シンプリストとミニマリストの違いとは?物と心の断捨離方法を解説
しかし、具体的に「シンプリスト」とはどのような生活スタイルを意味するのか?ミニマリストとの違いは何か?といった点について、疑問をお持ちの方も多いでしょう。
そこで今回は、シンプリストの定義やミニマリストとの違いを解説します。併せて、シンプリストになることのメリットや、その考え方を参考にした断捨離術についてもご紹介します。
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シンプリストの意味は物を捨てる人のことではない
シンプリストとは、できる限りシンプルで素朴なライフスタイルを追求する人々のことを指します。この考えは、物や環境だけでなく、思考や価値観にも及びます。
具体的には、インテリアや持ち物を増やしすぎず、余分なものや飾り付けを極力減らし、ものごとを複雑に考えすぎない暮らしを送ることです。
しかし、これは単に物を減らすことを目的としているわけではありません。シンプリストの真髄は、シンプルであることによって心地よさや豊かさを感じることにあります。
ミニマリストもまた、シンプルな生活を志向する人々のことを指します。しかし、彼らは物の所有を極力減らすことを重視する点で、シンプリストとは異なります。
ネット上でも勘違いされることが多いのですが、シンプリストは物の所有そのものよりも、その生活の質や心地よさを追求することに重きを置いているのです。より正しい意味合いで示すなら「自分が必要と感じているもの・ことを基準に生きている人のこと」なのです。
ミニマリストとの違い
ミニマリストとの違いをより具体的に見ていきましょう。
ミニマリストの特徴は、生活に困らない必要最低限の物で身の回りを構成し、暮らしている点です。一般的に必要とされているものであっても、自分の生活に不要だと考える場合には所有しようとせず、可能な限り処分するよう努めます。
一方、シンプリストが物を所有する基準は「気に入っているかどうか」です。生活必需品ではないとしても、あえて捨てるようなことはしません。自分が好きだと感じたものであれば購入も検討します。
ただし、自分がそこまで気に入っていないもので、かつ生活に必要がないと考えるものについては断捨離の対象になります。単に物を所有するのではなく、しっかりと自分が決めた基準に沿って要不要を判断するのが特徴と言えます。
シンプリストの考えがもたらす生活のメリット
シンプリストの生活はシンプルかつ素朴なものであり、物が豊かな現代においては味気ないようにも思われます。
しかし、暮らしをシンプルにすることで得られるメリットは多々存在します。
生活で無駄なもの・ことが減る
シンプリストは、自分の気に入ったものを所有しています。そのため、ひとつの物を長く使うようになります。逆に、それ以外の物はきっぱりと切り離すため、自然と物が減っていきます。
また、自分が心から「やりたい」と思える経験以外も切り捨てる傾向にあります。自分にとって必要だと思うもの以外を捨てていくことで、生活から無駄なもの・ことが減り、日々の暮らしがシンプルになっていくのです。
本当に大切なもの・ことに出会える
自分が好きではない、不要だと思うものを排し、必要だと思うものだけを揃えていくと、本当に大切にすべきもの・ことが見えてきます。
何気なく買ってしまったものは日常に溢れています。これらと自分の暮らしとを切り離すことで、心のノイズが晴れ、日々の生活で起こる些細なストレスを軽減できます。
心の負担が減る
シンプリストが減らすのは物だけでなく、自分にとってネガティブとなる人間関係についても極力減らす傾向にあります。
こうして書いてしまうと、人付き合いを避けているように聞こえるかもしれません。しかし、関わり合う必要のない人との交流が減れば、その分だけ自分が大切だと思う人との時間を大切にできるようになります。
人間関係に対する心のノイズが減れば、精神的な負担も軽減されます。シンプリストは、物だけでなく関係性についてもシンプルにしていくのです。
シンプリストの断捨離・部屋作りのコツを紹介
シンプリストの考え方は、そうでない人にとっても非常に参考になります。以下からは、シンプリストの価値基準から、成功する断捨離の方法について考えていきましょう。
本当にお気に入りの物を長く使う
まずは、「自分が物をずっと使い続けたいか」について考えましょう。
たとえばフライパンの場合、使用頻度が高ければ、どうしても取れない汚れやサビが目立つようになります。この際、そこまで気に入っていないフライパンなのであれば、買い替えを検討するはずです。
一方、自分が選びに選んで購入した品であれば、今後も使い続けられるようお手入れをするはずです。メンテナンスにかかる労力をいとわないくらい気に入っているものであれば、それだけ長く使えるのです。
ただし、物には必ず寿命が訪れます。先のフライパンで言えば、持ち手が取れたり、大きな傷やヒビが入ったりした場合は、さすがにもう使い続けられないかもしれません。
この際に、再度同じ物を買おうと思えるかも、シンプリストの断捨離の基準になりえます。買い替えてでも使い続けたいかどうかを、ぜひ考えてみましょう。
なお、すぐに買い替えたくなったり、壊れたら捨てたいと思ったりするようなものは、所有し続ける必要はありません。生活に不要なのであれば、いさぎよく捨ててしまいましょう。
物に統一感を与える
シンプルな部屋作りのコツのひとつとして、統一感が挙げられます。統一感を高めるにはさまざまな観点がありますが、ここではもっとも分かりやすい「色」で考えてみましょう。
たとえば、モノクロの色調が好きなのであれば、それをテーマに所有するものを揃えていきます。この基準があれば、新たに家電などを購入する際にも、カラー選びに迷いません。また、モノクロから外れた色しかない場合は、購入自体を避けるようにしましょう。
こうした縛りは、一見不自由に見えるかもしれません。しかし実際にその基準で行動をしてみると、選択肢が狭まることで迷いがなくなり、買い物がよりシンプルになります。
その他、断捨離の際にも、そのものがテーマに沿っているかで判断ができるようになります。物が増えてきた際には、統一感のルールに則り捨てるものを選びます。ただし、本当に自分が気に入っているものであれば、無理に処分する必要はありせん。それは選択肢から外し、他になくすべきものを考えればよいのです。
自分の部屋の物に住所を与える
使ったものは、必ず元の場所に戻す。これは整理整頓の鉄則ですが、以外に実践できていない方も多いのではないでしょうか?
一方、シンプリストはこうしたマイルールを徹底することで、シンプルな暮らしを実現しています。
家に物が散乱している状態は、すっきりしていない印象を与えると同時に、視界に入る情報量を増やしてしまいます。何かに集中しようとしても、余計なノイズが目に飛び込んでくるため、頭が混乱してしまいます。
先述のルールは、こうした状況を避けるための工夫です。まずは本当に必要で、かつ気に入ったものだけを部屋に残す。その上で、物に住所を与え、その状態をキープする。この決まりに従うことで、常にすっきりとした思考で生活を送れるようになります。
まとめ
すべての人がシンプリストやミニマリストになる必要はありません。しかし、その考え方の一部を採り入れることは、断捨離の成功はもちろん、日々の暮らしを豊かにするヒントにもなりえます。
今回ご紹介した内容を踏まえて、ぜひシンプリストの良い部分を参考にしましょう。
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