私って花粉症?花粉症ってどんな症状?かからない方法とかかった場合の対策
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皆様は、花粉症のメカニズムについて、調べてみたり誰かに教えてもらったりしたことはありますか?そもそも、花粉症とは、どのような仕組みで発症し、まだ発症していない方はどのような対策をとれば、これからも発症せずに快適に生活できるのでしょうか。また、なってしまった場合、どのように対処すれば少しでも快適に生活できるのでしょうか。
今回は発症しないようにする対策と、発症してしまった場合の対処法についてご紹介したいと思います。
花粉症ってどんな病気?花粉症のメカニズムを解説!
きっとこの記事を読んでいる方は、花粉症を発症していない方、または、それに近い症状はあるけれど、ちゃんとした診断はされていない方だと思います。
そういった方々の中には、花粉症の症状をしっかりと理解してない方もいるのではないでしょうか。
「私は花粉症じゃないから」と油断は禁物です。誰でも発症する可能性がありますから、症状を理解して対策をしておきたいですね。また、すでに発症してる方も自分が発症している症状は知っていても、花粉症には他にいろいろな症状があることを知らない方が多いかもしれません。すべての症状を知り尽くしている方は少なく、自分の発症してる一部の症状のみ認識している方が多いのではないかと思います。
そんな方たちの為に、まずは花粉症のメカニズムからご紹介します。
花粉症の症状をおさらい
花粉症は、花粉によって生じるアレルギー疾患の総称です。その中でも、「アレルギー性鼻炎」と「アレルギー性結膜炎」の二つに分類することができます。
まず「アレルギー性鼻炎」は名前の通り鼻の炎症のことを指しています。症状としては、花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻汁(鼻水)が生じ、少し遅れてから鼻づまりの「即時相(そくじそう)反応」が生じます。
このときの鼻の粘膜を耳鼻咽喉科で診てもらうと、「風邪に近い赤い色の粘膜」だと言われると思います。
初めて花粉症になった方は、検査をしなければ、風邪やほかの類似した病気と間違われる場合もありますのできちんと受診・検査するのがおすすめです。
次に「アレルギー性結膜炎」ですが、こちらは目の炎症のことです。目に花粉が入ると早くから目がかゆくなり、涙が流れ、目が充血してきます。
症状が強いときは、鼻で吸収されなかったスギの抗原成分が鼻から喉へ流れ、喉のかゆみ、咳を生じます。また鼻づまりによる頭痛、鼻や喉の炎症反応による微熱、だるさなどの症状に悩まされるでしょう。
このように、ひどい場合はいろいろな症状を発症するため、ひどくなる前に対策を取ってくださいね。
参考:厚生労働省(監修:大久保公裕) 的確な花粉症の花粉症治療のために(第2版)
花粉症の原因とメカニズム
花粉症を引き起こす原因とは一体何でしょうか?
そもそも、花粉症も含めた総称であるアレルギーというのは、「免疫学的な機序によって体に症状が引き起こされる」ことを指します。簡単に言うと、身体にとってマイナスに働いてしまう反応のことです。
人の目や鼻などの粘膜に侵入してきた物質を自分以外の異物と判断すると、これを無害化しようとする反応(抗原抗体反応)がおこります。
つまり、体内に侵入した花粉を異物と認識し、この異物(抗原)に対する抗体を作り、再度侵入した花粉を排除しようとする反応です。
一般的には免疫反応は身体にとってよい反応ですが、時には免疫反応が過剰になり、生活に支障が出てしまいます。それがアレルギー症状です。
花粉症の原因となっている花粉は、専門医院等で血液検査をするとどの花粉が強い原因物質となっているのか調べることができます。花粉症の中でも、約70%はスギ花粉症と推察されてます。
これは日本の国土に占めるスギ林の面積が大きく、全国の森林の18%、国土の12%を占めているのが原因と言われています。
しかし、12%といっても全国にまんべんなく生い茂っているわけではありません。地域の気温の変化の特性などによってはスギ林が存在しない箇所もあります。
具体的には、北海道にはスギ花粉飛散は極めて少なく、沖縄にはスギが全く生息しません。
スギの人工林が多い関東・東海地方では、スギ花粉症の患者さんが多く見られます。それと比較すれば少ないものの、ヒノキ科花粉による花粉症も見られます。
関西では、スギとヒノキ科の植林面積はほぼ等しいと言われています。通常は、スギの花粉飛散のほうが多いのですが、ヒノキ科花粉が多く飛ぶ年もあり、4〜5月にも注意が必要です。
参考:大久保公裕 日本医科大学耳鼻咽喉科 的確な花粉症の花粉症治療のために(第2版)
参考:環境省 花粉症環境保健マニュアル2019
花粉飛散開始は何月?
そもそもスギ花粉はどのようにして飛ぶのでしょう。
スギの花粉は雄花の中で成長します。花粉は7月の初めごろから作られますが、このころに日照りが続き、雨が少ないと、雄花のもとである花芽がたくさんできます。
つまり、前年の夏に雨が少なく日照時間が長かった年には、花粉が多く飛来する可能性が高くなります。
花粉が成熟するのは10月中旬頃です。スギの成長の度合い、雄花の量から翌年のスギ花粉飛散予報がおおよそ決まります。また、この頃から少しずつ花粉が飛び始めることも知られてきています。年を越して2月頃には雄花が開花して花粉が一斉に飛び始めます
ですので、花粉症のイメージは3、4月頃が強いと思いますが、花粉症対策はスギ花粉が飛び始める2月頃から始めるべきなのです。
参考:環境省 花粉情報サイト
花粉症の予防策とかかった場合の対処法
ここまで花粉症の症状やメカニズムについてご紹介してきました。
ここからは、今まで説明してきたような辛い花粉症にかからないための予防策とかかった場合の対処法についてご紹介します。
花粉症には、「どんな手を打っていてもなる人はなってしまう」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、花粉症にはかからないようにするための対策やかかった場合でも症状を軽く抑える方法というものも存在します。ですので、まだ発症してない方もすでに発症してしまった方も、ぜひ実践してみてください。
花粉症を予防するには
前提として、花粉症の原因が花粉であることははっきりわかっています。そして、花粉症はだれしも発症しうる病気と言われていることから、まだ発症していない人も予防するに越したことはないでしょう。
花粉症の症状を緩和させ、発症を遅らせるためには花粉についての知識を持って、いかに花粉を避けるかが予防の基本になります。そのため、日本気象協会が毎年出している花粉の飛散予測情報を確認し、飛散の開始時期や量を知っておくことが予防の第一歩となります。
また、外出時の服装は花粉が付着しにくいものにし、マスク、メガネなどで花粉を防ぎましょう。帰宅時には花粉を払うなどして、家の中に花粉を持ちこまないように気をつけることも大切です。花粉は昼前後と夕方に多く飛散しますので、この時間帯の外出にはより注意が必要です。
そのほか一般的な注意事項としては、睡眠をよくとること、規則正しい生活習慣を身につけること、風邪をひかないこと、飲酒、喫煙を控えることなども鼻の粘膜を正常に保つために重要です。
花粉症にかかりやすい人とは?
花粉症にかかりやすい人・かかりにくい人はどのような人なのでしょう。
一般的に、花粉症以外のアレルギー疾患を持っている人や、家族の方が何らかのアレルギー疾患を持っている人は、花粉症にかかりやすいと言われています。これはあくまでも傾向として言われているものであり、これに当てはまらない場合もありますので気を付けましょう。
花粉症の症状が出たら取るべき行動
「花粉症かも?」と思う症状が出たらまずはどうするのがよいでしょうか。
基本的には医薬品による治療になります。最近では市販薬でも成分や効果の強さが違うものが多く販売されています。軽度の症状の場合は市販薬が効く場合も多いでしょう。
花粉症の症状が重い場合には耳鼻咽喉科や眼科での受診をお勧めします。ほかに内科や小児科、アレルギー科などでも診療を受けられます。
なお、花粉症の季節は風邪が流行する時期と重なっており、初期の症状もくしゃみや鼻水と似ています。しかし、花粉症では眼のかゆみを伴うことが多く、熱は出ても微熱程度で高熱になることはありません。
それでも、どちらの症状かわからない場合には自分で判断せず、病院を受診しましょう。
花粉症の治療法にはなにがある?
一昔前からいくつかの治療法が適用されてきましたが、現在一般的な治療法となっているのは、薬物治療です。医療機関では、薬物療法として経口薬(飲み薬)、鼻噴霧薬(点鼻薬)、点眼薬(目薬)を処方します。
ここからは少し専門的な話になりますので、難しい話が苦手な方はサラッと「そうなんだ」くらいの気持ちで見てください。鼻の症状ではくしゃみ、鼻汁が強い症状の場合は「第2世代抗ヒスタミン薬」が多く使われます。鼻閉が症状の主体である場合には「ロイコトリエン拮抗薬」がよい適応となります。
また、鼻づまりがひどく、時々口呼吸になるような中等症以上の症状が続いている場合には、主として「ステロイド薬」が用いられます。
より鼻づまりが強い場合には、「点鼻用血管収縮薬」や時に内服の「ステロイド薬(ホルモン剤)」などの強い薬を使い治療する場合があります。
薬物治療以外では、漢方やスチーム療法なども存在しますよ。鼻スチーム療法は温度を守れば副作用もなく、どうしても薬物治療を受けたくない妊婦さんなどに対して一時的効果が期待される治療法です。ただ、なかにはリバウンド現象といって、使用後に一過性に鼻閉が強くなる方もいます。
ほかにヨーグルトや乳酸菌剤の摂取というものもありますが、一般医療機関を受診しているアレルギー性鼻炎患者さんの調査では、効果ありと判断されている方は30%以下です。
参考:環境省 花粉症環境保健マニュアル2019
参考:厚生労働省 花粉症の民間医療について
自分でもできる!簡単セルフケア
ここまで、花粉症のいろいろな症状や予防法、かかってしまった場合の対処法についてご紹介しました。
ここからは、予防法の話の深掘りとして、花粉症にならないためのセルフケアを解説します。
ご自分でできるセルフケアとしては、原因となる花粉を少しでも体の中に入れないようにする努力が必要です。外出する際には、マスクやめがねを着用することがおすすめです。口や目から体の中に入る花粉の量は、花粉症用のマスクで約1/6、花粉症用のめがねで1/4程度まで減少させられることがわかっています。また、花粉のつきやすいファー素材のコートなどを着ることは避けましょう。帰ってきたら家に入る前に服に付いた花粉を払い、すぐに手と顔を洗ってうがいをすることもおすすめします。また、花粉情報を確認し、花粉飛散が多いときには無駄な外出は避けるようにすることも一案です。
家にいるときも、花粉飛散の多いときには窓の開け閉めに注意しましょう。洗濯物を外に干す場合には、干している間に花粉が付着してしまうので、取り込む際にしっかり払うことをおすすめします。浴室乾燥機や乾燥機付き洗濯機をお持ちの場合には、外干しを避けてそちらを使用するのも良いでしょう。
また、鼻粘膜を良い状態に保てるように、普段の生活から症状悪化の原因でもあるストレス、睡眠不足、飲みすぎなどを抑えるよう気を配ることも大切です。花粉を避けるために家にこもりがちになってしまうかもしれませんが、運動不足やストレス解消のため、室内でできる軽い運動を毎日続けるといったこともおすすめです。
全く症状をなくすことは難しいですが、症状を軽くできるように対策することはできるはずです。医療機関での治療とセルフケアの両面から花粉症対策に取り組み、花粉症の季節を少しでも快適に過ごしていただけたらと思います。
参考:厚生労働省 はじめに ~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア~
▼まとめ:花粉症には事前に対策を!
この記事では、まだ花粉症を発症していない方に向けて、誰でも発症する可能性のある花粉症を予防する方法、今後もしかかってしまった場合の対処法、そしてセルフケアについてご紹介しました。
春が近づくとやはり気になってくる花粉症ですが、セルフケアをするのとしないのとでは発症する確率も、発症してしまった場合の症状の重さも変わってくるはずです。
症状に苦しんでしまう前に、身近なところから対策を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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