環境や自然にやさしいエコキャンプとは|エコキャンプを行うコツを紹介
目次 [CLOSE]
広い空や緑を身近に感じられるキャンプは、日常生活で疲れた体のリフレッシュに最高ですよね。自然のパワーを体中に感じられるキャンプが注目され始めており、キャンプデビューをする方も多いのではないでしょうか?
しかし、自然の場所に人が立ち入ることで、自然や生態系に変化をもたらしてしまうこともあります。そこで、エコキャンプについて詳しくご紹介します。
キャンプが今、注目されている理由
少し前まで「キャンプ」は、高額なキャンプ用品や専門的な知識が必要といったイメージがあったかと思います。しかし、近年は気軽にキャンプができるグッズやSNSの普及によりおしゃれなキャンプスタイルや情報が発信されているため、キャンプが身近なものに変わってきました。
また感染症等で、なるべく人との接触を避けながらできるレジャーが求められている今、自然とソーシャルディスタンスが保てるキャンプは、大注目されている娯楽です。
キャンプの魅力はどういったところにあるのでしょうか。具体的に紹介します。
多様なキャンプスタイルがある
キャンプ未経験の人にとって、キャンプスタイルに種類があること自体驚くかもしれません。テントを張り、焚き火をして、料理をして、寝て起きて……そんなイメージではないでしょうか?
最近はSNSや動画サイトなどにより、さまざまなキャンプスタイルが発信されています。
- グランピング
- 車中泊キャンプ
- 女子キャンプ
- デイキャンプ
特に、「グランピング」は、気軽にできる人気のキャンプスタイルです。施設内にテントや道具・食材などがあらかじめ用意されています。中にはホテルのようなリビングスペースまである施設も。手ぶらで体験できるのもキャンプ人気が上昇している理由です。
周りの人と距離が取れる
キャンプ場は、周りのグループと十分な距離が取れ、不特定多数の人と密にならない屋外でのキャンプは、3密が気になるこのご時世では安心して行えるレジャーのひとつです。風通しの良い環境下でのレジャーは、おうち時間が長くなった今、最高のリフレッシュになりますよね。
さらに、キャンプが注目されるようになった今、人が集中してしまわないようにキャンプ場側でも、感染対策として居住地域による受け入れの制限や、人数制限など利用制限を設けていることが多いです。そのため、キャンプは接触機会が少ない安心して利用できるレジャー、と多くの人が再認識するようになりました。
また、キッチンやトイレ・シャワーなどがそろったロッジタイプのキャンプは、他人との接触機会が少なく、安心して利用できるというイメージもあるようです。
一人キャンプもしやすくなった
キャンプを熟知した有名人が、動画サイトで一人キャンプ「ソロキャンプ」の様子を配信し話題となりました。大自然の中で、自由気ままに過ごせるソロキャンプは、ストレス発散にもなります。また、感染拡大を防げるレジャー、という観点からもソロキャンプをはじめる方が増えているようです。
これまで、ソロキャンプをしてみたいけど何から始めたらよいのか?どんな道具をそろえたらいいのかわからないという点でハードルが高いと感じる方も多いと思います。しかし、近年では、前述の動画サイトでの配信等によって具体的なやり方が簡単に学べるようになりました。ツールに関してもソロキャンプ向けとして、一人でも設営しやすいテントや、コンパクトで持ち運びやすい道具が販売されており、初心者でも始めやすくなっています。
都心から2時間弱ほどで行けるキャンプ場も増えており、一人でふらっとリラックスしたい人にも人気です。
キャンプの影響で環境破壊!?キャンプで避けるべき行動
近年のキャンプ人気に比例して、キャンプ場でのゴミの放置や、環境破壊が問題となっています。自然を楽しむためのキャンプ。思いがけず、環境破壊をしてしまってはいないでしょうか?
初めてキャンプに行く人に関わらず、今まで何度もキャンプをしてきた人も、一度思い返してみてください。少しの工夫で自然は守れます。エコキャンプについて一緒に考えてみましょう。
ゴミの放置
キャンプを楽しむ人が増えると、必然的にゴミが増えます。マナーを守ってゴミの処理をしたり、持ち帰る人がいる一方で、ゴミを放置する人がいるのも事実です。キャンプ場のゴミの放置は悪臭の原因にもなり、キャンプを楽しむ人だけでなく、近隣住民の迷惑になります。
キャンプで料理をするときは、スーパーで食材を調達することも多いでしょう。スーパーの商品は、ビニールやプラスチックで梱包された物が多く、放置すると土壌汚染を引き起こす他、ゴミを誤って食べてしまう事により野生動物の生態系にまで被害をもたらします。
直火・焚き火
キャンプと言ったら、焚き火が定番ですよね。多くのキャンプ場では、地面の上で直接焚き火をすることを禁じる「直火禁止」がルールになっています。なぜ、直火がいけないのかご存知ですか?その理由は主に以下の3つです。
①芝生やフィールドの保護
②土壌の微生物を守る
③マナー違反者の増加
①芝生やフィールドの保護、②土壌の微生物を守るため、は多くの人が想像できるでしょう。直火で焚き火をすると、芝生や土が傷つき、微生物や生態系が破壊されてしまいます。
③マナー違反者の増加は、近年急激に増えているそうです。燃え残りの炭や薪など、焚き火の後始末が不十分であることや、これは直火に限ったことではありませんが、不燃ゴミを燃やす人がいたり、といった背景から直火禁止に変更したキャンプ場も多くあります。
合成洗剤の使用
キャンプ場での合成洗剤の使用は、水質汚染に繋がります。合成洗剤は、油汚れを強力に落とす「界面活性剤」を多く配合しています。キャンプ場は、下水処理が整備されていないため、洗浄成分が強い洗剤がそのまま河川に流され、環境破壊に繋がってしまうのです。
キャンプ場によっては、洗剤そのものの使用を禁止している場所もあるようです。基本的に、キャンプ場での食器洗いは極力減らすという意識を持ち、汚れが拭き取りやすいキャンプ用の食器などを利用しましょう。
環境にやさしいエコキャンプとは
生態系や、自然環境に配慮したキャンプを行うことを「エコキャンプ」と言います。また、環境教育や、自然体験を目的としたキャンプを
指す場合もあります。
具体的には、「環境破壊になる行為はしない」「使い捨てアイテムを使わない」など、簡単にできるものばかりです。エコキャンプは、一人ひとりの少しの配慮や行動で、子供から大人まで誰でもできる事なのので、難しく考えずにまずは実践してみるとよいでしょう。
エコキャンプを行うコツ
環境に配慮したキャンプを実践するためには、事前に色々調べた上で準備を行いましょう。簡単にできるものや、使用するアイテムを少し変えるだけでもエコキャンプは可能ですので、ぜひ実践してみてください。
食器などの汚れは拭き取り、本洗いは帰ってから
エコキャンプの基本は環境に優しくあることが大事。なので、キャンプで使用した食器も持ち帰って自宅で洗うようにしたいですね。
食器洗いOKのキャンプ場もありますが、なるべく洗剤は使わず水洗いしましょう。どうしても洗剤を使う場合は化学成分を含まない、環境に配慮した自然由来の原料を使った洗剤を選びましょう。また水洗いの前に新聞紙で拭き取ったり、またはヘラで拭うと紙も使わずに綺麗にすることができます。
アウトドア用の、汚れが落ちやすい加工がされた食器も販売されています。また普通のお皿でも、シュッとかけて拭き取るだけで、水を使わずに油汚れまで落とせるスプレータイプの洗剤「エコキッチンクリーナー(GREEN MOTION)」も発売されていますので、活用してみてはいかがでしょう。
自然を汚さない工夫を万全に、エコキャンプを楽しみましょう。
使い捨ての物でも環境に配慮したものを選ぶ
キャンプでは、紙皿・割り箸・紙コップなど、使い捨ての物を使用している方も多いかもしれません。また、使い捨てのプラスチック製品は、安く手に入る上、壊れることを気にしなくても良いメリットがあります。
しかし、多くの人が使い捨ての物を使用すれば、膨大なゴミの量になってしまいます。同じプラスチックでも、バイオマスを原料とした再利用可能な製品や、木材や竹を使用した食器を選んでみましょう。同じ使い捨てのプラスチックや紙の食器よりも、環境に配慮した素材でできた食器を使用した方が、自然の中での食事をより楽しめるでしょう。
火の扱いに気を付けて後始末は確実に
キャンプでの火の扱いには十分な注意が必要です。直火での焚き火は、環境破壊に繋がると前述しましたが、焚き火台を使用したとしても、木のすぐ近くでの焚き火は火の粉が舞い、山火事につながる可能性もあります。そのため、焚き火をする際は、草木から十分に離れて行い、細心の注意を払ってください。
また、燃え残った薪は自然の力では分解されません。そのまま放置すると、土壌にダメージを与えてしまうため、正しく処理しましょう。燃え残ったものは持参した火消し壺で持ち帰って次回に使用したり、キャンプ場の炭置き場に捨てるなど適切に対応しましょう。
ソーラーランタンで燃料を使わない灯りを
夜のキャンプシーンでは、ランタンが必要不可欠です。今までは燃料で灯りを灯すタイプが主流でしたが、最近ではLEDランタンや、太陽光で充電できるソーラーランタンがエコで人気です。LEDやソーラーランタンは、ガスや一酸化炭素を発生させないため、室内での使用が可能で災害時にも役立ちます。
火を使わないので扱いやすく、キャンプ初心者や子供がいるキャンプでも安心して使用できます。光の調整ができる物や、光が炎のようにゆらぐ工夫がされているランタンなど、バリエーションも豊富です。
熱湯や料理の残り汁をそのまま地面に流さない
料理で使ったお湯を、熱いまま地面に流していませんか?特に、キャンプではコーヒーを飲んだり、レトルト食品を温めるのに、お湯を沸かす頻度が高いですが、熱湯は必ず冷ましてから捨ててください。熱湯をそのまま地面に流すと、芝生を傷つけたり、土壌の微生物に危害を与えます。
では、熱湯をすぐに捨てて調理したい場合は、どうすればいいのでしょうか?エコキャンプを実施しているキャンパーは、湯冷まし用のボトルやファスナー付き保存袋を持参しているようです。
また携帯用トイレ等に使われている高吸水性樹脂を持っておくと、塩分や調味料が環境破壊に繋がるカップ麺のスープや飲み残したコーヒーを固めて燃えるゴミとして処理できます。
キャンプ場でゴミを出さないための方法
楽しいキャンプが終わり片付けをしていると、思った以上にゴミが出ていることに気づくと思います。自然を楽しみに来ているのに、自分たちのせいで環境破壊を引き起こしたくはないですよね。
キャンプ場でゴミを出さないためには、出発前の事前準備が重要です。以下のポイントに注意してゴミを出さないエコキャンプを実施しましょう。
食材は小分けにして必要分だけ持っていく
キャンプでバーベキューをする人、多くないですか?地元のスーパーで食材を購入し、キャンプ場で野菜や肉を切ります。しかし、その過程で多くのゴミを出しています。野菜の切りくず、肉や野菜のビニールやパックなど……
そこでゴミを出さないおすすめの方法は、食材を小分けにして必要分を持っていく、という方法です。野菜は、事前に切ってファスナー付き保存袋に入れて冷凍しておけば保存も効き、保冷剤代わりにもなります。肉類は、スーパーより精肉店での購入がおすすめです。精肉店は、必要分だけ購入でき、肉が包まれている紙は焚き火の可燃剤にもなるのでゴミを少なくすることができます。
ゴミ出しのルールを守る
ゴミ捨て場が用意されているキャンプ場では、ゴミの出し方のルールは、訪れたキャンプ場がある自治体によっても異なります。きちんと分別をすることはリサイクルに繋がりますので、定められたルールを守って確実に分別をしましょう。
ゴミ捨て場がないキャンプ場の場合は、絶対に放置せずに全てのゴミを持ち帰りましょう。自然に還るからと生ゴミを放置すると、野生動物がゴミをあさり餌場になってしまう可能性もあります。
匂いのきつい生ゴミは、ビニール袋等で密閉して、空になったクーラーボックスに入れて持ち帰ります。食べ残してしまうことも多いので、ファスナー付き保存袋や密閉できる保存容器を持参しておくと便利です。
繰り返し使えるゴミ袋を使う
キャンプ場ではゴミ袋が入手できない場合も多々ありますので、ゴミ袋は必ず持参しましょう。ゴミ袋といったら、ビニールのゴミ袋を思い浮かべますが、アウトドア用品として洗って繰り返し使える、持ち帰るためのごみ袋もあります。
アウトドア用品店などで、「トラッシュバッグ」や「ガベッジバッグ」という名称で販売されていますので、キャンプをこれからも続けていきたいと考える方は、よりエコなアイテムとして導入しても良いかもしれませんね。
炭は使い切る
バーベキューや焚き火で使用した炭は、最後まで燃焼させ使い切りましょう。完全に燃え尽きたかを確認し、キャンプ場では必ず指定場所に捨てましょう。
しかし、炭の火は燃焼時間が長く消えにくいのが特徴です。消火に時間がかかるときや、出発までに時間がないときは「火消し壺」を使用します。火消し壷は炭を入れた後、蓋で密閉して酸素を遮断しますので、何もせず燃え尽きるのを待つよりも短時間で炭を消すことができます。
しかし燃焼した炭を入れるため、火消し壺は非常に高温になります。直火での焚き火はNG、と説明しましたが、高温の火消し壺をそのまま地面に置くのも芝生を傷つけてしまうので、グリル台の上など、安定した場所に置くようにしましょう。スタンド付きのタイプもあります。
まとめ
このようなご時世なので、余暇を自然の中で過ごしたい人は多くいるでしょう。特にキャンプは、さまざまなスタイルが発信され、気軽に楽しめる人気のレジャーとなりました。しかし、人と自然が共存するには環境への配慮が必須です。キャンプで使用するグッズを環境にやさしい物に変え、自然に危害を与えない工夫をしてみましょう。始めは慣れないかもしれませんが、環境や自然にやさしいエコキャンプをみんなで実践していきましょう!
KEYWORD
#人気のキーワード
RECOMMENDED
#この記事を読んだ人におすすめの記事
-
雪にはどんな種類がある?雪の名前や特徴を一覧表付きで解説!
-
ハイキングに必要な持ち物リスト!あると便利なアイテムも解説
-
キャンプギアとは?初心者必見!キャンプ必需品を一覧で解説!
-
バーベキューの変わり種食材・おすすめレシピ20選!
-
雪遊びのアイデア13選!大人向けアクティビティから子どもと楽しむ遊び方まで
-
雨の日キャンプの魅力や楽しみ方!快適に過ごせる持ち物リストも紹介
-
夏フェスに参戦する人必見!必需品と便利な持ち物リストを紹介!
-
デイキャンプの楽しみ方をご紹介!注意点やキャンプ場を選ぶポイントも解説
-
女子キャンプに必要な持ち物リスト決定版!服装や防犯対策についても解説
-
トレッキングとは?登山との違いや服装・アイテムの選び方を紹介!
-
初心者必見!スノボーに必要な持ち物チェックリスト一覧
-
【初心者必見】冬キャンプの必需品!服装&持ち物まとめ
-
大物を釣って成功体験を!冬こそ親子で釣りを始めよう!