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雪にはどんな種類がある?雪の名前や特徴を一覧表付きで解説!

雪は、気温や湿度によって、結晶の大きさや含んでいる水分量が異なります。そのため、「雪にも種類がある?」「それぞれの特徴を知りたい」と思っている方もいるのではないでしょうか。

雪は主に「積雪」と「降雪」に大きく分けられ、その中でも水分や形状の特徴によってさまざまな名前で分類されています。今回は、積雪と降雪の違いやさまざまな雪の種類・特徴を紹介します。

雪には積もった雪(積雪)と降っている雪(降雪)の2種類がある!

雪は、大きく分けて「積雪」と「降雪」の2種類に分類されます

積雪とは、積もった雪を指し、積雪の深さを「積雪深(せきせつしん)」と呼びます。積雪深の測定は特定の時間に行われ、地面から雪面までの高さをレーザー光など使用して測ります。

一方、降雪とは降っている雪のことです。天気予報などで耳にする「降雪量」は、ある一定の時間で降り積もった雪の深さを指します。

雪には、気温が低いほど結晶が大きく乾燥しやすくなり、気温が高いほど結晶が小さく水分量が多くなるという性質があります。この性質によって、雪はさまざまな状態に姿を変え、それぞれの状態を示す名前で分類されています。

積もった雪(積雪)を4つ紹介

積雪は、時間が経過するにつれて次第に重くなり、状態も変化していきます。積もってからの時間経過によって、以下の4種類に分類されます。

それぞれの特徴について、詳しく解説します。

新雪

積もったばかりの雪のことを、「新雪(しんせつ)」といいます。新雪は、結晶の形が保たれているのが特徴で、よく観察すると六花状(六角形の花のような形)、柱状、板状などの形をした結晶が見られます。

新雪は、1立方メートルあたり約50〜150kgほどの重さです。空気を多く含んでいるためフカフカとした感触があり、踏むと足が大きく沈み込みます。

雪景色

こしまり雪

こしまり雪は、新雪が積もって2~3日経過したあとの雪です。結晶が崩れ、小さな粒状の氷が網目状につながっています。

こしまり雪を踏むと、わずかに沈むような感覚があり、新雪よりも硬さや重さが感じられます。1立方メートルあたり、約150〜200kgほどの重みがあります。

雪と木

しまり雪

しまり雪は、こしまり雪の上にさらに雪が降り積もり、その重みによって硬くなった雪です。

しまり雪は、こしまり雪よりも氷の粒が頑丈につながっているため、雪かきが難しいほど硬くなっています。含まれる空気の量も少なく、1立方メートルあたり、約250〜500kgほどの重さがあります。

ざらめ雪

ざらめ雪は、ざらめ糖のように大きい氷粒になった雪です。日中の気温で溶けた新雪が、夜間の冷え込みで再び凍ることを繰り返して形成されるため、多くの水分を含みます。

寒冷地など、気温が低い場所では、雪の中に霜ができる「しもざらめ雪」になることもあります。

ざらめ雪の1立方メートルあたりの重さは約300〜500kgほどで、非常に重い雪になります。

ざらめ雪

降っている雪(降雪)を7つ紹介

降雪は、気温と湿度によって形や水分量が変化します。降雪の種類は以下の7つです。

ここからは、それぞれの雪の特徴について詳しく解説します。

玉雪

玉雪(たまゆき)とは、その名のとおり玉の形をした丸い形状の雪を指します。玉雪は、比較的気温が高い冬の初め頃や終わり頃、暖冬の年に見かけることが多いです。

水分が多く、握るとしっかり固まるため、雪合戦などの雪遊びに適した雪といえるでしょう。

粉雪

粉雪(こなゆき)は、乾燥した細かい状態の雪で、「パウダースノー」とも呼ばれます。粉雪は風に舞いやすく、あまり積もりません。しかし、山岳地帯など気温の低い場所では積もることがあります。

粉雪が積もっているスキー場の雪面は、滑走するときに浮遊感を味わえるため、スキーヤーやスノーボーダーに人気です。

灰雪

灰雪(はいゆき)は、灰のように舞いながら降る雪を指します。灰雪は他の種類の雪と比べてやや厚みがあり、日光が当たると灰色の影がさすのが特徴です。

綿雪

綿雪(わたゆき)は、ちぎった綿のように大きくふんわりとした雪です。水分を多く含んでおり、比較的暖かく降水量が多い地域でよく見られます。

地面に積もると圧縮されやすく、重みを感じます。

綿雪

餅雪

餅雪(もちゆき)は、溶けかけていて、餅のように柔らかい状態の雪を指します。気温が暖かくなる春先などによく見られます。

餅雪は水分を多く含み、自由に形を変えられて地面にもしっかりくっつくため、雪だるまを作るのに適しています。

ぼた雪・ぼたん雪(べた雪)

ぼた雪・ぼたん雪は餅雪よりも水分を多く含んでおり、雪片が比較的大きく、重たいのが特徴です。ぼた雪・ぼたん雪という名前は、雪が「ぼたぼた降る」様子や「ボタンの花に似ている」ことに由来しています。

また、ぼた雪は「べた雪」とも呼ばれます。べた雪と呼ばれるようになった明確な由来は判明していませんが、雪が地面にべったりと付く様子や、べたつくような感触が由来していると考えられています。

気温が高めで空気が湿っているときに降りやすく、すぐ地面に固着するため雪かきが大変になりやすい雪です。

べた雪

水雪

水雪(みずゆき)とは、ぼた雪よりもさらに水分量が多い雪で、みぞれに似ています。降ったあとすぐに溶けるため、積もりにくい雪です。

水雪は、気温が上がり始める春先に降りやすく、地面に当たるとすぐ溶けて水になってしまいます。

雪の名前や特徴の一覧表

ここまで紹介した雪の名前と特徴をまとめました。以下の表をご覧ください。

積雪の名前と特徴

積雪の名前 特徴
新雪(しんせつ) 新しく降り積もったばかりの雪で、結晶の形が保たれている。
こしまり雪 新雪が降ったあと数日経過した雪。結晶が丸く粒状に変化しており、新雪より少し重い。
しまり雪 こしまり雪が圧縮されさらに重くなった状態。スコップが立てられなくなるほど硬い。
ざらめ雪 日中など暖かい時間に溶けた雪が再び凍り、ざらざらとした氷粒の状態になった雪。

降雪の名前と特徴

降雪の名前 特徴
玉雪(たまゆき) 玉のような丸い形をした雪。冬の初め頃や終わり頃に見られることが多い。
粉雪(こなゆき) 「パウダースノー」とも呼ばれる、乾燥した粉状の雪。風に舞いやすく積もりにくい。
灰雪(はいゆき) 灰のようにひらひら舞い落ちる雪。日光に当たると灰色の影ができる。
綿雪(わたゆき) ちぎった綿のような大きい雪片が特徴。水分を多く含むため、重みがある。
餅雪(もちゆき) お餅のように柔らかく、溶けかかった雪。水分が多く、自由に形を変えやすい。
ぼた雪・ぼたん雪
(べた雪)
水分を多く含み、雪片が大きい雪。気温が高めで空気が湿っているときに降りやすい。
水雪(みずゆき) べた雪よりもさらに水分を含む、みぞれに近い雪。地面に当たるとすぐ溶けて水になる。

まとめ

雪の種類には、積もっている状態の「積雪」と降っている状態の「降雪」があります。そこから、硬さや水分量などによってさらに細かく分類されます。

雪の状態を観察することで、いつ降った雪なのかを推測したり、大気の温度や湿度を予想したりできます。雪の種類を知って、雪の日をもっと楽しんでみてはいかがでしょうか。

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