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【共働き家庭】家事分担の実態は?公平に分担するコツもご紹介

「夫婦で家事を分担したいけれど、納得できる分担にするのが難しい」というケースは多いでしょう。そこで今回は、不満の出にくい家事分担にするための、分担の流れ・ポイントなどを解説します。

【調査】共働き世帯、家事分担の実態は?

家事分担は、多くの共働き夫婦に共通する悩みです。夫婦間で納得のいく分担がなされず、特に妻側の負担が大きくなるケースが多くなっています

内閣府が実施した調査では、夫婦ともにフルタイム就業している世帯であっても、妻の家事・育児負担が大きいという結果でした。下のグラフのとおり、仕事のある日では、妻のほうが夫より家事に従事する時間が約2倍、仕事のない日であっても1.8倍長くなっています。

フルタイム就業をしている夫婦の家事時間

フルタイム就業をしている夫婦の家事時間

出典:内閣府「家事等と仕事のバランスに関する調査報告書」(令和元年)[1]

フルタイム就業をしている夫婦のうち、6歳未満の子どもを持っている夫婦の場合、家事時間が増加するのが特徴です。夫婦間の分担の差は若干縮まるものの、家事自体の負担は増える傾向にあります。

フルタイム就業をしている夫婦のうち6歳未満の子を持つ世帯の家事時間

フルタイム就業をしている夫婦のうち6歳未満の子を持つ世帯の家事時間

出典:内閣府「家事等と仕事のバランスに関する調査報告書」(令和元年)[1]

また育児時間については、仕事のある日は、妻のほうが夫より育児に従事する時間が約1.6倍、仕事のない日では約1.2倍長いという結果でした。家事ほどではありませんが、育児時間も、妻の負担が大きくなっているのが実情のようです。

フルタイム就業をしている夫婦の育児時間

※子どものいる世帯のみ

フルタイム就業をしている夫婦の育児時間

出典:内閣府「家事等と仕事のバランスに関する調査報告書」(令和元年)[1]

このうち6歳未満の子を持つ夫婦では育児時間全体が増加するので、分担の多い妻の場合、仕事のある日で136.5分(2時間16分)、仕事のない日では274.6分(4時間34分)も育児に時間を取られる結果となっています。

フルタイム就業をしている夫婦のうち6歳未満の子を持つ世帯の育児時間

フルタイム就業をしている夫婦のうち6歳未満の子を持つ世帯の育児時間

出典:内閣府「家事等と仕事のバランスに関する調査報告書」(令和元年)[1]

同じ内閣府の調査によると、小学校3年生以下の子どもがいる夫婦の家事・育児分担は、妻が約7割・夫が約3割となっており、次のような特徴があります。

小学校3年生以下の子どもがいる夫婦の家事・育児分担の特徴

家事分担
  • 「洗濯」「食事の準備」「食後の片付け」は妻に集中
  • これらについては、夫はまったく関与しないケースも多い
育児分担
  • 日常的な世話は妻が行う
  • 夫は週に1~2回又は月に1~2回といった限定的な関与にとどまる
  • 入学前の「育児に関する予定の管理」「育児に関する情報収集」「保護者会活動」や、小学校入学後の「保護者会」や PTA の活動・個人面談」については、夫はまったく関与しないケースが多い

このように妻の家事・育児負担が多く、具体的には、妻の方が面倒な家事を請け負っており、割いている時間も多い傾向にあります。なるべく公平に家事を分担し妻の負担を軽減することで、家庭運営を円満にしていきたいものです。

家事分担で妻が抱えやすい不満

全ての家庭に当てはまるわけではありませんが、家事分担について、妻側が抱えやすい代表的な不満は次の3つです。

家事分担で妻が抱えやすい代表的な不満3つ

  • 言わないとやらない
  • 家事のやり方が雑
  • 片方の負担が大きい

よくある不満が、夫に自主性がなく、言わないとやらない、言われたことしかやらないというものです。負担を公平にするために家事を分担しているのに、その都度指示をしなくてはならないのでは、かえって仕事を増やしてしまう結果になるでしょう。

夫が皿洗いをしたけれど洗い残しがある・洗濯物の干し方や畳み方に問題があってしわだらけなど家事のやり方が雑である場合も、結局妻がやり直しをする羽目になり、二度手間になってしまいます。

片方の負担が大きい場合も、不満につながってしまうパターンです。家事を分担すると言いながら、夫は簡単なごみ出しなどだけして、妻が大半の家事・育児を分担している状況では、お互いが納得できる分担とは言えないでしょう。

こんなに多い…家事分類

こんなに多い…家事分類

不満の出にくい家事分担を実現するには、具体的にどのような家事があるのかを、見える化することが先決です。ここでは、代表的な家事をカテゴリごとに分類してご紹介します。

分類 代表的な家事
料理
  • メニューを決める
  • 食材やその他調味料などストック品を購入する
  • 調理
  • 洗い物、食器の片づけ
洗濯
  • 洗濯をする
  • 洗濯物を干す
  • 乾いたら畳んで収納する
  • 洗濯機の掃除、洗剤の補充やハンガーなどの購入
掃除
  • 掃除機や床拭きで清掃
  • 水回りの清掃
  • ごみ出し
  • トイレットペーパーや清掃用品の補充
子育て
  • 定期健診に連れていく
  • 公園で遊ばせる
  • 保護者会や行事に出席する
  • 習い事の付き添い・送迎
その他
  • 布団を干す、ベッドメーキング
  • 年賀状や贈答品の手配
  • 電球の交換
  • 家計の管理

家事には、定期的に行うもののほか、季節に応じて行うもの、必要に応じて行うものなどさまざまな種類があります。時々しか行わないことも、忘れずに具体化してリストアップしておきましょう。

家事・育児を分担する流れとコツ

当事者意識をもってパートナーと家事分担することは、家庭円満に欠かせません。「気が付いたほうがやればいい」と思っていたら、どちらかに偏り、いつしか「担当」になってしまいます。不満がたまることのないように、家事・育児を分担するコツをつかんでおきましょう。

家事・育児の項目を細かくリストアップする

細々した家事や見えにくい家事、名前もないような家事まで洗い出して、リスト化しておきましょう。リストアップして見える化することで、家事・育児の全体量を把握できるようになるからです。

ピックアップする小さな家事の例

  • 食事の後片付けには、コンロ周りやシンクを拭く・食洗機でお皿を洗う(「入れる」だけでは不十分)・乾いた食器を棚に戻すといった細かいところまで記載する
  • 育児では、園や習い事の送迎以外にも、着替えの手伝い・歯の仕上げ磨き・連絡帳を書く・持ち物に記名するなどもリストアップする

家事リストを作成するときは、どちらか一方ではなく夫婦で作成するのが、漏れや思い違いがなくておすすめです。また、家事や育児のたび、相手にやって欲しいと感じるたびに、リストアップするとスムーズでしょう。

3つのポイントで分担を決める

振り分け時の3つのポイントである、1)得意分野を担当する、2)こだわりが強い人が担当する、3)できる人が担当するを考慮しつつ、「妻」「夫」「気づいたときにやる」に振り分けましょう。

1)得意分野を担当する

  • 得意不得意に応じて担当を決める
  • お互いに不得意・やりたくない家事などは交代で担当したり、家事代行サービスなどを利用したりするのもおすすめ

2)こだわりが強い人が担当する

  • その家事に対するこだわりが強いほうが担当する
    【例】洗濯物の干し方・畳み方、食器の片づけ場所など
  • 家事が丁寧に行え、両者の満足感が得られやすい

3)できる人が担当する

  • 明確に分担を決めず、その時々でできる人が柔軟に分担を変更する
    【例】先にお風呂に入る人が掃除する、早く帰れる人が料理を作るなど
  • 意見交換をして歩み寄りながら分担を決めていくとスムーズ

上記のポイントを押さえて家事分担をすることで、それぞれが得意な家事を分担しやすくなり、

  • 相手の家事が雑でやり直しが発生して二度手間になる
  • いちいち指示を出したり手順を教えたりする手間があって非効率

といった不満を解消しやすくなるでしょう。

定期的に分担を見直しする

いったん家事分担を決めたあとも、働き方やライフステージの変化にあわせて、定期的に見直しをするのがおすすめです。環境が変化し、特に在宅時間の長さが変わった場合などは、家事を負担できる余力が大幅に増減するからです。

また、夫婦ともに家事の時間を創り出すことが難しい場合は、根本的に家事・育児の負担を減らす工夫が必要な場合もあるでしょう。時短できる家電製品の導入や、家事代行サービスの利用などを、検討してみてください。

時短テク!共働き世帯の家事をラクにするアイデア

夫婦ともに家事に割ける時間が十分にないという場合は、家事を効率化し負担そのものを減らすのがおすすめです。ここでは、賢く家事を時短できるアイデアを7つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

時短テク!共働き世帯の家事をラクにするアイデア

食材宅配サービスやネットスーパーを活用

日々の買い物は、荷物を運ぶ手間やお店までの移動時間、買い物をする時間など、手間がかかります。帰宅途中に重いお米や飲み物を買って運ぶのは、体力的にも大変です。

そこで活用したいのが、スーパーや生協などの食材宅配サービスです。スマートフォンやパソコンから注文し、自宅にそのまま商品を届けてくれるサービスを利用することで、大幅に家事の負担を軽減できます。

コロナ禍を経て、世の中には買い物に行かなくても自宅に商品を配達してくれるサービスが増えたので、比較検討しながら、賢く活用してみましょう。

食材宅配サービスやネットスーパーを活用

ミールキットで時短調理

ミールキットを活用することで、調理にかかる時間を短縮することができます。仕事から帰ってきた後に晩ごはんの支度をするのは、なかなかハードルが高いものです。子どもを待たせる時間を最小限に抑え、パパッと作りたいときにミールキットが大活躍します。

ミールキットとは、レシピと分量通りの食材がセットになった料理キットです。野菜はカット済みで下ごしらえも済んでいるので時間もかからず調理できます。料理が苦手な人にとっても強い味方になってくれることでしょう。

最近は、生協などのほかスーパーでも、ミールキットが充実しているので、積極的に活用してみてはいかがでしょうか。

休日に作り置き&下準備

休日に作り置き&下準備

休みの日や時間に余裕があるときに、食事の作り置きや下ごしらえをしておくのもおすすめです。温めたり、簡単に調理したりするだけで食卓に出せるので、料理待ちの時間の大幅短縮につながります。

例えば、次のような作り置きをしておくと便利です。

おすすめの作り置き例

  • ゆで卵や野菜を使った常備菜
  • 常備菜をお弁当1回分に小分けしたお弁当セット
  • お味噌汁用の下処理済み食材をまとめて冷凍保存
  • ごはんを1食分ずつ小分けにして冷凍保存
  • お肉は下味までつけて冷凍保存

ポイントは、炒めるだけ、煮込むだけなど、あと少しの工程で料理が完成する状態で保存しておくことです。

お惣菜や冷凍食材を賢く活用

スーパーやコンビニでお惣菜を買って1〜2品増やすのも、家事の負担軽減に効果的です。さらに冷凍食品をストックしておけば、時短調理に一役買います。

お惣菜をそのまま出すのに抵抗がある人は、冷凍食材を活用しましょう。以前と比べて格段に冷凍技術が進歩し、今や野菜やフルーツが一年中、旬を問わずに食べられる時代です。

バラバラに凍った肉は必要な分だけ解凍すればいいので、鮮度が落ちにくく無駄がありません。何より時短調理の味方なので、「冷凍品は罪悪感がある」などと言わず、賢く利用しましょう。

時短家電を積極的に導入

日々の家事をアシストしてくれる便利な時短家電を活用することも、家事の負担を軽減するうえで有効な選択肢です。

時短家電は、作業の大部分を自動化できるので、余計な時間を取られずに家事を進めることができます。スタートボタンを押せば、あとはお任せでよい家電も多くあるので、少々高くても検討する価値はあるでしょう。

例えば、材料を入れてスイッチを入れるだけでOKの調理家電や、掃除する場所を覚えるだけでなくゴミも自動でまとめてくれるロボット掃除機、ハンガーにかけたままシワ伸ばしできる衣類スチーマーなど、近年驚くべきスピードで便利家電が登場しています。

どの家事が自分たちにとって負担なのかを考え、面倒なものは優先的に時短家電を導入することで、ストレスを減らしていくようにしてみましょう。

家事代行サービスを活用

どうしても家事に時間が取れない場合は、家事代行サービスを活用することを検討してみてもよいでしょう。

掃除や洗濯から料理、一週間の常備菜作り、アイロンかけに至るまで、あらゆる家の仕事をサポートしてくれるのが家事代行サービスです。以前は、富裕層向けサービスのイメージがありましたが、今では共働き世帯の強い味方として一般化しつつあります。

家事代行サービスは、単発でお願いするパターンから月2回程度の定期利用まで、ライフスタイルに合わせてお願いできる業者がほとんどです。カギを預けるのが不安な人は、週末の2〜3時間や在宅勤務中などだけでも申し込めます。

家事をお任せしている間にマッサージやヘアサロンなど、自分の時間に充てるのもいいでしょう。心の余裕を取り戻す策として、有効活用してみましょう。

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家事代行サービスを活用

ベビーシッターに依頼

子どもの面倒を見る時間が取れない場合には、ベビーシッターを利用することもおすすめです。子どもの身の回りのお世話から園や塾への送迎、食事の準備などまで行ってもらえますので、残業の必要があるときや通院時の留守番にも対応してもらえます。

ベビーシッターのなかには、急な体調不良などの病児保育にも対応してくれる業者もあります。仕事が休めないときも安心して任せられるので、普段は保育園や小学校に通わせている家庭でも、登録をしておいて損はありません。

【共働き夫婦】家事分担の見直し&負担を減らす工夫で、円満な家庭運営を

共働き夫婦に多い家事分担の悩みを解決するには、小さな家事までリストアップし、できるだけ得意な家事を分担するなどして負担を公平にすることが大切です。同時に、家事を効率化して作業量を減らす工夫をするとよいでしょう。

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