって目覚めるべき時間の体温がさらに低くなると、起きるのに十分な体温に達することができず、布団から起きられない、目覚めることができないといった状況に陥るのです。

4.日光をあまり浴びず、冬季うつの症状が出ている

冬に眠くなる原因のひとつとして、冬季うつの可能性があります。これは、季節性のうつ病で、その症状は、日照不足が減少する冬季にだけ現れます。冬季うつの原因は、日光を浴びる量が減り、睡眠を調節するホルモン「メラトニン」の分泌量が減少することです。これによって、眠りと覚醒の調和が崩れてしまうのです。

冬季うつの症状は、疲れやすさや気分の落ち込み、過眠、過食などです。一般的なうつ病に比べると、症状に気づかれにくいのですが、冬場にだけ食欲増進や強い眠気といった悩みがあるという方は、病院を受診してみるのがおすすめです。

冬にすっきり目覚めるための4つのポイント


日照時間の短さや身体の冷えなど、冬の起きづらさをもたらす原因がはっきりしました。こんな季節にあっても、すっきり目覚めるためには、どんなことに気をつければよいのでしょうか。

ここでは、冬にすっきり目覚めるために大切な4つのポイントを挙げています。

ここで挙げているのはいずれも、冬場の目覚めを心地よいものにするための基本的な考え方です。より具体的な方法については、別の項目で解説していきますので、そちらを参考にしてください。

1.温度を調節して、身体が冷え過ぎないようにする

まず重要なのは、室温をうまく調節して、身体が冷え過ぎず温まり過ぎないようにすることです。快適な睡眠を得るための室温は、16~19℃だとされています。

室温が16℃に満たなかったり19℃以上あったりする場合は、睡眠に必要な脳のクールダウンがうまくできません。身体の中心の体温(深部体温)を下げるために、手足の温度を上げ、身体の外に熱を放出させてこそ、質のよい睡眠が得られるとされています。このため、手足から熱を逃しやすくする必要があるのです。

温度の調節をしなければならないからといって、電気毛布を夜間ずっと使ったり、就寝中に靴下を履いていたりすると、手足からの熱の放出がうまくできない可能性がありますので、注意しましょう。

2.光を調節して、起床後すぐに明るさを感じるようにする

人は、体内時計のずれを調整するために、強い光の刺激で頭を覚醒させる必要があります。すっきり目覚めるためには、室内の光を調節して、起床後すぐに明るさを感じることが大切です。

窓から差し込む光が弱くなる冬場は、起きたらすぐにカーテンを開けるのと同時に、室内の電気をつけましょう。なかなか布団から出られないという場合は、リモコン式の電気スイッチなどを利用し、室内を明るくすることで覚醒を促せます。

3.身体を動かして、体温を上げる

副交感神経が優位になり、体温の低い休憩モードに入った状態から、交感神経を優位にし、体温の上がった活動モードにするためには、身体を動かす必要があります。

望ましいのは布団から起き出して活動することですが、それができずに悩んでいる人は、布団の中で身体を動かすだけでも結構です。布団の中で手足を動かす、身体を伸ばすといったことからはじめ、体温を上げて、血の巡りをよくしましょう。

4.睡眠の質を改善し、すっきり起きれる環境を作る

夜なかなか寝つけなかったり、夜中に何度も起きてしまったり、十分寝たはずなのに頭がすっきりしなかったりするという場合は、睡眠の質が低下しているのかもしれません。深い睡眠がとれないままでは、目覚めも悪くなってしまいます。夜間にしっかり眠ることができれば、冬場でも比較的すっきり起きる条件が整います。

食事の摂り方やお風呂の入り方、スムーズに睡眠へと導くルーチンなどを工夫して、睡眠の質を改善しましょう。

就寝前に試してほしい4つの方法


冬でもすっきり目覚めるため、ぜひ試していただきたい方法がいくつかあります。ここでは、就寝前に身体を温め、手足からの体温の放出を促すとともに、睡眠へと入りやすくする方法について、わかりやすく解説していきましょう。

ぬるめのお風呂に入り、身体を温める

睡眠の1時間ほど前に体温を上げておくと、その後の体温調節がしやすくなります。暖房をつけたり、厚手の靴下や部屋着を身に着けたりする方法もありますが、効率的に体温を上げるのにおすすめなのが、38~40℃くらいのぬるめのお風呂につかることです。10分ほどつかれば、手足の血行がよくなり、入眠しやすくなります。

ただし、あまり熱めのお風呂に入ると深部体温まで上がってしまい、なかなか寝つけない状態に陥ることもあるので注意しましょう。寝る直前の入浴や42℃以上のお湯は避けるのがおすすめです。

手足・首を温め、体温の低下を防ぐ

眠るときに手足や首が冷えていると、これも体温調節がうまくできず、よい睡眠をとることができません。筋肉量が少ない女性などは、日中でも身体が冷えている「冷え性」もしくは「末端冷え性」であることが多く、冷え性が原因でなかなか寝つけなかったり起きられなかったりといった問題を抱えているようです。

外気温が寒い冬場は、寝る直前まで首元にスカーフやマフラーを巻いたり、足に靴下やレッグウォーマーをはいたりして、手足の冷えを防ぐよう心がけましょう。

寝る直前のスマホやパソコンの使用を避ける

寝る直前までスマホやパソコンを使っているという人も少なくありません。しかしこれは、質のよい睡眠を得るためには避けるべき行為です。

スマホやパソコンを見ることで、脳には新しい情報が次々に入ってきます。情報を処理するため、脳は活発に動かざるをえません。興奮状態になり、副交感神経との切り替えがうまくいかないため、なかなか入眠できなくなるのです。

また、スマホやパソコンが発するブルーライトは、朝日にも似た光です。脳の目覚めを促す光を浴びることで、体内のリズムが崩れてしまいかねません。眠りが浅くなると、寝起きも悪くなってしまいます。

冬でもすっきり起きたいなら、寝る直前のスマホ・パソコンの使用は避け、体内リズムを整えるようにしましょう。

起床後に試してほしい4つの方法


なかなか布団から起き上がれないけれど、もう時間ギリギリといった状態が続く人は、ここで紹介する4つの方法を起床後ぜひお試しください。

どれもさほど手間がかからず、習慣化しやすいものばかりです。ちょっとした工夫で、すっきりとした目覚めを味わってみましょう。

起床時間の少し前に暖房をつけ、寒さを和らげる

睡眠中の身体は、起きる何時間も前から浅い睡眠へと徐々に切り替え、起床する準備をはじめています。適度な睡眠がとれている場合は、寒さを和らげることで、ずっと起きやすくなるはず。

冬の寒さ対策としておすすめなのは、起床予定時間の少し前からエアコンをセットし、暖房をつけて部屋を暖めることです。布団と部屋の温度差が少なくなり、布団から出やすくなるでしょう。また、温まった身体を冷やさないよう、ベッドのすぐ横に羽織れるものを用意しておくのもひとつの方法です。

カーテンを開けたり電気をつけて、光を感じる

眠りを邪魔されたくない、夜間の冷気を少しでも遮断したいといった理由で、厚手のカーテンを使っている場合は、起床時間になってもなかなか室内に光が入らず、薄暗いままになってしまいます。朝日が入らない状態では、すでに夜が明けていても身体が感知できません。

身体は、朝の光を浴びて、起きる時間であると判断します。体内時計が整うのもまた、朝の光のおかげです。朝すっきり目覚めたいなら、起床後すぐにカーテンを開け、太陽の光を浴びましょう。すぐに電気をつけて、光を感じることも同様の効果があります。

布団の中でストレッチし、交感神経を活性化させる

眠っている間、優位になっている副交感神経と交感神経のバランスを変えることも、すっきり目覚めるためには大切です。交感神経を優位にするために、布団の中で行うストレッチも効果的です。

布団の中であおむけのまま両ひざを立て、ゆっくり深呼吸をしながら左右に倒してみましょう。ひざを抱えてみたり、腰だけを持ち上げてみたりしたあと、布団の上で伸びをすれば、身体も温まり、交感神経も活発に動くようになります。

起床後のルーチンを決め、心地よい目覚めをうながす


朝起きてすぐに行うルーチンを決め、眠くて仕方がない状態でも必ずそのルーチンを行うようにすれば、次第に自然とその行動がとれるようになります。

「カーテンを開ける」でも、「白湯を飲む」でも構いません。心地よい音楽をかけながら、ストレッチをするのもおすすめです。何かひとつ、起床後すぐにすることを決め、起きることと関連づければ、目覚めがスムーズになります。そのルーチンが自分の楽しみにつながるようなことであれば、気持ちよく1日をスタートできるでしょう。

就寝前・起床後の工夫で、冬にも心地よい目覚めを!

冬場になかなか起きられないのには、理由があります。その理由を知り、対策を練れば、すっきりした目覚めができるでしょう。

ここで紹介した、就寝前・起床後の8つの工夫を参考にし、心地よい目覚めをぜひ実感してください。

参考:厚生労働省 eヘルスネット セロトニン
参考:厚生労働省 eヘルスネット 睡眠
参考:厚生労働省 eヘルスネット 快眠と生活習慣
参考:厚生労働省 eJIM コミュニケーション
参考:厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針2014(PDF)

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